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逃港者の黄昏 （３／２）
・・・ああ…エラいこっちゃ エラいこっちゃ・・・
商い旺盛は目出度いことヤけども・・・ぶっちゃけ…《常軌を逸したオーダー》だワ・・・
たしかに…チトばかりワシは、中国と、春燕って あのオナゴ…彼女の地位と立場に立脚した 裁量の幅ってのをナメてたワ。。。
まさか あれダケの量のオーダーするなんて・・・例えるなら、ウチとこの社が、１軒の大衆食堂だとして、《カレーライス ３００人前》って ＠＠；出前の注文受けたに等しい・・・
出来なくはない・・・白飯にカレールーかければ完成の料理やけんナ、だが…ぶっちゃけ 果たしてチンケな食堂に…《３００枚のカレー皿あるか？？》ってハナシ…どうやって運ぶのか？ってのも・・・いかんせん量が ぶっちゃけ「馬鹿げてる」・・・（－－；
故郷の丹後の宮津 ウチとこジイさんのダチ 鉄工所のトクさんは、戦争末期の昭和２０年に、隣の市の舞鶴の海軍から、
《軍艦造ってくれヤ》って（笑）打診受け、《ああ…ニッポンは負けるなこの戦争…》ってハッキリ自覚したそぉヤけど、なんか同じような気分・・・。
産地の国へ 派遣している ロテ公に連絡・・・やっこさん案の定 たいそぉ～おかんむりで・・・
そ…そない怒らんでも…トホホ（－－；
ロテ「正気かっっ！？ リク部長よぉ・・・それって、掛け値ナシで ゼロが１桁違ってんじゃん！ンなアホみてぇなスケール…その女性役人にからかわれたンじゃネ アンタ？？」
リク「ナンとかならへんか？？ 頼むワ」
ロテ「ってか ムリっっ！！ ってかさぁ・・・今回のタングステンとコルクの買い付け…特に希少金属のタングステン買い付けは世界中のハゲタカってか、他社には一切 内密での水面下作戦だったよネ？」
リク「ああ そぉヤ」
ロテ「オレだって《プロ》だからヨ、探して かき集めればナイって量だとは思わんヨ、だけど…今までの隠密作戦、一挙に周辺にバレるゼ？ 世界の経済新聞社も敵だ、必ずＮＥＷＳに書く・・・秘密保持はムリだ… 特にタングステンは、先物相場の商品でもあるじゃんか？世界的な相場も変わってくるし、オレらの業務にも、《空売り狙い》で、どんな邪魔や妨害が今後かかってくるかも判らん・・・」
リク「ああ その通りヤ…貿易関係での競合他社ダケとはチャう、ヒトの不幸に生き血を啜る 世界のハゲタカらが、ワシらの《動きに》目を付けない理由の方がむしろあらへん・・・」
ロテ「でもまぁ・・・苦楽ともにしてきたオレとアンタだ…判るヨ…断るに 断り切れなかったンだろ？その中国ｸﾗｲｱﾝﾄの馬鹿げた発注に」
リク「ああ…恥ずかしいが毒気抜かれて ついビビってまったワ・・・あのオナゴ官僚…いともカンタンに…《代金については心配ないワ♪ 人民元じゃなくて ＵＳドルで即金で支払うから♪》だとサ・・・クヤしいが…スケール感覚がワシらとは段違いだ・・・」
ロテ「その 支払いのドルたって…テメエのサイフでは無く、サンザン地方農民らから取り立てた税金だろ？…ムカつくよなあ…」
リク「まだ違約金が発生してへん 今の段階で…いっそのこと断ろうか？？この案件・・・」
ロテ公とて「港の荒くれ」ヤツにだって意地が在る…
ロテ「半年近くもココの地で奮闘した オレっちの気が済まんネ それは・・・。リク部長…今の今まで…オレは《プラン Ａ》で動いていたが・・・どうかな？？…そろそろ…《プラン ＢＸＸ（ﾀﾞﾌﾞﾙｴｯｸｽ）》ブチかますべき時期なのでは？？」
リク「えっ！？・・・マジでもって やんのか？？ あの ダブルエックスを・・・」
ロテ「アレ実行出来るの アンタとオレしか居ねえヨ♪ いっちょロックンロール《チャッチャと片付けよぉゼ♪》それにはまず リク部長にも コッチへおいで願いたいネ」
リク「あのぉ…どうしても観たい ラグビーワールドＣＵＰの試合がアルねんけどワシ・・・」
ロテ「あのなあ・・・モノの優先順位を考えろってば！！」
よっしゃわかった！ 飛ぶゼ現地へ！！
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世の《ボディーガード業》には、最低限6つのスキルが必要だといわれています。
1：Protective Escort
徒歩移動中の警備対象者の安全を確保するために行う、エスコート技術
2：Protective Driving
車両移動中の警備対象者の安全を確保するために行う、特殊運転技術
3：ESD（Electronic Surveillance Devices）& ESD Search
盗聴器や盗撮器、発信機など遠隔で情報を収集しようとする電子機器（ESD）に関する知識と、これらを見つけ、対処する技術
4：IED（Improvised Explosive Devices）& IED Search
犯罪者やテロリストなどが利用する爆発物（IED）の構造や爆薬の種類、起爆装置などに関する知識と、これらを見つけ出す技術
5：Conflict Management
ストーカーによる尾行やパパラッチによる写真撮影など、直接身体に害はないものの、間接的に影響のある脅威から、直接的な身体への攻撃まで、あらゆる脅威に対処する技術。格闘技や銃器訓練などはここに含まれる。
6：EFA（Emergency First Aid）
ボディーガードが行う救急法。持病を持っている警備対象者の緊急時の対応や、警備中に発生する急な病気、襲撃等によるけがなどへの対処と緊急搬送などの技術。
っと・・・このよに いかにもボディーガードってのは特殊技能なようにも思われますが・・・
ぶっちゃけ ナンてこたぁない…ある程度の「修羅場」をかいくぐった人間ならば、自然と身につく防御的本能とテクニック。
リクめには 教育を受けた経験はありませんが、ある程度は、《クライアントの身の安全を防御する》覚悟はわきまえているツモリで。。。
あの夕刻 ホテルの１室で、当方としての《身勝手なお願い》が終わったとの、春燕がふるまうジャスミン茶で一服していたトキに・・・
『チョっと…頼みたいことがコッチにもあるのヨ…どうもネ…在日中国大使館が雇ってる《ボディーガード》がイマイチ…信用できない部分があってネ・・・』
春燕『どうもネ…ココの部屋５４階だけど、なんか・・・外の方から《盗撮》されている気がしてならないのヨ ええ・・・』
『うん…ココの場所しか浮かばない ってゆ～か、他ではムリだよネ。行動監視が可能となるポイントは』 盟友 八百政に割り出して貰ったアドバイスのポイントへと出向き。。。
ドアを開ける、《そこ》はかなりに高いビルの屋上部分、地べた部分よりも気温は３度ほど低く、風も秒速５ｍぐらい強い。
ビルの給水塔が居並ぶ、深夜に近い時間帯の暗がりに、《そいつ》は居た・・・微かに点滅するＰＣ機器の点滅ランプが 命取りだったナ・・・
誰に習ったわけではないが、先祖の遺伝か？ 忍びの者の徒歩術《深草兎歩の狐走り》で、一切のテメエの足音を消して近づく・・・
『 おい・・・ 』
ビクリと反応を示す 全身 黒づくめ、ご丁寧にも 目出し帽まで被った人間、動転しつつもファイティングポーズをとるのはホメてやるゼ。。。
体格はよい方、１７５ｃｍ ８０ｋｇってとこか、年齢はワシとさして変わらんやロ。スキルは…今までの修羅場の数と経験で判る、二日酔いでもなんとか勝てる程度だろう。
「それなりに 知恵を遣ったのは認めてやんヨ、だが残念やが、パターンが凡庸だ。アマチュアを脱しておらんナ」
「・・・・・ っっ！！」
「とりあえず安心しろ、ワシは警視庁のＳＰでも警察官でもあらへん。場合によっちゃエグい《民間人による逮捕》もブチかますがヨ♪」
「・・・・・」
・・・話し合うって気分じゃないか・・・まぁイイ、努力は認める。ココは横浜クイーンズクエアビル クイーンズタワーA：高さ約172m・地上36階その屋上だ・・・
ランドマークタワーの中の ヨコハマロイヤルホテル 客室部分はその ５１階以上、絶妙の距離って条件に加え、ランドマークタワーの高さに次ぐ高さを持っているビルってなるなら、このクイーンズタワーのＡ館しか他にあらへんデ ああ。
スクエアビル 向かって左からＡ館Ｂ館Ｃ館と並んでます
このスクエアビルＡ館の屋上からでも、春燕の宿泊する ５４階までは約５５ｍの高低差が在る、完全無音のドローンってなると、飛ばせる高さは それぐらいが操縦制御のリミット、高低差ふまえた上で知恵使ったわナ よく考えたホメてやるワ。
完全無音ドローンはこのｻｲｽﾞがリミット
ココからオメエ…《ドローン飛ばして 搭載カメラでもって、春燕の部屋、ベッドルームを盗撮してやがっただろが ええ？イっとくが それダケで犯罪成立だからナ・・・
だが…ワシは 盗撮行為そのものにはナンの興味はあらへん…仮に あの春燕が どのよなオトコとか連れ込み、どんな荒業をベッド上で繰り広げようがなんら興味無い。
唯一…知りたいのはだ・・・まっさかオメエ、己の意思で 春燕のことストーカーしてンのとはチャウやロ？冷えた秋の夜中にこんな屋上で見張ってルって、オメエなんぞは一兵卒だよナ？
ワリぃこと云わへん、な？依頼者…監視仕事を命じたのはダレや？？教えろヤ？外には漏らさへんよって、お互いでムダ省かへんか？
『うるさい！！』はじめてクチを開き 襲い掛かってきた、トーシロではないようだが、いかんせん…腰が浮いた戦闘スタイルだ、スルリ スルリとヤツのパンチをかわしながら、黒レザージャケットの内側から いただくモノを いただき。
約 二間ほどの間合いで対峙した２人、ヤツは懐の中に手を入れて・・・途端に…『あれっ！ あれっ！な、無い っっ！！』って焦り出す。
わたいは「お探しモノはコレでっか♪」っと、かざして見せますのは、銃身の短いスナップノーズの ５発入り３８口径のリボルバー
「テメエ！いつの間に！？」
「ノーミソ足りない分 手先ダケは器用でナ♪安心せぇチャンと返すヨ…【 １発撃ってからナ 】」 躊躇わず 引き金を引いた 無論、ヤツの身体には当たらない角度に向けて。
パ～～ン！！ 意外に大きな発射音がした。「おい・・・オメエ、シャレにならんゾ…モノホンやんかコレ・・・弾はおそらく《ゴム弾》やわナ？命中でも死なないが、それこそ死ぬほど痛いっていう・・・」
『き…キチガイかテメエ っっ！！』
リク「アホ、コレでもってイーブンだヨ、ゴム弾の銃とて、発覚したならこれでワシも《拳銃発射罪》に問われる。判るやロ？互いに法的に 弱みを抱えたって意味だ うん。」
『ナンで？・・・ナンで判った？オレが銃 懐に呑んでるのが？？・・・』
リク「シンプルだ、人間の哀しい習性だヨ、ヒトってのはナ、心理的に追い込まれると…テメエにとってイチバン《大切なモノ》《頼れるモノ》へと視線が動くって生き物なんだ ああ。オメエはさいぜんから何度もチラチラ、自分のフトコロ付近に視線を走らせてた。なんか持ってるだろうって踏んだのッサ♪」
男はフ～と、大きく息を吐いて…『どうやら…圧倒的にオレにとって不利な状況のようだ・・・観念するヨ。命引き換えにするほどギャラは貰ってねぇヤ』
リク「きわめて賢明な判断だ。アンタけっして臆病者じゃない 恥じるな」
屋上のコンクリ地面に座り込みオトコは『タバコあるか？』
リク「いつもは喫わんのやが、ショートホープならいつも持ってル それでもエエか？」 『ああ 上等だすまん』
・・・アンタ、《港のリク》さんだろ？噂にゃ聞いてる。真っ当なリーマンだが、あなどれないワルでもあるってナ。
ああ…このカラダつきは、世間をあざむく《着ぐるみ》サ
オラぁ 菊川って者だ、お友達の 探偵八百政に訊いてみな、たぶんオレのことは存じているだろうヨ ああ。
観ての通り・・・かなりにヤバい業務も進んで請け負う、犯罪は…しねぇゼ、表沙汰になるようなのはナ（嗤）私立探偵協会から いつも除名処分対象に浮かぶ 鼻つまみの やさぐれ探偵さ。
リク「そぉ卑下するな、むしろ、やさぐれた人間だからこその価値、使い用だってアルやんか。マニュアル至上主義の探偵なんぞよりワシは評価する」
このワシかて、他人に説教する資格などナイからヨ
・・・ありがとヨ…泣けてくるゼ…ただ、誤解はしないで欲しい、その銃は けっして、監視対象の 劉 春燕を狙うとか怪我させるって為のものでは無いから。イザって際に身を護り逃げろって 依頼者より渡された それだけサ。
リク「それは承知してるワ、ハナっから銃でワシ撃つ気なら、殴りかかる前に 無言で引き金引いてる筈やしな。ヤバヤバなモン持たされて 内心困惑してるアンタの逡巡は手に取るように分かった」
菊川「アンタ、本当にリーマンか？？肝が据わってるってダケじゃない気がするのだが…」
リク「ワシはナ、社の門番、《ポリスマン》ま…体の良い《ダストシューター（ゴミ処理役）》さ。幾度となく地獄を垣間見たし、ヤバい橋も渡った」
菊川「やはりか…どうも 似たような匂いがすると さっき声かけられた瞬間に感じたゼ。相当に場数踏んでるのだろ？」
リク「まぁナ…状況によっちゃ、この女性化したカラダさえも有効に使って、ミッションくなしてきたさ」
ひとかけらの覚悟は持ってるツモリや ああ
「さてと、同類同士でいつまでも親交を深めてル暇はあらへんしナ…」わたいは懐から Ａ４のコピー用紙を出し、
リク「脅しや暴力で アンタを白状させたところで 遺恨が残るダケやし、菊川さん アンタも、依頼者への立場がビミョ～になるやロ？だから用意しといた ああ」
菊川「この紙は？？」
リク「そこに 箇条書きで １０ｹほどの氏名や組織名がタイプされてますやろ？ エエか？よく聞け・・・クチには出さんでイイけん、指差すのも不要。１０の候補の中に、必ずやキミに依頼を出した《黒幕》がアルと思う…正解だと思う部分の名称で《目線を止めろ》それダケで充分だ ああ」
菊川「・・・・・」
人間の「微表情筋」の動きはウソをつけない
・・・ＯＫ 菊川さん、了解した。
やはりナ・・・たぶんそうだと思ってたのヤ。菊川さん安心しろ、アンタは一切 依頼人の名はクチにしてない。背信行為は成立しない。これ以後は ワシの勝手な推量で動くからヨ。
でも・・・経過報告なんやらで依頼人と逢うよナ？ その際に伝えといてくれへんか？
・・・あの、中国人エリート官僚のオナゴは…あくまで現時点では【 オレの獲物だ 】・・・
仕事面もアルが、あのオナゴを どぉ利用し、どのよに対処するかのキャスティングボードはワシが握っている まんまと手渡す気は無い・・・
ヨコから邪魔は…『 許さん 』…
ワシがかぶりついてる最中に ヨコからその獲物を横取りするちょっかいは 許さんとナ・・・喉元噛みついて、血管から神経までズタズタにしてやるって、そぉ伝えろヤ。
長い付き合いだ、このワシがマジでキレた時のキケンさは 依頼者のアンタかて知らん筈が無かろうとナ。
さ…お互い 五体無事なまま、今晩は お開きとすっか♪
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皮肉屋のリクめでも、認めざるを得ません、ヨコハマ文化の歴史的 至宝【 ヨコハマ・ニューグランドホテル 】
両脇をＳＰが固める中 現れた 劉 春燕 の、あでやかな 正統的チャイナドレス姿に、場の一同は目を奪われました はい。
本館２Ｆの「フェニックスホール」セレモニー名は《在日華僑懇親の宴》って、なんとかならんか…このダサいタイトル（嗤）
それの特別ゲストとして、ハマの中華街、華僑組織と縁が深かった祖父との縁で、春燕が 三顧の礼で招かれたのでして。
パーティー会場に続々と 料理が運ばれてきま、やはり館内の イタリアンレストラン《イル・ジャルディーノ》からのバンケットで。
わたいは内心で『けっっ！！ハマ中の中国人らがより集まりやがって、それでイタリアンでもなかろぉ～が アホらし…』と毒づいて。
『今天 謝謝（本日はありがとうございます）祖父 劉 明珍の第２の故郷であるヨコハマで、本日は皆さまより お招きいただき大変感激しております』
やはり「役者が違う」・・・いさかかの躊躇いも気後れも無く、春燕は艶然と（つくり笑いの）この先の中国共産党内部で上へ上へと駆け上がる 真の意味のエリート女性を演じていた。
・・・あの晩、春燕が宿泊するホテルの部屋で、商用が済んでから切り出した《身勝手なお願い》・・・
・・・春燕さん、ボクは 中華街古老連の身内でも親族でもありません、単なる田舎出身のイチ日本人です。
誇れるほどの学歴も無いし、名家の出身でもない、ＮＯコネクションの《街角的不良》チンピラですワ。
そんなボクが…フトしたキッカケで知り合った、中華街の古老連にミョ～に面白がられ、いいつけられる雑用をせっせとこなしているうちに、次第に仕事面でのサクセスをゲットできたのです ええ。
古老連らにより育成された「モンスター」かも知れない…
そう…《港のリク》の根っこは、この古老連によって培われた それは否定できません ええ。
でも春燕さん…ぶっちゃけ、中国人の 配下の者を使う姿勢って 正直 苛烈ですわナ・・・グチりますが、随分と泥水啜って泣きましたヨ ええ。。。
このボクに才能なんて無い、ただ…泣いて逃げ出すのがシャクだから、《それでも居座る》、それの結果で 今が在るってダケです。
アナタの祖父様にかかわる一連は聞きました。正直・・・げに酷いハナシだ・・・チンケでしかない中華街ってちっちゃなエリアで権力者ぶって、そのくせ内心は いかにも肝がちいさく 現状を維持したい愚か者どもによる、その場しのぎの【 愚挙 】だ・・・
アナタが抱く怒りには「義」と「理」が在る…
最大の被害者である 明珍さんは当たり前、その孫である初燕さん アナタだって、かれらを怒り、徹底して呪っても当然だと 個人としては思います ええ。
でも・・・第三者でしかない この日本人のボクが願いたい・・・祖父様を騙し 長年に渡る 苦痛と不名誉に甘んじさせた このハマの古老連を…亡き者にするのだけは…どうぞ ご容赦願えませんか？？
最古老である マオって人物ですら、劉 明珍を中国本土売り渡しの時分には、１０歳にも満たない子供でした・・・過去の残酷なル愚を犯したのは、マオ老子らの親や祖父の世代です・・・
その当時幼・少のマオが、まさか ワルい企みに加味していたなんてあり得ない。許せない気持ちも理解できますが、出来るなら！…助けてやって欲しいのですよ。。。
かないますならば どうか・・・
《報復不在千我（復讐するのは我に在らず）》春燕さん アナタが祖父の仇を討つ、その当事者の相手らは皆…もはやこの世に存在しません、みんな地獄の釜の中。
古老連にも家庭が在り、子供も孫も 曾孫までも・・・仇討ちを果たしても、それは一瞬のカタルシスでし無い、しかし 仇を討たれ果てた者の親族らは、《新たな悲しみと怨嗟》それが誕生するダケ、
ボクだって永い事 中華街出入りして 中国人社会の在り様は理解しているツモリです、３日も経てば大抵の事は忘れてしまう日本人と違い、メンツとプライドにこだわる中国人であるのは判ります ええ。
共産党内部で 出世の階段を昇っているアナタでもある、キレイ事に終始する気はありません…【 どうか！！マオ老子をはじめ 古老連をコロさないでください！！ 】
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『 なぁ～んだ！ ナニかと思えば《そんなこと》か♪ 』春燕はコロコロと鈴を鳴らすように笑って・・・
『アタシが一生を棒に振る価値がある奴らだとでも思うの？』
春燕「ナメちゃ困るワ Ｍｒリク。中国人のアタシだって《物事の収支バランス》は理解してるつもりヨ♪まさかアタシが青龍刀と駁殻槍（ボーコーチャン：モーゼルＣ－９６拳銃）持って、バッサバッサと、在日華僑の年寄りらを復讐して回るだなんて在りうる？？タランティーノ映画の《キルビル》でもあるまいに（嗤）」
リク「では・・・？」
春燕「誰がっ！年寄り大量殺人で、今まで築いたキャリア捨てるだなんて冗談じゃない！アタシの一生…キャリアと見合うとでも思ってるの？」
リク「すいませんが・・・なんか…アナタは、素直にココロから古老連を赦しているとも…思えないのですが 違いますか？？」
春燕はルームの冷蔵庫へと歩み 缶ビールを取り出し開けグっと一気に飲んだ。
・・・ねぇ、ホテル側に言っといてくれない？気を遣って《青島ビール》なんて入れなくてイイからって（笑）スーパードライ入れときなさいヨ ああ不味い・・・
Ｍｒリク アナタ、ご自身をコネ無しの成り上がりだって言ったよネ？・・・ジツのとこ、アタシだって同様なのヨ マジでネ。。。
祖父の…劉 明珍は、思想改善刑務所から解放された後、亡くなるまで《庭師》で終わったワ。。。
《ラストエンペラー》の愛新覚羅溥儀とイッショ、本当かどうか？愛新覚羅から剪定の技術を教わったとも。
祖父は…弱い人だった・・・日本にも帰れた筈なんだけど…なにより もうこれ以上《在日の華僑社会》とかかわるのを畏れたのヨ ええ。
気弱な祖父は しがらみから逃げたのネ…
一家として 上海…といっても かなり外れの方の田舎地帯でワタシも育った。父親の職業は 床屋。雑穀入りの米と川魚の煮つけで育ったワ。
半分 露店に近い貧しい床屋、権力も無き「弱者」
・・・運命が 回転し出したのは…母親が…地域の共産党地方委員って脂ぎった 大嫌いなオトコだったけど、その人物と《不倫関係に走った》それからでネ・・・
父親は気付いていたけど、やっぱ小心なヒトで、表立って怒るとか批判するとか一切出来ずにいた、地域の共産党の役付きに、貧しい床屋が物申すなんて不可能な時代だったしネ、
我的爸爸（うちのパパ）・・・鬱屈でアル中になってネ、死ぬ間際とかには、ハサミ持つ手がブルブル震えてた・・・権力が無い貧民は 惨めよね。。。
いずれアタシも犯されるだろうって予感はしてた…
父の葬儀が済んだ直後から、委員のオトコは傲然と亭主ヅラして、家に居座るようになって…ワタシ判ってた・・・オトコの目付きで判った…母親のみでは済まない…いつかはワタシも あの委員のオトコに襲われるだろうってネ。
案外と《それ》は早く訪れた・・・オトコが母を、禁制品であるベルギーのビールを バスに乗って隣町まで買いに行かせていた時、
勉強机の背後から いきなり襲われた・・・どうせ早晩こうなるのは判ってたし、ワタシ あえてひどい抵抗もせずに 受け入れた・・・
案外と あっけなかった、オトコは《早射ち》だったし（嗤） ワタシは・・・ドス黒い感情を秘めて・・・
《おじちゃん しゃぶってあげようか？》って オトコの股ぐらへと・・・喜ぶオトコの 陰嚢と竿をギュ～っと思い切り捻って・・・
よおぉ～～く 切れるわヨ（嗤）♪
・・・とても尖って 冷たい物を当てた・・・父の形見となった 散髪用の鋏 《一下子切下嗎断這個畜生小子（ズバっと全部切り取ってやろぉかこのクソ野郎！！）》って。
恐怖で失禁してるオトコを見下し ワタシだけど《勝った！》って思った。。。
ワタシだけど、ヤツに高飛車に宣言してやったワ。…オッサン、このままアタシ、下着もつけず真っ裸で、警察署駆け込んでってやろうか？・・・
そぉなったら…すべて失ってアンタ破滅よネ♪
股を観な！破爪の血だって瞭然だ！おまわりも疑わない、アタシまだ十四歳だヨ…どうする？？ アンタ幼・児強・姦罪で、特急犯罪人、今までのキャリア全部失うけど♪終わりだよね♪
黙ってて欲しけりゃ・・・アンタがいつもの贅沢や大判振る舞い…あれって全部《ワイロ》だろ？地方委員の給料じゃとてもこんな外国産のビールなんて飲めるかよって。
今後は…そのワイロで稼いだカネ、全額とは云わない、それの半分を…【 このアタシに投資しろ 】・・・
こんな片田舎で…１３億分のイチの存在価値で終わってたまるかヨっっ！！アタシはネ…出世して 権力持ちたいんだヨ！ 見合うだけの価値はアルわヨ♪ 幸いアタシ成績は良いから。
アタシが見事 出世果たすなら、アンタも その父親代わりだと周囲に自慢できる♪ アンタが稼いだワイロの資金で、アタシは 北京に出て 一流の学校通うんだ、
人生…リセットして成り上がってやるんだ！！
必ず…ノシ上がってやるから。イっとくけど《逃げられないヨ》…さっきのＳＥＸの模様は ＳＯＮＹ製のカセットレコーダーで録音してる♪
はい《イーアルサン茄子（チェズ：日本の はいチーズ）》これ♪ 日本に旅行に行った友達からおみやげで貰った《写るンでス》（笑） 《不可移動的証据（動かぬ証拠）》の完成だワネ あはは♪
リク『（タダのエリートじゃない…凄惨な地獄の底から這いあがってきたヒトなんだこのヒトは・・・だからこそ《強く 本物》なのだろう ああ…）』
・・・で、まあ後は…特段に語るまでのストーリーでは無いワ。イっときますけど、試験って試験は全部 自分のチカラで突破したヨ、
利用できるものは躊躇わず『使う』それがアタシの信念
ただ・・・利用できるオトコは 躊躇わず《利用》しただけ♪ ワタシの生き方を軽蔑するというなら、【 それぐらいまでに 腐敗している中国共産党内部 】それも断罪してくれないとワリに合わないワ（嗤）
今更・・・今さら 祖父をハメたという 在日華僑の老人らなんてのは、指一本くだすような気は無いワ ええ本心ヨ。だってメリット無いじゃん？
でも バッカみたい（笑）そんな取るに足りない贖罪の念に、６０年以上も怯えて暮らしてたなんて《大傻瓜（da shungua:大バカ者》だわネ♪ だから在日華僑は頼りにならんのヨ。
リク「では・・・仇を討つのは中止…古老らを 御赦しいただけますので？」
・・・ええ 伝えてくださいな、お招きの懇親パーティーには謹んで出席いたしますと。
公式の席で《アンタらの過去の悪行》…バラして騒ぎ立てる気など皆無だから安心しろと。ウマいこと演技するわって♪
・・・だけど、アンオフィシャルででイイから こうも伝えて・・・【 だからって…赦した訳では無いからな！！ 】って・・・
今の代のジジぃらが全員クタバり果てるまで 一生 赦さない・・・今の代以後は恨みませんが、少なくともテメエらは全員…今後 ワタシの《手足として汗かけ》ってネ♪
中華街でフィクサーしてるなら当然、色々な種類の、横浜・神奈川・東京の【 情報 】…日本国家の情報、中華街の地元情報、それ…全部ワタシへ【 情報 】として生涯差し出せと。
コッチは集まった情報 眉唾で見させて貰うワ（笑）（笑）
ワタシからのリベンジが怖いならば、老体にムチ打って せいぜい働いて貰いますワ♪
それが《刻清界限（落とし前つける）》って事なのヨ ふふふ♪
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次回 完結篇へ続きます
商い旺盛は目出度いことヤけども・・・ぶっちゃけ…《常軌を逸したオーダー》だワ・・・
たしかに…チトばかりワシは、中国と、春燕って あのオナゴ…彼女の地位と立場に立脚した 裁量の幅ってのをナメてたワ。。。
まさか あれダケの量のオーダーするなんて・・・例えるなら、ウチとこの社が、１軒の大衆食堂だとして、《カレーライス ３００人前》って ＠＠；出前の注文受けたに等しい・・・
出来なくはない・・・白飯にカレールーかければ完成の料理やけんナ、だが…ぶっちゃけ 果たしてチンケな食堂に…《３００枚のカレー皿あるか？？》ってハナシ…どうやって運ぶのか？ってのも・・・いかんせん量が ぶっちゃけ「馬鹿げてる」・・・（－－；
故郷の丹後の宮津 ウチとこジイさんのダチ 鉄工所のトクさんは、戦争末期の昭和２０年に、隣の市の舞鶴の海軍から、
《軍艦造ってくれヤ》って（笑）打診受け、《ああ…ニッポンは負けるなこの戦争…》ってハッキリ自覚したそぉヤけど、なんか同じような気分・・・。
産地の国へ 派遣している ロテ公に連絡・・・やっこさん案の定 たいそぉ～おかんむりで・・・
そ…そない怒らんでも…トホホ（－－；
ロテ「正気かっっ！？ リク部長よぉ・・・それって、掛け値ナシで ゼロが１桁違ってんじゃん！ンなアホみてぇなスケール…その女性役人にからかわれたンじゃネ アンタ？？」
リク「ナンとかならへんか？？ 頼むワ」
ロテ「ってか ムリっっ！！ ってかさぁ・・・今回のタングステンとコルクの買い付け…特に希少金属のタングステン買い付けは世界中のハゲタカってか、他社には一切 内密での水面下作戦だったよネ？」
リク「ああ そぉヤ」
ロテ「オレだって《プロ》だからヨ、探して かき集めればナイって量だとは思わんヨ、だけど…今までの隠密作戦、一挙に周辺にバレるゼ？ 世界の経済新聞社も敵だ、必ずＮＥＷＳに書く・・・秘密保持はムリだ… 特にタングステンは、先物相場の商品でもあるじゃんか？世界的な相場も変わってくるし、オレらの業務にも、《空売り狙い》で、どんな邪魔や妨害が今後かかってくるかも判らん・・・」
リク「ああ その通りヤ…貿易関係での競合他社ダケとはチャう、ヒトの不幸に生き血を啜る 世界のハゲタカらが、ワシらの《動きに》目を付けない理由の方がむしろあらへん・・・」
ロテ「でもまぁ・・・苦楽ともにしてきたオレとアンタだ…判るヨ…断るに 断り切れなかったンだろ？その中国ｸﾗｲｱﾝﾄの馬鹿げた発注に」
リク「ああ…恥ずかしいが毒気抜かれて ついビビってまったワ・・・あのオナゴ官僚…いともカンタンに…《代金については心配ないワ♪ 人民元じゃなくて ＵＳドルで即金で支払うから♪》だとサ・・・クヤしいが…スケール感覚がワシらとは段違いだ・・・」
ロテ「その 支払いのドルたって…テメエのサイフでは無く、サンザン地方農民らから取り立てた税金だろ？…ムカつくよなあ…」
リク「まだ違約金が発生してへん 今の段階で…いっそのこと断ろうか？？この案件・・・」
ロテ公とて「港の荒くれ」ヤツにだって意地が在る…
ロテ「半年近くもココの地で奮闘した オレっちの気が済まんネ それは・・・。リク部長…今の今まで…オレは《プラン Ａ》で動いていたが・・・どうかな？？…そろそろ…《プラン ＢＸＸ（ﾀﾞﾌﾞﾙｴｯｸｽ）》ブチかますべき時期なのでは？？」
リク「えっ！？・・・マジでもって やんのか？？ あの ダブルエックスを・・・」
ロテ「アレ実行出来るの アンタとオレしか居ねえヨ♪ いっちょロックンロール《チャッチャと片付けよぉゼ♪》それにはまず リク部長にも コッチへおいで願いたいネ」
リク「あのぉ…どうしても観たい ラグビーワールドＣＵＰの試合がアルねんけどワシ・・・」
ロテ「あのなあ・・・モノの優先順位を考えろってば！！」
よっしゃわかった！ 飛ぶゼ現地へ！！
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世の《ボディーガード業》には、最低限6つのスキルが必要だといわれています。
1：Protective Escort
徒歩移動中の警備対象者の安全を確保するために行う、エスコート技術
2：Protective Driving
車両移動中の警備対象者の安全を確保するために行う、特殊運転技術
3：ESD（Electronic Surveillance Devices）& ESD Search
盗聴器や盗撮器、発信機など遠隔で情報を収集しようとする電子機器（ESD）に関する知識と、これらを見つけ、対処する技術
4：IED（Improvised Explosive Devices）& IED Search
犯罪者やテロリストなどが利用する爆発物（IED）の構造や爆薬の種類、起爆装置などに関する知識と、これらを見つけ出す技術
5：Conflict Management
ストーカーによる尾行やパパラッチによる写真撮影など、直接身体に害はないものの、間接的に影響のある脅威から、直接的な身体への攻撃まで、あらゆる脅威に対処する技術。格闘技や銃器訓練などはここに含まれる。
6：EFA（Emergency First Aid）
ボディーガードが行う救急法。持病を持っている警備対象者の緊急時の対応や、警備中に発生する急な病気、襲撃等によるけがなどへの対処と緊急搬送などの技術。
っと・・・このよに いかにもボディーガードってのは特殊技能なようにも思われますが・・・
ぶっちゃけ ナンてこたぁない…ある程度の「修羅場」をかいくぐった人間ならば、自然と身につく防御的本能とテクニック。
リクめには 教育を受けた経験はありませんが、ある程度は、《クライアントの身の安全を防御する》覚悟はわきまえているツモリで。。。
あの夕刻 ホテルの１室で、当方としての《身勝手なお願い》が終わったとの、春燕がふるまうジャスミン茶で一服していたトキに・・・
『チョっと…頼みたいことがコッチにもあるのヨ…どうもネ…在日中国大使館が雇ってる《ボディーガード》がイマイチ…信用できない部分があってネ・・・』
春燕『どうもネ…ココの部屋５４階だけど、なんか・・・外の方から《盗撮》されている気がしてならないのヨ ええ・・・』
『うん…ココの場所しか浮かばない ってゆ～か、他ではムリだよネ。行動監視が可能となるポイントは』 盟友 八百政に割り出して貰ったアドバイスのポイントへと出向き。。。
ドアを開ける、《そこ》はかなりに高いビルの屋上部分、地べた部分よりも気温は３度ほど低く、風も秒速５ｍぐらい強い。
ビルの給水塔が居並ぶ、深夜に近い時間帯の暗がりに、《そいつ》は居た・・・微かに点滅するＰＣ機器の点滅ランプが 命取りだったナ・・・
誰に習ったわけではないが、先祖の遺伝か？ 忍びの者の徒歩術《深草兎歩の狐走り》で、一切のテメエの足音を消して近づく・・・
『 おい・・・ 』
ビクリと反応を示す 全身 黒づくめ、ご丁寧にも 目出し帽まで被った人間、動転しつつもファイティングポーズをとるのはホメてやるゼ。。。
体格はよい方、１７５ｃｍ ８０ｋｇってとこか、年齢はワシとさして変わらんやロ。スキルは…今までの修羅場の数と経験で判る、二日酔いでもなんとか勝てる程度だろう。
「それなりに 知恵を遣ったのは認めてやんヨ、だが残念やが、パターンが凡庸だ。アマチュアを脱しておらんナ」
「・・・・・ っっ！！」
「とりあえず安心しろ、ワシは警視庁のＳＰでも警察官でもあらへん。場合によっちゃエグい《民間人による逮捕》もブチかますがヨ♪」
「・・・・・」
・・・話し合うって気分じゃないか・・・まぁイイ、努力は認める。ココは横浜クイーンズクエアビル クイーンズタワーA：高さ約172m・地上36階その屋上だ・・・
ランドマークタワーの中の ヨコハマロイヤルホテル 客室部分はその ５１階以上、絶妙の距離って条件に加え、ランドマークタワーの高さに次ぐ高さを持っているビルってなるなら、このクイーンズタワーのＡ館しか他にあらへんデ ああ。
スクエアビル 向かって左からＡ館Ｂ館Ｃ館と並んでます
このスクエアビルＡ館の屋上からでも、春燕の宿泊する ５４階までは約５５ｍの高低差が在る、完全無音のドローンってなると、飛ばせる高さは それぐらいが操縦制御のリミット、高低差ふまえた上で知恵使ったわナ よく考えたホメてやるワ。
完全無音ドローンはこのｻｲｽﾞがリミット
ココからオメエ…《ドローン飛ばして 搭載カメラでもって、春燕の部屋、ベッドルームを盗撮してやがっただろが ええ？イっとくが それダケで犯罪成立だからナ・・・
だが…ワシは 盗撮行為そのものにはナンの興味はあらへん…仮に あの春燕が どのよなオトコとか連れ込み、どんな荒業をベッド上で繰り広げようがなんら興味無い。
唯一…知りたいのはだ・・・まっさかオメエ、己の意思で 春燕のことストーカーしてンのとはチャウやロ？冷えた秋の夜中にこんな屋上で見張ってルって、オメエなんぞは一兵卒だよナ？
ワリぃこと云わへん、な？依頼者…監視仕事を命じたのはダレや？？教えろヤ？外には漏らさへんよって、お互いでムダ省かへんか？
『うるさい！！』はじめてクチを開き 襲い掛かってきた、トーシロではないようだが、いかんせん…腰が浮いた戦闘スタイルだ、スルリ スルリとヤツのパンチをかわしながら、黒レザージャケットの内側から いただくモノを いただき。
約 二間ほどの間合いで対峙した２人、ヤツは懐の中に手を入れて・・・途端に…『あれっ！ あれっ！な、無い っっ！！』って焦り出す。
わたいは「お探しモノはコレでっか♪」っと、かざして見せますのは、銃身の短いスナップノーズの ５発入り３８口径のリボルバー
「テメエ！いつの間に！？」
「ノーミソ足りない分 手先ダケは器用でナ♪安心せぇチャンと返すヨ…【 １発撃ってからナ 】」 躊躇わず 引き金を引いた 無論、ヤツの身体には当たらない角度に向けて。
パ～～ン！！ 意外に大きな発射音がした。「おい・・・オメエ、シャレにならんゾ…モノホンやんかコレ・・・弾はおそらく《ゴム弾》やわナ？命中でも死なないが、それこそ死ぬほど痛いっていう・・・」
『き…キチガイかテメエ っっ！！』
リク「アホ、コレでもってイーブンだヨ、ゴム弾の銃とて、発覚したならこれでワシも《拳銃発射罪》に問われる。判るやロ？互いに法的に 弱みを抱えたって意味だ うん。」
『ナンで？・・・ナンで判った？オレが銃 懐に呑んでるのが？？・・・』
リク「シンプルだ、人間の哀しい習性だヨ、ヒトってのはナ、心理的に追い込まれると…テメエにとってイチバン《大切なモノ》《頼れるモノ》へと視線が動くって生き物なんだ ああ。オメエはさいぜんから何度もチラチラ、自分のフトコロ付近に視線を走らせてた。なんか持ってるだろうって踏んだのッサ♪」
男はフ～と、大きく息を吐いて…『どうやら…圧倒的にオレにとって不利な状況のようだ・・・観念するヨ。命引き換えにするほどギャラは貰ってねぇヤ』
リク「きわめて賢明な判断だ。アンタけっして臆病者じゃない 恥じるな」
屋上のコンクリ地面に座り込みオトコは『タバコあるか？』
リク「いつもは喫わんのやが、ショートホープならいつも持ってル それでもエエか？」 『ああ 上等だすまん』
・・・アンタ、《港のリク》さんだろ？噂にゃ聞いてる。真っ当なリーマンだが、あなどれないワルでもあるってナ。
ああ…このカラダつきは、世間をあざむく《着ぐるみ》サ
オラぁ 菊川って者だ、お友達の 探偵八百政に訊いてみな、たぶんオレのことは存じているだろうヨ ああ。
観ての通り・・・かなりにヤバい業務も進んで請け負う、犯罪は…しねぇゼ、表沙汰になるようなのはナ（嗤）私立探偵協会から いつも除名処分対象に浮かぶ 鼻つまみの やさぐれ探偵さ。
リク「そぉ卑下するな、むしろ、やさぐれた人間だからこその価値、使い用だってアルやんか。マニュアル至上主義の探偵なんぞよりワシは評価する」
このワシかて、他人に説教する資格などナイからヨ
・・・ありがとヨ…泣けてくるゼ…ただ、誤解はしないで欲しい、その銃は けっして、監視対象の 劉 春燕を狙うとか怪我させるって為のものでは無いから。イザって際に身を護り逃げろって 依頼者より渡された それだけサ。
リク「それは承知してるワ、ハナっから銃でワシ撃つ気なら、殴りかかる前に 無言で引き金引いてる筈やしな。ヤバヤバなモン持たされて 内心困惑してるアンタの逡巡は手に取るように分かった」
菊川「アンタ、本当にリーマンか？？肝が据わってるってダケじゃない気がするのだが…」
リク「ワシはナ、社の門番、《ポリスマン》ま…体の良い《ダストシューター（ゴミ処理役）》さ。幾度となく地獄を垣間見たし、ヤバい橋も渡った」
菊川「やはりか…どうも 似たような匂いがすると さっき声かけられた瞬間に感じたゼ。相当に場数踏んでるのだろ？」
リク「まぁナ…状況によっちゃ、この女性化したカラダさえも有効に使って、ミッションくなしてきたさ」
ひとかけらの覚悟は持ってるツモリや ああ
「さてと、同類同士でいつまでも親交を深めてル暇はあらへんしナ…」わたいは懐から Ａ４のコピー用紙を出し、
リク「脅しや暴力で アンタを白状させたところで 遺恨が残るダケやし、菊川さん アンタも、依頼者への立場がビミョ～になるやロ？だから用意しといた ああ」
菊川「この紙は？？」
リク「そこに 箇条書きで １０ｹほどの氏名や組織名がタイプされてますやろ？ エエか？よく聞け・・・クチには出さんでイイけん、指差すのも不要。１０の候補の中に、必ずやキミに依頼を出した《黒幕》がアルと思う…正解だと思う部分の名称で《目線を止めろ》それダケで充分だ ああ」
菊川「・・・・・」
人間の「微表情筋」の動きはウソをつけない
・・・ＯＫ 菊川さん、了解した。
やはりナ・・・たぶんそうだと思ってたのヤ。菊川さん安心しろ、アンタは一切 依頼人の名はクチにしてない。背信行為は成立しない。これ以後は ワシの勝手な推量で動くからヨ。
でも・・・経過報告なんやらで依頼人と逢うよナ？ その際に伝えといてくれへんか？
・・・あの、中国人エリート官僚のオナゴは…あくまで現時点では【 オレの獲物だ 】・・・
仕事面もアルが、あのオナゴを どぉ利用し、どのよに対処するかのキャスティングボードはワシが握っている まんまと手渡す気は無い・・・
ヨコから邪魔は…『 許さん 』…
ワシがかぶりついてる最中に ヨコからその獲物を横取りするちょっかいは 許さんとナ・・・喉元噛みついて、血管から神経までズタズタにしてやるって、そぉ伝えろヤ。
長い付き合いだ、このワシがマジでキレた時のキケンさは 依頼者のアンタかて知らん筈が無かろうとナ。
さ…お互い 五体無事なまま、今晩は お開きとすっか♪
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皮肉屋のリクめでも、認めざるを得ません、ヨコハマ文化の歴史的 至宝【 ヨコハマ・ニューグランドホテル 】
両脇をＳＰが固める中 現れた 劉 春燕 の、あでやかな 正統的チャイナドレス姿に、場の一同は目を奪われました はい。
本館２Ｆの「フェニックスホール」セレモニー名は《在日華僑懇親の宴》って、なんとかならんか…このダサいタイトル（嗤）
それの特別ゲストとして、ハマの中華街、華僑組織と縁が深かった祖父との縁で、春燕が 三顧の礼で招かれたのでして。
パーティー会場に続々と 料理が運ばれてきま、やはり館内の イタリアンレストラン《イル・ジャルディーノ》からのバンケットで。
わたいは内心で『けっっ！！ハマ中の中国人らがより集まりやがって、それでイタリアンでもなかろぉ～が アホらし…』と毒づいて。
『今天 謝謝（本日はありがとうございます）祖父 劉 明珍の第２の故郷であるヨコハマで、本日は皆さまより お招きいただき大変感激しております』
やはり「役者が違う」・・・いさかかの躊躇いも気後れも無く、春燕は艶然と（つくり笑いの）この先の中国共産党内部で上へ上へと駆け上がる 真の意味のエリート女性を演じていた。
・・・あの晩、春燕が宿泊するホテルの部屋で、商用が済んでから切り出した《身勝手なお願い》・・・
・・・春燕さん、ボクは 中華街古老連の身内でも親族でもありません、単なる田舎出身のイチ日本人です。
誇れるほどの学歴も無いし、名家の出身でもない、ＮＯコネクションの《街角的不良》チンピラですワ。
そんなボクが…フトしたキッカケで知り合った、中華街の古老連にミョ～に面白がられ、いいつけられる雑用をせっせとこなしているうちに、次第に仕事面でのサクセスをゲットできたのです ええ。
古老連らにより育成された「モンスター」かも知れない…
そう…《港のリク》の根っこは、この古老連によって培われた それは否定できません ええ。
でも春燕さん…ぶっちゃけ、中国人の 配下の者を使う姿勢って 正直 苛烈ですわナ・・・グチりますが、随分と泥水啜って泣きましたヨ ええ。。。
このボクに才能なんて無い、ただ…泣いて逃げ出すのがシャクだから、《それでも居座る》、それの結果で 今が在るってダケです。
アナタの祖父様にかかわる一連は聞きました。正直・・・げに酷いハナシだ・・・チンケでしかない中華街ってちっちゃなエリアで権力者ぶって、そのくせ内心は いかにも肝がちいさく 現状を維持したい愚か者どもによる、その場しのぎの【 愚挙 】だ・・・
アナタが抱く怒りには「義」と「理」が在る…
最大の被害者である 明珍さんは当たり前、その孫である初燕さん アナタだって、かれらを怒り、徹底して呪っても当然だと 個人としては思います ええ。
でも・・・第三者でしかない この日本人のボクが願いたい・・・祖父様を騙し 長年に渡る 苦痛と不名誉に甘んじさせた このハマの古老連を…亡き者にするのだけは…どうぞ ご容赦願えませんか？？
最古老である マオって人物ですら、劉 明珍を中国本土売り渡しの時分には、１０歳にも満たない子供でした・・・過去の残酷なル愚を犯したのは、マオ老子らの親や祖父の世代です・・・
その当時幼・少のマオが、まさか ワルい企みに加味していたなんてあり得ない。許せない気持ちも理解できますが、出来るなら！…助けてやって欲しいのですよ。。。
かないますならば どうか・・・
《報復不在千我（復讐するのは我に在らず）》春燕さん アナタが祖父の仇を討つ、その当事者の相手らは皆…もはやこの世に存在しません、みんな地獄の釜の中。
古老連にも家庭が在り、子供も孫も 曾孫までも・・・仇討ちを果たしても、それは一瞬のカタルシスでし無い、しかし 仇を討たれ果てた者の親族らは、《新たな悲しみと怨嗟》それが誕生するダケ、
ボクだって永い事 中華街出入りして 中国人社会の在り様は理解しているツモリです、３日も経てば大抵の事は忘れてしまう日本人と違い、メンツとプライドにこだわる中国人であるのは判ります ええ。
共産党内部で 出世の階段を昇っているアナタでもある、キレイ事に終始する気はありません…【 どうか！！マオ老子をはじめ 古老連をコロさないでください！！ 】
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『 なぁ～んだ！ ナニかと思えば《そんなこと》か♪ 』春燕はコロコロと鈴を鳴らすように笑って・・・
『アタシが一生を棒に振る価値がある奴らだとでも思うの？』
春燕「ナメちゃ困るワ Ｍｒリク。中国人のアタシだって《物事の収支バランス》は理解してるつもりヨ♪まさかアタシが青龍刀と駁殻槍（ボーコーチャン：モーゼルＣ－９６拳銃）持って、バッサバッサと、在日華僑の年寄りらを復讐して回るだなんて在りうる？？タランティーノ映画の《キルビル》でもあるまいに（嗤）」
リク「では・・・？」
春燕「誰がっ！年寄り大量殺人で、今まで築いたキャリア捨てるだなんて冗談じゃない！アタシの一生…キャリアと見合うとでも思ってるの？」
リク「すいませんが・・・なんか…アナタは、素直にココロから古老連を赦しているとも…思えないのですが 違いますか？？」
春燕はルームの冷蔵庫へと歩み 缶ビールを取り出し開けグっと一気に飲んだ。
・・・ねぇ、ホテル側に言っといてくれない？気を遣って《青島ビール》なんて入れなくてイイからって（笑）スーパードライ入れときなさいヨ ああ不味い・・・
Ｍｒリク アナタ、ご自身をコネ無しの成り上がりだって言ったよネ？・・・ジツのとこ、アタシだって同様なのヨ マジでネ。。。
祖父の…劉 明珍は、思想改善刑務所から解放された後、亡くなるまで《庭師》で終わったワ。。。
《ラストエンペラー》の愛新覚羅溥儀とイッショ、本当かどうか？愛新覚羅から剪定の技術を教わったとも。
祖父は…弱い人だった・・・日本にも帰れた筈なんだけど…なにより もうこれ以上《在日の華僑社会》とかかわるのを畏れたのヨ ええ。
気弱な祖父は しがらみから逃げたのネ…
一家として 上海…といっても かなり外れの方の田舎地帯でワタシも育った。父親の職業は 床屋。雑穀入りの米と川魚の煮つけで育ったワ。
半分 露店に近い貧しい床屋、権力も無き「弱者」
・・・運命が 回転し出したのは…母親が…地域の共産党地方委員って脂ぎった 大嫌いなオトコだったけど、その人物と《不倫関係に走った》それからでネ・・・
父親は気付いていたけど、やっぱ小心なヒトで、表立って怒るとか批判するとか一切出来ずにいた、地域の共産党の役付きに、貧しい床屋が物申すなんて不可能な時代だったしネ、
我的爸爸（うちのパパ）・・・鬱屈でアル中になってネ、死ぬ間際とかには、ハサミ持つ手がブルブル震えてた・・・権力が無い貧民は 惨めよね。。。
いずれアタシも犯されるだろうって予感はしてた…
父の葬儀が済んだ直後から、委員のオトコは傲然と亭主ヅラして、家に居座るようになって…ワタシ判ってた・・・オトコの目付きで判った…母親のみでは済まない…いつかはワタシも あの委員のオトコに襲われるだろうってネ。
案外と《それ》は早く訪れた・・・オトコが母を、禁制品であるベルギーのビールを バスに乗って隣町まで買いに行かせていた時、
勉強机の背後から いきなり襲われた・・・どうせ早晩こうなるのは判ってたし、ワタシ あえてひどい抵抗もせずに 受け入れた・・・
案外と あっけなかった、オトコは《早射ち》だったし（嗤） ワタシは・・・ドス黒い感情を秘めて・・・
《おじちゃん しゃぶってあげようか？》って オトコの股ぐらへと・・・喜ぶオトコの 陰嚢と竿をギュ～っと思い切り捻って・・・
よおぉ～～く 切れるわヨ（嗤）♪
・・・とても尖って 冷たい物を当てた・・・父の形見となった 散髪用の鋏 《一下子切下嗎断這個畜生小子（ズバっと全部切り取ってやろぉかこのクソ野郎！！）》って。
恐怖で失禁してるオトコを見下し ワタシだけど《勝った！》って思った。。。
ワタシだけど、ヤツに高飛車に宣言してやったワ。…オッサン、このままアタシ、下着もつけず真っ裸で、警察署駆け込んでってやろうか？・・・
そぉなったら…すべて失ってアンタ破滅よネ♪
股を観な！破爪の血だって瞭然だ！おまわりも疑わない、アタシまだ十四歳だヨ…どうする？？ アンタ幼・児強・姦罪で、特急犯罪人、今までのキャリア全部失うけど♪終わりだよね♪
黙ってて欲しけりゃ・・・アンタがいつもの贅沢や大判振る舞い…あれって全部《ワイロ》だろ？地方委員の給料じゃとてもこんな外国産のビールなんて飲めるかよって。
今後は…そのワイロで稼いだカネ、全額とは云わない、それの半分を…【 このアタシに投資しろ 】・・・
こんな片田舎で…１３億分のイチの存在価値で終わってたまるかヨっっ！！アタシはネ…出世して 権力持ちたいんだヨ！ 見合うだけの価値はアルわヨ♪ 幸いアタシ成績は良いから。
アタシが見事 出世果たすなら、アンタも その父親代わりだと周囲に自慢できる♪ アンタが稼いだワイロの資金で、アタシは 北京に出て 一流の学校通うんだ、
人生…リセットして成り上がってやるんだ！！
必ず…ノシ上がってやるから。イっとくけど《逃げられないヨ》…さっきのＳＥＸの模様は ＳＯＮＹ製のカセットレコーダーで録音してる♪
はい《イーアルサン茄子（チェズ：日本の はいチーズ）》これ♪ 日本に旅行に行った友達からおみやげで貰った《写るンでス》（笑） 《不可移動的証据（動かぬ証拠）》の完成だワネ あはは♪
リク『（タダのエリートじゃない…凄惨な地獄の底から這いあがってきたヒトなんだこのヒトは・・・だからこそ《強く 本物》なのだろう ああ…）』
・・・で、まあ後は…特段に語るまでのストーリーでは無いワ。イっときますけど、試験って試験は全部 自分のチカラで突破したヨ、
利用できるものは躊躇わず『使う』それがアタシの信念
ただ・・・利用できるオトコは 躊躇わず《利用》しただけ♪ ワタシの生き方を軽蔑するというなら、【 それぐらいまでに 腐敗している中国共産党内部 】それも断罪してくれないとワリに合わないワ（嗤）
今更・・・今さら 祖父をハメたという 在日華僑の老人らなんてのは、指一本くだすような気は無いワ ええ本心ヨ。だってメリット無いじゃん？
でも バッカみたい（笑）そんな取るに足りない贖罪の念に、６０年以上も怯えて暮らしてたなんて《大傻瓜（da shungua:大バカ者》だわネ♪ だから在日華僑は頼りにならんのヨ。
リク「では・・・仇を討つのは中止…古老らを 御赦しいただけますので？」
・・・ええ 伝えてくださいな、お招きの懇親パーティーには謹んで出席いたしますと。
公式の席で《アンタらの過去の悪行》…バラして騒ぎ立てる気など皆無だから安心しろと。ウマいこと演技するわって♪
・・・だけど、アンオフィシャルででイイから こうも伝えて・・・【 だからって…赦した訳では無いからな！！ 】って・・・
今の代のジジぃらが全員クタバり果てるまで 一生 赦さない・・・今の代以後は恨みませんが、少なくともテメエらは全員…今後 ワタシの《手足として汗かけ》ってネ♪
中華街でフィクサーしてるなら当然、色々な種類の、横浜・神奈川・東京の【 情報 】…日本国家の情報、中華街の地元情報、それ…全部ワタシへ【 情報 】として生涯差し出せと。
コッチは集まった情報 眉唾で見させて貰うワ（笑）（笑）
ワタシからのリベンジが怖いならば、老体にムチ打って せいぜい働いて貰いますワ♪
それが《刻清界限（落とし前つける）》って事なのヨ ふふふ♪
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次回 完結篇へ続きます
