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家庭教師は 闇で嗤う （後篇）
付近のマンションの上階の いくつかの窓が開く、「しめた」とばかり、も一度 叫び声をあげる準備をする神藤ユキのヨコでわたいは、
『コンコン』と、さいぜんより ハザード路駐の軽自動車の窓ガラスをノックする。 スルスルとウィンドが降りて、クルマの中から 部下の《ホセ♀》が、
ホセ「はぁいリク部長、仰せの通り、一部始終全部、この感度良好【 ドライブレコーダー 】で収録しました♪ ついでにスマホのボイスレコーダーで会話も全部録音、そこのヘンなオンナがテメエでパンスト破るところまで全部！」
わたいは 上階の開いた窓に『大丈夫でぇす～！忘年会流れのワル酔いですから すいませ～～ん！』と見上げながら叫びました。
訴え出たところで 恥かくダケのシッパイ確認し、青ざめ 茫然としています 神藤ユキへ わたくしは、
「終わったナ・・・アンタなりに練った作戦で《見事にシッパイ》で（嗤）でも心配しなさんナ♪ 殴るとか暴力に訴える気は毛頭あらへん。ってかキミなんぞに恨みなど皆無だ。」
ユキ「・・・ゴメンなさい・・・」
「それよかワシが着目しとるのはナ、《幕ノ内 ウラの構図》…自分の意思での行動やなかろ？キミえおそそのかしたヤツ…それがどうにも知りたくてヨ。今度はコッチの取材に協力してけれヤ？」
ユキ「・・・でも もう…《ギャラ》受け取っちゃってるのヨ・・・」
探りの対象はオメエさんじゃネエんだヨ・・・
「心配要らへん、雇い主に責められるよな、アンタを苦境に追い込む真似はせぇへん。ワシのヨコで《勝手に呟いてくれるダケで構わん》メモも録音もとらへん、証拠さえ残らにゃ《ダブルクロス》…裏切り行為は成立しないからヨ♪ で・・・まずは…とりあえずコンビニ行こか？」
ユキ「え？？・・・」
「この寒空の晩に 破れたパンストじゃあ いかにもサムかろぉって単にそれダケさね ああ♪」
その程度のジェントルさは持ってるのサ♪
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『いよいよ明日…再度の決議の重役会だよナ・・・』そう問うのは 夜逃げのキンさん。
ＪＲ横浜駅の雑踏が途切れる 新田間川から立ち上る湿気の白い湯気が 酔って火照ったカオにはやさしい。
かつての時代の 「ナウなヤングのプレイスポット」《ハマボール》改め 今は《Ｅ・Ａ・Ｓ（イアス）》の筋道、バブルがハジケてより この一帯は やたら だだっ広いコインパーキングばかりとなり、夜間は事のほか 薄暗い。
キンさん「で？？ どうなんだ部長殿ヨ、ウチの社としての、《ＩＲ誘致活動》賛成なのか反対表明するのか？？」
リク「ええ おそらくは…《８：８》のイーヴン 変わりはナイって睨んでますが…それが正直ナンとも・・・」
キン「なんともって・・・どういう意味ヨ？」
リク「いえネ、ここ両日、わたいがパーソナルな独りの時間帯狙って…なにかと自陣へ誘導しようって、ンな動きが頻繁なモンで」
キン「８対８の同数…たった１人の変心、心変わりがキーマンとなるしナ・・・」
リク「わたい以外の、反対表明役員のダレかが、籠絡させてなきゃイイのですけどネ・・・」
デイリーヤマザキのコンビニを過ぎたなら 辺りはいよいよ 街灯が無ければ 隣のキンさんのカオさえ見えない程の暗さとなり・・・
キンさん「おいリク…アレ知り合いか？ほらアッチの方角、《ぷてきゃん》らしい野郎（ぷてきゃん→キャプテン→船長→ちょうせん；１９６０年代不良の隠語）が、いかにも（今からモンクつけます）ってツラでコッチ睨んでるけど」
リク「あれ？ こないだの 木下かあ・・・」
こないどと変わらず、タイ人の若者を連れ コツコツと近づいてきた木下は・・・
木下「おい 港のリクさんヨ、こないだはよくも恥かかせてくれたナ・・・」
リク「へっ 反省して 般若心境 写経したから見てくださいってか♪」
木下「・・・っっ！！ だがまぁイイ…昔はどうあれ、今のオレは寛容で冷静な紳士だからナ」
リク「今…笑うところか？？（笑）（笑）」
木下「でもそれがナ・・・オレは良いのだが…ウチの社員の、この《ソムチャイ・キットヨーテン》が・・・仕える社長に恥をかかせたアンタ 港のリクを どうしても許せない、制裁を加えてやるって 云いだして聞かずに困ってるんだよ ああ♪」
リク「オメエなぁ・・・テメエっちとしての意趣返しのガチのケンカまでをも 部下へアウトソーシングしよぉってハラか？（呆）マジ なっさけね！ 夜中に起きたトキ テメエ自身がイヤにならんか？？」
木下「うるせえ！お互い忙しい身だろが？チャッチャとシロクロつけてお終いとしようゼ まさか逃げないよな？」
『…ショ～ブシロ ミナトノリク・・・』片言の日本語で 初めてソムチャイの声を聴いた。 うん…間違いない…ソムチャイの顔、《微表情筋』に、微かだけど『カンベンしてヨ もぉ…』って、「困惑」と「嫌悪」その表情が浮かんでいる。やっぱ 雇い主の木の下に命じられたのだナ。。。
木下は「オレは見届けずにこのまま帰らせて貰うゼ。暴力は好まんし、今夜はまだ残りのシノギが山積みなもんでナ。じゃっ」傍らのソムチャイの耳元 小声で『かまわねえ ヤっちまえ！』
・・・ま 行きがかり上 仕方ないか…このタイ人青年のソムチャイに恨みはナイし、ソムチャイも 木下に命じられてのバトルだ。ムカつく木下の野郎は 後日ボコボコにしてやろう♪
ともかくは、このタイ人青年の 雇い主の木の下に命じられたＪＯＢの完遂に協力してやっか。。。おひとよし日本人にも《こわいおじさん》が居るってことも示したいしナ。
でも バトルしましたヨって それなりの証拠、アザやキズとか無ければ このソムチャイも木下からドヤされて終わりかもしれないしネ、こちとらも…売られたケンカ逃げるって趣味は無い（嗤）
『ヤメとけリクっっ！！ 今回ばかりはヤバ過ぎる マジでだ！』ってキンさんが。。。
早くもファイティングのポーズをとるソムチャイを指差し キンさんは・・・
・・・判らんか？ アイツの《構え》…あのアジアンＢＯＹの格闘スタイル・・・ありゃあ【 ムエタイ 】だ・・
コレはシビアだが、アイツと リク オメエじゃ《条件が不利過ぎてる》 ああ・・・
ドッチともに ウェイト的には《フェザー級》だろぉが、忘れちゃなんねぇ…【 リク、オメエは 女性化身体だ 】って事・・・
オレっちも タイ国に半年間 商社時代に滞在し、いくつもの ムエタイ試合をこの目で見て来た。ぶっちゃけ、あのソムチャイの筋肉はダテじゃないゼ・・・
『アレは無残極まる 無謀なバトルだったヨ…』
１０年ぐらい前、タイの パリンヤーって《性転換キックボクサー》と、日本の女子プロレスラー最強って称号の《井上京子》の対戦があったが、興行試合とはいえ、ありゃ《公開のリンチ》だった…井上がマジで フルボッコでタンカで搬送って お岩さんにされたゾ…蹴り技上等のキックやムエタイでは、それぐれぇ 男女の《筋力差》は歴然なんだ・・・
ましてやムエタイだ…高スキルのムエタイ選手のキック ありゃあ【 コブラが金属製の鞭に変化したのと同様 】コンディション的にも不利、仕事で疲れ、今夜のよにアルコールが入った 今のオメエにゃ およそ勝ち目がなくズタボロ「にされっぞ・・・
『キンさん アンタこそ判ってない ああ』 「ナンだと！？」
リク「キンさんこそ 忘れちゃ困るなぁ…いいかい？わたいはネ、昨日今日、女性化が始まったってのと訳が違うんだからサ」
キン「・・・だ、だけどよぉ・・・」
リク「テメエで云いたくないが、云わば《女性化のプロ》だ（笑）わたいにも テメエなりに、鍛錬もして、女性化してからも渡ってきた 数々の修羅場 その全部はキンさんは観てないんだ・・・ケンカ相手の拳やキックで この身に刻んだ《世間智》ってのがアルのサ♪ ま 観てナ アって間に終わるから」
『 待たせたナ さ 始めよう ソムチャイ・キットヨーテン 』
ジツのとこ…ウズウズしてるケダモノなのさオラぁ…
憚りながら こちとらもトーシロじゃあない。ムエタイの戦法がどんなモノかは ある程度熟知してるツモリだし、アマチュアだが ムエタイ経験者との練習、スパーリングは経験済み。
ハッキリ云って、ムエタイ選手は、２つの《パターン》に大別される、《パンチ専門》か《蹴り技主体》それのどちらかだ。
このソムチャイのファイティングポーズを観る限り…うん コイツは《蹴り》そっちのヤツだ。
そぉなると…げに注意すべきは、コッチのカラダに飛びつき、両の腕でこちとらを抱え込んだ姿勢で繰り出してくる【 膝蹴り 】それだよナ。
ムエタイ熟練者の《膝蹴り》は マジで・・・『 怖い 』。。。
ムエタイの攻撃を受けるとき、攻撃に使われる手足を見て受けるわけではありません。
スピードの載った攻撃は目で追いづらく、気付いた時には当たってしまいますからネ。
下半身、脚のチカラは、およそ 腕でのパンチの３～５倍に匹敵する・・・モロ喰らったならば、たとえ強がりでも笑ってなぞいられない。。。
そこで 受け手であるコッチは、動くときの予備動作を読んで対応しますが、これを行動の起こりといいます。
膝蹴りは距離が近く、動きも小さいのでこの起こりを読みにくいのです。
そのため、膝蹴りの対処法としては必要以上に相手に接近しない事となりますが、どうしても近づいてしまった時の受け方があります。
中段への攻撃なので下段払いを使いたくなりますが、これは危険です。膝の力は強く、指を骨折することもあります。中段外受けで、外に弾くことが有効です。
また、近距離で相手の膝蹴りに移りそうな事が分かった時は蹴り上がる前に、上から手で膝を抑える事も出来ます。
スピードの載らない、力の出てない状況だと膝蹴りを抑える事も可能ですが、タイミングが悪いと腕も痛めてしまいます。
ムエタイのスタイルに付き合ってては『勝ち目はない』…
・・・戦法として、ワシがコイツに勝てる 唯一のエッセンスは、たぶん得意技だろう【 膝蹴りを繰り出す前に仕留める 】それっきゃない・・・
キンさんが云った通り、来る筈の無いタイミング そこを狙って、キットヨーテンが《ローキック》を繰り出してきた。
とりあえず ヨコ方向に捌き 避ける。が…正直 ムエタイ相手とは初体験、完全には避けきれず 少なからず所謂《ゲソパン》を喰らう・・・。
斧でぶった斬られたよに『痛ってええぇぇ～っっ！！』
・・・おお痛て…っっ！！ さすがスゲぇナ ムエタイ《ホンマもの》は…おそらく数十秒の間は 受けた左脚でハイキック打つのは不可能だろう・・・
だけどヨ…確実にダメージ受けても、ワシは未だ ココロはビビるまでには行っとらんからヨ それこそがソムチャイ オメエの脅威となるのだ ああ。
ガクンっっと、身体のポジションを思い切り下げ、ソムチャイへと突進する。ははは♪やはりナ…グレイシー柔術流の《フロントタックル》で両足をキャッチに来たって思ったろ？
キックに自信持つオメエだ、対処策＆カウンターとして当然…《前蹴り》繰り出すよナ？ 作戦じゃない、練習を重ねたソムチャイよ、オメエのムエタイ選手として無意識の《本能と反射》だ。。。
生憎だったナ…ワシの《狙いは》…オメエさんの両足 それにはナンの興味はネエのサ。
ホントの狙いは・・・そぉ 今このタイミングで繰り出してきた その《足首だ》・・・
素早く ソムチャイが繰り出した 右の足首を両手で《キャッチ！！》一瞬 驚愕の表情浮かべるソムチャイには ０・５秒のスキすら与えず、キャッチした姿勢にママ 大きく回転 ダイブする。
逃げる事も出来ずイッショに心中的にソムチャイの身体も大きく反転し転がります。なあソムチャイ、ワシら共に 軽量の蚊トンボ同士よナ？お互いココが辛れぇところヨ、
人生の経験、格闘のセンパイとして１つ教えてやらぁ、ワシら軽量の身はナ、キックやパンチなら 倍ぐらいにデカい対戦相手に食い下がり 勝てても・・・
憶えておけ《側面よりの 回転技》それのグラインドに巻き込まれたならイチコロに近いのサ。
ン？ 今の技はナンだ？って目してるな。教えてやんヨ…ジツに古臭い《プロレス技》…【 アンクルホールド 】だ ああ。。。
日本名《足首固め》、ＳＨＯＷＵＰプロレスでは単なる《痛め技》でしかないがヨ、サブミッションとして、真剣に手本の通りブチかますなら まぁそれはそれは痛いし《効くのだ》・・・
ワルいナ 貰うゼ「骨１本」。。。
ホラ・・・今《ブチブチ》ってヤな音したろ？ オメエのアキレス腱それの、踵骨（しょうこつ）接合部分から 一部剥離断裂起こした音だ・・・
この意味判るか？？ もぉオメエは その足の状態でワシへキック繰り出しても不完全だし、たとえ無傷の左の足でキック出そうにも、その傷ついた右足では《軸脚として機能しない》って意味だ。
激痛もあり バタバタ！と、両の手でパンチを試みるキットヨーテン、残念にもヒット性パンチは皆無。 そろそろ…右脚は赦してやろう、だが・・・替わりに【 指の骨もイッポン貰うゼ・・・ 】
キャッチした右の手 その小指を掴み・・・【 あっちゃなんねぇ方向に 】ネジ曲げる。ペチって、枯れ草を折るような音がして・・・
・・・さすがに…『ぐわあああああああああっっ！！』っと 苦悶の声を吐き出すソムチャイ、それでイイ…苦しさ痛さに 声を上げてしまうテメエをけっして恥じるな・・・
ご挨拶だナ、有難く受け取っておくヨ、だがヨ…ワシやけど【 ケンカをしに 】この場に立ってるんだ ああ。
オメエの十八番（おはこ）であろう ムエタイのルールに付き合う程 お人よしじゃ無い・・・必要ならば、そこいらに落ちてる小石でさえ 武器として使うけん・・・
だがコレも理解してくれへんか？ オメエは今 このワシに 憎しみの気持ちと同様に抱いている《恐れの感情》・・・
このワシかてマッタク、それは同様ヨ ああ。ぶっちゃけ、オメエって存在がチビりそうなぐらい【 怖い 】…いきり立ち立ち向かってくる弟子を薄笑いで跳ね返す 師匠や師範って、ンな余裕は１ﾐﾘも無いのだワシにもナ。
『今やらなけりゃ やられるゼ・・・』背中にしょった悪魔がズっと耳元で囁き続けているのを自覚する・・・いつだってギリギリさ オレっちのケンカはナ。。。
だがヨ…キットヨーテン…忘れてネエかオメエ？ 今さっきワシが、オメエの小指ヘシ折った「その理由」・・・
ただシンプルに オメエのことを痛めつけようって サディスティックな考えではナイんだゼ？
理由は簡単・・・『オメエの《攻撃リョク》を奪うが為だ』ああ。 どうだ？ その脱臼して あらぬ方向へとヘシ曲がった右腕の拳では、マトモに 拳固めて グー、拳の「ＢＯＸ」
それを作る事すら不可能だべ？？ そればかりじゃない、他の打撃個所から伝わるインパクトの振動でさえ…負傷した 小指から、ノーミソの痛覚部分を「直撃」で響いて、ワメき出してしまいたい痛みと苦痛だろが？
ってかヨ…もはやもぉオメエだが…《戦い続ける気力も失せてるだろ？？》カオの微表情筋の動きで判る、『もぉヤだ！逃げ出したい！！』って気持ちだ。
その密かな本音の願い 叶えてやんヨ 仕上げだ・・・マウントポジション「を取り ソムチャイを見下ろすスタンスとなる・・・
ボカボカボカボカボカ！！ バカバカバカバカバカバカ！！ 当たろうと外れようと関係ねぇ！ガードされようが とにかく…気が違ったようにソムチャイの顔面目掛けてパンチを打つ。
截拳道（ジークンドー） 桜庭みねこ（辻斬り ハマに現る（？？）参照）にチョイとダケ手ほどき願った技だ。
ジークンドーは、云うなら《打撃の１００ｍ競争》に似ている、息を吸い込み 無呼吸で、数秒間にドレだけかのパンチを相手に繰り出すかがカギとなる かの ブルース・リーが開祖の カンフー殺陣に近しい。
正直、１発１発のパンチなんざ さしてダメージにもならない。 が…筋皮神経が張り巡っている頬とか中心に、カオ部分を殴られ続けると、ヒトって生き物は、原始的感情として『これ以上ヤメてくれ！！』って気持ちに陥るのサ。
それにホラ、こちとらの振り下ろすパンチ 必死にガードしても、傷ついた右の小指から発せられる 振動とインパクトの激痛が休みなく脳内の 痛覚中枢を刺激するだロ？ 気が萎えてくよナ？
ホラ…コレもまた 原始的欲求行動の一環だ、そぉやって、更に尚更 不利でキケンになるの承知で、テメエの身を無理から反転させて、ワシに【 眼のついて無い、頭部と背中をさらしたナ・・・ 】
学習しとけ…それって…《思うがまま 存分にコロしてくれ》って意味なんだゾ。。。
ムエタイファイターには経験のない「絞め技」だ…
「勝手な理屈」となじられようとも、ワシとしては 切腹時の《介錯》そのツモリだ。スルリとソムチャイのアゴ下に手を回し伸ばし頸動脈付近を絞め 【 落とす 】・・・終結だ。。。
キンさんが 放心したようなカオで…「リク・・・オメエ、マジで 悪魔背負ってやがるわナ・・・長い付き合いだが やっと…本当の《正体》この目で見た気がするヨ・・・」
わたいは 着てますブルゾンの内ポッケから、ハマのマー坊の店で使ってる 飲み物グラスの下に使う コースタ＾ーそれを取り出し・・・
裏面の白紙部分にボールペンで走り書きを 『 That you were perplexed really, consult with a master in this Bar about a case. This master how many times as worth trusting as your employer now is a good man. Than a Ｌａｐｏｒｔ Ｌｉｃｋ. （もしキミトコトン困り果てたと意気は、このＢＡＲの主人に相談してみなさい。君の今の雇い主より 何倍も信用するに値する、そこの主人は善人だ。 港のリクより） 』
気絶してるが、クチからは荒い息を吐いているソムチャイ、これなら《活法》を下さずともシンパイなかろう。コースターをソムチャイのデニムの尻ポッケへ入れる。
・・・じゃな。ソムチャイ、オメエ強かったヨ ああ。バトルしたワシがなにより保証する。当たり前だが、基礎スキルはオメエの方がはかに上だ、それを出せぬまま 終わった それダケだ。
木下のアホが 敗けたオメエをなじるなら、そんトキは 繰り出せずに終わった 膝蹴りでボコボコにしてやれヤ。
ってかヨ・・・あの木下に付き従ってたところで、この先オメエにゃ ナンの利益もねぇゼ ああ。オメエっちを開放する為になどとは さすがに云わんが、この敗北を機会に、アイツからは離れることをお勧めするゼ・・・
年齢と経験だけはナ、格闘のマニュアルには載ってねぇンだヨ ああ
オメエさんが こんなていたらくのワシなんぞに適わなかった理由は ただひとつ・・・オメエ自身の《若さ》それだ…【 おっさんのワル知恵 】その人生経験をチト 甘く見たってことダケさ ああ。。。
絞め技で痛めた この上腕筋の痛み 忘れないヨ…
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■■海運 定例重役会議の再会議
いよいよだ 出かけよう・・・
サダヲ「ですから！…ボクには 反対の青票にこだわる方の真意がとんと理解できない！ＩＲ誘致構想は、事実上として《国策 政府案件》それです。いわば令和時代の進むべき 趨勢なんだ！もはやエンジンのキーが回されている、バスに乗り遅れてもイイと思うのですか！？」
リク「サダヲ管理部部長…失礼やがアンタ、《成功幻想》にばかり陥ってやしませんか？？ボクは その点が引っ掛かります ええ。」
サダヲ「そういうのを指して《敗北主義》って云うんですヨ！本当にイイんですか？我が社がＩＲの利権…カッコつけてても始まりません あえて利権と言い切ります、それからパージされても？」
リク「そぉだろうか？？…調べる程、そのＩＲってのの パイの大きさは思っている以上に《小さい》…既にもう、その利権とやらに与れる席は既に埋められている気がしてならないのですが…推進へシッポ振ったところで、本来的に 観光事業やアミューズメントとは無縁、武骨な海運商社である我が社にウマい味の利権が降り注ぐとはどうしても思いづらい・・・」
サダヲ「このハマの超一流企業は皆 推進表明、同業種だって、日本郵船も商船三井も、足並みそろえて推進ですよ！今の流れで社が排除受けて それでイイって思うのリク第２営業部部長！」
リク「果たして…他の社は 内情把握しないまま唯々諾々と、引きずり込まれたダケじゃあナイですかねえ？ 率直に思いますが、ＩＲ構想と心中する気の企業なんて かなり疑わしぃ・・・」」
サダヲ「ボクだってチャンと学習しましたヨ！来日した米国のカジノ運営会社《ラスベガス・サンズ》のＣＥＯ ｼｪﾙﾄﾝ・ｱﾃﾞﾙｿﾝ、彼 トランプ大統領と大親友ですヨ、その人物から直に カジノが有する無限の可能性についてレクチャー受けたのですから」
リク「でもねぇ・・・進んで 火中の栗を拾う必要もナイのでは？？な？仮に そのＩＲ計画の目論見が大きくハズれ…営業不振の大赤字に陥ったトキは、少なくとも推進方向に与しなかったチとこ社は負債も抱えず無傷でっしゃロ？」
サダヲ「それは・・・っっ！！」
このヨコハマに カジノが実現した場合って・・・
・・・ボクですが、今まで業務の海外出張で、海外の《カジノ》観てきました。たいした数ではナイ、僅か５，６か所に過ぎませんがネ。
でもその中には 本家ラスベガスもあったし、中国を手玉にとった 例の《乾燥大豆買い付け》マカオのカジノもありました・・・
率直な感想ですが・・・《カジノはヒトの一生と同じ…隆盛期もアルが、やがて停滞を生じ 遂には滅び果てる》…この宿命から脱却できません ええ。。。
《絶対法則》とも呼べます、本家ラスベガスにせよ、派手なスクラップ＆ビルドを繰り返すことで なんとか体裁を保ってはいるが、１９６０、７０年代の輝きは失しています ええ。
一時は 鳴り物入りだったマカオのカジノも、《太い客筋》の中軸、中国のワイロ官僚たちによる、溜め込んだワイロのカネを カジノのチップに替え隠匿するってマネーロンダリング手法、
それが 集金ペ～内部自浄（？）政策の発動により、上級公務員及び共産党幹部らの マカオへの渡航制限が下されてより、マカオのカジノはドコも 閑古鳥が鳴く おサムい状況。
友情の念はナイが、組めばココロ強いビジネスパートナーの レイモンド・カークイが情報ソース 間違いないです ええ。
皆さま、このハマの地で…年間どれだけの《商店街が滅亡してるか？》判ってます？？ナンと大小合わせて １０以上が役目を終焉しているのです・・・
おそらくは カジノだって、その運命の轍からは脱却できないと思う。やがては…ヒトに飽きられ、また新しい新機軸の登場により 時代の残骸と化した姿を晒すだろうと・・・
人間がこの世に存在する限り《ギャンブル行為》は無くならないと思う・・・でも…《カジノ》というソフトウェアは、アンダーグラウンドでひっそりと行われていた古来の日本なら 丁半バクチやデンスケ賭博…《闇の賭博行為》それを、許認可を得る事により、表の社会に売り出したに過ぎない。それにヒトは飛びつき 熱狂した、だが…やがては飽きられ終焉を迎える。それこそが《社会の営み》だろうと…」
ってか…ぶっちゃけ 皆さま方はさぁ・・・ホントに《カジノ》ってモンを 正しく学習した上での 正しい知識持ってはるの？？
あのねぇ…今案件のような、トキの政権が なりふり構わずＩＲ及びカジノを推進して回るって、イっちゃなんだが【 異常でイビツな形態 】ですヨ？
ぶっちゃけ 世界に類が無い・・・カジノって《鉄火場》を 国の代議士連中が躍起になって推進してるって、欧州国からは冷笑されてもいる・・・
さっき述べられた サダヲ部長の《ラスベガス・サンズ》なんですがネ・・・ぶっちゃけ 社の内情 火の車のようですわなぁ…どぉ考えても、《サンズ》の存続のためには、日本へのカジノ・ソフトウェア売り込みが起死回生の策ですワ。
知らない方も居られるでしょうが、あのネ…《サンズ》が日本へ売りたいのは…【 あくまでソフトウェア カジノ運営のノウハウ 】で・・・
ハマのＩＲが完成したなら《はいさよなら♪ 今後毎年 顧問料とソフトウェア使用料 永遠に支払ってネ♪》で終いですワ ええ・・・
稼働したカジノが どんだけ赤字計上仕様がアイツらは《知るかヨ》だ・・・このよなデカくてリスクだらけの買い物に・・・果たして打って出るべきなんでしょうかねぇ？？
『 それでは再度 成否の投票に入ります 』
・・・やはり…今回の投票結果も ８：８の同数だ・・・
『となりますと…やはり議長である 社長のご判断に正否が託されますが ご判断は？？ 』
社長は ゆっくりと椅子から立ち上がり、ふ～っと大きく息を吐いてから・・・
『 包み隠さず ワシとしての真意を申し上げる・・・【 正直…ワシには《判らんっっ！！》ゆえに白票青票のドッチにも意思決定忌避する！ 要するに《保留だ》 』
どよめく会議室内、《責任回避だ》とか、《最高責任者の専横なんじゃないの？》って声も挙がって。
『 やかましわいっっっ！！ 』 久々に聞く 叔父である社長の 一喝・・・
・・・あのなあ 《判らん》モノを 《判らん》と 素直に述べるののドコがワルいねんナ ええっっ！？
モンクあんなら、ワシのこと、《社長解任の動議》でもナンでも挙げてみやがれっっ！！イっとくが 社長解任動議には全体の 三分の二の賛成が必要やゾ？ 出来るンかい♪
ってかねぇ・・・コレも本心で申しますが…ボケはじめてるかも知れん このワシのドタマでは、この案件の正否を下すのは《そりゃご無体な…》でっせ ええ・・・
責任回避のツモリはあらへん、むしろ逆・・・責任が在るからこそ…あのナ、【 この重要判断を下すには《あまりに！》現時点での情報量が不足している 】って それやねん ああ。
ワルいが白票サイドの論旨は みな《っと…誰かより聴いた》それの傾向が否定出来ひん 自己論理は確立してるのか？？ 青票サイドは チト感情論と情緒論が先行し過ぎてる・・・
ワシの云いたい事判るか？？ サダヲにリク！！ オマエら もっともっと【 勉強せえ！！ 】って事ヤ（笑）
ってか…ココの場に居る みなはん方かて 同様とチャイますのん？？ ぶっちゃけ 判ってまっか？カジノのなんたるかってことについての一切合切を？？
失礼やが、おそらくは皆はんも 正しき知識持ち合わせてはおらんって思う。この場でいっちゃん 情報量が多いのは サダオ部長 それにリクの２人やろ うん。
なあ？？ こんなんでイイって思うか？？ 情報量的に こんなワシらのていたらくで、今や千人超える従業員や、付帯するご家族への責任が全う出来るとお考えか？？
この場の出席者には案件の正否の権限が委ねられている、が、それは同時に 【 無限の責任 】それをも課せられてるの 忘れたらあきまへんデ？
それに思うのやが…この…ＩＲ構想にだ、ウチとこの社が、賛成・推進を表明したところで・・・エエか？本音のハナシやデ？
具体的なメリット、利益なんぞが果たして 期待できるのか？？・・・リクが述べたように、ドコにカジノが出来るにせよ、もはや その大半は【 席が埋められている 】とも思う・・・
後発でしかないワシらが出番ったところで、ハゲタカらが喰い尽くした後の死骸の残滓を漁るダケ…なあ？みなさん そこまで惨めな思いしてカネにあやかりたいか？？
荒くれ海運会社が ペコペコ頭下げて カジノに貸しおしぼり納入すんのか？ 何万トンって鉄鋼運んでこそ 海運会社のプライドとチャウのか ええ？？
最高責任者として申す・・・【 今回の正否は 再保留 ！！ 】次回の正否は年明け ２月末とする！ナニ慌てる必要あらへんって♪ ＩＲやカジノは 逃げたりせえへん。
締め切りのギリギリまで 待たせたったりゃエエのヤ♪ せやけどご一同・・・ゆめゆめ 次回の正否まで 遊び回ってたら承知せんゾ こら・・・
ワシも情報を集め シッカリと勉強する。賛否に拘る気はあらへん、エエか？推進賛成派は ＩＲに協力することで、具体的に ウチの社にどのよなメリットが有るのか立証しろ！反対派も あえて参加しない、そのメリットを示せ。
・・・今の この段階はナ、【 群盲 象を評す 】…盲人らが集まって 初めて触る《象》を テメエだけが さも分かったように語ってるだけヤ！
・・・一同に【 宿題を課す 】無論ワシも含めてヤ。ＩＲと、カジノについて、全員が キッチリした論文を書けるぐらいに【 真剣に学習しとくように！！ 】
ダレだとは云わんがヨ…この場の出席者の中にも、ＩＲの真実状況なんかと関係しない、ごく水面下で、それこそ《ヨーカンと札束で》いろんな打診…誘惑 誘導等を受けてル人間が居てても なんら不思議あらへん。
でもエエか？ 【 目先の小銭や 近未来の利益誘導って、ンなモンからは超越した視点で 今後の我が社の進むべき道 真摯に塾考して欲しい どうか！！ 】
どないヤ？？一同さん ご納得として 【 以上にて 散会っっ！！ 】
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マー坊「そうですか…さすがは社長のイザって際の手腕ですよね。恐れ入ります」
リク「ああ…普段は死んだフリ ボケたフリしやがって…イザって見せ場にゃ 大見得きって 全部かっ攫ってきやがるから ったく！ヤなジジいだ・・・」
マー坊「イイじゃないですか、倒すべき《ラスボス》だもの、元気でチューニング合っている方のが♪」
リク「とっとと死なねえかナ？ おんなスパイでも送り込んで 腹上死させたろか（笑）」
マー坊「またまた（笑）」
リク「でもさぁ…マジに思った・・・《学歴ってナンだろう？？》って…大卒が当たり前の社の幹部ら ワシ含めて、誰ひとりとして《ＩＲ カジノの本質理解してなかった》・・・高校中退のオジキ社長のみが、理解せぬまま大きな決断を下す事の危うさを理解してた・・・恥ずかしいよナ ああ…」
マー坊「そりゃそうと…例の 神藤ってライター、アイツを送り込んだライン、木下のカスとは別ルートだったって本当ですか？？」
リク「ああ…ぶっちゃけ もっともっと上級クラスってゆ～か、《大元では一致するもルートはそれぞれでベツ》っていうかナ、あの木下に活動資金の一部を提供してル 【 パチンコ産業筋が黒幕 】だった・・・」
マー坊「ほぉ…でもそれ…矛盾するハナシじゃありませんか？このハマにＩＲが完成したなら…たちまちシュアーを根こそぎで奪われかねないライバル産業こそが パチ屋のラインでしょうに・・・」
リク「まあ 単純に考えれば その通りなんヤけどネ、真相はもっともっと根深い…」
・・・なぁ？国会の内部に国会議員らによる 通称《パチンコ議連》ってアルやロ？ジツはアレ、政権与党の自民ダケじゃなく、超党派、事実上として《各党持ち回り》の超党派の議連なんだわサ。
在 パチ屋の構成だが『 北朝鮮系７ 南朝鮮（韓国）系３ 日本人経営１ 』なんだワああ。
はたメイワクにもバカスカとミサイル実験繰り返す 北の《それの原資は？》云うまでも無いのは明白だよナ。
マーちゃんも知ってるように、パチ屋ってのは、警察ＯＢらの 恰好の《天下り先ＮＯ・１》じゃん昔から。
それゆえ、いつになっても、事実上の脱法行為でしかない《景品交換：：出玉の金銭交換》その闇部部分にメスが入らずにいるのが現状・・・
・・・っと 関連して…《国際観光産業振興議員連盟 》ってのも在る。
ナンの議連か？ ってなら、ズバリ！ 日本のＩＲ誘致建設 要するに《カジノ議連》だ ああ。。。
会長 細田博之（衆議院議員：自民）
副会長 吉川貴盛（衆議院議員：自民） 金田勝年（衆議院議員：自民） 野田聖子（衆議院議員：自民） 竹本直一（衆議院議員：自民） 河村建夫（衆議院議員：自民） 山本幸三（衆議院議員：自民） 前原誠司（衆議院議員：国民） 柿沢未途（衆議院議員：無所属） 桜井充（参議院議員：無所属）
最高顧問 【 小沢一郎 】（衆議院議員：国民）
顧問 茂木敏充（衆議院議員：自民） 下村博文（衆議院議員：自民）
幹事長 岩屋毅（衆議院議員：自民） 牧義夫（衆議院議員：国民）
事務局長 萩生田光一（衆議院議員：自民） 玉木雄一郎（衆議院議員：国民）
２００４年段階で、 自民党143 旧民主党23 維新25 次世代12 公明党 8 みんなの党 5 生活の党5 新党大地 1 無所属 2 …って風にナ…
合計224名もの 【 百鬼夜行が蠢き集まってやがル図式 】なんだワ。
・・・な？？ ジツにもって 香ばしいオールスターの面子やロ？（笑）今の今まで いったいどんダケの《旨味》すすってやがったか 容易に想像出来るやんか。
カンペキに《呉越同舟》…国会議員らの利益の追求にゃ、所属政党の縛りなんざ関係ないってイイ証拠さネ。。。
肝心は…この百鬼夜行の連中に《エサを与えてた勢力》それが存在するってこった ああ…
でサ、今般 アキモト議員逮捕に関連して、《ガイア》ってパチンコチェーン本社に東京地検の査察が入ったやロ？
あのネ、そのガイアって、経営 日本人資本のとこなの。その意味判るか？シンプルだ…アレはナ 大きな手柄に焦る 東京地検が…敵対するカジノ計画 それの旗振り推進役である《カジノ議連》あまり調子コイてやがるとガツン！！と頭突きカマすゾ…って脅しの意味で、《北》のパチ屋が提供する内部告白に飛びついたのサ。
マー坊「肉を斬らせて骨を斬る…骨を斬らせて命を絶つって…ひとつの焦土作戦ですね…タダでさえ議席数の少ない野党だ、この案件で議員辞職が相次いだなら 無傷では終わらない与党の側よりもズっと被害が甚大ですものね…」
・・・なんかなぁ・・・議連に属する国会議員、熱っぽい国会審議なんか ありゃパフォーマンス…ウラでは超党派でツルみ蠢いてやがるんだこの国は・・・
マー坊「道理で この問題 議員逮捕について 野党勢力がダンマリ決め込んでるのは それですね。むしろ野党勢力への脅し…《イザって際は 道ずれで全部バラすぞ》って脅しと牽制…」
・・・だよナ。で、パチ屋勢力としては、ＩＲカジノが高額入場料徴収したり回数制限ってのは むしろ大歓迎。そ～ゆ～カジノには入れない 巷の貧乏人らこそがパチ屋の客筋だからナ。
出玉の金銭交換もまだまだこの先 維持して貰わねば業界として死活問題だ。ゆえにだ…あの木下のカスのよな、一見 ＩＲ推進活動を熱心に【 ピエロ 道化役 】を背後より巧妙に操り、
ＩＲ推進側の情報を逐一でキャッチする目的で 木下を飼ってた・・・。あの神藤ユキも、その《北》の勢力にカネで雇われた刺客さネ、
木下は議員の私設秘書だって威張ってやがったが、ぶっちゃけ その給料の出所は《北》の勢力…神藤ユキも、大手出版よりの依頼仕事と思ってたようだが、その出版社の上層部が《北》と通じている左の人間だしナ。
神藤ユキも 木下と同様、まさかテメエが ＩＲと敵対する《北》に雇われているとは おそらくは、今の段階ですら気付いてはおらんわナ とことん構造は重層的で深いンだワ うむうむ・・・
マー坊「その２匹が…リクさんに やたら近づいてきた訳はどうなんでしょうか？？」
・・・おそらくは その《黒幕》よりの指示だろナ。え？？ ワシの才能だとかって、ンなのを買われてのハナシとチャウよん それは買い被りだ・・・
奴らはもっともっと 巧妙で根が深い・・・思うのヤけどナ、【 港のリク、もっと深くＩＲカジノについて 勉強せよ！よくよく学んだ上で票を投じろ 】って・・・
まぁ ユキによる美人局が成功したなら、ワシも 木下のカスと同様…《北》によって 下回りの 使い走りにされたのだろうがナ。。。
全世界中のカジノの売り上げよりも、ニッポン１国で、遥かにデカい 年間で 全カジノの３・５倍《１８兆円》、日本に正式なカジノが誕生したからって、それが理由に まんまと滅びるよな、ンな脆弱な筈もなかろ。
余裕…なんだろナ…《面白れぇ かかってこいヤ！》って…サボってばかりで てんで勉強しようとしないワシとかなんかに、事の本質を学習させる為 陰からケツを叩く 【 闇の家庭教師 】だったような気がして。。。
マー坊「・・・ っっ！！ リクさんに…さらなる カジノについての《学習を》…誘導させるが為の尖兵だったんですか・・・スゲぇハナシだ・・・」
リク「ああ・・・ある意味《してやられた》ヨ カンペキに・・・ワシは オチョくられた…本来 したくも無い 慣れない勉強しちまった…ああいったアクションが連続してなけりゃ、ワシなんぞはＩＲもカジノも、興味もナイ門外漢そのものだったからナ 気付かずに尻叩かれちまったゼ ああ…」
マー坊「なんか・・・得体のしれない…愉快犯の要素もある、不気味ですね。木下 神藤を送り付けた 敵の首領って…」
リク「ああ…さすがの八百政の調査能力をしても、その正体はまるっきり謎だ・・・八百政は更なる追跡を申し出たが、ワシはヤメさせたヨ ああ。今の段階で深追いすると、マジで八百政の命がヤバいからナ・・・案外…《北》の国の人間ではない可能性も排除出来ひんかもナ。一連の作業を面白がり 愉しんでやがル…好かんヤツだわサ」
リク「そりゃそぉと…ソムチャイ・キットヨーテンは 訪ねて来たかヤ？？」
マー坊「ええ。バトルの晩から３日後に。ぶっちゃけ…ズタボロ（笑）見るも無残な包帯と松葉杖姿で」
リク「ご無体なマネしよるワルいヤツもおるなぁ…警察はナニしとんねん（＾＾；」
マー坊「木下につき従ってれば、Ｋ－１とかで格闘家デヴュー可能だと、ぶっちゃけ、《全部騙されての来日で契約》それ教え諭しましてネ、金も持ってないようだから、航空チケット買ってやって とりあえず母国のタイへと 帰しました。リクさんには謝辞を申してましたヨ」
リク「ソムチャイは…帰国せよって、マーちゃんの恩情に素直に同意したのかい？」
マー坊「やっぱ最初は相当にゴネて難色示しました ええ」
リク「タイは華やかなのは首都バンコクだけで、郊外に行く程 貧しい農業国だからナ。田舎生まれの青年が、日本で格闘技でひと旗挙げようって気持ちはワシもよく理解できる。でもなぁ…すがりついた夢がインチキだったらどないもならんわナ・・・」
マー坊「正直…最後は半ば 脅しでしたよ（苦笑）黒澤明の《用心棒》桑畑三十郎みたいに…《たとえ水粥すすっても、生きてた方のがよっぽどマシだって思わねえか！》ってネ・・・」
リク「それでイイ・・・って思う。純朴な青年が、エゲつないワルにサンザン利用され、コキ使われた挙句ポイ捨て去れる…ンな図を反吐が出るぐらい ワシら見て来たものナ…」
せつないけど 現実はいつもそぉなんだ・・・
マー坊「お節介ですが、アタシの一存で…昔なじみの知り合い…カタギですご安心を。バンコク市内にアジア専門の旅行代理店してる者が居りましてネ、紹介状持たせました。カタコトにせよ、日本で覚えた語学はなにかと有利だと思います ええ。」
リク「そっか。。。でだ…その木下のカス野郎だが、やっぱ・・・マーちゃんが元 属してた業界のヒトらが《始末》してまうの？？」
マー坊「ははは♪ あんなカスに【 そんな価値もアリませんって 】あんなカスの始末で 懲役喰らうよな物好きは居ませんて。ってか、あの野郎、組のカネくすねてトンズラかますぐれいだから、警戒のアンテナは異常に高いです。早くも身のキケンを察知して、ハマの地からは 消えたってウワサですから。あんなゴミカスは放っときましょうや ええ。」
・・・はて…今後どうなっていくのでしょうか？ ハマのＩＲ建設問題は・・・
今回 奇しくも露呈した 恐ろしい真実 ・・・ 【 ＩＲ及びカジノ誘致を漏れなく理解し語れる《専門家》がどこにも居ない 】・・・
議決権を有する者も、目先の数字や皮算用のみで口角泡を飛ばす、もしくは感情論・情緒論ばかりで。
これではホント…ボクらはいみじくも 【 愚者の群れ 】に過ぎない・・・皮肉ですが この 情けない現状が理解出来たことノミが 今回の収穫だったのかも。。。
いずれにせよ…成否の判断は 焦って 付和雷同的に、ウカツな意思表明をしない事に限る。内情を知りもしないくせに やたら声ダケがデカい権限を有する者に引きずられる、
それがイチバン 危ないのは顕かなのですからネ。 ゆめゆめご用心を。。。マーちゃん ドライマティーニ超辛口 おかわりナ♪
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【 完 】
家庭教師は 闇で嗤う （前後篇ノ前篇）
寒い冬の夜には「赤ワイン」 それは一見「定番」と見られがちですが、
これが案外と「白ワイン」、特に イタリアの Trebbiano D’Abruzzo [トレッビアーノ ダブルッツォ]それがなっかなかイケましてネ。
でもコレ、ヴィンテージワインなんかじゃありません、￥１８００円程度でデパ地下でも買える リーズナブル価格で。
イタリアには 「白い肉」ってジャンル分けが存在します。鶏肉、ウサギ肉、七面鳥の肉、さらには羊肉、豚肉、仔牛肉もこの仲間に入るのですけどネ。
それを ワインたっぶりで煮込んだ「フリカッセ」そのジヴィエ料理を肴に、ダブルッツｵのワインをキリっといただくのは至福とも申せます ええ。
マー坊が…「リクさん、例の・・・ヨコハマへの《ＩＲ カジノ誘致計画》その後どうなってますか？ リクさんとこの社でも、計画の正否を求められていると聞きましたが」
問われてわたいは…「ああ…それヤけどナ、ワシは３等重役で助かった♪ ってか、高度な判断ってのを求められる立場でナイから助かってるが、ぶっちゃけ、ウチとこ社の叔父貴…社長はアタマ悩ませてるようやデ うん」
マー坊「例の ハマ港湾協会会長の大反対って、あれの一件で リクさんらの業界は一致して 反対の側に与する者だと思ってましたが」
リク「それがナ…そぉは単純なハナシとチャウねん ああ・・・《港湾協会》って、一見、ハマ港のすべての部分を統括組織だろぉって世間は思うかも知れへんがナ、ジツのとこ、２０を超える…《ヨコハマ港なんたら協会》が四分五裂で乱立してるって状況やねん 事実《横浜港湾局》は諸手でＩＲ誘致推進だしナ…」
マー坊「つまりが 一筋縄で事は運ばないと？・・・」
沖縄辺野古基地問題と似てル『ホントに全員反対か？？』
リク「せヤ、あの会長はんもナ～…左翼の識者やマスコミのシンパにノセられて大声挙げたとしか思うへん・・・シビアな実態は、ハマ港に関連する イチ協会のドンが反対示してるって それでナ」
マー坊「そうなると…《ハマ市民の７割が ＩＲ・カジノ誘致反対》って あの数字も、眉唾だってことですか？」
リク「うん ンな統計数字の《根拠》アルってならもってこい！ ってこった…要はだ…カジノ利権には１ﾐﾘも関連してないヒト、市民層のおおよそは《イメージとして誘致反対》だと思うデ うん。中身って当たり前ヤけど、殆ど市民層は知らないからヨ」
マー坊「元渡世人のアタシだって知りませんが（笑）」
リク「《ボス交》ってのかナ・・・とにかくヨ マー坊、あの 本来はカジノ反対で立候補で当選したオナゴ市長でさえもが、前言翻し 推進派に回っちゃうぐらいの大きな利権ハナシなんだワ・・・」
・・・あのナ マー坊、《ＩＲ・カジノ》ってのと、《２０２０オリンピック》 ２つを混同してはゼッタイに間違いヤねん ああ。。。
２つ 非なるモノを無理に同義とする勢力がある…
オリンピックは世界的な 一回性の打ち上げ花火の「おまつり」、終わったら大半を壊す、《スクラップ＆ビルド》の代表なんだワ。
だけども・・・一旦でも カジノ施設を誘致したヨってならば、まず永久に無くならない・・・いや、【 無くさせてくれないんだ 】うん。
災害起きよが、お客ゼロでもやらにゃいかんのだ・・・
統合型リゾートに含まれるカジノだけどナ、日本人には当然にその運営ノウハウがないため海外のカジノ運営会社に「丸投げ」するしかないやんか？そしてこの統合型リゾートで唯一大儲けできるところが、このカジノ運営であるってことヨ。
まず統合型リゾート（IR）の運営主体は各自治体であるが、本来はテナントであり家賃を徴収しなければならないカジノ運営会社から家賃も取らず、逆に高額の成功報酬などを支払う契約となるはずなんだワ マジで。
ご維新以来の、１６０年ぶりの『不平等条約』…
またカジノ運営会社がこれらハコモノ建設のための資金を出すことなど絶対にない。コレはワシの中の結論に近いのヤけどナ・・・
「カジノ」ってのは…【 実体の伴わない 宝石箱 】それなんだワ ああ。『成功したなら こんなにも！儲かりますよ♪』って、ハチミツよりも千倍も甘い誘惑で、「カジノ業者」は その国の金持ち層に売り込みかけてくる・・・
でもだ…「シッパイしたらこれだけの経費が毎年永久に続く」って説明はマジで殆ど 無い。。。
マー坊も元は本職だから、判るやロ？ 今、ハマにカジノこさえた場合、仮にマーちゃんがカジノオーナーとするなら、いったいドコの点がいっちゃん不安だって思うか？？
マー坊「やっぱ…《カジノディーラー》その数と腕利きスキル…果たして 腕利きの《壺振り》確保出来るか？ その点ですよね？」
『日本ディーラー養成スクール』って…完全に『ドロ縄』ですナ（－－；
・・・その通り。肝臓で遂にクタバった、あの《シモダ》って県警本店の警視（けたもの達の 降誕祭 参照）にもサンザン説教したが（笑）
技術立国の日本だ、《ハコモノ》は見事に造りよるやろ、だがナ…カジノの現場で 腕を振るう、《ディーラーの育成と管理》しれスッカリ抜け落ちてル・・・新国立競技場に《聖火台》スッカリ忘れてたってのとイッショ（嗤）
イっちゃなんだが、多少 指先が器用だってワシかて出来へんゾ、カジノでディーラーとして場を仕切るなんて。アレこそは超特殊技能ヤ。
Ｄ・トランプが進出したカジノ、《アトランティック》が ものの見事に大コケした理由もやっぱ、ロクなディーラーが居てへんで、世界中の《いかさまギャンブラー》らに食い物にされたせいヨ ああ。
カジノ破綻をﾄﾗﾝﾌﾟはﾛｽﾁｬｲﾙﾄﾞ家に依頼、要はコレ以後「魂売った」
賭けてもエエで…「ハマのカジノはチョロい」って、ンな噂がチョっとでも出るなら、マジでもって 全世界中から 怪しげなギャンブラーが大挙して このハマに集合しよるねん ああ。
来るぞぉ…世界中から怪しげな『ゴト師』が…
で…毎日毎日・・・あの《コインチェックの電子マネー強奪事件》にも匹敵する額が ドンドンと国外に持ち出し続けるのヤ 地獄やロ？？
確かにカジノ運営とは簡単ではない。世界中から大手客（大金を賭けても平気な大金持ち）を呼び寄せて適度に巻き上げ、同時に世界中から集まってくるイカサマ師を排除しなければならない。日本人には絶対に無理である。
もし日本人がカジノを運営するなら、あっという間に世界中から腕利きのイカサマ師が押し寄せ、たぶん1日で数百億円くらいは持って帰られてしまう。消えた仮想通貨のような問題が毎日起こるわけである。
・・・あと…一筋縄ではいかない「カジノ運営」のノウハウ…カジノ事業に新規参加する 日本にはマジでデカい危惧が存在する・・・
カジノはギャンブルだからナ、イカサマ師でなくてもたまたま大勝ちしてしまう大手客もいる。その大手客をあの手この手で帰さずカジノに留め、すっかり取り戻すのも運営会社のノウハウなんだワ うん。
どのよなエゲつない手法駆使しても、「太い客」逃がさないのが世界のカジノ
エグいモンやデ…実際にラスベガスでは自家用機で来た大手客が大勝ちすると、空港の管制官を買収して離陸許可を出させず、ホテル代も食事もサービスするからと誘われて帰ってきた大手客からすっかり取り戻してしまうことなどお手の物。いくらでも裏技があるのヤ ああ。。。
また大負けした大手客には賭け金を信用貸しすることもる。こうなるともっと負けてしまうもので、その回収もカジノ運営会社の重要な仕事となる。
さらに余談を加えると、こんな大手客の1人に日本人の柏木昭男氏がいた。世界のカジノで大勝ちを続け、映画のモデル（1995年公開の映画「カジノ」にK.K.イチカワとして登場）にもなっていたが、1992年に自宅で何者かに暗殺されており、事件は迷宮入りしている。この柏木氏が訪れたカジノの中にはトランプ大統領が経営していたアトランティック・シティのトランプ・プラザ（2014年に倒産）も含まれる。実際に2人は面識があり、トランプが自分のカジノに誘ったようで、結果は1勝1敗だったはずでネ。
知れば知る程、反吐が出る業種だよナ。。。
・・・な？ マー坊ヨ、根っこの本質部分からして、カジノってのは、このよに エグい《システム》なんだ ああ・・・
エグい訳だってば、なんせが ナンも無かったネバダ州の砂漠に、ＮＹ地区のマフィアの中堅幹部 《ベンジャミン・シーゲル》通称《バグジー》が、イチからこさえ上げた【 最後には胴元が勝つ 】錬金術のマジックなんだからヨ。
ぶっちゃけたハナシ…そんなエグい真似を…お人よしが取り柄の日本人がホントに出来るって思うか？？
マー坊「まあムリですよね。ハマでのＩＲ構想は事実上 国家案件でしょ？温室育ちの坊ちゃん役人、天下りのオッサンらに そんな所業が出来る筈が無い、それに…そういったシステムは この日本の風土に合わないですよね？」
せやロ？しつこく云うけど、カジノってのは、出来上がるまでは 夢いっぱいの宝石箱さ、でもだ…イザこれより運営開始ってなるならば、ジツはそれは…【 パンドラの箱 】だったって事実に気づき青ざめるんだ ああ。。。
マー坊「カジノのノウハウを売りつける米国の会社も たいしたタマですよネ…巨額の成功報酬をゲットし、カジノ施設側の失敗や経営破綻にはナニも責任を負わない…恐れ入った超高度の《５次元産業》です。なんだか この先日本のカジンが毟られ放題の図が見える気がしますね・・ ・」
・・・でナ、最初のハナシに戻るのヤけど、今現在、フリーランスや 小規模単位の会社の港の港湾労働者のラインは、ＩＲ建設反対に意見を合わせている傾向なんだがナ。
あだスは『プロ市民』と組んだ、ﾏｽｺﾐの世論誘導は信じないス
だけんど…卑下する訳ではナイがヨ、港の荒くれ連中の大半は《本能とノリ》にもで生きてル…《ＩＲ反対！》たって、それはシッカリ自己の内部で確立された意思・意見じゃあらへん・・・
云わば 夜の盛り場で、客引きの口上をマトモに受けちゃうのと近しい、ヒトって生き物は、思う以上に洗脳受けやすいし、かつ 引きずられやすいのも事実ヤ ああ。
ウチとこの社 ■■海運も、ぶっちゃけこれが３０年前だったら、《港湾協会》の ＩＲ誘致反対って意見を同じくしてただろうって思うねん ああ。
もはやいにしえの時代の業務形態ではナイのでしてネ
だが…その３０年の間に、ウチとこ社も 構造と内容、それに規模が様変わりしたよってナ。江戸時代の廻船問屋から始まった 荷貨物の捌き業務から、業務内容が時代と共に変遷してきて・・・
今では 会社利益のあなどれん部分が、貿易・商社としてのウェイトが占めてくるようになった。。。
マー坊「その潮流で 頭角を現したのが 港のリク、リクさんアナタですよね」
でも このカラダつきだしなぁ。。。
・・・ってか、テッペン押さえるまでには まだまだ遠いけどナ（恥）もぉ社も 以前のような、荒くれどもを束ねる《一家的な結束形態》では済まなくなった・・・
定例の重役会開くやロ、ワシ如きは その場の最末席でしかないがヨ・・・今やその会議でも、銀行筋よりの外部取締役らが幾名もフン反り返ってやがル・・・
・・・ってなると 判るやロ？ウチとこ社も、ハマ港の仲間意識オンリーでは 方針を決定し切れないってことサ ああ。
マー坊「判ります。銀行屋を中に入れるってことは、イコールで、時の政権や産業界全体の指針に異を唱えるのが難しくなってくる、今の段階で 夢物語オンリーのＩＲ構想を推進しようって《政官民》の方向へ引きずられても当然ですよね…」
・・・こんなチンケでしかないワシかてナ、いちお～の【 議決権 】が委ねられているのヤ ああ。単なる１票に過ぎんが。
イったよに、ワシ個人としては、今更 日本にカジノ導入って…ンな新規事案が おいしい方向で花開く…【 訳など有るかヨ！！ 】って、机上の論理を信じない、いわば街場の《半グレ》としてのシュミレートを以て 反対なんだがナ うん。
マー坊「銀行屋には、ハマの地元に対する愛情や愛着よりも、とにかく 企業論理と利潤でしか物事捉えませんからね・・・」
・・・銀行筋重役は クチ酸っぱくしてワメきやがルねん、『反対などと社が表明しようものなら、完成するＩＲ、それの全ての《利権》から、我が社は排除されますよ！イイんですかそれで！？』ってナ・・・
ゆめゆめ忘れるナ…カジノと気取っても「鉄火場」なのだから…
でもよぉ…《利権》の反対語は ジツのとこ《負債の分担》それやロ？？ 夢物語の勝手なサスセス予想に反して 見事にコケてシッパイしたＩＲなんぞには、《よかった！かかわらなくて♪》って、なんかそぉ思える日が来るような気がしてならんのヤ・・・ドタマの痛てぇところヨ・・・
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『それでは議論も尽くされたと判断し、これより議決に入ります。横浜港ＩＲ施設誘致案件につき、賛成は《白票》反対 異を唱える方は《青票》をボックスへ投函ください』と司会の声・・・
『それでは開票作業に入ります・・・白票８ 青票８ の同数です』（やっぱイーブンに終わったか…）
司会者が「この結果となりますと…議長である《社長》、アナタ決定で この事案が可決・決定ということになりますが、如何しましょう？」
胃が痛すぎて倒れるンじゃねぇか？って顔つきで 社長が・・・『この決議は【 4日後に持ち越しとします 】次の会議で再投票にて決定ということに、議長権限として行使することに ご一党さま 異存ありませんな？』
・・・やれやれ、結局 問題先送りかヨって・・・4日の間に なんかの動きがあるとは思えないのやがナ うむうむ・・・
コンコンコン 「社長チョっとよろしいでっか？リクですが」 中から「おお 入りぃ」
社長室に入ります、紫煙がモコモコ、ショートピースを咥えた 叔父である社長は、苦虫をかみつぶした表情で。
リク「タバコはヤメはった筈じゃおまへんのか？」
社長「アホっ！今にもドタマ突き抜けそぉなぐらい、こちとらストレス溜まりまくりぢゃい！モクぐらい喫わせろ！ナンやったらココで大酒呑んだろか？」
リク「大将の社長がヤケおこしてどないしますのんって…」
リク「で・・・どないしますのん？？おそらくは、次の会議での決議も８：８の同数ヤと思います。要は おじちゃんの１票に すべての方向性が託されると・・・」
社長「ンなことは充分過ぎるぐらい判っとる！出来るってなら、今スグ 尻に帆かけて逃げ出したい気分だわサ」
社長は立ち上がり、窓の方へと歩み、港に停泊する船舶らを観ながら ポツリと、
・・・なあリクよ、身内であるオマエだから打ち明けられるが・・・ぶっちゃけ…こんな決定はワシには【 無理だ 】ああ。。。
ワシは ある意味《最後の 荒くれ 現場出身の叩き上げの化石人間》 哀しくも学歴も無い…今まで可能な限り、トキの政治や権力筋とはＮＯタッチ貫いてきた 観てるやろ？
宵越しのケネは持たない主義の 荒くれら統率してるのが いっちゃん我が身に合致してたねん ああ。
ホンマ…【 どないするべきか判らへんねん 】…ＩＲ施設 カジノ、アレはホンマ 打ち出の小槌なのか？それとも どエラい地雷なのか？ 判らへんねん。
訊いてはならんことと承知やが、リクよ・・・オマエはドッチへ投票したのヤ？
リク「わたいはですネ、ココロの奥底でＩＲがもたらす巨額の利権はたしかに《魅力》と感じるテメエが存在します。が・・・同時に思うのは…どんだけキレイな言葉で繕ろおうとも【 カジノはエゲつなきバクチ 】それでス ええ。現段階で日本側の誰一人としてＩＲってハコモノではなく、【 カジノのソフトウェア部分 】を言及してない、抜け落ちている・・・それがゆえ、産業経済の視点とベツに、《ヤクザ者の理論》として 決議では青票を投函しました はい」
・・・やっぱりナ…リクのその ワシ同様に 叩ぎ上げで、世俗の泥水にまみれてきた者ゆえのシュミレート、ウチとこのよな企業こそ必要ヤねん ああ。
『ワシら《実業》はドロ臭い理念こそが必要なんじゃ』
リク「それと…もぉ１つの《おおいなる危惧》…今回のＩＲ誘致は、せっかくクリーンとなった この観光ヨコハマの地を…再び ド汚い《暗黒街》に転落させる懸念がアリアリです ええ・・・」
社長「ま たしかに カジノ出来上がったなら、毎日 巨額のバクチのカネが飛び回りよるからナ、お上品なヨコハマのイメージは消滅しよるわナ」
・・・失礼ですが 社長ですらが念頭にございませんよネ？ 《街のイメージ》なんてモンぐらい 曖昧なモノありまへんって、
わたいらの 元の生家、片田舎ですが、朝イチの舗道には、使用済みのスキンやら、シャブの使い捨て注射器がいつも落ちてた花街ですやんか？
それでも 宮津一帯でイチバンの観光繁華街であったってのも歴然の事実、ＩＲカジノは子供の教育によくないなんてシンパイする親は《黙っとれ！》って、ドツき回したいですワ、
人間は…ガキかてネ、ンな かよわい生き物とはチャイますねんヤ。暮らす地域で、目の前に広がる様相をスグに理解、納得 割り切って、テメエっちらの居場所と、安全地帯危険地帯 それを器用に嗅ぎ分け、スブどく生きられるのですヨ ええ。
賢さがあり「諦めない目」を持つコならば
・・・カジノ施設内で どんだけカネが飛び交おうとも、ぶっちゃけ ガキ含め、付近の住民にゃ関係アリまへん。カジノ利用する客は 一応の紳士ですから、直近にパチ屋が開店するよか よっぽど安心で安全。
問題は・・・わたいはマジで懸念してルのですが、ＩＲやカジノ施設そのものでは無くて… ＩＲカジノが新規で出来ることによる 【 周辺利権の大増殖 】・・・それをマジでシンパイしてますねん ええ。。。
・・・アレは、小・学校５年生だったか・・・
社会科の授業の課題として、自分の親の職業を研究して、それを皆の前で発表することになりました。
ウチも含め、一番多いのが漁業に農業、販売業と製造業。その次が商店や飲食店。サラリーマン家庭は宮津の地元ではマイノリティ。
そんな中でクラス全員が注目していたのが 《てるおちゃん》の発表。
地元民の周知の事項でしたが…てるおちゃんのお父さんは暴力団の構成員。
いかつい体格 いかついカオ パンチパーマで、元は 大阪の十三（じゅうそう）で大手の組員だったそうで、丹後半島に 都落ちしたって噂のヒトで、
いつもジャージ姿で街を徘徊するてるおちゃんのお父さんは、地元ではちょっとした有名人。街で飲んでは悪酔いして、店のヒトや 他のお客を殴ったりもする要注意人物で、
「ヤクザってどんな仕事をしてるんだろう？」「人とか殺すのかな？」
そんな好奇心から、全員Ｍ君の発表を楽しみにしていました。
しかしでス、てるおちゃんの発表の番になり、話の内容は、皆の期待を大きく裏切ることに。。。
「僕のお父さんは《貸しおしぼり》会社の社長です」
・・・あらら？？ 貸しおしぼり？ ナンやそれ？ ヤクザじゃなかったの？
彼の話をまとめると、貸しおしぼり業とは、
１）飲食店で使われるおしぼりを用意し、お店に届ける
２）そのついでに、使用済みのおしぼりを回収する
３）使用済みのおしぼりを洗って、再度お店に届ける
至ってシンプルなビジネスモデルです。
しかし・・・５年生となったリクめには 判っていました・・・繁華街の通りに暮らすガキは なにかと耳年増であり、
「貸しおしぼり業」ってのが…《それダケじゃ済まねぇだろが》っていうのが・・・
４）飲食店が顧客とトラブルになった時の仲裁
５）ヤクザなどから因縁をつけられた時の仲裁
６）従業員（＝コンパニオンや風俗嬢）が足りない時の斡旋
簡単に言ってしまうと、「東京タオルレンタル（株）」とか「大阪タオルリース」って 一流の企業とはゼンゼン違ってて、所謂《モグリのおしぼり屋》・・・
ヤクザ事務所とかが お店からみかじめ料を貰う代わりに、高額（１本￥５００円とか）でおしぼりのレンタルをするわけです はい。
それと風俗店などに対しての女性の斡旋。コレこそ古き良き時代のヤクザの《シノギ》で・・・
でも大半の子供たちは彼の発表を額面どおり受け入れます。
「なんだ、てるおちゃんのオヤジって立派な仕事してるやん♪」って空気の中、てるおちゃんは得意げに自分の席に戻りました。
ボクは《この事実はけっして喋らないようにしておこう》ってココロで固く思った・・・。
今まで散々チンピラの息子って蔑まれ 小柄でいたって華奢ゆえに、いつもみんなからイジメ受けてた てるをちゃんは上機嫌でス、だけども、今日からは会社社長の息子です。そりゃあ、嬉しいはず。
そんな空気に水をさしたのがＡ君。中華料理屋の息子です・・・
「あのね、うちの店もそこの会 社におしぼりをお願いしているのやけど おしぼりが汚くて困ってるんよ いつもお客さんに怒られて、お父さんが謝ってるんだよ」
「あ～、俺のとうちゃんも昨日お前のところでメシ食ったけど、弟が使ってたおしぼりからチン毛が出てきた！」
ざわつき出す教室内・・・よりワルいことに、Ｂ子って でしゃばりで一言多い「要らん事云い」のそいつが・・・
「あのさ、うちのおじいちゃんが言ってたけど、それってみかじめ料ってやつだよ。おしぼりを頼まないと、店が燃やされるらしいよ」
「みかじめ料って、それはヤクザが集めるカネだよね。なんだ、やっぱ てるおちゃんのオヤジはヤクザやないか～い！」
ボクは 思わず『オマエら ヤメといたれヤっっ！！』Ａ君の胸倉を掴み、Ｂ子にも怖い目を向け 怒鳴った。
「なんや リクはヤクザに味方するのかよ！？」Ａ君が反論 Ｂ子も「そうよそうよ！」
ボクは「せやからって！！ てるをちゃんと、てるおちゃんとこのおとうさんはイッショやあらへん！別々の人間ヤないか！！」
フト脇の方を見るなら…今さっきまで上機嫌だった てるおちゃんは、ポロポロと大粒のナミダを流し、今さっき発表していた原稿用紙をビリビリと引き裂いておりました ええ。。。
程なくして・・・モグリのおしぼり屋では飲食店で使用されたものと、風俗店で使用されたものを一緒に洗っているのが発覚して…てるおちゃんのおとうさんの 貸しおしぼり屋の事業は、警察ではない「保健所」によって 業務停止処分となり・・・
てるおちゃんも 学校に来なくなり、一家の姿も地元の街から消えました。。。 てるおちゃん どうしているのかなあ・・・
・・・こういうのが…『周辺利権の構図』っていうのだ・・・
ぶっちゃけ 街場のカラスが集まってくるのと変わらない…《そこに餌が存在するから》・・・
片田舎であろうと、花街や商店街とかが存在しているからこそ、てるおちゃんのおとうさんのようなヒトが 隙間の産業を見出して街に集り群がる・・・
花街も カジノも それ自体ノミが怖くなんかあるものか！ 怖いのは《周辺利権》…儲けの匂いに集まってくるオトナらなんだ。
だけども その親の日頃の所業によって てるおちゃんのように、学校へこれなくなってしまう子供だって居るのだ・・・
なんせが日本初、鳴り物入りで開始のカジノだ、判りやすい例でも、パチ屋の店舗数激減で 天下り先の減少に悩む警察筋が その「天下り先確保」に血道を挙げている・・・
下降線とはいえ、まだまだパチ産業はあなどれない…
でも、所詮は公務員の 天下り先確保だ 放っといても 大したことは無いと思う。
問題は・・・カジノ施設への「飲食物含む各種物品の納入」「清掃業務の人的派遣」「グッズ類の販売利権」「パンフレット等 印刷事業」「コンパニオン派遣業務」「リネン交換業務」
あと 上記の過去噺に出て来た「おしぼり配送」だって、リッパに《カジノ利権の範疇》に相当しています はい。
天下りのｴﾘｰﾄが、「お茶子」の差配まで出来るってのかヨ…
おそらくは これらに相当する業は連中らは今 鷹の目でＩＲ誘致の動向を注視していると思う。それの「すべての業者らが」…正統。正規な手段の 入札や抽選に望みを賭けるので黙っているか？？
「談合」なら まだまだ可愛い、違法な「根回し」「説得」不当な暴力に訴えるって暴挙が起きないとダレが云い切れるのだろうか？？
おそらくは・・・一挙に、本来がグレーＺＯＮＥのヤバい勢力連中が 蠢き出すだろぉって思う・・・『この好機を見逃せるか！！』って風に・・・
時代の気運により ジっと封じ込められていた【 ハマ中の闇が 】…一挙に 表の世界へ放たれるのだ…血の雨がどれだけ裏通りの路地で降るのだろうか？？ フト震えがきて止まらないゼ。。。
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・・・しかし見事は《エラ》だナ…ホームベースみてぇなデカいカオに、目鼻とクチが中央付近に集まってて、吊り上がった細い眼に 耳たぶの薄い、
在日の 韓国もしくは北朝鮮人だナ。『■■海運の港のリクさん ですよね？私はこういう者です。おくつろぎのところ恐れ入りますが、折り入って…リクさんを見込んでのハナシがりまして』
あん？…ナンの用だ？マー坊のワインＢＡＲで こうして飲んでるトキのワシは、社での肩書には触れて欲しくナイのヤけどな～～・・・
差し出された名刺に《木下なにがし》と記されている、おおよそ《通り名》で、本名は《朴（パク》）だろう。
木下は「リクさん おいしいハナシがアルのですヨ♪ 少しだけお時間下さい」
リク「あのですネ、ワルいですがボクは アフターＦｉｖｅに仕事の会話はしません。真っ当な議案・稟議ならば、平日の時間帯に 社までお越しくださいませんか」
特に ｱﾙｺｰﾙ入った際の「取引」はナ
「まあまあ そう云わず♪話ダケでも聞いてくださいヨ」忖度しねぇナ コイツ・・・図々しさでメシ喰ってますってツラだ・・・
この手の輩とはダチにはなれんナ…
『おい ソムチャイ…例の地図 ココに置いて拡げろ！』っと木下は、連れに付き添わせている、タイ人らしき青年へと指令します。
・・・ご覧になればスグ理解できるでしょうが…リクさん、ココの地点に ヨコハマＩＲ施設が程なく着工 完成を迎えます ええ。
（フン…いったい何匹 鬼を笑い死にさせる気だ？今その 誘致の可否であちゃこちゃで騒いでルのやないケ・・・）
ウラ情報を脱しませんが、ジツは…もう既に、●●工務店と、▲▲建設が、ＩＲ設備の《設計図案》ほぼ完成させてます。それ極秘で入手しました♪
（ヨーカンと札束 オンナでたらし込んだってか・・・）
豊胸のＢ級ﾓﾃﾞﾙ使って『たらし込んだ』ンだべ？
・・・その完成図を…この地図に当てはめてみますと・・・ホラ、妙だと思いません？予定地の山下ふ頭跡の土地に、ヘンにポッカリと、なにも無い空間が存在することになる。
リク「それって、あえてナンも作らない セットバックか緩衝地帯とチャイますの？」
・・・一見すると おっしゃる通りです、だが…違うんだこれが。。。ジツは、ＩＲ完成後の さらに５年先を見込んでの、《新規事案》それが極秘で進行中で ええ。モチ、《政治案件》です。
ねぇ？率直にどう思います？ ＩＲの併設の《カジノ》、ＩＲ統合型施設ですが、利用する外国人客にダケ、出入りも自由なら回数制限は無い。
日本人客にダケ、月の回数の制限が強いられ、おまけに入場料として ￥６０００円の徴収って…これはもう、日本人の客はあまり来るな！って、ひどいと思いません？
『ひどいって思いません？《ドル箱》１杯分の入場料って』
これでは、日本のカジノは発展しません・・・いつ来日するかも 何名来るかも判然としない、裕福な外人観光客を 首伸ばして待ってるようでは。
若者層にも振り向かれない、下品ですが《カモが育たない》…下火になってくのは明白 そうでしょ？
あのネ、このポッカリ空いた土地は…その為の《救済策》なんですよ ええ。
リク「救済策？？ ナンですのん それ？」
・・・云うならば…【 第２のカジノ 】・・・アメリカのＬＡ地区に実際存在している 通称【 インディアンカジノ 】・・・
アメリカでは実際に、先住民であるインディアン部族の子孫らによって経営されてます。ナパ族とかね。
ラスベガスカジノの《サンズ》とは根本的に違い、噴水も劇場もオペラハウスもありません、機材類もごくごく少なめに特化した スロットマシンやポーカーマシンが主流で。つまりが《現金化可能なゲーセン》ってｺﾝｾﾌﾟﾄです ええ。
で、《それ》ヨコハマＩＲの【 隣に建てるのです 】、日本人 若者 若いカップル向けの、云うならば、本格的イタリアンレストランの横に、パスタに特化したカジュアルでお手軽な専門店を建てるって発想♪
（・・・正気か？？ この野郎・・・）
ココには回数制限も入場料金も無い♪ 浪費が莫大 法外になる懸念もありません、決済にはキャッシュではなくて、《Ｌｉｎｅ Ｐａｙ》とかを使います♪
コンビニ強盗みたいな心配もこれなら皆無♪ どんな人だろうと、カジノって文化を手軽に楽しめるときたもんだ どうです♪
ガマン出来なくなり…「あのなあ・・・その手の実体の伴わない空想夢物語をマジで受け取る程 ワシはトーシロとちゃうデ・・・聞いてた時間返せヤって云いたい・・・ドッチにせよ ワシには無関係！お帰り下さい はい！」
予想してたけど、それで引っ込むデリケートさとは無縁な木下で・・・
ははは♪ みなさん最初は リクさんのように つれない態度をとります。が・・・具体的な中身を知れば知る程…前のめりになってくるのですヨ♪
あのですネ・・・ジツはワタシ…《＄＆％＃＄＃＃》当然ご存じですよネ？いくつもの大臣職を歴任した ええ、あの大物議員です。その方の尖兵として活動してるのでして ええ。
実際問題として、このポッカリ空き地での活用と建設許可は 内内で各省庁筋にも内諾を受理してるんです。リクさん ある意味でネ…このインディアンカジノですらが、《呼び水》に過ぎない・・・
わたいは飲み残しのバーボンソーダをグイっと飲み干し 「ヨタ噺はそこまでにしぃヤ。早よ帰りぃアンタ・・・」
しかし、木下は さらに食い下がり・・・
「まあ聞きなさい、リクちゃんはさぁ～アタマ固いンだよマジメ過ぎるよ考え方が・・・」
（…遂に チャン付けってかヨ・・・）
・・・けっして損にはならないから聞きなさい。リクちゃんは悪いですが、カジノってものが生み出す《無尽蔵の経済効果》ってのを微塵も理解してない・・・
世界中のカジノで流通されるカネの その総合計をアンタ知らんだろ？？ 教えてあげますヨ 約【 ４８兆円だ 】・・・
これは フランスの 年間国家歳出額に相当するんだ・・・どうだい？目がくらむハナシでしょうが♪
で…ぶっちゃけたハナシ、カジノの場でヤリ取りされるカネ、その６割ぐらいは 税務署も追跡不能な【 パーソナル・マネー 】だ。
なあリクちゃん、倫理や正義感ではメシは喰えませんって！もはや発展した《カジノ》は、国家間の国境も法律の壁も超越した、ワールドワイドな【 産業 】なんだ。
そりゃあ アタシのよな胡散臭いヤツから、各種業種業界の 色んな人間が 跳梁跋扈しても当然ですって。それどころか、国の選出された国会議員ですらが《尖兵》だ・・・
（最新トピックを挿入します）中国の「５００ﾄﾞｯﾄｺﾑ」が 無申請持ち込み３００マン円とやらで挙げられたでしょ？
アホくさい・・・数百万円なんてメシ代にもならない。日本に持ち込んだ資金は数億円単位だろうと思うネ・・・
アキモトとかいう議員に金が渡っただろうってことで今 大騒ぎだが、それもアホらしい…論功行賞で副大臣１期務めたってダケの陣笠議員が、カジノ誘致のキーマンな訳が無い。
議員に渡ったカネはネ…もっともっと上位クラスの大臣級議員に 仲介の労を務めてもらう為の《挨拶料》ですヨ。霞が関の省庁なら 政
でもどうして？…今回 年の瀬のこの時期に、警視庁本店が乗り出す騒ぎになったって 判ってます？？
リク「おそらくは…アメリカのカジノ運営会社…《シーザーズ・エンターテｲメント》９月に日本のＩＲカジノ構想から正式に北海道 撤退表明したからナ、おそらくは、シーザーズが撤退へと追い込んだ イイ気になってた中国のカジノ売り込み業者《５００ﾄﾞｯﾄｺﾑ》への 意趣返しの報復としてタレ込んだのだろぉヨ…」
・・・ っっ！！ はははっ♪面白い！ リクちゃんアンタちゃんと脳みそ持ってるじゃん♪ その通り！アレはカタチを変えた《米中の経済代理戦争》なんですヨ ええ。
でも、《５００ﾄﾞｯﾄkﾑ》さえもが…《北海道IRカジノ誘致》からは撤退したのは 当然知ってますよね？
まあ双方で 結果として 痛み分けでしたが、だけど・・・《その結果となるよう仕組んだ勢力があった》って…そう考えたら どうです？？
大阪でも凄かった…世界中からの カジノのソフトウェア売り込み業者らがバンバン！大挙して来日、梅田や北新地の夜のクラブの景気が上がったぐらいで、《大坂夏の陣》って呼ばれてました（笑）
リクちゃん アンタ、述べました《全方位開放型 インディアンカジノ》ナメてやしませんか？街場のセコいゲーセンと同じく捉えてませんか？？
これはネ、コンビニが現在 大手有名デパート経営を軒並み揺るがせているのと同様、回転すしチェーンが、回らない高級すし店、それの売り上げ何倍も稼ぎ出してるって現状ともピタリ一致、
ネ？チンケに観えようとも、《出過ぎた釘はもはや打たれない》それだから♪ 大丈夫！実現しますって。もはや下火の産業へ転落してる、パチ屋やオートレース、競輪とかが完全に滅んじまえば まだまだ食い込む隙間は日本にはあります。
ですからネ・・・是非とも！！ リクさんには■■海運の次の重役会で、賛成の白票を投じて頂きたい・・・ヨコハマIR及びカジノも良いが、もっともっと…《未来の大きな儲け》を一緒に開拓して行きませんか？
《IR利権》たって、所詮はイチ出入り業者でしかない…それよか、規模こそ小さいが、アタシらがまとまって《カジノの胴元》になるんですヨ♪
年の瀬にヨタ噺に付き合ってるヒマなど無い・・・
リク「・・・気に入らんナ・・・」 木下「え？？どういうこと？ここまで説明してまだ判らない？？」
・・・木下さんヨ…アンタ、重要な点を見逃してモノ云っとらへんか？判らんか？ 【 《それ》が社会にどのような幸福と恩恵をもたらせるのか？ 】って点だ ああ・・・
仮に ハマでのIR誘致が成功して、次段階でのインディアンカジノがウマいこと運んだとする・・・だが、それで《産み出すモノってナンだ？？》・・・
善良な市民に 『公益』はアルってのか？？
ぶっちゃけ、議員らと 警察筋が、新規の《タカり先》めっけで欣喜雀躍するダケだろぉゼ けっ！ 地獄の餓鬼と亡者らを呼び込むのは目に見えてるワ。
だが…実際問題として、利用者である庶民層はどうなんだろか？？ 昭和から平成の社会事件簿を思い出してみなって、
「サラ金」「多重債務者・破産者の増大化」「クレジットカード破産」「主婦によるパチンコ売春」「出会い系という名のバクチの種銭稼ぎ」「ゲーム課金によるゲーム破産」・・・
無論 陥った人間らの自己責任は否めない、だが・・・
リスクも知らせられず、未来の扉から締め出された若者らの数・・・イッペンでもカウントしかことあんのかアンタ？？
要はギャンブル バクチだろが！ ヒトって生き物の原始的欲望に沿った 穢ねえモンなんだ バクチはヨ！！
どんだけキレイなパンツ履いたところで、汚ねぇケツのおできが消えるって訳があるめえ？？
アンタの計画は、カジノ本来の《敷居をワザとに低くして》…イノセントで無辜であり無知なる若者らを呼び込み、地獄の釜の底へと追い落とす…それを積極的に進めようってしてるんだワ 判るか！？
木下「・・・へっっ！ …なんかガッカリだなあ・・・」
リク「ナニがぢゃ？」
木下「噂に聞いてた 港のリクが、未来の無限の利益を むざむざ否定するって、そんなゴリゴリの石頭だったとは・・・」
リク「・・・真剣に訊くヨ、【 時々 真夜中に目覚めてヨ ンなトキ、テメエがイヤになんねぇか？？ 】」
木下「なんだとこら！？」
『いい加減にしとけヨ！ 木下、いや 本名 パク・チュウォン が・・・』ドスの利いた声を挙げた マー坊・・・
木下「なんだとこら！ンな 場末のＢＡＲのオヤジが偉そうに！！」
マー坊は、現役当時そのままの目を木下へと向け・・・
・・・おいパク、オメエ知ってるヨ、たしか、十数年前…オレが銀バッチ上がった当時、テメエっちは ▲▼組の三下、部屋住みの電話番だった小僧だよナ？
よく このハマのノレンくぐれたなぁ、オメエたしか、組の金庫から ７００マンだかツマんで、トンズラこいた破門・絶縁はおろか 事実上「生き死に問わずの お尋ね者」だったはずだ。
木下「 ・・・っっ！！ っっ！！ て、てめえ…同業、渡世人か？？」
『テメエとは段違いの《本職』にして《ホンモノ》よ…』
・・・ああ、稼業の方はとっくに引退したがナ。テメエもハマでチンピラやってたなら 聞いたことあんだろ？《人喰いザメのイチハラ》…オラぁ そのイチハラの直の舎弟、ハマのマー坊ってんだ。
木下「うぐぐっっっ！！（汗）」
・・・住み込み修行で、おしぼり配達仕事がツラいって泣き、組のカネくすめて逃げやがった小僧が、今度はカジノ誘致だと？笑わすなあんまり（嗤）」
木下「・・・だ、誰にだって過去はあるんだヨ！ 」
・・・なにか？今度出来るっていうカジノにも おしぼり納入して回る気か？（嗤）おいパク・・・警察には時効は有ってもヨ…ヤー公の世界に時効はねぇんだゼ？▲▼組には、オレの兄弟分がまだまだ現役だ…オレがココでケータイ１本かけりゃあ、レスラーよかゴツい連中が オメエをひっ捕らえに来るけどイイのか（嗤）
木下「・・・カンベンしてくださいよぉ 先輩・・・（泣）」
泣きが入るならイキるンじゃねぇ カスめが！
・・・やっすい先輩だナ俺も（笑）それと・・・聞け、この方 港のリクさんはナ、テメエ如きに《ちゃん付け》されるよなヒトじゃあネエんだヨっっ！！
《頭が高い！控えよ！》だ。一流企業の重役さまだ。でも肩書ダケではない、このヒトは 腹が据わって芯が通ってる。テメエよかノーミソ倍持ってんだ、ヨタ噺でも たとえ目の前に１億円置かれたってクビを縦には振らねぇヨ。
リク「いえ・・・１億なら１００回でも１０００回でも 喜んで縦に振りますが・・・いひいひ♪」
マー坊「まぜっ返さないでくださいヨ（笑）せっかく見得きってンだから。さ・・・これでもう さすがに判るべ？？少なくともリクさんは、テメエにはアンタッチャブル・・・容易に触れてはいけねぇヒトなんだヨ！オレがケータイのボタン 指がいかねえうちに、とっとと コ汚ねぇ地図とかまとめて 返ぇりやがれっっ！！２度とツラ見せるなヨっ！」
『くっっ！！・・・おい！ソムチャイ！ 引き上げるゾ 早く地図しまえ グズグズすんな！早くしろ！！』
やり場のない屈辱の念を 部下らしいタイ人青年にブツけ、木下は短い脚で青年の尻を蹴り上げながら 逃げるように去っていきました はい。
・・・フト思った・・・『この一本釣り的な 木下、若しくは似たよな連中に…果たして幾人…ウチとこの重役が陰で籠絡されているのだろぉか？？』ってことに・・・
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さすがに、ノンキでは居られず、テメエなりに《カジノモデル》について 情報集め勉強してみました。ほぼほぼ掴めてきた事・・・
日本ではカジノ候補地として9つの自治体が名乗りをあげ（北海道 千葉は事実上撤退）、海外のカジノ大手が参入の意欲を示してます。
「多くの外国人観光客が集まり、日本経済が活性化する」としてIR開発に期待する専門家や経済誌も少なくない。
しかし、・・・ＩR開発は本当に日本の国民のためになるのだろうか？？・・・
カジノの世界は、おしぼりひとつですら大きな利権になっていて、それらの利権はカジノを支配する一部の企業グループに握られています。
オリッ●スは既に ６５００億円 拠出投資してます
そういう世界的企業が、日本でのカジノ利権を狙っています。日本政府は、カジノを誘致すれば日本が潤うと思っているのでしょうが・・・
儚きアテが大きく外れる畏れが大いにあります・・・。日本がカジノ誘致、IR開発のために大きな国家予算を組んだとしても、利益を手にするのは外資のみで日本にお金が落ちない可能性は大いにあり得るって《冷徹な事実》が次第に浮かんできて。。。
仮にもしも アメリカ資本の企業が日本のカジノを運営したら・・・トランプ政権の言うがままになる って懸念が払しょくできない・・・
なんせが トランプ自身が、経営に加わっていた アトランティック州カジノが経営危機となり、その後始末作業でケツ持ちをしてくれた ユダヤ財閥との《バーター》で、本来その気も無かった大統領選に立候補するくだりとなり、フシギに当選しちまったって、ンなウワサするありますからネ。
おそらくトランプは既に ごく水面下で、日本のＩＲ構想に ユダヤ資本のカジノノウハウ企業の参入を 次期ＦＸ戦闘機売り込みと同じよなトーンで強硬に迫っていると推察します。
『与えた恩義は ナニがあろうと回収する』それがユダヤに数千年受け継がれるポリシーですからネ、カラ手で引き下がるタマとは思えません ええ・・・
さらに、中国資本も“鵜の目鷹の目”で利権を狙っていようでス ええ。経済再生のため、地域活性化のため――政府や首長はこう述べるが、このままでは「日本企業は出る幕なし」ともなりかねないのが実際の現場での状況 それに変わりは１ﾐﾘもございません。
ナマイキ承知で申しますが、アホアホなわたいの推論は、多少の齟齬はあれども、根っこからまでは間違えていないって そぉ思います ええ。
・・・むしろ…この国の【 政治家や産業界の重鎮らこそがイチバン理解してない＿！＿！ 】って…ジツに 国民らにとって不幸なル現実が存在していて・・・
みなちゃま方も《この恐ろしさ》をマジで考えてくらはいナ、要はネ…【 正しい知識を持ってない奴らが《許認可権限》握ってる 】のですからネ うむうむ…（－－；
現在、日本でカジノ誘致に名乗りを挙げている都市は、横浜、東京、幕張、名古屋、大阪、和歌山、長崎など・・・
その中の１つ「大阪」が、どぼちて？ ＩＲの誘致に躍起なのか？ 知ってるはずのマスコミも 一切 報道すらしようとしていない。。。
大阪湾の一角に ゴミ等の埋め立てで完成した人口島の名が「夢洲」…夢洲は、大阪の大手電機メーカーが元気だった1980年代には製造業の一大拠点としての利用が計画されていたと聞きます。
ところが、電機メーカーの経営悪化や、工場の海外進出の加速とともにその話は次々と立ち消えになり・・・
ぶっちゃけ、この御仁「有能」でも「善良」でもござんせん…
結果として IR開発にシフトしていくようになりましたのだと・・・ボシャってまった儲け話の 穴埋めなんだワ…コレが 首相の述べる【 国家的 成長戦略 】ってのか フザけんなっっ！！
大阪の製造業は衰退の一途をたどり、今や工場で働く若者は、あまりに薄給で結婚もできないのが現実。
土日もアルバイトをして生活をしのいでいる《ダブルワーク》の工員が少なくありません。
・・・もしも大阪にカジノができれば、そうした若者も将来に夢を描けるようになるのだろうか？？
・・・それはムリだ…高い確率で おそらく…地元民には微塵にも還元されないって思う・・・地元や国への金銭的な貢献は期待できませんし、コップの端から漏れた水滴である「周辺利権」それすらもが、カタギの市民層では無く 地獄の亡者らにより埠頭に独占されるだろう構図が容易に浮かぶのですからネ。。。
国民の税金が投入されて終わるダケではないでしょうか？ IRは本当に日本の未来を明るくする産業と呼べるのだろうか？？
米国・中国企業や外資が群がり、一部の連中ダケが暴利を貪る・・・正直 日本のIRにはこんな未来しか見えてこない。。。
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約束 待ち合わせの場所 ハマのＪＲ関内駅付近 蓬莱町の 石の広場付近の路上で待っている。
座るベンチもないので、ハザード点けて路駐してます 軽自動車によりかかり北風にマユをしかめていると・・・
彼方から 白い息を吐き出しながら、小走りで走ってくる 妙齢の女性が・・・
冬のコートの裾を翻し その女性が『ゴメンなさいっっ！！お待たせしてしまったようで…オフィスからタクシー乗ったのですが、工事渋滞に巻き込まれて 遅れてしまいました』
「暮ですからネ 気にしないで良いです。１０分も待ってませんから」答える。
女性はカラーコーティングされた名刺を出し、「♦♦出版の契約ライターの《神藤ユキ》です。取材依頼にお応えいただき感謝します」と。
わたいは「ノッケに申し訳ないンですが…このカラダ…女性化現象について、答えられる範囲でお答えするのはナニも支障アリませんが、ぶっちゃけ…家族取材とか、自宅直撃って それヤメてネ？以前 ＴＶ神奈川で懲りてるモンで ええ」と。
神藤ユキは「ええ それはお約束します」
リク「それにしても・・・やっぱサムいですなぁ…短い受け答えでは済まないでしょ～から、どっか スタバとかのカフェにでも入って取材開始しまひょか？？」
そうしますと ユキは、「あの…ぶしつけですけど、リクさんも 夕飯まだですよネ？スグこの辺、社の編集長に何回か連れて行って貰った、日本酒がとても美味しい お寿司屋さんがあるのですけど、ご一緒しません？モチロン取材への御礼兼ねてです♪」
リク「・・・う～～ん…でも、今日は月曜ですやロ？月曜のこの時間にハマの寿司屋行くと、《アニキ》って、日曜が魚卸市場休みですからネ、要は土曜日営業での 売れ残り出されよる確率高いンですワ すんませんけどご辞退します」
ユキ「なんか お詳しいですネ お寿司。リクさんはどういう寿司ネタが お好み？？」
リク「よく冬のこの時期は、鰤とかマグロがいかにも脂ノってウマいって云いますが、個人的には疑問ですわナ。甘エビは…ぶっちゃけ、７割以上がジツは輸入物でっからネ。鮭の白子も、ホントに美味しいのにあたるのは、１００匹中数匹ですから。未だと…コウ烏賊かスルメ烏賊ですねぇ♪前に三浦方面の長い港付近の寿司屋で食べたコウ烏賊の握りはサイコーだった♪」
ユキ「お寿司ダメですかぁ？？…だったら イタリアンとかどうです？？」
リク「生憎、週末の忘年会掛け持ちで 胃が重くて重くて・・・ご厚意申し訳ないですが」
ユキ「それじゃあ 焼肉とかダメ？？」
リク「焼肉は…けっして嫌いではナイですが、でもさぁ・・・初対面の男女…あの わたいこのナリでもリッパに♂ですさかいネ（笑）その関係性で、いきなろ焼き肉屋入るってどないなモンですやろか？？ アルコール抜き、ファミレスとかで パスタでも軽く食べながら取材終わらせませんか？？」
ユキ「お酒でも酌み交わして、仲良くなって取材したかったンだけどなぁ・・・」
ま…ホテル入れば 当然こぉなってフシギもナイですわナ
リク「で・・・店でアンタはんが おおいにヨッパらって、マトモに歩けんよになって…《予めリザーブしてある》羽衣町のロイネットホテルの５０３号室までワシは送り届ける展開になる・・・で、２人で入室・・・ほんで、日付変わった１２時半頃に…ユキさん、アンタの内縁の夫名乗る人物が その部屋に押し掛け、わたいを強・姦罪で１１０番するって息まき わたいが土下座…写真を抑えられる って…今後のスケジュールそれやロ？」
ユキ「えっっ！？ ・・・ナンなんですかそれ・・・サッパリ理解できま…」
・・・あのなあネ～チャン、今のご時世《ハニートラップ》仕掛けるってなら、もチっと、時間かけて周到に用意せにゃあきまへんてしかし・・・わからんか？？【 仕事の仕込みが雑なんだヨっっ 】
余計なお世話やが、あのネ…取材内容やらスケジュール表とかインクルードされてルＰＣと、連絡・通信用のメール機能がある通信アイテム それ２つともゴッチャにせん方がイイよん ああ。
ワルいが、アンタがわたいにファーストコンタクトで寄越したメールから ＩＰｱﾄﾞﾚｽ割り出し、もぉ説明要らんよナ？？ アンタがワシに仕掛けた《計画》とっくにキャッチさせて貰ったってことだ ああ・・・ハッキングデータは悪用してない 安心しなはれヤ」（八百政ﾜｰｸでス）
ユキ「・・・・・っっ！！」
リク「《被害者ビジネス》…若いオナゴの特権だよナ…その手法で全ての記事書いてルとまでは云わんが、ま ナメんといて欲しぃワ。アホにゃ違いないが ワシは鼻下長オヤジではあらへんからヨ・・・」
ユキ「・・・・・っっ！！」
リク「それにアンタ…チト調べさせて貰った。高校時代に １回… 大学で ２回、《電車内痴・漢行為》の容疑者 駅ホームに突き出して、【 和解示談金受け取ってルよナ？ 】指令者はアンタの その《手腕》買っての抜擢だったのとチャウのか ああ？？」」
神藤ユキは、妙な行動を しはじめました・・・。テメエの手で コートの前を全開にし、
丸首の暖かセーターをグイっと引っ張り テメエの手でヨレヨレに伸ばし…ブラのストラップが丸見えとなって・・・履いているミニ丈のスカート、自らたくし上げ その下の 黒いパンストを自らの手でビリっと破き伝染させて・・・
そして素早く 両の手で、キレイにセットされた茶髪の髪の毛をグチャグチャにかき乱し 乱れさせ・・・
『 きゃああああぁぁあ～～っっ！！ 誰かぁ！たすけてええええ！！このヒト暴・漢でぇす！！ 』 ・・・その捨て身戦法で来やがったか・・・
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後篇へと 続きます
これが案外と「白ワイン」、特に イタリアの Trebbiano D’Abruzzo [トレッビアーノ ダブルッツォ]それがなっかなかイケましてネ。
でもコレ、ヴィンテージワインなんかじゃありません、￥１８００円程度でデパ地下でも買える リーズナブル価格で。
イタリアには 「白い肉」ってジャンル分けが存在します。鶏肉、ウサギ肉、七面鳥の肉、さらには羊肉、豚肉、仔牛肉もこの仲間に入るのですけどネ。
それを ワインたっぶりで煮込んだ「フリカッセ」そのジヴィエ料理を肴に、ダブルッツｵのワインをキリっといただくのは至福とも申せます ええ。
マー坊が…「リクさん、例の・・・ヨコハマへの《ＩＲ カジノ誘致計画》その後どうなってますか？ リクさんとこの社でも、計画の正否を求められていると聞きましたが」
問われてわたいは…「ああ…それヤけどナ、ワシは３等重役で助かった♪ ってか、高度な判断ってのを求められる立場でナイから助かってるが、ぶっちゃけ、ウチとこ社の叔父貴…社長はアタマ悩ませてるようやデ うん」
マー坊「例の ハマ港湾協会会長の大反対って、あれの一件で リクさんらの業界は一致して 反対の側に与する者だと思ってましたが」
リク「それがナ…そぉは単純なハナシとチャウねん ああ・・・《港湾協会》って、一見、ハマ港のすべての部分を統括組織だろぉって世間は思うかも知れへんがナ、ジツのとこ、２０を超える…《ヨコハマ港なんたら協会》が四分五裂で乱立してるって状況やねん 事実《横浜港湾局》は諸手でＩＲ誘致推進だしナ…」
マー坊「つまりが 一筋縄で事は運ばないと？・・・」
沖縄辺野古基地問題と似てル『ホントに全員反対か？？』
リク「せヤ、あの会長はんもナ～…左翼の識者やマスコミのシンパにノセられて大声挙げたとしか思うへん・・・シビアな実態は、ハマ港に関連する イチ協会のドンが反対示してるって それでナ」
マー坊「そうなると…《ハマ市民の７割が ＩＲ・カジノ誘致反対》って あの数字も、眉唾だってことですか？」
リク「うん ンな統計数字の《根拠》アルってならもってこい！ ってこった…要はだ…カジノ利権には１ﾐﾘも関連してないヒト、市民層のおおよそは《イメージとして誘致反対》だと思うデ うん。中身って当たり前ヤけど、殆ど市民層は知らないからヨ」
マー坊「元渡世人のアタシだって知りませんが（笑）」
リク「《ボス交》ってのかナ・・・とにかくヨ マー坊、あの 本来はカジノ反対で立候補で当選したオナゴ市長でさえもが、前言翻し 推進派に回っちゃうぐらいの大きな利権ハナシなんだワ・・・」
・・・あのナ マー坊、《ＩＲ・カジノ》ってのと、《２０２０オリンピック》 ２つを混同してはゼッタイに間違いヤねん ああ。。。
２つ 非なるモノを無理に同義とする勢力がある…
オリンピックは世界的な 一回性の打ち上げ花火の「おまつり」、終わったら大半を壊す、《スクラップ＆ビルド》の代表なんだワ。
だけども・・・一旦でも カジノ施設を誘致したヨってならば、まず永久に無くならない・・・いや、【 無くさせてくれないんだ 】うん。
災害起きよが、お客ゼロでもやらにゃいかんのだ・・・
統合型リゾートに含まれるカジノだけどナ、日本人には当然にその運営ノウハウがないため海外のカジノ運営会社に「丸投げ」するしかないやんか？そしてこの統合型リゾートで唯一大儲けできるところが、このカジノ運営であるってことヨ。
まず統合型リゾート（IR）の運営主体は各自治体であるが、本来はテナントであり家賃を徴収しなければならないカジノ運営会社から家賃も取らず、逆に高額の成功報酬などを支払う契約となるはずなんだワ マジで。
ご維新以来の、１６０年ぶりの『不平等条約』…
またカジノ運営会社がこれらハコモノ建設のための資金を出すことなど絶対にない。コレはワシの中の結論に近いのヤけどナ・・・
「カジノ」ってのは…【 実体の伴わない 宝石箱 】それなんだワ ああ。『成功したなら こんなにも！儲かりますよ♪』って、ハチミツよりも千倍も甘い誘惑で、「カジノ業者」は その国の金持ち層に売り込みかけてくる・・・
でもだ…「シッパイしたらこれだけの経費が毎年永久に続く」って説明はマジで殆ど 無い。。。
マー坊も元は本職だから、判るやロ？ 今、ハマにカジノこさえた場合、仮にマーちゃんがカジノオーナーとするなら、いったいドコの点がいっちゃん不安だって思うか？？
マー坊「やっぱ…《カジノディーラー》その数と腕利きスキル…果たして 腕利きの《壺振り》確保出来るか？ その点ですよね？」
『日本ディーラー養成スクール』って…完全に『ドロ縄』ですナ（－－；
・・・その通り。肝臓で遂にクタバった、あの《シモダ》って県警本店の警視（けたもの達の 降誕祭 参照）にもサンザン説教したが（笑）
技術立国の日本だ、《ハコモノ》は見事に造りよるやろ、だがナ…カジノの現場で 腕を振るう、《ディーラーの育成と管理》しれスッカリ抜け落ちてル・・・新国立競技場に《聖火台》スッカリ忘れてたってのとイッショ（嗤）
イっちゃなんだが、多少 指先が器用だってワシかて出来へんゾ、カジノでディーラーとして場を仕切るなんて。アレこそは超特殊技能ヤ。
Ｄ・トランプが進出したカジノ、《アトランティック》が ものの見事に大コケした理由もやっぱ、ロクなディーラーが居てへんで、世界中の《いかさまギャンブラー》らに食い物にされたせいヨ ああ。
カジノ破綻をﾄﾗﾝﾌﾟはﾛｽﾁｬｲﾙﾄﾞ家に依頼、要はコレ以後「魂売った」
賭けてもエエで…「ハマのカジノはチョロい」って、ンな噂がチョっとでも出るなら、マジでもって 全世界中から 怪しげなギャンブラーが大挙して このハマに集合しよるねん ああ。
来るぞぉ…世界中から怪しげな『ゴト師』が…
で…毎日毎日・・・あの《コインチェックの電子マネー強奪事件》にも匹敵する額が ドンドンと国外に持ち出し続けるのヤ 地獄やロ？？
確かにカジノ運営とは簡単ではない。世界中から大手客（大金を賭けても平気な大金持ち）を呼び寄せて適度に巻き上げ、同時に世界中から集まってくるイカサマ師を排除しなければならない。日本人には絶対に無理である。
もし日本人がカジノを運営するなら、あっという間に世界中から腕利きのイカサマ師が押し寄せ、たぶん1日で数百億円くらいは持って帰られてしまう。消えた仮想通貨のような問題が毎日起こるわけである。
・・・あと…一筋縄ではいかない「カジノ運営」のノウハウ…カジノ事業に新規参加する 日本にはマジでデカい危惧が存在する・・・
カジノはギャンブルだからナ、イカサマ師でなくてもたまたま大勝ちしてしまう大手客もいる。その大手客をあの手この手で帰さずカジノに留め、すっかり取り戻すのも運営会社のノウハウなんだワ うん。
どのよなエゲつない手法駆使しても、「太い客」逃がさないのが世界のカジノ
エグいモンやデ…実際にラスベガスでは自家用機で来た大手客が大勝ちすると、空港の管制官を買収して離陸許可を出させず、ホテル代も食事もサービスするからと誘われて帰ってきた大手客からすっかり取り戻してしまうことなどお手の物。いくらでも裏技があるのヤ ああ。。。
また大負けした大手客には賭け金を信用貸しすることもる。こうなるともっと負けてしまうもので、その回収もカジノ運営会社の重要な仕事となる。
さらに余談を加えると、こんな大手客の1人に日本人の柏木昭男氏がいた。世界のカジノで大勝ちを続け、映画のモデル（1995年公開の映画「カジノ」にK.K.イチカワとして登場）にもなっていたが、1992年に自宅で何者かに暗殺されており、事件は迷宮入りしている。この柏木氏が訪れたカジノの中にはトランプ大統領が経営していたアトランティック・シティのトランプ・プラザ（2014年に倒産）も含まれる。実際に2人は面識があり、トランプが自分のカジノに誘ったようで、結果は1勝1敗だったはずでネ。
知れば知る程、反吐が出る業種だよナ。。。
・・・な？ マー坊ヨ、根っこの本質部分からして、カジノってのは、このよに エグい《システム》なんだ ああ・・・
エグい訳だってば、なんせが ナンも無かったネバダ州の砂漠に、ＮＹ地区のマフィアの中堅幹部 《ベンジャミン・シーゲル》通称《バグジー》が、イチからこさえ上げた【 最後には胴元が勝つ 】錬金術のマジックなんだからヨ。
ぶっちゃけたハナシ…そんなエグい真似を…お人よしが取り柄の日本人がホントに出来るって思うか？？
マー坊「まあムリですよね。ハマでのＩＲ構想は事実上 国家案件でしょ？温室育ちの坊ちゃん役人、天下りのオッサンらに そんな所業が出来る筈が無い、それに…そういったシステムは この日本の風土に合わないですよね？」
せやロ？しつこく云うけど、カジノってのは、出来上がるまでは 夢いっぱいの宝石箱さ、でもだ…イザこれより運営開始ってなるならば、ジツはそれは…【 パンドラの箱 】だったって事実に気づき青ざめるんだ ああ。。。
マー坊「カジノのノウハウを売りつける米国の会社も たいしたタマですよネ…巨額の成功報酬をゲットし、カジノ施設側の失敗や経営破綻にはナニも責任を負わない…恐れ入った超高度の《５次元産業》です。なんだか この先日本のカジンが毟られ放題の図が見える気がしますね・・ ・」
・・・でナ、最初のハナシに戻るのヤけど、今現在、フリーランスや 小規模単位の会社の港の港湾労働者のラインは、ＩＲ建設反対に意見を合わせている傾向なんだがナ。
あだスは『プロ市民』と組んだ、ﾏｽｺﾐの世論誘導は信じないス
だけんど…卑下する訳ではナイがヨ、港の荒くれ連中の大半は《本能とノリ》にもで生きてル…《ＩＲ反対！》たって、それはシッカリ自己の内部で確立された意思・意見じゃあらへん・・・
云わば 夜の盛り場で、客引きの口上をマトモに受けちゃうのと近しい、ヒトって生き物は、思う以上に洗脳受けやすいし、かつ 引きずられやすいのも事実ヤ ああ。
ウチとこの社 ■■海運も、ぶっちゃけこれが３０年前だったら、《港湾協会》の ＩＲ誘致反対って意見を同じくしてただろうって思うねん ああ。
もはやいにしえの時代の業務形態ではナイのでしてネ
だが…その３０年の間に、ウチとこ社も 構造と内容、それに規模が様変わりしたよってナ。江戸時代の廻船問屋から始まった 荷貨物の捌き業務から、業務内容が時代と共に変遷してきて・・・
今では 会社利益のあなどれん部分が、貿易・商社としてのウェイトが占めてくるようになった。。。
マー坊「その潮流で 頭角を現したのが 港のリク、リクさんアナタですよね」
でも このカラダつきだしなぁ。。。
・・・ってか、テッペン押さえるまでには まだまだ遠いけどナ（恥）もぉ社も 以前のような、荒くれどもを束ねる《一家的な結束形態》では済まなくなった・・・
定例の重役会開くやロ、ワシ如きは その場の最末席でしかないがヨ・・・今やその会議でも、銀行筋よりの外部取締役らが幾名もフン反り返ってやがル・・・
・・・ってなると 判るやロ？ウチとこ社も、ハマ港の仲間意識オンリーでは 方針を決定し切れないってことサ ああ。
マー坊「判ります。銀行屋を中に入れるってことは、イコールで、時の政権や産業界全体の指針に異を唱えるのが難しくなってくる、今の段階で 夢物語オンリーのＩＲ構想を推進しようって《政官民》の方向へ引きずられても当然ですよね…」
・・・こんなチンケでしかないワシかてナ、いちお～の【 議決権 】が委ねられているのヤ ああ。単なる１票に過ぎんが。
イったよに、ワシ個人としては、今更 日本にカジノ導入って…ンな新規事案が おいしい方向で花開く…【 訳など有るかヨ！！ 】って、机上の論理を信じない、いわば街場の《半グレ》としてのシュミレートを以て 反対なんだがナ うん。
マー坊「銀行屋には、ハマの地元に対する愛情や愛着よりも、とにかく 企業論理と利潤でしか物事捉えませんからね・・・」
・・・銀行筋重役は クチ酸っぱくしてワメきやがルねん、『反対などと社が表明しようものなら、完成するＩＲ、それの全ての《利権》から、我が社は排除されますよ！イイんですかそれで！？』ってナ・・・
ゆめゆめ忘れるナ…カジノと気取っても「鉄火場」なのだから…
でもよぉ…《利権》の反対語は ジツのとこ《負債の分担》それやロ？？ 夢物語の勝手なサスセス予想に反して 見事にコケてシッパイしたＩＲなんぞには、《よかった！かかわらなくて♪》って、なんかそぉ思える日が来るような気がしてならんのヤ・・・ドタマの痛てぇところヨ・・・
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『それでは議論も尽くされたと判断し、これより議決に入ります。横浜港ＩＲ施設誘致案件につき、賛成は《白票》反対 異を唱える方は《青票》をボックスへ投函ください』と司会の声・・・
『それでは開票作業に入ります・・・白票８ 青票８ の同数です』（やっぱイーブンに終わったか…）
司会者が「この結果となりますと…議長である《社長》、アナタ決定で この事案が可決・決定ということになりますが、如何しましょう？」
胃が痛すぎて倒れるンじゃねぇか？って顔つきで 社長が・・・『この決議は【 4日後に持ち越しとします 】次の会議で再投票にて決定ということに、議長権限として行使することに ご一党さま 異存ありませんな？』
・・・やれやれ、結局 問題先送りかヨって・・・4日の間に なんかの動きがあるとは思えないのやがナ うむうむ・・・
コンコンコン 「社長チョっとよろしいでっか？リクですが」 中から「おお 入りぃ」
社長室に入ります、紫煙がモコモコ、ショートピースを咥えた 叔父である社長は、苦虫をかみつぶした表情で。
リク「タバコはヤメはった筈じゃおまへんのか？」
社長「アホっ！今にもドタマ突き抜けそぉなぐらい、こちとらストレス溜まりまくりぢゃい！モクぐらい喫わせろ！ナンやったらココで大酒呑んだろか？」
リク「大将の社長がヤケおこしてどないしますのんって…」
リク「で・・・どないしますのん？？おそらくは、次の会議での決議も８：８の同数ヤと思います。要は おじちゃんの１票に すべての方向性が託されると・・・」
社長「ンなことは充分過ぎるぐらい判っとる！出来るってなら、今スグ 尻に帆かけて逃げ出したい気分だわサ」
社長は立ち上がり、窓の方へと歩み、港に停泊する船舶らを観ながら ポツリと、
・・・なあリクよ、身内であるオマエだから打ち明けられるが・・・ぶっちゃけ…こんな決定はワシには【 無理だ 】ああ。。。
ワシは ある意味《最後の 荒くれ 現場出身の叩き上げの化石人間》 哀しくも学歴も無い…今まで可能な限り、トキの政治や権力筋とはＮＯタッチ貫いてきた 観てるやろ？
宵越しのケネは持たない主義の 荒くれら統率してるのが いっちゃん我が身に合致してたねん ああ。
ホンマ…【 どないするべきか判らへんねん 】…ＩＲ施設 カジノ、アレはホンマ 打ち出の小槌なのか？それとも どエラい地雷なのか？ 判らへんねん。
訊いてはならんことと承知やが、リクよ・・・オマエはドッチへ投票したのヤ？
リク「わたいはですネ、ココロの奥底でＩＲがもたらす巨額の利権はたしかに《魅力》と感じるテメエが存在します。が・・・同時に思うのは…どんだけキレイな言葉で繕ろおうとも【 カジノはエゲつなきバクチ 】それでス ええ。現段階で日本側の誰一人としてＩＲってハコモノではなく、【 カジノのソフトウェア部分 】を言及してない、抜け落ちている・・・それがゆえ、産業経済の視点とベツに、《ヤクザ者の理論》として 決議では青票を投函しました はい」
・・・やっぱりナ…リクのその ワシ同様に 叩ぎ上げで、世俗の泥水にまみれてきた者ゆえのシュミレート、ウチとこのよな企業こそ必要ヤねん ああ。
『ワシら《実業》はドロ臭い理念こそが必要なんじゃ』
リク「それと…もぉ１つの《おおいなる危惧》…今回のＩＲ誘致は、せっかくクリーンとなった この観光ヨコハマの地を…再び ド汚い《暗黒街》に転落させる懸念がアリアリです ええ・・・」
社長「ま たしかに カジノ出来上がったなら、毎日 巨額のバクチのカネが飛び回りよるからナ、お上品なヨコハマのイメージは消滅しよるわナ」
・・・失礼ですが 社長ですらが念頭にございませんよネ？ 《街のイメージ》なんてモンぐらい 曖昧なモノありまへんって、
わたいらの 元の生家、片田舎ですが、朝イチの舗道には、使用済みのスキンやら、シャブの使い捨て注射器がいつも落ちてた花街ですやんか？
それでも 宮津一帯でイチバンの観光繁華街であったってのも歴然の事実、ＩＲカジノは子供の教育によくないなんてシンパイする親は《黙っとれ！》って、ドツき回したいですワ、
人間は…ガキかてネ、ンな かよわい生き物とはチャイますねんヤ。暮らす地域で、目の前に広がる様相をスグに理解、納得 割り切って、テメエっちらの居場所と、安全地帯危険地帯 それを器用に嗅ぎ分け、スブどく生きられるのですヨ ええ。
賢さがあり「諦めない目」を持つコならば
・・・カジノ施設内で どんだけカネが飛び交おうとも、ぶっちゃけ ガキ含め、付近の住民にゃ関係アリまへん。カジノ利用する客は 一応の紳士ですから、直近にパチ屋が開店するよか よっぽど安心で安全。
問題は・・・わたいはマジで懸念してルのですが、ＩＲやカジノ施設そのものでは無くて… ＩＲカジノが新規で出来ることによる 【 周辺利権の大増殖 】・・・それをマジでシンパイしてますねん ええ。。。
・・・アレは、小・学校５年生だったか・・・
社会科の授業の課題として、自分の親の職業を研究して、それを皆の前で発表することになりました。
ウチも含め、一番多いのが漁業に農業、販売業と製造業。その次が商店や飲食店。サラリーマン家庭は宮津の地元ではマイノリティ。
そんな中でクラス全員が注目していたのが 《てるおちゃん》の発表。
地元民の周知の事項でしたが…てるおちゃんのお父さんは暴力団の構成員。
いかつい体格 いかついカオ パンチパーマで、元は 大阪の十三（じゅうそう）で大手の組員だったそうで、丹後半島に 都落ちしたって噂のヒトで、
いつもジャージ姿で街を徘徊するてるおちゃんのお父さんは、地元ではちょっとした有名人。街で飲んでは悪酔いして、店のヒトや 他のお客を殴ったりもする要注意人物で、
「ヤクザってどんな仕事をしてるんだろう？」「人とか殺すのかな？」
そんな好奇心から、全員Ｍ君の発表を楽しみにしていました。
しかしでス、てるおちゃんの発表の番になり、話の内容は、皆の期待を大きく裏切ることに。。。
「僕のお父さんは《貸しおしぼり》会社の社長です」
・・・あらら？？ 貸しおしぼり？ ナンやそれ？ ヤクザじゃなかったの？
彼の話をまとめると、貸しおしぼり業とは、
１）飲食店で使われるおしぼりを用意し、お店に届ける
２）そのついでに、使用済みのおしぼりを回収する
３）使用済みのおしぼりを洗って、再度お店に届ける
至ってシンプルなビジネスモデルです。
しかし・・・５年生となったリクめには 判っていました・・・繁華街の通りに暮らすガキは なにかと耳年増であり、
「貸しおしぼり業」ってのが…《それダケじゃ済まねぇだろが》っていうのが・・・
４）飲食店が顧客とトラブルになった時の仲裁
５）ヤクザなどから因縁をつけられた時の仲裁
６）従業員（＝コンパニオンや風俗嬢）が足りない時の斡旋
簡単に言ってしまうと、「東京タオルレンタル（株）」とか「大阪タオルリース」って 一流の企業とはゼンゼン違ってて、所謂《モグリのおしぼり屋》・・・
ヤクザ事務所とかが お店からみかじめ料を貰う代わりに、高額（１本￥５００円とか）でおしぼりのレンタルをするわけです はい。
それと風俗店などに対しての女性の斡旋。コレこそ古き良き時代のヤクザの《シノギ》で・・・
でも大半の子供たちは彼の発表を額面どおり受け入れます。
「なんだ、てるおちゃんのオヤジって立派な仕事してるやん♪」って空気の中、てるおちゃんは得意げに自分の席に戻りました。
ボクは《この事実はけっして喋らないようにしておこう》ってココロで固く思った・・・。
今まで散々チンピラの息子って蔑まれ 小柄でいたって華奢ゆえに、いつもみんなからイジメ受けてた てるをちゃんは上機嫌でス、だけども、今日からは会社社長の息子です。そりゃあ、嬉しいはず。
そんな空気に水をさしたのがＡ君。中華料理屋の息子です・・・
「あのね、うちの店もそこの会 社におしぼりをお願いしているのやけど おしぼりが汚くて困ってるんよ いつもお客さんに怒られて、お父さんが謝ってるんだよ」
「あ～、俺のとうちゃんも昨日お前のところでメシ食ったけど、弟が使ってたおしぼりからチン毛が出てきた！」
ざわつき出す教室内・・・よりワルいことに、Ｂ子って でしゃばりで一言多い「要らん事云い」のそいつが・・・
「あのさ、うちのおじいちゃんが言ってたけど、それってみかじめ料ってやつだよ。おしぼりを頼まないと、店が燃やされるらしいよ」
「みかじめ料って、それはヤクザが集めるカネだよね。なんだ、やっぱ てるおちゃんのオヤジはヤクザやないか～い！」
ボクは 思わず『オマエら ヤメといたれヤっっ！！』Ａ君の胸倉を掴み、Ｂ子にも怖い目を向け 怒鳴った。
「なんや リクはヤクザに味方するのかよ！？」Ａ君が反論 Ｂ子も「そうよそうよ！」
ボクは「せやからって！！ てるをちゃんと、てるおちゃんとこのおとうさんはイッショやあらへん！別々の人間ヤないか！！」
フト脇の方を見るなら…今さっきまで上機嫌だった てるおちゃんは、ポロポロと大粒のナミダを流し、今さっき発表していた原稿用紙をビリビリと引き裂いておりました ええ。。。
程なくして・・・モグリのおしぼり屋では飲食店で使用されたものと、風俗店で使用されたものを一緒に洗っているのが発覚して…てるおちゃんのおとうさんの 貸しおしぼり屋の事業は、警察ではない「保健所」によって 業務停止処分となり・・・
てるおちゃんも 学校に来なくなり、一家の姿も地元の街から消えました。。。 てるおちゃん どうしているのかなあ・・・
・・・こういうのが…『周辺利権の構図』っていうのだ・・・
ぶっちゃけ 街場のカラスが集まってくるのと変わらない…《そこに餌が存在するから》・・・
片田舎であろうと、花街や商店街とかが存在しているからこそ、てるおちゃんのおとうさんのようなヒトが 隙間の産業を見出して街に集り群がる・・・
花街も カジノも それ自体ノミが怖くなんかあるものか！ 怖いのは《周辺利権》…儲けの匂いに集まってくるオトナらなんだ。
だけども その親の日頃の所業によって てるおちゃんのように、学校へこれなくなってしまう子供だって居るのだ・・・
なんせが日本初、鳴り物入りで開始のカジノだ、判りやすい例でも、パチ屋の店舗数激減で 天下り先の減少に悩む警察筋が その「天下り先確保」に血道を挙げている・・・
下降線とはいえ、まだまだパチ産業はあなどれない…
でも、所詮は公務員の 天下り先確保だ 放っといても 大したことは無いと思う。
問題は・・・カジノ施設への「飲食物含む各種物品の納入」「清掃業務の人的派遣」「グッズ類の販売利権」「パンフレット等 印刷事業」「コンパニオン派遣業務」「リネン交換業務」
あと 上記の過去噺に出て来た「おしぼり配送」だって、リッパに《カジノ利権の範疇》に相当しています はい。
天下りのｴﾘｰﾄが、「お茶子」の差配まで出来るってのかヨ…
おそらくは これらに相当する業は連中らは今 鷹の目でＩＲ誘致の動向を注視していると思う。それの「すべての業者らが」…正統。正規な手段の 入札や抽選に望みを賭けるので黙っているか？？
「談合」なら まだまだ可愛い、違法な「根回し」「説得」不当な暴力に訴えるって暴挙が起きないとダレが云い切れるのだろうか？？
おそらくは・・・一挙に、本来がグレーＺＯＮＥのヤバい勢力連中が 蠢き出すだろぉって思う・・・『この好機を見逃せるか！！』って風に・・・
時代の気運により ジっと封じ込められていた【 ハマ中の闇が 】…一挙に 表の世界へ放たれるのだ…血の雨がどれだけ裏通りの路地で降るのだろうか？？ フト震えがきて止まらないゼ。。。
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・・・しかし見事は《エラ》だナ…ホームベースみてぇなデカいカオに、目鼻とクチが中央付近に集まってて、吊り上がった細い眼に 耳たぶの薄い、
在日の 韓国もしくは北朝鮮人だナ。『■■海運の港のリクさん ですよね？私はこういう者です。おくつろぎのところ恐れ入りますが、折り入って…リクさんを見込んでのハナシがりまして』
あん？…ナンの用だ？マー坊のワインＢＡＲで こうして飲んでるトキのワシは、社での肩書には触れて欲しくナイのヤけどな～～・・・
差し出された名刺に《木下なにがし》と記されている、おおよそ《通り名》で、本名は《朴（パク》）だろう。
木下は「リクさん おいしいハナシがアルのですヨ♪ 少しだけお時間下さい」
リク「あのですネ、ワルいですがボクは アフターＦｉｖｅに仕事の会話はしません。真っ当な議案・稟議ならば、平日の時間帯に 社までお越しくださいませんか」
特に ｱﾙｺｰﾙ入った際の「取引」はナ
「まあまあ そう云わず♪話ダケでも聞いてくださいヨ」忖度しねぇナ コイツ・・・図々しさでメシ喰ってますってツラだ・・・
この手の輩とはダチにはなれんナ…
『おい ソムチャイ…例の地図 ココに置いて拡げろ！』っと木下は、連れに付き添わせている、タイ人らしき青年へと指令します。
・・・ご覧になればスグ理解できるでしょうが…リクさん、ココの地点に ヨコハマＩＲ施設が程なく着工 完成を迎えます ええ。
（フン…いったい何匹 鬼を笑い死にさせる気だ？今その 誘致の可否であちゃこちゃで騒いでルのやないケ・・・）
ウラ情報を脱しませんが、ジツは…もう既に、●●工務店と、▲▲建設が、ＩＲ設備の《設計図案》ほぼ完成させてます。それ極秘で入手しました♪
（ヨーカンと札束 オンナでたらし込んだってか・・・）
豊胸のＢ級ﾓﾃﾞﾙ使って『たらし込んだ』ンだべ？
・・・その完成図を…この地図に当てはめてみますと・・・ホラ、妙だと思いません？予定地の山下ふ頭跡の土地に、ヘンにポッカリと、なにも無い空間が存在することになる。
リク「それって、あえてナンも作らない セットバックか緩衝地帯とチャイますの？」
・・・一見すると おっしゃる通りです、だが…違うんだこれが。。。ジツは、ＩＲ完成後の さらに５年先を見込んでの、《新規事案》それが極秘で進行中で ええ。モチ、《政治案件》です。
ねぇ？率直にどう思います？ ＩＲの併設の《カジノ》、ＩＲ統合型施設ですが、利用する外国人客にダケ、出入りも自由なら回数制限は無い。
日本人客にダケ、月の回数の制限が強いられ、おまけに入場料として ￥６０００円の徴収って…これはもう、日本人の客はあまり来るな！って、ひどいと思いません？
『ひどいって思いません？《ドル箱》１杯分の入場料って』
これでは、日本のカジノは発展しません・・・いつ来日するかも 何名来るかも判然としない、裕福な外人観光客を 首伸ばして待ってるようでは。
若者層にも振り向かれない、下品ですが《カモが育たない》…下火になってくのは明白 そうでしょ？
あのネ、このポッカリ空いた土地は…その為の《救済策》なんですよ ええ。
リク「救済策？？ ナンですのん それ？」
・・・云うならば…【 第２のカジノ 】・・・アメリカのＬＡ地区に実際存在している 通称【 インディアンカジノ 】・・・
アメリカでは実際に、先住民であるインディアン部族の子孫らによって経営されてます。ナパ族とかね。
ラスベガスカジノの《サンズ》とは根本的に違い、噴水も劇場もオペラハウスもありません、機材類もごくごく少なめに特化した スロットマシンやポーカーマシンが主流で。つまりが《現金化可能なゲーセン》ってｺﾝｾﾌﾟﾄです ええ。
で、《それ》ヨコハマＩＲの【 隣に建てるのです 】、日本人 若者 若いカップル向けの、云うならば、本格的イタリアンレストランの横に、パスタに特化したカジュアルでお手軽な専門店を建てるって発想♪
（・・・正気か？？ この野郎・・・）
ココには回数制限も入場料金も無い♪ 浪費が莫大 法外になる懸念もありません、決済にはキャッシュではなくて、《Ｌｉｎｅ Ｐａｙ》とかを使います♪
コンビニ強盗みたいな心配もこれなら皆無♪ どんな人だろうと、カジノって文化を手軽に楽しめるときたもんだ どうです♪
ガマン出来なくなり…「あのなあ・・・その手の実体の伴わない空想夢物語をマジで受け取る程 ワシはトーシロとちゃうデ・・・聞いてた時間返せヤって云いたい・・・ドッチにせよ ワシには無関係！お帰り下さい はい！」
予想してたけど、それで引っ込むデリケートさとは無縁な木下で・・・
ははは♪ みなさん最初は リクさんのように つれない態度をとります。が・・・具体的な中身を知れば知る程…前のめりになってくるのですヨ♪
あのですネ・・・ジツはワタシ…《＄＆％＃＄＃＃》当然ご存じですよネ？いくつもの大臣職を歴任した ええ、あの大物議員です。その方の尖兵として活動してるのでして ええ。
実際問題として、このポッカリ空き地での活用と建設許可は 内内で各省庁筋にも内諾を受理してるんです。リクさん ある意味でネ…このインディアンカジノですらが、《呼び水》に過ぎない・・・
わたいは飲み残しのバーボンソーダをグイっと飲み干し 「ヨタ噺はそこまでにしぃヤ。早よ帰りぃアンタ・・・」
しかし、木下は さらに食い下がり・・・
「まあ聞きなさい、リクちゃんはさぁ～アタマ固いンだよマジメ過ぎるよ考え方が・・・」
（…遂に チャン付けってかヨ・・・）
・・・けっして損にはならないから聞きなさい。リクちゃんは悪いですが、カジノってものが生み出す《無尽蔵の経済効果》ってのを微塵も理解してない・・・
世界中のカジノで流通されるカネの その総合計をアンタ知らんだろ？？ 教えてあげますヨ 約【 ４８兆円だ 】・・・
これは フランスの 年間国家歳出額に相当するんだ・・・どうだい？目がくらむハナシでしょうが♪
で…ぶっちゃけたハナシ、カジノの場でヤリ取りされるカネ、その６割ぐらいは 税務署も追跡不能な【 パーソナル・マネー 】だ。
なあリクちゃん、倫理や正義感ではメシは喰えませんって！もはや発展した《カジノ》は、国家間の国境も法律の壁も超越した、ワールドワイドな【 産業 】なんだ。
そりゃあ アタシのよな胡散臭いヤツから、各種業種業界の 色んな人間が 跳梁跋扈しても当然ですって。それどころか、国の選出された国会議員ですらが《尖兵》だ・・・
（最新トピックを挿入します）中国の「５００ﾄﾞｯﾄｺﾑ」が 無申請持ち込み３００マン円とやらで挙げられたでしょ？
アホくさい・・・数百万円なんてメシ代にもならない。日本に持ち込んだ資金は数億円単位だろうと思うネ・・・
アキモトとかいう議員に金が渡っただろうってことで今 大騒ぎだが、それもアホらしい…論功行賞で副大臣１期務めたってダケの陣笠議員が、カジノ誘致のキーマンな訳が無い。
議員に渡ったカネはネ…もっともっと上位クラスの大臣級議員に 仲介の労を務めてもらう為の《挨拶料》ですヨ。霞が関の省庁なら 政
でもどうして？…今回 年の瀬のこの時期に、警視庁本店が乗り出す騒ぎになったって 判ってます？？
リク「おそらくは…アメリカのカジノ運営会社…《シーザーズ・エンターテｲメント》９月に日本のＩＲカジノ構想から正式に北海道 撤退表明したからナ、おそらくは、シーザーズが撤退へと追い込んだ イイ気になってた中国のカジノ売り込み業者《５００ﾄﾞｯﾄｺﾑ》への 意趣返しの報復としてタレ込んだのだろぉヨ…」
・・・ っっ！！ はははっ♪面白い！ リクちゃんアンタちゃんと脳みそ持ってるじゃん♪ その通り！アレはカタチを変えた《米中の経済代理戦争》なんですヨ ええ。
でも、《５００ﾄﾞｯﾄkﾑ》さえもが…《北海道IRカジノ誘致》からは撤退したのは 当然知ってますよね？
まあ双方で 結果として 痛み分けでしたが、だけど・・・《その結果となるよう仕組んだ勢力があった》って…そう考えたら どうです？？
大阪でも凄かった…世界中からの カジノのソフトウェア売り込み業者らがバンバン！大挙して来日、梅田や北新地の夜のクラブの景気が上がったぐらいで、《大坂夏の陣》って呼ばれてました（笑）
リクちゃん アンタ、述べました《全方位開放型 インディアンカジノ》ナメてやしませんか？街場のセコいゲーセンと同じく捉えてませんか？？
これはネ、コンビニが現在 大手有名デパート経営を軒並み揺るがせているのと同様、回転すしチェーンが、回らない高級すし店、それの売り上げ何倍も稼ぎ出してるって現状ともピタリ一致、
ネ？チンケに観えようとも、《出過ぎた釘はもはや打たれない》それだから♪ 大丈夫！実現しますって。もはや下火の産業へ転落してる、パチ屋やオートレース、競輪とかが完全に滅んじまえば まだまだ食い込む隙間は日本にはあります。
ですからネ・・・是非とも！！ リクさんには■■海運の次の重役会で、賛成の白票を投じて頂きたい・・・ヨコハマIR及びカジノも良いが、もっともっと…《未来の大きな儲け》を一緒に開拓して行きませんか？
《IR利権》たって、所詮はイチ出入り業者でしかない…それよか、規模こそ小さいが、アタシらがまとまって《カジノの胴元》になるんですヨ♪
年の瀬にヨタ噺に付き合ってるヒマなど無い・・・
リク「・・・気に入らんナ・・・」 木下「え？？どういうこと？ここまで説明してまだ判らない？？」
・・・木下さんヨ…アンタ、重要な点を見逃してモノ云っとらへんか？判らんか？ 【 《それ》が社会にどのような幸福と恩恵をもたらせるのか？ 】って点だ ああ・・・
仮に ハマでのIR誘致が成功して、次段階でのインディアンカジノがウマいこと運んだとする・・・だが、それで《産み出すモノってナンだ？？》・・・
善良な市民に 『公益』はアルってのか？？
ぶっちゃけ、議員らと 警察筋が、新規の《タカり先》めっけで欣喜雀躍するダケだろぉゼ けっ！ 地獄の餓鬼と亡者らを呼び込むのは目に見えてるワ。
だが…実際問題として、利用者である庶民層はどうなんだろか？？ 昭和から平成の社会事件簿を思い出してみなって、
「サラ金」「多重債務者・破産者の増大化」「クレジットカード破産」「主婦によるパチンコ売春」「出会い系という名のバクチの種銭稼ぎ」「ゲーム課金によるゲーム破産」・・・
無論 陥った人間らの自己責任は否めない、だが・・・
リスクも知らせられず、未来の扉から締め出された若者らの数・・・イッペンでもカウントしかことあんのかアンタ？？
要はギャンブル バクチだろが！ ヒトって生き物の原始的欲望に沿った 穢ねえモンなんだ バクチはヨ！！
どんだけキレイなパンツ履いたところで、汚ねぇケツのおできが消えるって訳があるめえ？？
アンタの計画は、カジノ本来の《敷居をワザとに低くして》…イノセントで無辜であり無知なる若者らを呼び込み、地獄の釜の底へと追い落とす…それを積極的に進めようってしてるんだワ 判るか！？
木下「・・・へっっ！ …なんかガッカリだなあ・・・」
リク「ナニがぢゃ？」
木下「噂に聞いてた 港のリクが、未来の無限の利益を むざむざ否定するって、そんなゴリゴリの石頭だったとは・・・」
リク「・・・真剣に訊くヨ、【 時々 真夜中に目覚めてヨ ンなトキ、テメエがイヤになんねぇか？？ 】」
木下「なんだとこら！？」
『いい加減にしとけヨ！ 木下、いや 本名 パク・チュウォン が・・・』ドスの利いた声を挙げた マー坊・・・
木下「なんだとこら！ンな 場末のＢＡＲのオヤジが偉そうに！！」
マー坊は、現役当時そのままの目を木下へと向け・・・
・・・おいパク、オメエ知ってるヨ、たしか、十数年前…オレが銀バッチ上がった当時、テメエっちは ▲▼組の三下、部屋住みの電話番だった小僧だよナ？
よく このハマのノレンくぐれたなぁ、オメエたしか、組の金庫から ７００マンだかツマんで、トンズラこいた破門・絶縁はおろか 事実上「生き死に問わずの お尋ね者」だったはずだ。
木下「 ・・・っっ！！ っっ！！ て、てめえ…同業、渡世人か？？」
『テメエとは段違いの《本職』にして《ホンモノ》よ…』
・・・ああ、稼業の方はとっくに引退したがナ。テメエもハマでチンピラやってたなら 聞いたことあんだろ？《人喰いザメのイチハラ》…オラぁ そのイチハラの直の舎弟、ハマのマー坊ってんだ。
木下「うぐぐっっっ！！（汗）」
・・・住み込み修行で、おしぼり配達仕事がツラいって泣き、組のカネくすめて逃げやがった小僧が、今度はカジノ誘致だと？笑わすなあんまり（嗤）」
木下「・・・だ、誰にだって過去はあるんだヨ！ 」
・・・なにか？今度出来るっていうカジノにも おしぼり納入して回る気か？（嗤）おいパク・・・警察には時効は有ってもヨ…ヤー公の世界に時効はねぇんだゼ？▲▼組には、オレの兄弟分がまだまだ現役だ…オレがココでケータイ１本かけりゃあ、レスラーよかゴツい連中が オメエをひっ捕らえに来るけどイイのか（嗤）
木下「・・・カンベンしてくださいよぉ 先輩・・・（泣）」
泣きが入るならイキるンじゃねぇ カスめが！
・・・やっすい先輩だナ俺も（笑）それと・・・聞け、この方 港のリクさんはナ、テメエ如きに《ちゃん付け》されるよなヒトじゃあネエんだヨっっ！！
《頭が高い！控えよ！》だ。一流企業の重役さまだ。でも肩書ダケではない、このヒトは 腹が据わって芯が通ってる。テメエよかノーミソ倍持ってんだ、ヨタ噺でも たとえ目の前に１億円置かれたってクビを縦には振らねぇヨ。
リク「いえ・・・１億なら１００回でも１０００回でも 喜んで縦に振りますが・・・いひいひ♪」
マー坊「まぜっ返さないでくださいヨ（笑）せっかく見得きってンだから。さ・・・これでもう さすがに判るべ？？少なくともリクさんは、テメエにはアンタッチャブル・・・容易に触れてはいけねぇヒトなんだヨ！オレがケータイのボタン 指がいかねえうちに、とっとと コ汚ねぇ地図とかまとめて 返ぇりやがれっっ！！２度とツラ見せるなヨっ！」
『くっっ！！・・・おい！ソムチャイ！ 引き上げるゾ 早く地図しまえ グズグズすんな！早くしろ！！』
やり場のない屈辱の念を 部下らしいタイ人青年にブツけ、木下は短い脚で青年の尻を蹴り上げながら 逃げるように去っていきました はい。
・・・フト思った・・・『この一本釣り的な 木下、若しくは似たよな連中に…果たして幾人…ウチとこの重役が陰で籠絡されているのだろぉか？？』ってことに・・・
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さすがに、ノンキでは居られず、テメエなりに《カジノモデル》について 情報集め勉強してみました。ほぼほぼ掴めてきた事・・・
日本ではカジノ候補地として9つの自治体が名乗りをあげ（北海道 千葉は事実上撤退）、海外のカジノ大手が参入の意欲を示してます。
「多くの外国人観光客が集まり、日本経済が活性化する」としてIR開発に期待する専門家や経済誌も少なくない。
しかし、・・・ＩR開発は本当に日本の国民のためになるのだろうか？？・・・
カジノの世界は、おしぼりひとつですら大きな利権になっていて、それらの利権はカジノを支配する一部の企業グループに握られています。
オリッ●スは既に ６５００億円 拠出投資してます
そういう世界的企業が、日本でのカジノ利権を狙っています。日本政府は、カジノを誘致すれば日本が潤うと思っているのでしょうが・・・
儚きアテが大きく外れる畏れが大いにあります・・・。日本がカジノ誘致、IR開発のために大きな国家予算を組んだとしても、利益を手にするのは外資のみで日本にお金が落ちない可能性は大いにあり得るって《冷徹な事実》が次第に浮かんできて。。。
仮にもしも アメリカ資本の企業が日本のカジノを運営したら・・・トランプ政権の言うがままになる って懸念が払しょくできない・・・
なんせが トランプ自身が、経営に加わっていた アトランティック州カジノが経営危機となり、その後始末作業でケツ持ちをしてくれた ユダヤ財閥との《バーター》で、本来その気も無かった大統領選に立候補するくだりとなり、フシギに当選しちまったって、ンなウワサするありますからネ。
おそらくトランプは既に ごく水面下で、日本のＩＲ構想に ユダヤ資本のカジノノウハウ企業の参入を 次期ＦＸ戦闘機売り込みと同じよなトーンで強硬に迫っていると推察します。
『与えた恩義は ナニがあろうと回収する』それがユダヤに数千年受け継がれるポリシーですからネ、カラ手で引き下がるタマとは思えません ええ・・・
さらに、中国資本も“鵜の目鷹の目”で利権を狙っていようでス ええ。経済再生のため、地域活性化のため――政府や首長はこう述べるが、このままでは「日本企業は出る幕なし」ともなりかねないのが実際の現場での状況 それに変わりは１ﾐﾘもございません。
ナマイキ承知で申しますが、アホアホなわたいの推論は、多少の齟齬はあれども、根っこからまでは間違えていないって そぉ思います ええ。
・・・むしろ…この国の【 政治家や産業界の重鎮らこそがイチバン理解してない＿！＿！ 】って…ジツに 国民らにとって不幸なル現実が存在していて・・・
みなちゃま方も《この恐ろしさ》をマジで考えてくらはいナ、要はネ…【 正しい知識を持ってない奴らが《許認可権限》握ってる 】のですからネ うむうむ…（－－；
現在、日本でカジノ誘致に名乗りを挙げている都市は、横浜、東京、幕張、名古屋、大阪、和歌山、長崎など・・・
その中の１つ「大阪」が、どぼちて？ ＩＲの誘致に躍起なのか？ 知ってるはずのマスコミも 一切 報道すらしようとしていない。。。
大阪湾の一角に ゴミ等の埋め立てで完成した人口島の名が「夢洲」…夢洲は、大阪の大手電機メーカーが元気だった1980年代には製造業の一大拠点としての利用が計画されていたと聞きます。
ところが、電機メーカーの経営悪化や、工場の海外進出の加速とともにその話は次々と立ち消えになり・・・
ぶっちゃけ、この御仁「有能」でも「善良」でもござんせん…
結果として IR開発にシフトしていくようになりましたのだと・・・ボシャってまった儲け話の 穴埋めなんだワ…コレが 首相の述べる【 国家的 成長戦略 】ってのか フザけんなっっ！！
大阪の製造業は衰退の一途をたどり、今や工場で働く若者は、あまりに薄給で結婚もできないのが現実。
土日もアルバイトをして生活をしのいでいる《ダブルワーク》の工員が少なくありません。
・・・もしも大阪にカジノができれば、そうした若者も将来に夢を描けるようになるのだろうか？？
・・・それはムリだ…高い確率で おそらく…地元民には微塵にも還元されないって思う・・・地元や国への金銭的な貢献は期待できませんし、コップの端から漏れた水滴である「周辺利権」それすらもが、カタギの市民層では無く 地獄の亡者らにより埠頭に独占されるだろう構図が容易に浮かぶのですからネ。。。
国民の税金が投入されて終わるダケではないでしょうか？ IRは本当に日本の未来を明るくする産業と呼べるのだろうか？？
米国・中国企業や外資が群がり、一部の連中ダケが暴利を貪る・・・正直 日本のIRにはこんな未来しか見えてこない。。。
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約束 待ち合わせの場所 ハマのＪＲ関内駅付近 蓬莱町の 石の広場付近の路上で待っている。
座るベンチもないので、ハザード点けて路駐してます 軽自動車によりかかり北風にマユをしかめていると・・・
彼方から 白い息を吐き出しながら、小走りで走ってくる 妙齢の女性が・・・
冬のコートの裾を翻し その女性が『ゴメンなさいっっ！！お待たせしてしまったようで…オフィスからタクシー乗ったのですが、工事渋滞に巻き込まれて 遅れてしまいました』
「暮ですからネ 気にしないで良いです。１０分も待ってませんから」答える。
女性はカラーコーティングされた名刺を出し、「♦♦出版の契約ライターの《神藤ユキ》です。取材依頼にお応えいただき感謝します」と。
わたいは「ノッケに申し訳ないンですが…このカラダ…女性化現象について、答えられる範囲でお答えするのはナニも支障アリませんが、ぶっちゃけ…家族取材とか、自宅直撃って それヤメてネ？以前 ＴＶ神奈川で懲りてるモンで ええ」と。
神藤ユキは「ええ それはお約束します」
リク「それにしても・・・やっぱサムいですなぁ…短い受け答えでは済まないでしょ～から、どっか スタバとかのカフェにでも入って取材開始しまひょか？？」
そうしますと ユキは、「あの…ぶしつけですけど、リクさんも 夕飯まだですよネ？スグこの辺、社の編集長に何回か連れて行って貰った、日本酒がとても美味しい お寿司屋さんがあるのですけど、ご一緒しません？モチロン取材への御礼兼ねてです♪」
リク「・・・う～～ん…でも、今日は月曜ですやロ？月曜のこの時間にハマの寿司屋行くと、《アニキ》って、日曜が魚卸市場休みですからネ、要は土曜日営業での 売れ残り出されよる確率高いンですワ すんませんけどご辞退します」
ユキ「なんか お詳しいですネ お寿司。リクさんはどういう寿司ネタが お好み？？」
リク「よく冬のこの時期は、鰤とかマグロがいかにも脂ノってウマいって云いますが、個人的には疑問ですわナ。甘エビは…ぶっちゃけ、７割以上がジツは輸入物でっからネ。鮭の白子も、ホントに美味しいのにあたるのは、１００匹中数匹ですから。未だと…コウ烏賊かスルメ烏賊ですねぇ♪前に三浦方面の長い港付近の寿司屋で食べたコウ烏賊の握りはサイコーだった♪」
ユキ「お寿司ダメですかぁ？？…だったら イタリアンとかどうです？？」
リク「生憎、週末の忘年会掛け持ちで 胃が重くて重くて・・・ご厚意申し訳ないですが」
ユキ「それじゃあ 焼肉とかダメ？？」
リク「焼肉は…けっして嫌いではナイですが、でもさぁ・・・初対面の男女…あの わたいこのナリでもリッパに♂ですさかいネ（笑）その関係性で、いきなろ焼き肉屋入るってどないなモンですやろか？？ アルコール抜き、ファミレスとかで パスタでも軽く食べながら取材終わらせませんか？？」
ユキ「お酒でも酌み交わして、仲良くなって取材したかったンだけどなぁ・・・」
ま…ホテル入れば 当然こぉなってフシギもナイですわナ
リク「で・・・店でアンタはんが おおいにヨッパらって、マトモに歩けんよになって…《予めリザーブしてある》羽衣町のロイネットホテルの５０３号室までワシは送り届ける展開になる・・・で、２人で入室・・・ほんで、日付変わった１２時半頃に…ユキさん、アンタの内縁の夫名乗る人物が その部屋に押し掛け、わたいを強・姦罪で１１０番するって息まき わたいが土下座…写真を抑えられる って…今後のスケジュールそれやロ？」
ユキ「えっっ！？ ・・・ナンなんですかそれ・・・サッパリ理解できま…」
・・・あのなあネ～チャン、今のご時世《ハニートラップ》仕掛けるってなら、もチっと、時間かけて周到に用意せにゃあきまへんてしかし・・・わからんか？？【 仕事の仕込みが雑なんだヨっっ 】
余計なお世話やが、あのネ…取材内容やらスケジュール表とかインクルードされてルＰＣと、連絡・通信用のメール機能がある通信アイテム それ２つともゴッチャにせん方がイイよん ああ。
ワルいが、アンタがわたいにファーストコンタクトで寄越したメールから ＩＰｱﾄﾞﾚｽ割り出し、もぉ説明要らんよナ？？ アンタがワシに仕掛けた《計画》とっくにキャッチさせて貰ったってことだ ああ・・・ハッキングデータは悪用してない 安心しなはれヤ」（八百政ﾜｰｸでス）
ユキ「・・・・・っっ！！」
リク「《被害者ビジネス》…若いオナゴの特権だよナ…その手法で全ての記事書いてルとまでは云わんが、ま ナメんといて欲しぃワ。アホにゃ違いないが ワシは鼻下長オヤジではあらへんからヨ・・・」
ユキ「・・・・・っっ！！」
リク「それにアンタ…チト調べさせて貰った。高校時代に １回… 大学で ２回、《電車内痴・漢行為》の容疑者 駅ホームに突き出して、【 和解示談金受け取ってルよナ？ 】指令者はアンタの その《手腕》買っての抜擢だったのとチャウのか ああ？？」」
神藤ユキは、妙な行動を しはじめました・・・。テメエの手で コートの前を全開にし、
丸首の暖かセーターをグイっと引っ張り テメエの手でヨレヨレに伸ばし…ブラのストラップが丸見えとなって・・・履いているミニ丈のスカート、自らたくし上げ その下の 黒いパンストを自らの手でビリっと破き伝染させて・・・
そして素早く 両の手で、キレイにセットされた茶髪の髪の毛をグチャグチャにかき乱し 乱れさせ・・・
『 きゃああああぁぁあ～～っっ！！ 誰かぁ！たすけてええええ！！このヒト暴・漢でぇす！！ 』 ・・・その捨て身戦法で来やがったか・・・
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後篇へと 続きます
その男 元・軍事スパイ （完結篇）
対応に出た 教会の人物は、明晰なイメージだったとかで、エイスケが持参していた 幾種類かの書類に丁寧に目を通した後・・・
そうですか…アナタは、天理側から見て反対側斜面の あの連山に実在する《隠田》の在り処を掴んだのだと・・・
もしかして…中野学校関係者ですかアナタ？ …やはりそうか・・・ワタシも戦前戦中と、憲兵隊でしたから能力の程は理解できます。
アナタからの提案は 要するに…隠田で収穫された《米》それをすべての数量 売却、売って欲しいと・・・
願いですが・・・あの隠田での稲作は、利益目的ではない・・・イザという際に備えた《自主的備蓄米》です。
本部の男子職員有志らに昔から作らせていたモノで、戦時中から敗戦直後って、食料が非常に欠乏した時代からズっと、信者らの家庭にひっそりと分け与えていた そんな物なのですよ。
ハッタリとか抜きにして お答えしますよ、…イイでしょう…今後肝心な点は、具体的な買取価格の交渉それですから。
少々 荒業の変化球だけど（笑）買い取り価格が妥当であるならば こちらとしても 佳き商いですしね。
それにてもだ・・・明治大正そして昭和の今まで…官憲らには一切 発見もされずに在った 隠田を・・・
中野の出身者 軍事スパイ経験者といえども、正直…《どのようにして？？》一般の信徒・信者ですら その存在を知らない隠田・・・
それを見つけ出せたのかが 正直判らない・・・信念や根性だけで 探し当てられるとは どうしてもワタシは思えんのですよ・・・
『 格好の…《テキスト文書》が在ったのですよ ええ』と エイスケ。 『テキスト ？？・・・』
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中野学校では 自分、爆発物の教官として所属してましてネ、それで生徒の１人に、自分よりも歳は３歳上なのですが、
授業講義を離れるなら、教官と生徒って関係よりも むしろ 大の親友って、《佐藤》ってオトコが居まして。
彼 優秀な軍人であり 軍事スパイでしたが、あの戦争さえ無ければ・・・ジツは佐藤は、《作家志望》って人間で ええ。
いよいよ軍事スパイとして ラオス国境付近に赴任するという相当危険な指令、その際に、佐藤ですが 自分に『帰還するまでコレを預かっていてほしい」、戦争が終わったら出版社に持ち込む予定だから』と。
単行本に起したなら ５００頁の大作、ズシリとした量の《小説作品》を自分に託しまして。。。
その内容は…《歴史推理小説》でしたよ ええ。仮題の小説タイトルが『 比叡山延暦寺の最高機密 』
・・・筋はこうです、舞台は昭和初期の京都と近江、海戦訓練で怪我をして 戦線を離脱し 琵琶湖周辺で治療と療養に励む 主人公の若き大尉。
それが探偵となり 事件を解決に導くという筋で。
事件は、１人の 厳しい比叡山は延暦寺、その修行僧の修行に耐え切れず、寺を出奔し 故郷である 岐阜の片田舎の農家である実家へ 逃げ帰ったところから事件が開始します。
ある朝に、修行僧が逃げ帰った農家の実家、僧を含め 一家５名が 鋭利な刃物で 惨殺されている姿が村の住民により発見されるのです。
少し略しますが、中盤で主人公の大尉は、《逃げた修行僧は、どうやら延暦寺の最大タブーをウッカリ家族に漏洩、話したゆえに一家中で惨殺される羽目になった》のを突き止めるのです ええ。
延暦寺の 最大の機密とは？？ それは・・・歴史でも有名な 織田信長による《延暦寺焼き討ち》、それにより 延暦寺は史上最大の危機 寺院として瓦解の危機を迎えます。
家臣の 秀吉が、わざと１か所 逃げる出口を開け 多くの僧侶や関係者家族らを逃がしたという逸話、
作者である佐藤は 秀吉のその行動は 人情とかではなく《寺に恩を売り 以後 自分の天下になった際の懐柔》それだったと。
やがて天下を取る 秀吉に 延暦寺は恭順するフリをしながら、裏では密かに…逆襲を誓っていたというのが佐藤の見解で。
その具体的策としてが、京都と近江の境界線部に位置する 延暦寺、京都側からは見渡せない、近江側に広がる山の斜面に・・・
巧妙に、僅かな斜面の土地を密かに僧らが開墾をして、ジツに 数百もの…隠田を抱えていたというのが佐藤の説で。
小説の焦点は、延暦寺の 門外不出の最高機密とは、この《隠田の存在》それを漏らしたため 脱走した修行僧は、やはり禁断の秘密を聞かされた 僧の家族ごと殺害されたと。。。
もう二度と焼き討ちなどさせてたまるか・・・
「いくさ」には武力とともに、兵糧としての「米」こそが不可欠。再び 権力者と対立し 籠城をすることになっても、２，３年は持ちこたえられるだけの兵糧、
おそらく作者である佐藤は、『戦争は《経済》 根性のみでは勝てない』という趣旨 それを言いたかったのだろうと。。。
・・・ねえ Ｗ田サンっておっしゃいましたよね？ 要は・・・【 構造は同じでしょ？？ 】・・・
以前の時代…あの京都 福知山の《大本教》時の政権と軍部を敵に回し 徹底した弾圧を受けた・・・その記憶はけっして色あせてない・・・
おたくさんら 天理教も、大本教ほどではなくとも、大政翼賛会ベッタリの神道系団体と違い、政府も軍部も万々歳！って 時の権力者ら礼賛の宗教団体では無かったですからネ。
★★ 【大本教】 明治末、出口ナオを教祖として出口王仁三郎(でくちおにさぶろう)が組織した京都福知山が本拠の神道系の新宗教。
ナオの「筆先」による艮(うしとら)の金神(こんじん)の世直しを唱えて、「みろくの世」（神の国）の到来を説いた
思想と行動の先鋭化により、当時の治安維持法に払拭したという理由（いいがかり？）で、 大正10年（1921）・昭和10年（1935）の二度の弾圧を受けた。
結果として…小説の空想として、佐藤が描いた あの小説の中身と アナタ方教団は 同じ手法に走り出したのでしょ？？
やっぱ《イザとなった際は 権力に歯向かい 籠城してでも 教団としての道理と意志は通す！！》もしもに備え、コッソリと 管轄の切り替わる高峰山連山の条件を利用し、
税法の縛りも、農林省筋の指導も受けない、《自助独立のための基礎食料》隠田で 米を栽培し 秋には刈り入れ 収穫してきたのですよね？
しかし・・・残念でしたナ、いえ 皮肉抜きに そう思います わたいは。
ひたすら戦争への道を突っ走る日本は、昭和１４年に 長い歴史を誇った 大阪の堂島《米相場所》を閉鎖・・・
それ以後の日本中で流通するコメは 事実上として政府管理と化し 国民配給制へと突き進む。。。もはや先物相場では稼げない、国挙げてのコメは管理品目となった。
敗戦直後のコメ不足騒動は、国策が招いた「人災」です…
そうなりますとだ・・・ハナから 税の縛りを受けてない おたくらが 隠田で造らはったコメは、存在してへん 文字通りの【 闇米 】そうなると。。。
ぶっちゃけ・・・なあ？Ｗ田ｻﾝ、隠田でせっせと米こさえよっても、正直なところ…売りたくても売れない、闇米流通は重罪ですからネ、
ＧＨＱによる直接の統治支配は終わり、来年には 吉田茂が講和条約締結に外地に出かける（サンフランシスコ講和条約）再び我が日本は独立を勝ち取りますが…
政府と農林省お墨付き以外のコメはすべて「闇」だと…
しかし、生憎…食料管理ダケは、戦時下とさして変わらない まるで社会主義体制の如く 殊コメだけは国から監視される事態は今後も続く。
いくら良質なコメ出来て どんだけか豊作でも、脱法である限り表には出せず 闇米として流通を強いられる、だが、戦後復興に従い 闇米の需要と買い手も細るばかり・・・おたくらも しんどくないですか？？
どないですか？？ おそらくは 売りたくも売れずにいる、過去数年分の備蓄米が 今や「古米」となって 管理に手を焼いているとチャイまっか？
後日 お邪魔するでしょう、わたいの仕事を依頼した者が、おそらくは それの分の買い取りにも 真摯に対応する筈やて思うますワ ええ。。。
・・・それじゃ、斥候兵は このへんで撤収しますワ。公式には もうお目にかかることも無いと思われます ええ。
但し…すみませんが、とても個人的な事、敗戦から数えて６年…その以前を含めれば 実に１５年・・・
《ある けじめ》…それを清算しておかない事には、ワシという生き物はどうにも辛抱出来ひんのですワ。見ないフリ お願いします。刃傷沙汰など起こしません。
申し訳ないが、少しだけ・・・お膝元をザワザワさせます…でも心配に及びません、【 木の葉１枚揺らせません 】おたくの団体も 教義にも、傷など与える気は毛頭ございません。まあ 見逃してください 頼のンますワ。
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『ご納得いただけますわナ？ あえて再確認します…もはや貴方はんには選択肢はアリません ええ』
Ｗ田との商談が締結し、その後 いちおうの許可を得て、本部教会敷地内の、天理大学関係者社宅にしひっそりと潜入、
文学部教授である《藤本次郎》エイスケは 彼に対し《引導を渡し》…応接用チェアに ガックリとうなだれる藤本を、エイスケは給水ポンプの営業マンでは無く、
鋭利な刃物の目つきの《軍事スパイ》で怜悧に眺めていたと。。。
「お嬢さんの、モチロン 命は保証するし、純潔も…って…山際のヤローの事実上 情婦だった嬢ﾁｬﾝに 今更純潔もへったくれもおまへんがネ（嗤）暴行などしません。その点はご安心を。たっだ・・・オトナの怖いおっさんが怒ったらどうなるか？？ 世の中ってモンを教えてやるダケですので ええ」
・・・チト《おいた》が過ぎたワルいコに、お尻ペンペンする旨を 予め御父上に宣告するため こんな夜中の時間に伺ったまででおます ええ。。。
・・・あと…ご安心なさい♪ ええ、けっして外へ口外なんかしませんよって、
天下の天理大の文学部の教授センセが…夜な夜な、駅の路地裏の娼婦、立ちんぼ シズって若い街娼にゾッコンで、
誰しも 弱点を有しているものですって♪
ベルトで打たれ、おシ～シ～かけられてヒぃヒぃ悦ぶって けったいなごシュミを お持ちだって事！ バラしたりしないって誓います はい♪
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・・・だが あの若いオナゴは最後の最後でよかろて。先に 済ませておくとするか、あのオッサン まだ喫茶部に居てるやろ。。。
やはり居た・・・教会本部の建物の一角 喫茶部のスペースに、営業も終わり 暗い食堂内に 電気スタンド１つで
ソロバン片手に 出納長にコマメに売り上げだろう それを記録している、食堂の主人 田宮文三、エイスケはおどけた口調で 田宮に、
「まだお仕事でっか？ご精が出まんナ 田宮はん♪」
声を掛けられ ビクっとした田宮、それでもエイスケと判った途端 いつもの人懐っこい笑顔で「なんヤ エイスケはんやんか。…ナンでアンタがこの時間にココの建物に居てまんの？？…まぁよろし♪コーヒ飲みまへんか、上等のキリマンジャロおますよって♪」
田宮「ほんで・・・どないですか？？ こないだの話、今勤めてる会社辞して、ワシの仕事手伝どぉてくれまへんか？」
エイスケ「へぇ・・・それなんですがネ・・・」 っと、エイスケは テーブルの上に、この天理の土地の縮尺地図を拡げて・・・
田宮「・・・？？ナンだすのん？ この地図は…」
エイスケ「すんまへん、チョっとこの 赤ペン借りまっせ」手にした赤ボールペンで、地図上の山間部付近に いくつもの丸を描いては囲い、
田宮「？？ エイスケはん、ナンでっか？この印は てんでわからへんが・・・」
エイスケは・・・
…まぁ 聞いとくれやス、まず先に…ワシに この喫茶部のチーフ職をやらんか？という 有難いお誘いなんでっけどナ・・・
あのねええ…そろそろ隠しとくのも申し訳ないよって 打ち明けますが…わたいですが、戦前、戦時中と 陸軍中野学校に所属してた 軍事スパイですねん ええ。
はは♪心配おまへん、調査対象は田宮はんアンタやおまへんよってナ。アンタには感謝してます。アンタのお陰でずいぶん仕事がはかどった。
でも・・・言いにくいが…そのアンタも・・・このワシのことウマいこと利用しようとしましたナ？？ 掴んでますチャンと、申し開きは利きません。。。
ぶっちゃけ・・・あの日 サイショにココの喫茶部へと 足を運んだ その瞬間に、わたいは《なんか変だぞココ…》って そぉ感じた。
云いましたやろ？ ワシは軍事スパイ、ワシらが受けた《スパイ教育》ってのはネ、例として 敵国の工場がある…その工場の《煙突》、その煙突からモクモクと吐き出されるケムリ、
それをデータとして ワシらスパイは…その工場での生産量と およその工場の人員を把握出来ますのヤ ええ。
毎日毎日 全国から 教会の本部巡礼の信者らが団体で訪れ、けっこうな賑わいを見せているに思えます この喫茶部やけども・・・
ぶっちゃけ・・・【 ウェイトレスのねえちゃんの数が 実態よりも《多過ぎてる》 】あきらかに過剰人員、ウェイトレスも 皆ヒマそうにしてるし。
事業規模内容と、配備人員がﾊﾞﾗﾝｽ欠いてますのヤ
大変失礼やが、莫大な儲けが出ているとも思えない。人件費考えれば 赤字が出ても当然・・・
田宮「い…いやっ！！ それは…っっ！！ 全国各地の熱心な信者のご家庭から、この教団の本部職員として雇用されていますねん彼女らは・・・」
・・・まぁ 表面上の理屈は「それ」でしょうナ。しかしだ・・・この半月の間、わたい自身で遠峯山界隈の山野を巡り、ワシが この目で確かめ、それで《発見した》・・・それが この赤丸の印でナ・・・
田宮「・・・・・ っっ！！」
・・・教団が主導し 開墾した《隠田》がウジャウジャありましたナ。でもそれは 田宮はんアンタとは関係ない 一応・・・
それよりも・・・わたいですが、もっともっと…着目すべき《おかしなモン》めっけてしまったンですワ ええ・・・
もぉ判りますやろ？？ そぉ…栽培免許を受けてない《内密の タバコ葉畑》それヤ・・・闇米の隠田ならぬ《隠畑》ヤ。
・・・なあ？？ ぶっちゃけコレ・・・田宮はんアンタが、教団に因果含ませ、栽培を認めさせた隠畑、たいしたタマやアンタ、皮肉とチャイます、感心してますのヤ ああ。
駅前の食堂と、ココの喫茶部の経営ダケでは、あのリッパな乗用車は買えまへんわナ♪
でも安心しぃ…わたいは税務官でも農林省の手先でもあらへん。司法に告発するツモリはおまへん ああ。
田宮はん・・・ココで働く 若いウェイトレスら…妙に…爪の部分が汚れてますわなぁ、それにワシのように 普段タバコ吸わん人間にゃ、あの喫茶部付近は 妙に《ニコチン臭過ぎてる》もはや云わんかてよろしやろ？
・・・そぉ…この喫茶部の奥 裏側には…【 闇流通のタバコ工場がありますのやろ？？ 】田宮はん、アンタ本当の《儲けの基礎》は、食堂・喫茶では無く、この《闇タバコ製造販売》それヤ！
まあ ナスビの葉やバナナの皮の一部、川原などに自生するイタドリの葉を使って、煙草モドキを作って販売って、インチキ手法よりは余程 善良かも知れんが、脱法行為に違いありまへんデ？
せやけど・・・ぶっちゃけ…アンタの その闇タバコ商売も そろそろ年貢の納め時が近づいてるって、アンタ自身 感じてますのやろ？
一昨年の ２４年には、《日本専売公社》が設立され、全国単位で流通してる 闇のタバコはドンドンと袋のクビが閉まってきてますからナ。
田宮はん、もはや…闇ﾀﾊﾞｺは時代遅れですって ええ
いずれは、ココの場にも 当局の捜査の手が入るでしょうナ、なあ？？ もぉ認めなはいヤ、アンタがワシを この喫茶部のチーフに誘った《本心は》・・・
やがて入るだろう 警察の捜査で…【 逮捕される為の《人身御供》 】それを このワシにおっかぶせる目的で 誘ってたンでっしゃろが？？
・・・ってか、ワシの経験から推量して…この 闇タバコ事業には、ここの地元の警察署も絶対に 一枚噛んでる筈ですわナ、田宮はんアンタは抜け目ないしヨ♪
むしろ…警察筋の方からコッソリ耳打ちされたのやろ？《早急に 捕まり役を用意しとけヤ》って風に・・・
なあ 田宮はん・・・たしかにこの国は…敗戦という憂き目に遭い、それまでなんとか保ってきたバランスが一挙に崩れ、国中が《カオス（混沌）》になってもぉた。
国民の多くが 刹那的になり、目がツブれるメチル酒や、闇市の屋台では 米軍キャンプのゴミが具材となったシチューだの・・・
気の利いた飯屋や料理屋で出される飯は みな闇米、庶民の憩いであるタバコ《光》は 認可得てない 闇タバコって・・・
この国は、敗戦で東南ｱｼﾞｱ笑えぬ『だめなくに』になった…
ワシなあ…田宮はん…そういうの 正論で糾弾する気にはどうしてもなれまへんのヤ ええ。。。【 国民に《そういうこと》させた責任を 雲の上の連中は果たしたのかいっっ！？ 】って義憤が湧く・・・
しかしだ・・・なぁ田宮さん、《それでも！！》・・・いつまでも こんな・・・後ろ暗い、お天道様に恥じるべき行為、続けていては許されない、ぶっちゃけ 地獄に堕ちまっせアンタ！！
もぉ ２度と…手を染めない筈やった スパイを、わたいはヤリました ええ。事は終了しました、このまま消えますワシは 【 霧の如く 】。。。
世話になった 御礼でもあります、田宮はんアンタも 人身御供用意するなんて姑息な真似せずに、一刻も早く 闇タバコ工場は 廃棄してしまうことです。
じゃあ…この先 逢うこともおまへんが 御達者で。。。
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さあてと・・・いよいよ…最後の《けじめ》だ・・・若いといえどもアイツは《魔女だ》・・・ビビり上がって逃げなどはしてないだろうヨ。。。
教団本部の職員寮 ２Ｆが女子寮部分で、階段脇の一角に 応接用のフロアがあり、その暗いエリアの 置かれたデッキチェアに 悠然と煙草をふかしながら そのオンナは座っていた。
なかなかエエ度胸 それはホメたらあ ああ。。。
エイスケは静かに語りかけたそうで、
「ジツはネ、今回の調査仕事、引き受けたのは 本音部分は私的な事情で。さよう…目的はお嬢ちゃんアナタ…天理教素養部の藤本センセ、いえ…昨年世の中を騒がせた…【 日大ギャング事件の主犯山際の共犯にして愛人《藤本佐文》 】アンタや・・・」
潜伏先で取材を受ける 犯人の山際と情婦の藤本佐文
「・・・東京から…天理くんだりの このド田舎で 今までの素性が まさかバレるとはね」オンナはタバコを手にしたまま クククっと笑った。
「アンタ…まだ十九歳やろ？ それ以前に、闇タバコはカラダによぉないデ」
「ふん ダレがあんなシケモクくさい田宮のジジいとこの偽タバコなんか！一本喫う？ＰＸ経由の本物 ラッキーストライクだけど」
逮捕直後の 藤本佐文 実際写真
（クズやナ このオナゴ・・・）
佐文「でもサぁ…正直、もぉ《終わったことヨ？》裁判でアタシ、懲役１年 執行猶予３年って、お裁きは済んでるんだからネ。なんか文句つけにきたのオジサン？」
エイスケ「ワシ個人はアンタにはナンの拘りとかはあらへん。しっかし…去年はギャングの婦にして共犯…今年の今ってなら、巨大新興宗教の未来の教授候補生ってかヨ ゴッツいやん♪」
佐文「ねえ…探り合いとか面倒だしぃ ヤメにしない？？ナニか欲しいって訳？無いわヨ あん時の奪った金なんか、逮捕時に全額没収されたし」
エイスケ「判ってるわいて、そこまでワシもアホとちゃうわい」
佐文「じゃあ…アタシ個人に なんか興味あるって訳？ 悪いけど論外だわネ（嗤）駅裏のバアさん集まる ダンスクラブでも行けば？」
・・・エラい 云いようだわナ…正直チョっと傷ついた（笑） でも、アンタの物怖じしない その勇気、ホメてやんヨ ああ。
その度胸ならば、この天理の田舎で世間欺き、教団の教壇による教団の為のガッコで教師におさまるってのも 案外いとも簡単に出来ますやろ♪
世間は １つの「事の次第」にスッカリと誤魔化されたようだが、思えば あの《日大ギャング事件》は、不可解なことだらけだと云える・・・
ワシ個人の《猟犬》としての勘も働いてナ。思ったのだ・・・【 この事件には もう１つのウラが存在する 】と。。。
● 盗まれたのは、日本大学職員の給料 １９０万円
● 主犯である 山際啓之（当時19歳）は、運転手として雇われた日大の職員
● 共犯及び情婦であった藤本佐文（当時１８歳）その父親 次郎は当時 日大の文学部教授
・・・なあ どないヤ？？この３ポイントが、《すべて偶然》果たしてホンマかいナって。。。
世間は、警察も報道も、戦後の無軌道な若者が起こした 演劇型劇場犯罪に目を奪われ、この巧妙なロジックにスッカリ騙された・・・
とくに 主犯の山際は典型的な不良、アプレゲールで、入れ墨持ち、前職はキャバレーのボーイで、刃物刃傷騒ぎも起こして、
そういう輩が…ぶっちゃけ どないして？？ 私学とはいえ、天下の日本大学の職員に採用が叶ったのかが まず不可思議・・・
ワシ個人もナ、《とある理由で》キミと山際が起こした事件の情報 色々とコネ使い取り寄せた。
世間のもっぱらの興味の対象は、大胆な犯罪起こしても なんら恥もせず、堂々とマスコミのカメラに写真撮られて堂々としていた、戦後のアプレゲール それに驚き呆れるって、それやったが・・・
ワシは《違うだろう》って思った・・・。盗まれたのは 日大職員の給料１９０万円それダケではない・・・【 日大側がけっして表に出せない 他に別個の《盗難》が存在 】していたはずだと・・・
裏付けるのは・・・この凶行は 1950年9月22日午後2時ごろ山際により実行されたのだが・・・
そのﾌﾞﾗﾝｸの４時間に、ナニが話され行われたか？？
日本大学側が警視庁に被害届を出したのが【 午後六時 】・・・ジツに ４時間のブランクが存在する。その４時間に《ナニがあったか？》それがすべてのネックや ああ。
答えは…終戦後に始まった、【 日大の《付属高校》その竹の子の如くの増加 】それだろうサ。なんと 関東ノミでも １１校にも膨れ上がって。
そうなるとだ、本来は中・高・大と一貫校がウリだった日大やけども、付属校の生徒数が増えすぎ、付属校の生徒全員を 日大へ上げることが不可能になってきて・・・
困った日大側が企んだのが《衛星大学構想》・・・あまり成績の良くない学生を Ｄ東文化大やら Ｋ士館、Ｋ東学院と・・・日大付属校からの受験者を優先的に受け入れるという策。
無論 教育法の観点として その政策は大いに問題がある。文部省の教育局も、社会党系の議員とかからも糾弾する声が上がり、
こういった場合の 日大の手法はいつも同じ・・・【 金バラ撒いて黙らせる 】・・・
なあ嬢ちゃん、ワシは警察の筋とは無縁の生き物ヤ、わざわざ出番ってきたのやから 教えてくれへん？ 奪ったワイロのカネが幾らか？なんて訊く気はナイけん。
・・・あの 奪われた 日大のダットサン、その積み荷の中には…《政界及び官界ワイロ資金》が積まれてて、山際ってゆ～か・・・【 キミと父親 次郎はんの真の狙いはそれやった 】と。。。
あのナ、ついさいぜん、キミのおとうはん 観念して告白しよったデ、【 計画案を描いたのは 佐文、娘のキミやてナ！！ 】
逆なのヤ、山際は主犯では無くて、キミの計画に則り、藤本教授の身分保障で日大事務局へ送り込まれた単なる実行犯、
共犯として裁きを受けた キミこそが・・・この事件の黒幕にして《主犯》・・・
報道では キミのおとうはん、責任を痛感し、日大教授の職を辞し キミ連れて この天理の土地へと都落ちしたって…そぉなっとるけどヨ、
むしろ逆でっしゃろ？キミら父娘は、この天理の地で、天理教団という 大きく強固な【 盾 】それに庇護され、日大側の追っ手から免れるため この地に越したのだ ああ。。。
この天理の街は、信者で固められた「要塞都市」なのだ…
情報的にも 門外漢のワシでも、この《真相》に辿れたのやからヨ、とっくに日大側とて、事のカラクリには気づいているだろうサ。。。
オメエ達 父娘は…日大側の追手から逃れる為に、東京離れて この天理へ遁走した。文学部教授に招聘されてだと？（嗤）逆やろ？？ アンタら父娘はこの地の巨大教団と折衝し・・・【 今の環境・肩書を《買った》のだ！ 】違うとは言わせん・・・
ホントは天理教だろぉが、仏教だの ア～メンソ～メンでも良かったのやろ？さも宗教の教えに帰依しているって、今の姿は 【 偽りだ！ 】
…この土地は、教団という１つのシンボルで 土地の殆どが強固に固まっている 一種の《共和国》だ。この地に居る限り、さしもの日大に雇われた ならず者集団も 手をこまねいているしか無いだろうサ。
なんせが 盗られました！と 警察には訴え出られない ウラ金、不正な政界・官界資金って弱みがアルからナ（嗤）
聞いていた佐文は プっと笑い…「たまげたなあ…なにかと思えば、ずいぶん歳食った明智小五郎だったってか♪ まぁ推理はお見事、若干違う点もあるけど…オジサン、アンタ使えるヨ♪」
エイスケ「・・・山際が…あと５年程度で出所してきたら どないすんねん ああ？？」
佐文「え？？・・・」
エイスケ「問題のウラ金の存在、山際かて知らん筈が無い、三分の１ もしくは折半か？出所後にはキチンと分け与えるって約束で あの山際も刑に服して居るのやろ？」
佐文「・・・・・ っっ！！」
エイスケ「失礼やけど、キミら父娘は 教育者ってより、むしろ《悪魔》が似合ってる・・・山際に素直に分け前払うともどうにも思えない・・・」
佐文「ナンのことかしら？・・・」
エイスケ「遠峰山の連山地帯に 隠田ならぬ、《墓穴掘って》…誰だかの遺体を埋めても、この地では判りゃせんわナ・・・教団の威光をまとったキミら父娘なら尚更・・・」
佐文「妄想が…ちょっと激しすぎないオジサン？」
エイスケ「オメエらがバカにしてるが、内心では頼ってる、あの田宮だ・・・同じ悪党でも、あの田宮の親切さ、屈託のなさが かえって怖い…キミら父娘に命じられたら おそらくヤルだろう。だが ヤメとけ・・・これ以上の犯罪を重ねてはならん！ヒトでは無くなるゾ！」
佐文は 正直、ハッタリかどうかは判らないが、エイスケに ひるむ素振りは微塵も見せず タバコの煙をくゆらし 艶然と微笑み 言い放った。
「こんな片田舎くんだりまで、推理を聞かせるのと、あと お説教に来たの？（嗤）ご苦労様、ご懸念に及ばないですから、どうぞお帰りくださいな♪お・じ・さ・ん♪」
『 話は これからだっっっ！！！ 』
・・・いいか？ ワシが来た 本当の目的を教えたらあ・・・
《アプレゲール》…戦無派の無軌道な若者が起こした 世間に動揺を与えた事件って触れ込み。強盗といっても、ダレにも被害は与えてないって…オメエさん 思い込んでるようだが・・・違うゾ それは。。。
リッパに、事件の被害者は出ている・・・それが誰かも判っちゃおらへんのやろ？ 教えてやんヨ、山際に奪われた 日大のトヨペット、
本来その時 運転をしていた日大職員の《佐藤清樹》は・・・小説家になる夢を抱きながらも、軍事スパイとして潜伏先で 行方不明・・・おそらくは生きてはおらんだろうヨ・・・
このワシと親友だった《佐藤容一郎》・・・早くして両親を失い、容一郎が親代わりで育てた・・・【 彼の弟だ 】 事件は終了を迎えた後でも、《被害者》を出したのサ。
清樹は、警察でもサンザン《お前も共犯だろうが！》って、延々と追及 疑われた。山際とは歳は違うが、同じ日大所属の運転手仲間だったからナ。
取り調べから解放されても、更なる地獄のような様相が彼を待ってた・・・日大事務局内の清樹への執拗な疑惑追及、《あのウラ金は今 ダレが保管しているんだ？？》ってナ。
その尋問は事務局員ではない・・・日大に雇われた ならず者らだ。。。４０日に続く厳しい内部尋問により・・・壊れちまったンだワ…清樹のココロは・・・その清樹は…今も、東京世田谷の 松沢病院って、要は《きちがい病院》で、人間の抜け殻になったままだ。
先々月 ワシ見舞いに行ったが、ひとことたりとも・・・マトモな会話は出来ひんかったワ。
彼は 犠牲者・・・テメエら 父娘のせいやゾ。。。清樹の兄である親友 佐藤容一郎に代わり、落とし前 とらせて貰うからナ。。。
エイスケは脱兎の速さで 、佐文の背後へ回り…《裸絞め》の体制で 佐文を締め上げ、
内ポケットから、針治療で使う、針管と針を出し…暴れる 佐文の両の手に ホンの暫くの間ダケ 身動きがとれなくなるツボ《合谷（ごうこく）》を素早く打って・・・
「心配すなヤ、嬢ちゃんアンタの寿命にゃ 残念やがマルで影響せんよってナ ホンのチョっと、動けない それだけヤ それにワシはオナゴを 犯したり殴るなんてしない・・・」
エイスケは、ポケットから ハサミと《バリカン》を取り出し 酷薄にニヤリと嗤った。。。
思いもしない エイスケの攻撃に、モノも言えずに硬直する 佐文、 一瞬 鬼と化したエイスケは、その髪の毛を掴み、ジョリジョリ！！ っと・・・
エイスケ「ははは♪尼さんにされよる気分はどぉヤ？宗教に殉じる立場で良かったわナ♪ 神に殉じる我が覚悟のほどってことで、かえって周囲の尊敬が集まりよりよるやろ♪」
佐文「きゃぁ！ っっ！！ ヤメてぇ～～！！ っっ！！ 無いっっ！ 無い…アタシの髪！！ ひいいぃぃぃ！！」
たちまち、アチコチ トラ刈りだらけの 坊主頭と化した佐文は 放心したように床に蹲り、散らばったオノレの髪の毛をまばたきもせずに凝視するのでしたと。
『しばらくの間 テメエは尼さんでいやがれっっ！！コレでケジメとしてやる。ウマいこと罪から逃げおおせたと思うなヨ！逆だ！ テメエら父娘は一生…この天理の土地から離れられない《俘囚》なのだ！！チョっとでも この土地離れてみやがれ、ワシ以外の テメエらが奪い取った大きなウラ金狙って、ゴロツキどもが たちまち襲い掛かってテメエっちらは終いだからヨ！けっ！ ミジメな人生よナ（嗤）』
２Ｆである窓ガラスを開け 暗い地面に飛び降りた。もぉいい加減歳だが、さいわい捻挫はしてない♪
『待たんかいエイスケ！！ このまま逃げれると思うか！！』暗がりからの声に振り向くと、そこには、丸太やバットを手にした 田宮と藤本次郎、そして教団本部のいかつい感じの青年職員が３名ほど・・・
ギラついた目で田宮が「スッカリと騙しやがったナ きたねえヤツだテメエは！あの世で後悔せぇ！いいか？地元の警察なんか、教団の言いなり、どうにかてなるのヤ！覚悟しぃヤ！！」
（ありゃ…チョっとヤバいか（笑）・・・でも、ソースケはんの《サルベージ》そろそろ着く頃なんだが・・・）
ガッシャ～～ン！！ 教会本部入り口の 木戸を叩き壊し・・・強烈なライト光らせ、乗り込んできたのは【 １台のＧＩジープ 】で。。。
ＧＩキャップのアメリカ人下士官がハンドルを握っていて、腰横のＧＵＮサックから ゴツい 軍用支給品の コルト４５を引き抜き 闇夜の空へ向けて ドカン！！ と発射・・・
『 It's up to that. Time of the play is the end. Monkeys（遊びの時間はそれまでだ エテ公ども） 』
ＧＩの軍曹らしきそいつは エイスケに向かって、
『 Time can't be done wastefully. The gas bill is als expensive. Take it early! （遊んでる時間はネエ、ガソリン代も高いんだ 早く乗れ！） 』
地元を牛耳る巨大宗教教団、行政も警察も怖がらない連中らでも 唯一適わず震えあがる アメリカ進駐軍のＧＩ・・・
驚愕と 思いもしなかった展開に恐怖したまま身じろぎもしない デクの棒と化した一団を残し、ジープの助手席に飛び乗ったエイスケ『 オッケ～レッツゴ～ ホナ行きまひょか♪ 』
居酒屋で落ち合った晩に ソースケが言った。「《脱出》はまかせろエイスケはん。恰好のコネあるからヨ♪大阪の安田ビル知ってるやろ？ 《キャンプ・オオサカ司令部》それアルねん。そこの軍曹ってのが、ワシの闇屋商売の協力者、横流し担当者ヤ（笑）来年の４月には講和条約締結でやっこさんらも日本に居れなくなる、それまでに よぉけ稼ぎたいよってナ、ワシのお願い、アンタのサルベージしてくれる都合やから安心しぃ♪」
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・・・ソースケの計画の骨子・・・
・・・エイスケはん、隠田から買い付けるコメはナ、ぶっちゃけ…それ《全部》…【 援助用物資として 朝鮮に送るのヤ 】 はは♪ビックリしたか♪
朝鮮とは今現在 国交切れてるがナ、しかし…《赤十字》って 便利な存在が在る。アンタかてえ かつては軍事スパイ…言わば《ワル》やろ？？
そぉ・・・本気で朝鮮にワシがコメ送る訳がありゃせんのは判るやろ？？ ホンマに朝鮮に送られるのは《書類ダケ》や。
赤十字も、関西の税務局の役人も皆 現ナマでもって手なずけてるワ♪ 書類上の体裁せ整えば、ダレも気にも留めへんから ああ。
１８６３年に、スイス人実業家アンリ・デュナンの提唱により創立された《国際 赤十字社》やが…その本来の崇高な理念も、第二次世界大戦によって、どエラく形骸化…内部腐敗が進んだのヤ。。。
特定政治利用は当然となり、後ろ暗いの資金の《洗浄》（今でいうマネロン）、総寄付額と配布額が一致してない…赤十字内部の会計収支がどうにも不明・・・とかナ、
ガタついてるンな組織を…ワシらのよな《ワル》が黙って見てるか？？ しかし、税務署のテッペン 天下の日本大蔵省とて、赤十字⇔スイス国家⇔西洋社会全体 と対立なんかはしたくない、
今の時代 赤十字の旗こそが《錦の御旗》さネ♪ 関井十字のコネつけた時点で 今回のワシの計画は《勝ち》なのヤ♪
人類愛以前に、アイツらの民族性考えなアカンてば。。。
未だ 南北でドンパチやってやがる朝鮮にコメ送ったところで、エイスケはん？マトモに そのコメ、朝鮮人民らに平等に分けられるって思うか？？
闇屋の仲間にも、いわゆる「在日」の連中もよぉけ居ってヨ、その連中が積み立てた《祖国への募金》ぶっちゃけ それを今直接には かれらの母国 朝鮮には届けられん・・・
赤十字を経由した 援助米って名目で、アッチにはコメでは無くて、【 現金が贈られる 】どぉせが アッチの上の連中が《ポッケナイナイ》で分けちまうんヤ、コメよりも よっぽど喜ぶって ああ。
だから、書類上、税法的にも、そのコメは、朝鮮へと渡り もはやこの世には存在しないモノと化すねん。な？？コレでもぉ 隠田からの表に出せない闇米が、大手振って、表のコメに化ける。それを暴き、告発する機能は この国には無い・・・
天理教団側にはキッチリ代金支払うしヨ、ドコのダレも傷つけず 損させない、エイスケはんが云うた悪手どころか、コレ以上無いカンペキな仕事やて♪
最大の 悪の巨魁はアンタだったかのかい・・・
現物であるコメは、これからの《正しい日本酒造り》に活用が叶うねん 名案やロ？
最大にスケールのデカい《悪党》は この ソースケだったか・・・このワシもある意味で《傀儡（くぐつ：操り人形）》に過ぎんかったか。。。
・・・戦後も…戦時中と なんら変わらへん・・・ありとあらゆるインチキと不法に満ち満ちている。。。それに手を貸したこのワシも…救いようも無き ロクデナシだわナ・・・
宿泊の商人宿から荷物を回収し歩いていたエイスケに、もう明け方に近い時刻、駅裏の暗がりの路地から『あらぁ 旦さんやないの♪』声をかけてきたのは 街娼の アユミ・・・
「おぉ アユミちゃんか」
「こないだの晩は ご馳走様♪ おいしかったわぁ♪」
「へっ！ あんなんで良かったなら またご馳走したいところやが・・・生憎 時間が無い、あんナ、ワシ 急に帰ることになった」
「ええ～…お名残り惜しいわぁ・・・」
「アユミちゃん、コレ キミにやるワ」 っと、丹後の名産 縞の財布をポンと アユミに投げるエイスケ。
「旦さん これ…ゴッツお札入ってるやん・・・わたいこんなん頂く訳には・・・ っっ！！」
「経費の残りヤ、気にするナって。心配あらへん、どぉせ あぶく銭やからヨ♪ 」
「ンな…困るわぁ アタシ・・・」
「エエから！ あのナ…云われへんやったが…ジツはワシ・・・《間諜》やねん・・・」
「えっ？ 旦はん《イチヂク浣腸》売ってはりましたのん？？」
あのなぁ・・・違うゾ こら…（－－；
「・・・アホ…（笑）（笑）少しは気が晴れた♪ じゃっ！達者であんじょうヤったってヤ アユミちゃん！」
さらばだ この街でイチバン、ココロのキレイな娘よ…
暗がりに響く ＦＥＮ、米軍放送が 最新ヒット曲 「COME ON-A MY HOUS」ローズマリー・クルーニー（ハリウッドスター ジョージ・クルーニーの叔母） が流れる中、エイスケの姿は アユミがあっけにとられている間に
まだ明けきらぬ街の暗闇の中に アっという間に 消えた。。。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=27&v=mriXncI96lw
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《 完 》
ご拝読 感謝申し上げます はい ｍ（＿＿）ｍ
そうですか…アナタは、天理側から見て反対側斜面の あの連山に実在する《隠田》の在り処を掴んだのだと・・・
もしかして…中野学校関係者ですかアナタ？ …やはりそうか・・・ワタシも戦前戦中と、憲兵隊でしたから能力の程は理解できます。
アナタからの提案は 要するに…隠田で収穫された《米》それをすべての数量 売却、売って欲しいと・・・
願いですが・・・あの隠田での稲作は、利益目的ではない・・・イザという際に備えた《自主的備蓄米》です。
本部の男子職員有志らに昔から作らせていたモノで、戦時中から敗戦直後って、食料が非常に欠乏した時代からズっと、信者らの家庭にひっそりと分け与えていた そんな物なのですよ。
ハッタリとか抜きにして お答えしますよ、…イイでしょう…今後肝心な点は、具体的な買取価格の交渉それですから。
少々 荒業の変化球だけど（笑）買い取り価格が妥当であるならば こちらとしても 佳き商いですしね。
それにてもだ・・・明治大正そして昭和の今まで…官憲らには一切 発見もされずに在った 隠田を・・・
中野の出身者 軍事スパイ経験者といえども、正直…《どのようにして？？》一般の信徒・信者ですら その存在を知らない隠田・・・
それを見つけ出せたのかが 正直判らない・・・信念や根性だけで 探し当てられるとは どうしてもワタシは思えんのですよ・・・
『 格好の…《テキスト文書》が在ったのですよ ええ』と エイスケ。 『テキスト ？？・・・』
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中野学校では 自分、爆発物の教官として所属してましてネ、それで生徒の１人に、自分よりも歳は３歳上なのですが、
授業講義を離れるなら、教官と生徒って関係よりも むしろ 大の親友って、《佐藤》ってオトコが居まして。
彼 優秀な軍人であり 軍事スパイでしたが、あの戦争さえ無ければ・・・ジツは佐藤は、《作家志望》って人間で ええ。
いよいよ軍事スパイとして ラオス国境付近に赴任するという相当危険な指令、その際に、佐藤ですが 自分に『帰還するまでコレを預かっていてほしい」、戦争が終わったら出版社に持ち込む予定だから』と。
単行本に起したなら ５００頁の大作、ズシリとした量の《小説作品》を自分に託しまして。。。
その内容は…《歴史推理小説》でしたよ ええ。仮題の小説タイトルが『 比叡山延暦寺の最高機密 』
・・・筋はこうです、舞台は昭和初期の京都と近江、海戦訓練で怪我をして 戦線を離脱し 琵琶湖周辺で治療と療養に励む 主人公の若き大尉。
それが探偵となり 事件を解決に導くという筋で。
事件は、１人の 厳しい比叡山は延暦寺、その修行僧の修行に耐え切れず、寺を出奔し 故郷である 岐阜の片田舎の農家である実家へ 逃げ帰ったところから事件が開始します。
ある朝に、修行僧が逃げ帰った農家の実家、僧を含め 一家５名が 鋭利な刃物で 惨殺されている姿が村の住民により発見されるのです。
少し略しますが、中盤で主人公の大尉は、《逃げた修行僧は、どうやら延暦寺の最大タブーをウッカリ家族に漏洩、話したゆえに一家中で惨殺される羽目になった》のを突き止めるのです ええ。
延暦寺の 最大の機密とは？？ それは・・・歴史でも有名な 織田信長による《延暦寺焼き討ち》、それにより 延暦寺は史上最大の危機 寺院として瓦解の危機を迎えます。
家臣の 秀吉が、わざと１か所 逃げる出口を開け 多くの僧侶や関係者家族らを逃がしたという逸話、
作者である佐藤は 秀吉のその行動は 人情とかではなく《寺に恩を売り 以後 自分の天下になった際の懐柔》それだったと。
やがて天下を取る 秀吉に 延暦寺は恭順するフリをしながら、裏では密かに…逆襲を誓っていたというのが佐藤の見解で。
その具体的策としてが、京都と近江の境界線部に位置する 延暦寺、京都側からは見渡せない、近江側に広がる山の斜面に・・・
巧妙に、僅かな斜面の土地を密かに僧らが開墾をして、ジツに 数百もの…隠田を抱えていたというのが佐藤の説で。
小説の焦点は、延暦寺の 門外不出の最高機密とは、この《隠田の存在》それを漏らしたため 脱走した修行僧は、やはり禁断の秘密を聞かされた 僧の家族ごと殺害されたと。。。
もう二度と焼き討ちなどさせてたまるか・・・
「いくさ」には武力とともに、兵糧としての「米」こそが不可欠。再び 権力者と対立し 籠城をすることになっても、２，３年は持ちこたえられるだけの兵糧、
おそらく作者である佐藤は、『戦争は《経済》 根性のみでは勝てない』という趣旨 それを言いたかったのだろうと。。。
・・・ねえ Ｗ田サンっておっしゃいましたよね？ 要は・・・【 構造は同じでしょ？？ 】・・・
以前の時代…あの京都 福知山の《大本教》時の政権と軍部を敵に回し 徹底した弾圧を受けた・・・その記憶はけっして色あせてない・・・
おたくさんら 天理教も、大本教ほどではなくとも、大政翼賛会ベッタリの神道系団体と違い、政府も軍部も万々歳！って 時の権力者ら礼賛の宗教団体では無かったですからネ。
★★ 【大本教】 明治末、出口ナオを教祖として出口王仁三郎(でくちおにさぶろう)が組織した京都福知山が本拠の神道系の新宗教。
ナオの「筆先」による艮(うしとら)の金神(こんじん)の世直しを唱えて、「みろくの世」（神の国）の到来を説いた
思想と行動の先鋭化により、当時の治安維持法に払拭したという理由（いいがかり？）で、 大正10年（1921）・昭和10年（1935）の二度の弾圧を受けた。
結果として…小説の空想として、佐藤が描いた あの小説の中身と アナタ方教団は 同じ手法に走り出したのでしょ？？
やっぱ《イザとなった際は 権力に歯向かい 籠城してでも 教団としての道理と意志は通す！！》もしもに備え、コッソリと 管轄の切り替わる高峰山連山の条件を利用し、
税法の縛りも、農林省筋の指導も受けない、《自助独立のための基礎食料》隠田で 米を栽培し 秋には刈り入れ 収穫してきたのですよね？
しかし・・・残念でしたナ、いえ 皮肉抜きに そう思います わたいは。
ひたすら戦争への道を突っ走る日本は、昭和１４年に 長い歴史を誇った 大阪の堂島《米相場所》を閉鎖・・・
それ以後の日本中で流通するコメは 事実上として政府管理と化し 国民配給制へと突き進む。。。もはや先物相場では稼げない、国挙げてのコメは管理品目となった。
敗戦直後のコメ不足騒動は、国策が招いた「人災」です…
そうなりますとだ・・・ハナから 税の縛りを受けてない おたくらが 隠田で造らはったコメは、存在してへん 文字通りの【 闇米 】そうなると。。。
ぶっちゃけ・・・なあ？Ｗ田ｻﾝ、隠田でせっせと米こさえよっても、正直なところ…売りたくても売れない、闇米流通は重罪ですからネ、
ＧＨＱによる直接の統治支配は終わり、来年には 吉田茂が講和条約締結に外地に出かける（サンフランシスコ講和条約）再び我が日本は独立を勝ち取りますが…
政府と農林省お墨付き以外のコメはすべて「闇」だと…
しかし、生憎…食料管理ダケは、戦時下とさして変わらない まるで社会主義体制の如く 殊コメだけは国から監視される事態は今後も続く。
いくら良質なコメ出来て どんだけか豊作でも、脱法である限り表には出せず 闇米として流通を強いられる、だが、戦後復興に従い 闇米の需要と買い手も細るばかり・・・おたくらも しんどくないですか？？
どないですか？？ おそらくは 売りたくも売れずにいる、過去数年分の備蓄米が 今や「古米」となって 管理に手を焼いているとチャイまっか？
後日 お邪魔するでしょう、わたいの仕事を依頼した者が、おそらくは それの分の買い取りにも 真摯に対応する筈やて思うますワ ええ。。。
・・・それじゃ、斥候兵は このへんで撤収しますワ。公式には もうお目にかかることも無いと思われます ええ。
但し…すみませんが、とても個人的な事、敗戦から数えて６年…その以前を含めれば 実に１５年・・・
《ある けじめ》…それを清算しておかない事には、ワシという生き物はどうにも辛抱出来ひんのですワ。見ないフリ お願いします。刃傷沙汰など起こしません。
申し訳ないが、少しだけ・・・お膝元をザワザワさせます…でも心配に及びません、【 木の葉１枚揺らせません 】おたくの団体も 教義にも、傷など与える気は毛頭ございません。まあ 見逃してください 頼のンますワ。
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『ご納得いただけますわナ？ あえて再確認します…もはや貴方はんには選択肢はアリません ええ』
Ｗ田との商談が締結し、その後 いちおうの許可を得て、本部教会敷地内の、天理大学関係者社宅にしひっそりと潜入、
文学部教授である《藤本次郎》エイスケは 彼に対し《引導を渡し》…応接用チェアに ガックリとうなだれる藤本を、エイスケは給水ポンプの営業マンでは無く、
鋭利な刃物の目つきの《軍事スパイ》で怜悧に眺めていたと。。。
「お嬢さんの、モチロン 命は保証するし、純潔も…って…山際のヤローの事実上 情婦だった嬢ﾁｬﾝに 今更純潔もへったくれもおまへんがネ（嗤）暴行などしません。その点はご安心を。たっだ・・・オトナの怖いおっさんが怒ったらどうなるか？？ 世の中ってモンを教えてやるダケですので ええ」
・・・チト《おいた》が過ぎたワルいコに、お尻ペンペンする旨を 予め御父上に宣告するため こんな夜中の時間に伺ったまででおます ええ。。。
・・・あと…ご安心なさい♪ ええ、けっして外へ口外なんかしませんよって、
天下の天理大の文学部の教授センセが…夜な夜な、駅の路地裏の娼婦、立ちんぼ シズって若い街娼にゾッコンで、
誰しも 弱点を有しているものですって♪
ベルトで打たれ、おシ～シ～かけられてヒぃヒぃ悦ぶって けったいなごシュミを お持ちだって事！ バラしたりしないって誓います はい♪
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・・・だが あの若いオナゴは最後の最後でよかろて。先に 済ませておくとするか、あのオッサン まだ喫茶部に居てるやろ。。。
やはり居た・・・教会本部の建物の一角 喫茶部のスペースに、営業も終わり 暗い食堂内に 電気スタンド１つで
ソロバン片手に 出納長にコマメに売り上げだろう それを記録している、食堂の主人 田宮文三、エイスケはおどけた口調で 田宮に、
「まだお仕事でっか？ご精が出まんナ 田宮はん♪」
声を掛けられ ビクっとした田宮、それでもエイスケと判った途端 いつもの人懐っこい笑顔で「なんヤ エイスケはんやんか。…ナンでアンタがこの時間にココの建物に居てまんの？？…まぁよろし♪コーヒ飲みまへんか、上等のキリマンジャロおますよって♪」
田宮「ほんで・・・どないですか？？ こないだの話、今勤めてる会社辞して、ワシの仕事手伝どぉてくれまへんか？」
エイスケ「へぇ・・・それなんですがネ・・・」 っと、エイスケは テーブルの上に、この天理の土地の縮尺地図を拡げて・・・
田宮「・・・？？ナンだすのん？ この地図は…」
エイスケ「すんまへん、チョっとこの 赤ペン借りまっせ」手にした赤ボールペンで、地図上の山間部付近に いくつもの丸を描いては囲い、
田宮「？？ エイスケはん、ナンでっか？この印は てんでわからへんが・・・」
エイスケは・・・
…まぁ 聞いとくれやス、まず先に…ワシに この喫茶部のチーフ職をやらんか？という 有難いお誘いなんでっけどナ・・・
あのねええ…そろそろ隠しとくのも申し訳ないよって 打ち明けますが…わたいですが、戦前、戦時中と 陸軍中野学校に所属してた 軍事スパイですねん ええ。
はは♪心配おまへん、調査対象は田宮はんアンタやおまへんよってナ。アンタには感謝してます。アンタのお陰でずいぶん仕事がはかどった。
でも・・・言いにくいが…そのアンタも・・・このワシのことウマいこと利用しようとしましたナ？？ 掴んでますチャンと、申し開きは利きません。。。
ぶっちゃけ・・・あの日 サイショにココの喫茶部へと 足を運んだ その瞬間に、わたいは《なんか変だぞココ…》って そぉ感じた。
云いましたやろ？ ワシは軍事スパイ、ワシらが受けた《スパイ教育》ってのはネ、例として 敵国の工場がある…その工場の《煙突》、その煙突からモクモクと吐き出されるケムリ、
それをデータとして ワシらスパイは…その工場での生産量と およその工場の人員を把握出来ますのヤ ええ。
毎日毎日 全国から 教会の本部巡礼の信者らが団体で訪れ、けっこうな賑わいを見せているに思えます この喫茶部やけども・・・
ぶっちゃけ・・・【 ウェイトレスのねえちゃんの数が 実態よりも《多過ぎてる》 】あきらかに過剰人員、ウェイトレスも 皆ヒマそうにしてるし。
事業規模内容と、配備人員がﾊﾞﾗﾝｽ欠いてますのヤ
大変失礼やが、莫大な儲けが出ているとも思えない。人件費考えれば 赤字が出ても当然・・・
田宮「い…いやっ！！ それは…っっ！！ 全国各地の熱心な信者のご家庭から、この教団の本部職員として雇用されていますねん彼女らは・・・」
・・・まぁ 表面上の理屈は「それ」でしょうナ。しかしだ・・・この半月の間、わたい自身で遠峯山界隈の山野を巡り、ワシが この目で確かめ、それで《発見した》・・・それが この赤丸の印でナ・・・
田宮「・・・・・ っっ！！」
・・・教団が主導し 開墾した《隠田》がウジャウジャありましたナ。でもそれは 田宮はんアンタとは関係ない 一応・・・
それよりも・・・わたいですが、もっともっと…着目すべき《おかしなモン》めっけてしまったンですワ ええ・・・
もぉ判りますやろ？？ そぉ…栽培免許を受けてない《内密の タバコ葉畑》それヤ・・・闇米の隠田ならぬ《隠畑》ヤ。
・・・なあ？？ ぶっちゃけコレ・・・田宮はんアンタが、教団に因果含ませ、栽培を認めさせた隠畑、たいしたタマやアンタ、皮肉とチャイます、感心してますのヤ ああ。
駅前の食堂と、ココの喫茶部の経営ダケでは、あのリッパな乗用車は買えまへんわナ♪
でも安心しぃ…わたいは税務官でも農林省の手先でもあらへん。司法に告発するツモリはおまへん ああ。
田宮はん・・・ココで働く 若いウェイトレスら…妙に…爪の部分が汚れてますわなぁ、それにワシのように 普段タバコ吸わん人間にゃ、あの喫茶部付近は 妙に《ニコチン臭過ぎてる》もはや云わんかてよろしやろ？
・・・そぉ…この喫茶部の奥 裏側には…【 闇流通のタバコ工場がありますのやろ？？ 】田宮はん、アンタ本当の《儲けの基礎》は、食堂・喫茶では無く、この《闇タバコ製造販売》それヤ！
まあ ナスビの葉やバナナの皮の一部、川原などに自生するイタドリの葉を使って、煙草モドキを作って販売って、インチキ手法よりは余程 善良かも知れんが、脱法行為に違いありまへんデ？
せやけど・・・ぶっちゃけ…アンタの その闇タバコ商売も そろそろ年貢の納め時が近づいてるって、アンタ自身 感じてますのやろ？
一昨年の ２４年には、《日本専売公社》が設立され、全国単位で流通してる 闇のタバコはドンドンと袋のクビが閉まってきてますからナ。
田宮はん、もはや…闇ﾀﾊﾞｺは時代遅れですって ええ
いずれは、ココの場にも 当局の捜査の手が入るでしょうナ、なあ？？ もぉ認めなはいヤ、アンタがワシを この喫茶部のチーフに誘った《本心は》・・・
やがて入るだろう 警察の捜査で…【 逮捕される為の《人身御供》 】それを このワシにおっかぶせる目的で 誘ってたンでっしゃろが？？
・・・ってか、ワシの経験から推量して…この 闇タバコ事業には、ここの地元の警察署も絶対に 一枚噛んでる筈ですわナ、田宮はんアンタは抜け目ないしヨ♪
むしろ…警察筋の方からコッソリ耳打ちされたのやろ？《早急に 捕まり役を用意しとけヤ》って風に・・・
なあ 田宮はん・・・たしかにこの国は…敗戦という憂き目に遭い、それまでなんとか保ってきたバランスが一挙に崩れ、国中が《カオス（混沌）》になってもぉた。
国民の多くが 刹那的になり、目がツブれるメチル酒や、闇市の屋台では 米軍キャンプのゴミが具材となったシチューだの・・・
気の利いた飯屋や料理屋で出される飯は みな闇米、庶民の憩いであるタバコ《光》は 認可得てない 闇タバコって・・・
この国は、敗戦で東南ｱｼﾞｱ笑えぬ『だめなくに』になった…
ワシなあ…田宮はん…そういうの 正論で糾弾する気にはどうしてもなれまへんのヤ ええ。。。【 国民に《そういうこと》させた責任を 雲の上の連中は果たしたのかいっっ！？ 】って義憤が湧く・・・
しかしだ・・・なぁ田宮さん、《それでも！！》・・・いつまでも こんな・・・後ろ暗い、お天道様に恥じるべき行為、続けていては許されない、ぶっちゃけ 地獄に堕ちまっせアンタ！！
もぉ ２度と…手を染めない筈やった スパイを、わたいはヤリました ええ。事は終了しました、このまま消えますワシは 【 霧の如く 】。。。
世話になった 御礼でもあります、田宮はんアンタも 人身御供用意するなんて姑息な真似せずに、一刻も早く 闇タバコ工場は 廃棄してしまうことです。
じゃあ…この先 逢うこともおまへんが 御達者で。。。
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さあてと・・・いよいよ…最後の《けじめ》だ・・・若いといえどもアイツは《魔女だ》・・・ビビり上がって逃げなどはしてないだろうヨ。。。
教団本部の職員寮 ２Ｆが女子寮部分で、階段脇の一角に 応接用のフロアがあり、その暗いエリアの 置かれたデッキチェアに 悠然と煙草をふかしながら そのオンナは座っていた。
なかなかエエ度胸 それはホメたらあ ああ。。。
エイスケは静かに語りかけたそうで、
「ジツはネ、今回の調査仕事、引き受けたのは 本音部分は私的な事情で。さよう…目的はお嬢ちゃんアナタ…天理教素養部の藤本センセ、いえ…昨年世の中を騒がせた…【 日大ギャング事件の主犯山際の共犯にして愛人《藤本佐文》 】アンタや・・・」
潜伏先で取材を受ける 犯人の山際と情婦の藤本佐文
「・・・東京から…天理くんだりの このド田舎で 今までの素性が まさかバレるとはね」オンナはタバコを手にしたまま クククっと笑った。
「アンタ…まだ十九歳やろ？ それ以前に、闇タバコはカラダによぉないデ」
「ふん ダレがあんなシケモクくさい田宮のジジいとこの偽タバコなんか！一本喫う？ＰＸ経由の本物 ラッキーストライクだけど」
逮捕直後の 藤本佐文 実際写真
（クズやナ このオナゴ・・・）
佐文「でもサぁ…正直、もぉ《終わったことヨ？》裁判でアタシ、懲役１年 執行猶予３年って、お裁きは済んでるんだからネ。なんか文句つけにきたのオジサン？」
エイスケ「ワシ個人はアンタにはナンの拘りとかはあらへん。しっかし…去年はギャングの婦にして共犯…今年の今ってなら、巨大新興宗教の未来の教授候補生ってかヨ ゴッツいやん♪」
佐文「ねえ…探り合いとか面倒だしぃ ヤメにしない？？ナニか欲しいって訳？無いわヨ あん時の奪った金なんか、逮捕時に全額没収されたし」
エイスケ「判ってるわいて、そこまでワシもアホとちゃうわい」
佐文「じゃあ…アタシ個人に なんか興味あるって訳？ 悪いけど論外だわネ（嗤）駅裏のバアさん集まる ダンスクラブでも行けば？」
・・・エラい 云いようだわナ…正直チョっと傷ついた（笑） でも、アンタの物怖じしない その勇気、ホメてやんヨ ああ。
その度胸ならば、この天理の田舎で世間欺き、教団の教壇による教団の為のガッコで教師におさまるってのも 案外いとも簡単に出来ますやろ♪
世間は １つの「事の次第」にスッカリと誤魔化されたようだが、思えば あの《日大ギャング事件》は、不可解なことだらけだと云える・・・
ワシ個人の《猟犬》としての勘も働いてナ。思ったのだ・・・【 この事件には もう１つのウラが存在する 】と。。。
● 盗まれたのは、日本大学職員の給料 １９０万円
● 主犯である 山際啓之（当時19歳）は、運転手として雇われた日大の職員
● 共犯及び情婦であった藤本佐文（当時１８歳）その父親 次郎は当時 日大の文学部教授
・・・なあ どないヤ？？この３ポイントが、《すべて偶然》果たしてホンマかいナって。。。
世間は、警察も報道も、戦後の無軌道な若者が起こした 演劇型劇場犯罪に目を奪われ、この巧妙なロジックにスッカリ騙された・・・
とくに 主犯の山際は典型的な不良、アプレゲールで、入れ墨持ち、前職はキャバレーのボーイで、刃物刃傷騒ぎも起こして、
そういう輩が…ぶっちゃけ どないして？？ 私学とはいえ、天下の日本大学の職員に採用が叶ったのかが まず不可思議・・・
ワシ個人もナ、《とある理由で》キミと山際が起こした事件の情報 色々とコネ使い取り寄せた。
世間のもっぱらの興味の対象は、大胆な犯罪起こしても なんら恥もせず、堂々とマスコミのカメラに写真撮られて堂々としていた、戦後のアプレゲール それに驚き呆れるって、それやったが・・・
ワシは《違うだろう》って思った・・・。盗まれたのは 日大職員の給料１９０万円それダケではない・・・【 日大側がけっして表に出せない 他に別個の《盗難》が存在 】していたはずだと・・・
裏付けるのは・・・この凶行は 1950年9月22日午後2時ごろ山際により実行されたのだが・・・
そのﾌﾞﾗﾝｸの４時間に、ナニが話され行われたか？？
日本大学側が警視庁に被害届を出したのが【 午後六時 】・・・ジツに ４時間のブランクが存在する。その４時間に《ナニがあったか？》それがすべてのネックや ああ。
答えは…終戦後に始まった、【 日大の《付属高校》その竹の子の如くの増加 】それだろうサ。なんと 関東ノミでも １１校にも膨れ上がって。
そうなるとだ、本来は中・高・大と一貫校がウリだった日大やけども、付属校の生徒数が増えすぎ、付属校の生徒全員を 日大へ上げることが不可能になってきて・・・
困った日大側が企んだのが《衛星大学構想》・・・あまり成績の良くない学生を Ｄ東文化大やら Ｋ士館、Ｋ東学院と・・・日大付属校からの受験者を優先的に受け入れるという策。
無論 教育法の観点として その政策は大いに問題がある。文部省の教育局も、社会党系の議員とかからも糾弾する声が上がり、
こういった場合の 日大の手法はいつも同じ・・・【 金バラ撒いて黙らせる 】・・・
なあ嬢ちゃん、ワシは警察の筋とは無縁の生き物ヤ、わざわざ出番ってきたのやから 教えてくれへん？ 奪ったワイロのカネが幾らか？なんて訊く気はナイけん。
・・・あの 奪われた 日大のダットサン、その積み荷の中には…《政界及び官界ワイロ資金》が積まれてて、山際ってゆ～か・・・【 キミと父親 次郎はんの真の狙いはそれやった 】と。。。
あのナ、ついさいぜん、キミのおとうはん 観念して告白しよったデ、【 計画案を描いたのは 佐文、娘のキミやてナ！！ 】
逆なのヤ、山際は主犯では無くて、キミの計画に則り、藤本教授の身分保障で日大事務局へ送り込まれた単なる実行犯、
共犯として裁きを受けた キミこそが・・・この事件の黒幕にして《主犯》・・・
報道では キミのおとうはん、責任を痛感し、日大教授の職を辞し キミ連れて この天理の土地へと都落ちしたって…そぉなっとるけどヨ、
むしろ逆でっしゃろ？キミら父娘は、この天理の地で、天理教団という 大きく強固な【 盾 】それに庇護され、日大側の追っ手から免れるため この地に越したのだ ああ。。。
この天理の街は、信者で固められた「要塞都市」なのだ…
情報的にも 門外漢のワシでも、この《真相》に辿れたのやからヨ、とっくに日大側とて、事のカラクリには気づいているだろうサ。。。
オメエ達 父娘は…日大側の追手から逃れる為に、東京離れて この天理へ遁走した。文学部教授に招聘されてだと？（嗤）逆やろ？？ アンタら父娘はこの地の巨大教団と折衝し・・・【 今の環境・肩書を《買った》のだ！ 】違うとは言わせん・・・
ホントは天理教だろぉが、仏教だの ア～メンソ～メンでも良かったのやろ？さも宗教の教えに帰依しているって、今の姿は 【 偽りだ！ 】
…この土地は、教団という１つのシンボルで 土地の殆どが強固に固まっている 一種の《共和国》だ。この地に居る限り、さしもの日大に雇われた ならず者集団も 手をこまねいているしか無いだろうサ。
なんせが 盗られました！と 警察には訴え出られない ウラ金、不正な政界・官界資金って弱みがアルからナ（嗤）
聞いていた佐文は プっと笑い…「たまげたなあ…なにかと思えば、ずいぶん歳食った明智小五郎だったってか♪ まぁ推理はお見事、若干違う点もあるけど…オジサン、アンタ使えるヨ♪」
エイスケ「・・・山際が…あと５年程度で出所してきたら どないすんねん ああ？？」
佐文「え？？・・・」
エイスケ「問題のウラ金の存在、山際かて知らん筈が無い、三分の１ もしくは折半か？出所後にはキチンと分け与えるって約束で あの山際も刑に服して居るのやろ？」
佐文「・・・・・ っっ！！」
エイスケ「失礼やけど、キミら父娘は 教育者ってより、むしろ《悪魔》が似合ってる・・・山際に素直に分け前払うともどうにも思えない・・・」
佐文「ナンのことかしら？・・・」
エイスケ「遠峰山の連山地帯に 隠田ならぬ、《墓穴掘って》…誰だかの遺体を埋めても、この地では判りゃせんわナ・・・教団の威光をまとったキミら父娘なら尚更・・・」
佐文「妄想が…ちょっと激しすぎないオジサン？」
エイスケ「オメエらがバカにしてるが、内心では頼ってる、あの田宮だ・・・同じ悪党でも、あの田宮の親切さ、屈託のなさが かえって怖い…キミら父娘に命じられたら おそらくヤルだろう。だが ヤメとけ・・・これ以上の犯罪を重ねてはならん！ヒトでは無くなるゾ！」
佐文は 正直、ハッタリかどうかは判らないが、エイスケに ひるむ素振りは微塵も見せず タバコの煙をくゆらし 艶然と微笑み 言い放った。
「こんな片田舎くんだりまで、推理を聞かせるのと、あと お説教に来たの？（嗤）ご苦労様、ご懸念に及ばないですから、どうぞお帰りくださいな♪お・じ・さ・ん♪」
『 話は これからだっっっ！！！ 』
・・・いいか？ ワシが来た 本当の目的を教えたらあ・・・
《アプレゲール》…戦無派の無軌道な若者が起こした 世間に動揺を与えた事件って触れ込み。強盗といっても、ダレにも被害は与えてないって…オメエさん 思い込んでるようだが・・・違うゾ それは。。。
リッパに、事件の被害者は出ている・・・それが誰かも判っちゃおらへんのやろ？ 教えてやんヨ、山際に奪われた 日大のトヨペット、
本来その時 運転をしていた日大職員の《佐藤清樹》は・・・小説家になる夢を抱きながらも、軍事スパイとして潜伏先で 行方不明・・・おそらくは生きてはおらんだろうヨ・・・
このワシと親友だった《佐藤容一郎》・・・早くして両親を失い、容一郎が親代わりで育てた・・・【 彼の弟だ 】 事件は終了を迎えた後でも、《被害者》を出したのサ。
清樹は、警察でもサンザン《お前も共犯だろうが！》って、延々と追及 疑われた。山際とは歳は違うが、同じ日大所属の運転手仲間だったからナ。
取り調べから解放されても、更なる地獄のような様相が彼を待ってた・・・日大事務局内の清樹への執拗な疑惑追及、《あのウラ金は今 ダレが保管しているんだ？？》ってナ。
その尋問は事務局員ではない・・・日大に雇われた ならず者らだ。。。４０日に続く厳しい内部尋問により・・・壊れちまったンだワ…清樹のココロは・・・その清樹は…今も、東京世田谷の 松沢病院って、要は《きちがい病院》で、人間の抜け殻になったままだ。
先々月 ワシ見舞いに行ったが、ひとことたりとも・・・マトモな会話は出来ひんかったワ。
彼は 犠牲者・・・テメエら 父娘のせいやゾ。。。清樹の兄である親友 佐藤容一郎に代わり、落とし前 とらせて貰うからナ。。。
エイスケは脱兎の速さで 、佐文の背後へ回り…《裸絞め》の体制で 佐文を締め上げ、
内ポケットから、針治療で使う、針管と針を出し…暴れる 佐文の両の手に ホンの暫くの間ダケ 身動きがとれなくなるツボ《合谷（ごうこく）》を素早く打って・・・
「心配すなヤ、嬢ちゃんアンタの寿命にゃ 残念やがマルで影響せんよってナ ホンのチョっと、動けない それだけヤ それにワシはオナゴを 犯したり殴るなんてしない・・・」
エイスケは、ポケットから ハサミと《バリカン》を取り出し 酷薄にニヤリと嗤った。。。
思いもしない エイスケの攻撃に、モノも言えずに硬直する 佐文、 一瞬 鬼と化したエイスケは、その髪の毛を掴み、ジョリジョリ！！ っと・・・
エイスケ「ははは♪尼さんにされよる気分はどぉヤ？宗教に殉じる立場で良かったわナ♪ 神に殉じる我が覚悟のほどってことで、かえって周囲の尊敬が集まりよりよるやろ♪」
佐文「きゃぁ！ っっ！！ ヤメてぇ～～！！ っっ！！ 無いっっ！ 無い…アタシの髪！！ ひいいぃぃぃ！！」
たちまち、アチコチ トラ刈りだらけの 坊主頭と化した佐文は 放心したように床に蹲り、散らばったオノレの髪の毛をまばたきもせずに凝視するのでしたと。
『しばらくの間 テメエは尼さんでいやがれっっ！！コレでケジメとしてやる。ウマいこと罪から逃げおおせたと思うなヨ！逆だ！ テメエら父娘は一生…この天理の土地から離れられない《俘囚》なのだ！！チョっとでも この土地離れてみやがれ、ワシ以外の テメエらが奪い取った大きなウラ金狙って、ゴロツキどもが たちまち襲い掛かってテメエっちらは終いだからヨ！けっ！ ミジメな人生よナ（嗤）』
２Ｆである窓ガラスを開け 暗い地面に飛び降りた。もぉいい加減歳だが、さいわい捻挫はしてない♪
『待たんかいエイスケ！！ このまま逃げれると思うか！！』暗がりからの声に振り向くと、そこには、丸太やバットを手にした 田宮と藤本次郎、そして教団本部のいかつい感じの青年職員が３名ほど・・・
ギラついた目で田宮が「スッカリと騙しやがったナ きたねえヤツだテメエは！あの世で後悔せぇ！いいか？地元の警察なんか、教団の言いなり、どうにかてなるのヤ！覚悟しぃヤ！！」
（ありゃ…チョっとヤバいか（笑）・・・でも、ソースケはんの《サルベージ》そろそろ着く頃なんだが・・・）
ガッシャ～～ン！！ 教会本部入り口の 木戸を叩き壊し・・・強烈なライト光らせ、乗り込んできたのは【 １台のＧＩジープ 】で。。。
ＧＩキャップのアメリカ人下士官がハンドルを握っていて、腰横のＧＵＮサックから ゴツい 軍用支給品の コルト４５を引き抜き 闇夜の空へ向けて ドカン！！ と発射・・・
『 It's up to that. Time of the play is the end. Monkeys（遊びの時間はそれまでだ エテ公ども） 』
ＧＩの軍曹らしきそいつは エイスケに向かって、
『 Time can't be done wastefully. The gas bill is als expensive. Take it early! （遊んでる時間はネエ、ガソリン代も高いんだ 早く乗れ！） 』
地元を牛耳る巨大宗教教団、行政も警察も怖がらない連中らでも 唯一適わず震えあがる アメリカ進駐軍のＧＩ・・・
驚愕と 思いもしなかった展開に恐怖したまま身じろぎもしない デクの棒と化した一団を残し、ジープの助手席に飛び乗ったエイスケ『 オッケ～レッツゴ～ ホナ行きまひょか♪ 』
居酒屋で落ち合った晩に ソースケが言った。「《脱出》はまかせろエイスケはん。恰好のコネあるからヨ♪大阪の安田ビル知ってるやろ？ 《キャンプ・オオサカ司令部》それアルねん。そこの軍曹ってのが、ワシの闇屋商売の協力者、横流し担当者ヤ（笑）来年の４月には講和条約締結でやっこさんらも日本に居れなくなる、それまでに よぉけ稼ぎたいよってナ、ワシのお願い、アンタのサルベージしてくれる都合やから安心しぃ♪」
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・・・ソースケの計画の骨子・・・
・・・エイスケはん、隠田から買い付けるコメはナ、ぶっちゃけ…それ《全部》…【 援助用物資として 朝鮮に送るのヤ 】 はは♪ビックリしたか♪
朝鮮とは今現在 国交切れてるがナ、しかし…《赤十字》って 便利な存在が在る。アンタかてえ かつては軍事スパイ…言わば《ワル》やろ？？
そぉ・・・本気で朝鮮にワシがコメ送る訳がありゃせんのは判るやろ？？ ホンマに朝鮮に送られるのは《書類ダケ》や。
赤十字も、関西の税務局の役人も皆 現ナマでもって手なずけてるワ♪ 書類上の体裁せ整えば、ダレも気にも留めへんから ああ。
１８６３年に、スイス人実業家アンリ・デュナンの提唱により創立された《国際 赤十字社》やが…その本来の崇高な理念も、第二次世界大戦によって、どエラく形骸化…内部腐敗が進んだのヤ。。。
特定政治利用は当然となり、後ろ暗いの資金の《洗浄》（今でいうマネロン）、総寄付額と配布額が一致してない…赤十字内部の会計収支がどうにも不明・・・とかナ、
ガタついてるンな組織を…ワシらのよな《ワル》が黙って見てるか？？ しかし、税務署のテッペン 天下の日本大蔵省とて、赤十字⇔スイス国家⇔西洋社会全体 と対立なんかはしたくない、
今の時代 赤十字の旗こそが《錦の御旗》さネ♪ 関井十字のコネつけた時点で 今回のワシの計画は《勝ち》なのヤ♪
人類愛以前に、アイツらの民族性考えなアカンてば。。。
未だ 南北でドンパチやってやがる朝鮮にコメ送ったところで、エイスケはん？マトモに そのコメ、朝鮮人民らに平等に分けられるって思うか？？
闇屋の仲間にも、いわゆる「在日」の連中もよぉけ居ってヨ、その連中が積み立てた《祖国への募金》ぶっちゃけ それを今直接には かれらの母国 朝鮮には届けられん・・・
赤十字を経由した 援助米って名目で、アッチにはコメでは無くて、【 現金が贈られる 】どぉせが アッチの上の連中が《ポッケナイナイ》で分けちまうんヤ、コメよりも よっぽど喜ぶって ああ。
だから、書類上、税法的にも、そのコメは、朝鮮へと渡り もはやこの世には存在しないモノと化すねん。な？？コレでもぉ 隠田からの表に出せない闇米が、大手振って、表のコメに化ける。それを暴き、告発する機能は この国には無い・・・
天理教団側にはキッチリ代金支払うしヨ、ドコのダレも傷つけず 損させない、エイスケはんが云うた悪手どころか、コレ以上無いカンペキな仕事やて♪
最大の 悪の巨魁はアンタだったかのかい・・・
現物であるコメは、これからの《正しい日本酒造り》に活用が叶うねん 名案やロ？
最大にスケールのデカい《悪党》は この ソースケだったか・・・このワシもある意味で《傀儡（くぐつ：操り人形）》に過ぎんかったか。。。
・・・戦後も…戦時中と なんら変わらへん・・・ありとあらゆるインチキと不法に満ち満ちている。。。それに手を貸したこのワシも…救いようも無き ロクデナシだわナ・・・
宿泊の商人宿から荷物を回収し歩いていたエイスケに、もう明け方に近い時刻、駅裏の暗がりの路地から『あらぁ 旦さんやないの♪』声をかけてきたのは 街娼の アユミ・・・
「おぉ アユミちゃんか」
「こないだの晩は ご馳走様♪ おいしかったわぁ♪」
「へっ！ あんなんで良かったなら またご馳走したいところやが・・・生憎 時間が無い、あんナ、ワシ 急に帰ることになった」
「ええ～…お名残り惜しいわぁ・・・」
「アユミちゃん、コレ キミにやるワ」 っと、丹後の名産 縞の財布をポンと アユミに投げるエイスケ。
「旦さん これ…ゴッツお札入ってるやん・・・わたいこんなん頂く訳には・・・ っっ！！」
「経費の残りヤ、気にするナって。心配あらへん、どぉせ あぶく銭やからヨ♪ 」
「ンな…困るわぁ アタシ・・・」
「エエから！ あのナ…云われへんやったが…ジツはワシ・・・《間諜》やねん・・・」
「えっ？ 旦はん《イチヂク浣腸》売ってはりましたのん？？」
あのなぁ・・・違うゾ こら…（－－；
「・・・アホ…（笑）（笑）少しは気が晴れた♪ じゃっ！達者であんじょうヤったってヤ アユミちゃん！」
さらばだ この街でイチバン、ココロのキレイな娘よ…
暗がりに響く ＦＥＮ、米軍放送が 最新ヒット曲 「COME ON-A MY HOUS」ローズマリー・クルーニー（ハリウッドスター ジョージ・クルーニーの叔母） が流れる中、エイスケの姿は アユミがあっけにとられている間に
まだ明けきらぬ街の暗闇の中に アっという間に 消えた。。。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=27&v=mriXncI96lw
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《 完 》
ご拝読 感謝申し上げます はい ｍ（＿＿）ｍ
その男 元・軍事スパイ （参ノ弐）
エイスケが訪れたのは 奈良県の 天理市。
奈良県北中部に位置する。現在は市域を東西に西名阪自動車道、名阪国道が貫き、南北軸と交わる交通の要衝となっています。
東部は大和高原等が広がる山間地であり、西部は奈良盆地に含まれる平坦地、 市の中心部には石上神宮、大和神社や天理教関連の施設が集中しており、宗教都市としての性格を持ち合わせ、
西部は、近鉄や西日本旅客鉄道の沿線であり、住宅地として開発が行われ、大阪へのベッドタウンとしての性格を持ち合わせる。
都市としては、複数の顔を持ち、同市内でありながら、街の雰囲気、住民の指向は違いを見せています。
但し、「天理市」と制定されたのは １９５４年でありましてネ、曾祖父エイスケが訪れた昭和２６年の頃はまだ、
山辺郡丹波市町・朝和村・福住村・二階堂村・添上郡櫟本町・磯城郡柳本っと これらの市町村に分かれておりました はい。
紳士ハットに 糊の利いた背広上下、エリート風には見えずとも、堅気の会社に勤める営業マンのスタイルに 身をやつしたエイスケは、
櫟本（いちのもと）駅という 桜井線（現 万葉まほろば線）駅で下車した エイスケは、それとなく、スパイ業務で築き上げた能力を駆使して 駅前商店街の空気を読んで、
やがて１軒の コレって特徴も無い 食堂のノレンをくぐって。「いらっしゃい ナンにひまひょか？」「洋食のライスカレー頼ンまっさ」「昼間っから精つけはりまんナ旦はん（笑）」っと軽口を交わし。
コレっていう特徴も無い駅前食堂、時代の流儀に加え、この土地の習わしか？ 真昼間 ランチタイムの終わりかけ時刻なのにかかわらず、店の 男客らは ごく普通にアルコール類をクチにしていた。
エイスケは抜け目なく 店内を見渡す…間違いない・・・メニューの短冊が並ぶ 店の壁の上方部分に、《当月の信者活動方針》の書き写しが さりげなく掛っている。。。
「おまっとさん」運ばれてきたカレーの皿をパクつきながら、店内に居た ２，３組の工員労働者らが感情を払い出て行ったのを見届け、
新聞片手にタバコふかし ヒマそうにしている店のオヤジへ、
「チョっと…お尋ねしてもよろしか？？」「なんだすねん？」
エイスケは…「ご主人はんとこも、アレでショ？《天理教のご信者はん》ですわナ？」
主人「はぁ…先々代からの信者でおますけども。。。いちお～地区の班長やってますねんが それがなにか？？」
エイスケ「やはり、ココいらの土地は 皆さん天理教信者の方が多いですか？」
主人「まぁネ、奈良やからネ、お寺さん、神社もよぉけありますが、やっぱ、天理教は格別、お膝元やし ウチとこのよな小商いは、殆どのとこが天理教新興してますわナ」
（売り上げの為 天理教を利用しているようだが…まあ根本は 実直な働き者の食堂主人のようだ。このヒトに当たりつけてみるとするか・・・）
エイスケ「ご主人 わたいねぇ…戦地から必死の思いで帰国して…親兄弟は皆 空襲で散り散り…焼け野原の祖国見てスッカリとヤケになりましてン、荒んだ暮らししとったのでっけど、天理教の《この世は神のからだ》、《いちれつ兄弟姉妹》の教えに救われましてン ええ」
主人は急に目を輝かせ「そうなんでっか♪ほなわたしら お仲間でんナ♪やあ今日は目出度い目出度い♪」
エイスケ「まだまだ新参の教徒に過ぎんのですが…厚かましいの承知で、ひとつ、先輩の信徒はんにお願いがあるのですが・・・」
主人「ああ♪ボクで出来ることならなんでもしまっせ♪わたしら兄弟や♪遠慮なく言うたっておくれやす」
エイスケ「この街にはチョっとした商用で来たのですが おかげさまで終わりそうなんですが、で…このまま直帰するのもナンやし、ひとつ・・・《天理教の教会本部》そこ訪れ 拝礼をささげたいって思ってるのですが、なんせ…知り合いも居りませんし・・・」
主人「おおそれは殊勝な心掛けですやん♪ まかせなはれや！袖すり合うもなんとやら、ボクがその仲介の労 とったりますワ♪」
エイスケ「でも、ご迷惑でしょう？ご商売もあるし・・・」
主人「いえいえ、明日は定休日なんですワ。店のクルマでホンの２０分ぐらいです本部は。気まぐれに訪れたのでは入館叶わない場所ですが、ボクが連れ添ってればすんなり入れまっせ♪」
この親切な食堂の主人の好意をまんまと利用する形ですが、エイスケは「まんまと」、潜入を目指す場所への近道をゲット出来て。
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翌日 まだまだ国民が自家用自動車なんて 手が届かなかった戦後の時代に、
この好人物の食堂の主人は 「日野ルノー」って、今のニッサンの母体社とフランスのルノーからの技術移設で完成したクルマを所有していました。
田舎の食堂のオヤジと 侮れない、かなりの資産を有する人物と思えましたそうで。
しかし 天理教・・・同じ信徒であるって肩書は大きい…フリで訪れたダケの お客に過ぎないエイスケを この人の好い主人は 休日をつぶして 教会の本部までエスコートしてくれるという、
改めて エイスケは、地方宗教の ヒト同士の繋がりの強さを実感したそうで ええ。
（すみませんご主人…アナタを利用するツモリはナイのですが、本丸へ近づく策、お許しください・・・）
昭和２６年頃の 奈良の田舎道をクルマは進み…
僅かな時間のクルマでの道中でしたが、天理教の本部の建物が見えてくる頃には、エイスケと食堂の主人 田宮文三は、１０年来の親友のように打ち解けて。
見えてきた 天理教の本部建物・・・（デカいな…）想像してた以上に、宗教団体としての資産額は多そうだ。。。
『あっ田宮さぁ～ん♪』 『どうも田宮さん、こないだは法事の仕出しのお弁当でお世話になりました！』ふむ…地区の班長、世話人ってのも、バカに出来んナ、
本部会館の職員とか、宮田を見つけるときまって、笑顔で話しかけてくる。
本殿にも案内され、「真柱」と呼ばれる 教祖一族血縁者はさすがにムリで、教化部長という人物が対応に出てきて、
エイスケは、一夜漬けで覚えた 天理教の宗教作法でなんとか 拝礼をこなして。
田宮が満面の笑顔で近づいて来て「よろしおましたわナ♪ せっかく来やはった甲斐がおましたナ♪ 疲れてまへんか？？建物の中に《喫茶部》アリますよって、寄って行きまひょヤ」
建物の北西の方向の奥に、やけに だだっ広い 一角があり、そこが喫茶部のようでしたと。７割ぐらいの 客の入りで。
田宮「コ～ヒ 飲まれまっか？食事モノもおまっせココ。オゴ」ますワ ナンでも頼んでください♪」
エイスケ「いえそんな！連れて来ただけで有難いのに…この上 お代金までなんか！」
ウェイトレスの若い娘がコーヒーを運んできました。 アカギレの季節には まだ早い、ビタミン不足か？若いくせに爪先部分が汚れているのが少し気になったエイスケ。
田宮はニヤリと笑い、「なあに♪心配おまへんがナ。ココのテーブルに勘定書きの紙、持ってくるようなアホなウェイトレスはおまへん。あのネ・・・」
「あのｳｪｲﾄﾚｽのコら、ボクが給料払ってるのですワ」
・・・エイスケはん、教えたげますワ。ジツはココの喫茶部ですが、《ボクんとこの経営》云うなら《出店》ですワ ええ。
土日も祭日も関係なく、日本各地より 毎日、続々と 全国の天理教信者の団体が詰めかけて来よりますのヤ。
正直…ゴッツい利益です ええ。信者らに提供する お昼の弁当、正直 笑いがとまりまへん♪
エイスケはんと出会えた 駅前のあの店、アレはもぉ完全に《余芸》ですワ。じいさんの代からの店、遊んでるのもナンやから仕方なく続けてるというか。
乗ってきた あのルノーのクルマも ココの売り上げのおかげですワ。ほぼ毎日…最小でも ３０食分の 昼の弁当仕出し、ね？？一心不乱に信じる宗教の実践活動してればイイ事訪れるんですよ♪
田舎の地方宗教のチンケな喫茶部と内心でバカにしていたエイスケですが、意外や クチをつけたコーヒの使ってる豆が 上等の アラビア・モカだったのに驚きました。
大阪や京都よりも良い豆使っていやがる・・・
『おっ！これはこれは！ 藤本センセやおまへんか！ご無沙汰してます田宮です♪機嫌良ぉしてはりますか？』座っている椅子からバっと飛び上がり ９０度のお辞儀をする田宮。
その田宮に 最敬礼を受けている人物っていうのが…コレがジツに意外・・・まだ 二十歳そこそこであろうと思える《うら若い女性》で。。。
その女性はポっと頬を薄く染めるようにして 恥じらいながら、『イヤですワ 田宮様…先生だなんてとんでもない…まだまだ《素養部》の新入りのインターンに過ぎませんものワタシは』
田宮「いやいや！聞いてまっせ♪ 来期になったらスグに、新設される《保母養成所（のちの天理大短期大部）》そこで教鞭に立たれる予定だと」
『そんな…まだ あくまで内定の段階ですから。それでは…お先に失礼いたします では…』
やや上気したカオつきでテーブルに戻った田宮は、
田宮「あの方…東京の日大から、教団経営の 天理大学文学部に教授として赴任なさいました 藤本教授の お嬢さんですねん♪ エラいこと才媛 まだ十九歳ってから驚く！わたいらとはオツムの出来が違いますナ。」
エイスケ「ほほぉ…なっかなかの べっぴんさん 東京のオナゴはんは 垢ぬけてますナ。」
田宮「あとセンスもよろしい！ココの喫茶部にも新メニュー、あの方のアドバイスでもって始めました、東京のデパート食堂で大流行の《お子様ランチ》よぉけ儲けさせて貰ってますワ♪」
丁寧なお辞儀を田宮に返し 遠ざかっていく その女性を見送りながら エイスケは・・・
【 案外と早く実物見れたナ。。。アイツが…《藤本 佐●》だってかい。ウマいこと上品に 世間ダマくらかしてやがる・・・ 】
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『せっかく 大きな契約を取り付けたと思ったら…思わぬポカが生じて、しばらくこの地に逗留することになりよりましてン…』って触れ込みで、
エイスケは駅前の商人宿に逗留し、昼食時とかには毎日、田宮の食堂へと通う日々が始まりました。
モチロン田宮はウェルカム♪で、食堂を訪れる 地元の他の客にもエイスケを紹介しましたそうな。その大衆食堂の客の 大半が やはり天理教信者だという構造も把握しましたそうな。
エイスケは この町での身分は、神戸にある小さな商事会社、そこに勤める 水道ポンプの部品を売り込み歩く営業マンという肩書で。
時代的に、２６年ごろから、農作業の電動化、街灯電柱から電源を拝借し、農業用水の池から 各田んぼに必要な水を 自動で需給するという 当時としては目新しい新機軸で それを売り込み歩く 当然に田園地帯を回っても不思議はない。
ソースケから依頼を受けた業務・・・『隠し田はどこにあるのか？』『誰が その闇米を仕切り、どういう《卸し》が実行されているのか？』それらを中野学校仕込みのスパイ戦略で探りましたそうな。。。
最初こそ 山間部をコマメに歩き回るエイスケを怪訝そうに見ていた土地の住民らも、数日も経つなら、《班長の田宮さんの友達の天理教信者》ってニセの肩書がモノをいって、スッカリと地元に溶け込んでいる感じとなったそうで。
大雨でない限り毎日を、修行の山伏マッサオな距離をエイスケは歩き回ったが、そこは歳は取っても 元・軍事スパイにして《忍びの末裔》日に日に昔の健脚の勘を取り戻して。
依頼人であるソースケはんとは、中間連絡として、地元の 櫟本ではマズいので、《二階堂》という土地の さびれた飲み屋で落ち合ったそうで。
ソースケ「どないヤ？エイスケはん、例の 隠田は見つかったか？？」
エイスケ「ああ…ぶっちゃけ おおよその場所は察しがついたワ。いよいよの実行は、コメの取入れが完全に終わってからにした後がエエって思う。」
ソースケ「せやナ…逃げ隠れ出来へん ブツがあがったトキこそが勝負やナ・・・」
エイスケはフト ため息をついて・・・
この世の最強強者は 百姓なのかも知れん・・・
・・・しっかし…ぶっちゃけ、百姓らの《ワル知恵》ってハンパあらへんわナ。ジツにもって巧妙に、徳川の世から 明治大正って時代、まんまと政府役人を騙し、隠し田を温存させやがった・・・
ソースケはんナ…この一帯には 最高峰の国見山から高峰山ってのを中心に、５００から６００ｍって、低山なんやけど、行楽登山するにはチト難儀な山とかが一杯ある。登山道も無い、いわば 外から来た人間を排斥する山地ヤ ああ。
考えよったデ 当時の百姓・・・天理市側から見えてる その高峰山とかは《あくまで片面》なんヤ ああ。
江戸の当時からズっと続く慣例で、テッペンの山頂から先の《向こう側》、農作業とかを管轄する 行政区分、それが 天理から他へと替わりよるんヤ・・・
要はナ、区分が替わる反対斜面への詮索や調査の権限は、天理市の役人には与えられてないって事、本来担当の他の市かてヨ、ンな面倒な作業したくもナイやん。
・・・あったデ…ああ ウジャウジャとナ 隠田が…１つ１つはごく狭くて小さいのヤけども、チリも積もれば…だ。あの一帯 全部で乱暴な計算だが・・・
およそ・・・あの一帯の隠田全部で《四千石（こく）（コメ６千ﾄﾝ）》近くなりよるのとチャウか？ 再開する酒造りの 初年度分としては充分過ぎるやろ？
ソースケ「あんじょう頼むデ、仕上げはワシとかがキッチリするけん」
・・・でも…ソースケはん、どぉもワシ、スパイ時代のワルいクセが抜けへんでナ、心配せんでエエ、仕事はキッチリ終わらせるよって。アンタのせいとチャウのやが、ぶっちゃけ この仕事 チト《役不足》だったかも。。。
調査の途中で おもろいモン…めっけてしもぅてナ、と同時進行で…ジツに興味深い とある 一時世の中騒がせた人物と偶然に遭遇してナ、
自分なりに分析した結果・・・それの２つは なんか…執拗に絡み合っている（今でいう リンク）気がしてならんのヤ。
互いの尻尾を噛み合う双子の蛇『ウロボロス』の如く…
ソースケはんに迷惑が及ばない範囲で、ワシは、ひとつこの《謎》を解いてみたいと思ってるのヤ ああ。。。
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1950年9月22日午後2時ごろ、日本大学会計課員・木下茂と用務員・金山忠一が、富山銀行神田支店、千代田銀行小川町支店から日大職員100余名の給料190万円を
現金で受け取り、日産「ダットサン」で学校に運んでいるところに、待ちうけていた男性が「へーイ、ストップ！」と叫んで停車させた。
停めたのは日大運転手・山際啓之（当時19歳）で、車を運転していた佐藤清樹とは同僚であった。
佐藤は「何の用か」と気軽に車を止めたが、いきなり襲われたという。山際はジャックナイフで同僚を切りつけ、脅しながら大手町労働省前まで運転させ、給料入りのボストンバッグを強奪、3人を車から降ろして、そのまま逃走した。
山際は車を乗り捨て、まず東京駅へ向かった。途中、タクシーの乗りこみ、品川駅に行き、国電に乗り換えて有楽町に向かい、映画を見たり、洋服をしたてたりして時間をつぶした。
逮捕後 連行される 主犯の山際
午後7時ごろ、駅前の喫茶店「アマンド」で恋人・■本●●（当時18歳）とおちあっている。2人はその後、目黒に向かい、旅館「紅葉」で一泊した。
翌朝、新聞を見てみると、昨日の現金強奪事件の記事があり、2人の顔写真が大きく出ていた。2人はいったん別れ、●●は品川区大井の会社員宅の八畳間を「アメリカ人二世」というふれこみで間借りした。
夜になって●●が連れ帰って来た山際は会社員に「私はCIEに勤めている。今日は大阪から着いたばかりで非常に疲れているから・・・」などと英語を交えて話し、12時頃には就寝した。
翌日、2人は朝からビールを飲み、ふざけあっていた。部屋を貸した会社員の妻（当時28歳）は新聞などで日大給料運搬車の襲撃を知り、2人がその犯人だと思い通報した
24日午後5時ごろ、2人はここで大森署員に逮捕される。
「オー、ミステイク！」このトキの山際の捨てゼリフは 当時の流行語にもなった。
山際はこの時、両手を広げ、●●に向ってこう言ったという。警察に連行されてからも山際は片言で二世を装い、●●も「この人は二世よ。日本語なんてわからないわ」とうそぶいた。2人は2日間で190万円のうち30万円を使っていた。
これが当時の《アプレゲール》（戦無派）によって起きた『日大ギャング事件』もしくは『Ｏｈ ミステイク事件』と伝えられている。
「なあ？ エイスケさん アンタ歳ナンボや？」 「もぉ ５２ ぶっちゃけジジいですワ 双子の孫が居てます」
「ンな！ まだまだ老け込むにゃ早いワ！アンタ見込んでちょっと相談がアルのやけど・・・」っと食堂の主人 田宮が。
「なんだすねん？？」キツネうどんを啜りながら、答えます。
・・・なあエイスケはん…アンタとワシ、知り合って間もないが、最初に少し話しただけで、アンタって人がここいらの土地には滅多に出よらん、エラく賢い頭回転する人やって判った ああ。
な？神戸の商事会社…辞職して、ぶっちゃけ、ココの土地に定住せえへんか？・・・探しとったねん、ああ。こないだお連れした 天理教教会の喫茶部あるやろ？
経営者であるワシが常駐してへんのがワルいのかも知れんが、どうも…売り上げとしての量が大きい割には、反対に利益がいまひとつ挙がらないのヤ うん。。。
考えたくないが…従業員の誰かが 売り上げピンハネしている可能性も・・・勝手やとは思うが、ワシとしてはだ…エイスケはん アンタのよな目端が利く すぐれた人物に喫茶部を仕切って欲しいって そぉ思ってるのヤ。
やっぱヨ…全国は広いけど、同じ天理教信者が暮らすには、ココの土地、天理市内で暮らすってのが一番だって！天理教が在り続ける限り なにかとウマ味も多いデ・・・賭けてもエエ。急がない ひとつ真剣に考えてみてくれへんか？？
２４年には４年制大学 天理大も出来た。この都市はこれからもドンドン 人口増えて発展するデ。喫茶部をアンタがチーフで 独立させたって構わん。
『田舎食堂のオヤジで終わりとぉナイのヤ！！』
いつかワシは 喫茶部を…東京の三越や、大阪心斎橋の大丸の大食堂・・・アレらに負けないモン 作り上げたいのヤ！な？？
（・・・困ったわなぁ…これ以上 田宮はん騙し通すのも なんか罪深く思えてきたワ・・・）
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隠し田の件は 手筈が見えてきた。 で次は・・・ずっとワシのココロにひっかかってた、《あの事件の真相》をハッキリさせんことにはモヤモヤがいつまで経っても取れへんからナ。
エイスケは商人宿から一張羅の洋装に着替え 町の方角へ出かけました。昭和２６年当時の地方の午後八時過ぎっていうなら、今とは大違いで、
ＯＬ仕事にせよ 若い女性が独りで歩いているなんて考えられず、マトモで堅気の暮らしの御仁らはとっくに家に戻っている時間。
町の繁華街をウロついているのは決まって・・・遊び人 博打うち チンピラ そして、昭和３３年に 禁止法が施工されるまで、２６年当時では、いかがわしいながらも、違法行為ではなかった《街娼》・・・
その御仁らのみが 夜の街を徘徊していた時代なのでした はい。
駅前の大通りから 一歩外れた 街灯もまばらな路地、そういった所には公式のように大抵、夜泣きソバ、戦後代々的に増えた 中華そばの屋台が出番っていて、
それを利用する客層のメインは ドコの町でも 街娼らが小腹を満たすための需要が大きかったとも。
おおっぴらには 遊郭などは無い 天理の 櫟本（いちのもと）の町ですが、魚心あれｂ水心…とっぷりと夜ともなるなら、
蜘蛛の巣のような路地裏から、客の袖を引く 街娼らが這い出してくるって図は 他の都市らと同じでした はい。
エイスケが屋台の脇を通り過ぎようとすると、暗がりから…「ねぇ 旦那ぁ♪」っと、オンナの鼻にかかった誘いの声がかかります。
振り返って見るならば、暗がりに立ち エイスケを誘うそれは、正直…田舎娘マル出しで大根足、《化粧へたやなぁ…》白粉を塗りたくった 洋装ドレスの まだ若そうな街娼で。
「ねえ旦那 遊んでかへん？ まだ今ならチョンの間で済むエ、も少し経ったら一泊の値段になってまうから 今がチャンスや どないですか？？」
（うむ…特出するほどの器量ではナイが、このネエちゃん、快活で交友範囲も広そうだ。情報手繰るにゃ こういうオナゴが恰好かも）
エイスケは「せやナ、久しぶりにオナゴの肌が恋しい気もしてるワ。けどナ姐さん、ワシ、シケたカビ生えたよな連れ込み旅館はイヤやデ。サケ飲めて ある程度の料理も出るようなキチンとした旅館か 待合じゃなくちゃイヤや」
街娼は「あ せやったらエエとこわたい知ってるワ♪ カストリよりズっと上等なサケ出してくよる料理屋旅館 行こ行こ♪」
羽振りの良い上客だと思った街娼は キラキラ輝く目でそういったそうな。。。
旅館で、オンナが風呂を使っている間 エイスケは手酌で出された（一応）灘の日本酒を呑んでいたと。
・・・けっ！ どこが日本酒やコレ…混ぜ物だらけの《三倍酒》舌が曲がりそうな味やがナ。だが哀しいかな コレが今の日本の現実ヤ・・・
「お先にぃ お風呂いただきましたぁ♪」先ほど誘いの声をかけられ この旅館へと案内してきた街娼、名前はアユミ、気持ちよさげな声をエイスケにかけて。
「エエ湯加減でしたエ 旦さん入ってきなはれや」 「いや…チト風邪気味やもんでよしとくワ」（フンっ入浴で座敷空けてる隙に、ガマグチから札抜かれる程の マヌけとチャウわい…）
「ほんなら、早よ することしてしまいまひょや 旦はん」
エイスケ「いや…それがナ、さっきは酔ってて ついウッカリ、テメエで忘れとったのやけどナ、ワシ 持病があって、うん 糖尿病やねん。もはやチンチン ピクリともせんの忘れとった カンニンなアユミちゃん」
アユミ「なんだったら わたいが《クチで》息子はん元気にしたりまひょか？」
エイスケ「いや それには及ばんて。でもホレ、この通りチャンと《花代》支払いますけん 許したって な？」
アユミ「エエのん？？・・・することもせぇへんのに こんな、お金貰ろぉてもわたい・・・」
エイスケ「エエて！ 取っとき、でナ・・・ワシ 助平やねんけど、ジツはもう１つ、家族も呆れる癖というか、こだわりが有ってナ」
アユミ「へえ・・・なんだすのん？」
ナンでも首突っ込みたがり屋の『お変人』なんヤ
エイスケ「仕事でも私的旅行でも、訪れた都市、大阪でも東京でも 名古屋でも、そこの街の 風俗や噂話とかって、そういうのに目がナイのヤ ああ。アユミちゃんアンタかて この街でショーバイして長いのやろ？興味としてワシ、この天理って街の事 色々と知りたくてナ、教えてくれへん？」
（そうさ…こういう手法こそが、役人の出張では けっして手に入らない《街の生きた情報》それを仕入れる最良の手段なのさ…）
それから 小一時間ほど、エイスケは、案外とおしゃべりなアユミのクチから 街にかかわる様々な噂話、逸話を仕入れて。
エイスケ「ふうん…なっかなか おもろいナ、この天理って町も。勉強になったワ ありがとナ♪ で…ついでなんやけどナ、ここいら界隈でヨ…ホレ、この写真に写ってる人物・・・少しでも 見かけておらんかヤ？」
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しげしげと 手渡された写真を眺めたアユミは、
「う～～ん、正直 記憶にあらしまへんわ。でも…率直な印象として…【教会のお人ら】の香りがプンプン匂いますわねぇ・・・」
エイスケ「ん？ 教会のって…なんやそれは？」
アユミ「言うまでもない、《天理教の本部 教会関係者》だすワ。お客はんは、神戸とかの１流の勤め人だっしゃろ？そういう人は この天理の土地には居ませんから目立ちます。アタシら利用するって、地元のお百姓か、工場の工員とかばかしやし。」
エイスケ「ふむ・・・」
アユミ「わたしらもプロ、オトナやからイチイチ詮索とかせぇへんのやけどネ、汗にも土にも グリスの脂にも汚れてない、この土地には珍しい、小綺麗な恰好した《とある一団》…工員なんかヘタすりゃ《青姦》やけど、そのヒトらは、キチっと、ココのような旅館使わはるしネ、おそらくは、天理教の関係者 それやろってアタシも仲間らも想定してるのネ ええ」
エイスケ「ホンマかそれ？ 連れいの女房以外に、外での《女犯》は ご法度な筈やと聞いとるが・・・」
アユミ「あら 旦はん、ずいぶん青臭い事云わはるんやネ(笑） ってかさあ・・・天理教の 坊さんだか牧師だか知らへんけど、要は…イモ食えば 屁ぇかてこきますやん？（笑）建前とは異なる《生身のオトコ》はどんな身分の人かてイッショやて」
坊主とガッコのセンセほどド助平とも云いますしネ
エイスケ「・・・なるほどナ…アンタ、よぉ 世の中の神髄知ってるワ…苦労しとるナ アユミちゃんも・・・」
アユミ「アラやだ（笑）娼婦オダてて どないしまののん♪ ホンマにアタシは記憶にナイのやけど、ヒョっとして・・・」
エイスケ「え？ なに？？」
アユミ「アタシの この道の朋輩の子、シズちゃんいうねんけど、この子《教会のお人ら》からエラいウケがエエねん。シズちゃん、終戦後はパンパンから、進駐軍貸館の《オンリー》しとったから 兵庫県の三宮で。天理の街娼にしては あかぬけてはるよってネ。もしかしてシズちゃんに尋ねたなら なんぞ返ってくるかも…」
エイスケ「じゃあ…今 逢うのは出来ひんかな？ その シズちゃんてコに 急に興味がわいてきたねんワシ」
アユミ「うん 出来るデ、やっぱシズちゃんも今晩の客つかまえて、ココの旅館に入ってくの見てるし、でも…まだ《営業中》終わってないと思うけど…」
エイスケ「かんたんや♪ ホレ、この百円札、番頭か女中頭つかまえてポッケにネジ込んで来いヤ、大喜びで シズちゃんがシケ込んでる部屋の号室 教えてくれよるって。で…シズちゃんとやらに伝えろ《仕事棲んだら この部屋に足運べ》ってナ」
アユミ「それはエエけど・・・なんかエラい 物好きやネ 旦はんも・・・」
エイスケ「物好きダケとちゃうド！気前もエエとこ見せたらあ♪ この日本酒ウマないワ、ビールもウィスキーも、料理、刺身でもテンプラでも ビフテキ喰うか？ ナンでも好きなモン、豪勢に 帳場に頼んで来いヤ♪」
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『わぁ！ こんなお御馳走 三宮時代以来だワ♪』
薄切りの牛肉を挟み込んだ《アメリカンクラブサンド》をクチいっぱいに頬張り、目を白黒させ はしゃぐシズとアユミの両名。
（ちきしょう…敗戦後の耐乏生活って…ぶっちゃけ、カネさえ出すなら、ナンだってアルやないか！庶民らは麦メシ喰うて、ご馳走は成金ダケだってか？…無性にハラ立つわなあ・・・）
エイスケは思った・・・よくよく観察するなら 二人とも・・・まだまだ若く はしゃいでる姿こそが本来の姿なのだろうと・・・
どこにでも居てる 若く明るい娘なのヤ このコらも…
歳だって、丹後の実家に嫁いできた 息子の嫁と殆ど変らないだろう・・・それが今…天理の夜の路地裏で 通りかかる客 オトコの気を引き 袖を引いて、街娼となっている。。。
ヤバい稼業だ・・・ずいぶんと、あぶない思いもしてるのやろぉヨ…戦後が《地獄》ってならば、その最底辺に このコらは置かれてるのだ ああ・・・
ああそうだ・・・すべては…《戦争のせい 犠牲者》なのだ ああ。。。１秒とて、あの戦争に加担し、戦地に立った者は 皆 十字架を背負った 罪人なのだ・・・
ワシらが 命をかけた「あの戦争は」ナンやったのだろぉか？…
命令に逆らえず やむなく…だなんて、泣き言並べて 被害者ぶってやがるオトコなんざ クソだ！！
目を開けてシッカリと観ろ！ この国の荒廃、どれだけの人らの家庭も人生も無残に狂わせたのかを・・・
地獄を見たのは 兵士ダケじゃあネぇのだゾ！！
クルっても もぉヤっちゃなんねぇ・・・あんな 負けるのが判っててヤる 馬鹿げた戦争…敗北する兵士は それだけで「罪人」なのだ。敗北する戦争はしてはならいのだ ああ。。。
兵隊同志の「戦闘」は どちら側からの敗北宣言で兵士としての義務は終了する。が…この娘らを とくと観るがよい！！ 終了した戦争の《傷跡》それが未だ 癒えもせず、夜の辻に立つ身となったんだゾ！！
罪滅ぼしにもならへんが、ネエちゃんらヨ、せめて今夜は…スキなだけ 食べて 飲んで 思い切りおしゃべりして 笑ってくれヤ ああ・・・
『なあ シズちゃんヨ、この…お尋ねのお客…それについて、も少し突っ込んで 知ってること教せぇて欲しいのヤけど ああ』
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『・・・そこに立ってるのは誰だっ！？ 何者だ貴様っ！！』時刻は 真夜中、懐中電灯を向ける 坊主頭のオトコが叫びます。
ライトに照らされ まぶし気に目をしかめて 応えますは エイスケ…「エラい遅かったやんか…奈良盆地の夜半は冷えてあかんワ、さいぜんから待っとった ああ」
『 …ま、待ってた…だと っっ！？』
・・・おぉ そぉヨ、このワシを 稲刈りドロボーなんぞと勘違いせんといてくれヤ。すべて…《構造》からナンから、承知の上じゃ ああ。
こぉやって アンタ、《隠し田の見回り役》が来るの待ってたのには それなりの訳がある・・・
・・・さあ…ワシを同道して、連れてけヤ・・・【 天理教の本部に 】・・・心配すな 暴れたりとかは一切しないけん。
警察でも税務署でも まして他の宗教の刺客でもあらへんからワシはヨ。云うたらナンやけど、歳はイっても、チト、ワシは手ごわいデ・・・
こぉ見えて、大陸では幾名か・・・イヤよそう・・・。キミまだ若いやろ？早トチリで、カタワになる事つまらんエ？
生き延びる為にはナンだってする、それが…【 軍事スパイ 】だ
教会側にとっても、けっして損にはならへん 【 極秘の交渉事 】それがアルねん ああ。。。
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いよいよ佳境でス 続きます
