リクでありますが
コレは 最後が 尻切れトンボになっちゃいます いうならば、なんとも不完全な事件ファイルなのですが、結論には至りません。
一種の「ミステリー」として読んでみてくらはいナ。まったくもってヘンテコな事件でして。。。
事のはじまりは、港の住人の一人が、とある早朝に、路地裏の路上で、意識不明、ケガもして流血の状態で、通りがかった通行人らに発見され 通報されましたのがキッカケで。
本来なら『また 荒くれの、酔った挙句のケンカの結果だろう』で扱われてしかりだったと思うのでありますが・・・。
チョっとばっか「問題」が。。。倒れていたその御仁、通称 徳ベエ ってオッチャンでっけど、その「所持品」
着ていたジャケットの外ポケットに、茶封筒に入った『なにか』が差し込まれており、救急搬送されました病院にて 警察の事情聴取で 景観にその『なにか』のことを聞かれ、「知らない オレのものではない」って。
・・・ってことはだ・・徳ベエはんが、気絶している間に、誰かが、徳ベエはんのポッケに その「なにか」を差し入れて行ったって解釈になりますわナ?
で・・警官が「その《なにか》ってのは、ジツのところ・・【一万円札が100枚】なのだけど」って告げるや否や・・徳ベエときたなら スグさま『オレのです!』って(笑)
まったくチャッカリしてやがりますが、証言を翻した関係もあり、その「なにか(100マン)」は、とりあえず『遺失物扱い』ってことになり・・・
徳ベエはガックリ!・・・だけど、半年待ってて、「落とし主」が現れない場合 濡れ手に粟 で100マン円ゲットなんだから「ま いっか・・」で。
単に 「それだけ」の事件・・・【 だった・・・筈だったのですが・・・ 】
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平沼署の 「おねだり刑事 A、B」サンに 内密で呼ばれましたは 我が盟友 探偵 八百政で。
A「ワリ~な・・呼んだのはサ、ぶっちゃけ・・捜査のための《予算》がつかねぇンだワ・・・。だからボランティア探偵のアンタに依頼するしか・・だけどモチロン《それダケじゃあない》・・・八百政さんヨ、アンタでしか解決するのは出来ないだろうって、そう お世辞ではなく、オレらともそ~思ってるんだ うん!」と。
で、Bさんが、「ジツはコレ・・・なんだが」って、例の 徳ベエのポケットにありました「拾得物」を見せますと・・・
ホンの数秒、その一万円札を眺めた 八百政は 事も無げに・・・「あ・・コレ・・《本当の意味でいう《紙幣じゃありませんよネ?》」と・・・
八百政「ジツに精巧・・・おそらくはコレ・・・伝説とされてる【 和・D-53号事件 】で使用された【 贋札 】じゃないですか?」
ABさんらは 互いに顔を見合わせ驚いたカオしながら・・
A「・・・さすがは・・元●●●調査事務所のエースだったオトコだけのことはアルわナ・・・説明する手間が省けた」と。
《和・D-53号事件》
1993年4月の出来事。
JR京都線の券売機2枚の偽造1万円札が発見された。この偽札はオフセット印刷機で多色印刷され、外観も本物に近づけられていたが、
全体的に赤みがかかっていて透かしも曖昧であった。本物には使われていない蛍光塗料が配合された紙が使用されているなど、
一目で偽札と判断することが可能であった。しかし販売機などの識別装置をパスできるように磁気インクが使用されており、
駅の券売機や銀行の両替機などから次々とこの偽造1万円札が発見されることとなる。
同月の25日には大阪、京都、奈良、滋賀の4府県23か所から合計506枚の偽札が発見された。
B「93年当時の事とはいえ、要は、自動販売機もクリアする程の精巧きわまる《ニセ札》だってことだ うん・・。それがあの 徳ベイのポケットに封筒入りでネジ込まれていたって展開になってきて・・チト困ってるんだヨ」と。
八百政「なるほど・・・。ってか・・ボクのスキルってより、正直に言いません??・・・単なる傷害容疑のチンケな事件のはずが、世を騒がせた贋札事件に なんらかがリンクする事案ってのに発展すると、要は《警察内部での管轄・・捜査権争い》にブチ当たっちゃう・・違いますか?」
AB『それも お見通しかヨ・・かなわんなあ。。。』
八百政「贋札事案ってなると、所轄飛び越えて、県警本店の 3課 第2盗犯捜査1係・・通貨偽造の専門問屋が勇んで容疑者さらって行きますよネ?《3課》なんてのは、聞こえはイイですが、実態ってならば、正直なところ・・・新人刑事に刑事業務の《イロハ》を指導するのがメインになってる部署・・・本来の事案なんか、この日本ではめったに起きませんから、相当に気合い入れて出番ってくるでしょうから、ABさんとかとしては面倒・・・ですよネ??」
A「・・・それまで お見通し・・・カブト脱ぐワ(呆)・・・。ぶっちゃけヨ・・あの 徳ベエなんてのは、お調子者でしかない半グレのオッサンだゼ?泥酔してトラ箱にブチ込まれたり、酒場のケンカでしょっぴかれて傷害で結果 起訴猶予になったって、ま~~それダケの人間ヨ・・。本店の3課にさらってたかれたならば、ぶっちゃけ 半年間はシャバに帰れねえゼ・・。無駄にリキ入ってる3課の連中に、アレやコレやと、周辺まで徹底的にドブさらいされるのは明白だしヨ。そ~すっと、リクなんかが汗かいてる 港の現場とかにも、かなりの実質的迷惑が及ぶだろう?」
B「でだ・・・八百政さんヨ、アンタのチカラで、3課の耳に入らないうちに、この贋札が《どうして世に出てきて、徳ベイのポッケに差し入れられてたのか?》可能な限りでそれ調べてみてくんないか??」
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「ってことなんだヨ リクさん」
わたいは「う~~ん・・・ABさんら、港の業務のことを考えてくれはったのは まことにありがたいが・・・でも、反面として、その《謎》も気になるところやわナ・・・」
「うん ボクも 和・D-53号の現物なんて、見たのは久しぶり・・・探偵学校以来かも。」
「ピン札だったのやろ?それ。」
「ああ コレ・・・が現物だよ」
全体的に赤みが強いでス
「え??イイのんか??それ・・重要な証拠物件とチャウのか??」
「内密ってことで貸し出してくれた。外に漏れたらモチロンABさんら処分の対象だな(笑)」
「わあ・・・精巧やナ・・これ。。。コンビニとかで出されたなら バイト店員では ぶっちゃけ まず見分けつかんわナこれでは・・・」
「単純な カラーコピーによる《なんちゃって贋札》とはレベルが違うからネ。磁気インクも使用してるし、《すかし》まで ほぼ完璧に近しい高レベル・・詳細は不明だけどサ、93年当時、公式発表以上にこの贋札広く出回っていたのだと思うネ。」
「ワシが知ってる情報だと、たしか1億6千万円分の贋札刷ったってことだけど・・・」
「うん でもそれ あくまで《警察による公式見解》で・・・実際は おそらくその【3倍以上の数字】が刷られていたのだと思うヨ なんせが日本における貨幣印刷の信用問題にも直結するじゃん?」
・・・一概にいって「紙幣」は その国においての銀行券 「兌換券」でしかありません はい。
みなちゃまは、『 一万円札の原価 』っての ご存知でっか?? 答えはナンと! 僅か【 ¥20円 】でス はい・・・。
20円でしかない「紙切れ」が、ナンで??一万円の価値を保証できるのか?っていうなら、それはまさに「国家の信用」なんですナ うむうむ・・。
容易には偽造できない・・精巧なニセを作ろうとも、スグに使用すればたちまち発覚し、即刻に警察が全精力体制で犯人を挙げ逮捕します・・・それがゆえに、日本の紙幣の世界的な信用度は非常に高いのでして。
ですからネ、ぶっちゃけ 霞ヶ関のオカミは、巷の タバコ屋のおばあさんがニセ札つかまされて泣いてる・・なんてのは《ど~~でもイイ》のでして・・・(--;
日本で 贋札事案が発生するならば、とにかく・・・『国家としての信用・体面』それがチョっとでも汚されるのを神経質に嫌うのですナ うむうむ。
庶民の被害よりも国家の「体面」が大事だとサ・・
八百政「でもサ・・《偽造通貨製造および行使の罪》って、ワリに合わない犯罪なんだヨ。まず執行猶予がいっさいつかないしネ、パクられたなら全員かかわった人間は刑務所行き・・仮出所もまずありえない。ヘタすりゃ《無期懲役》だゼ?日本の法解釈の場合、イッペンも適用されてない《国家転覆罪》それにも匹敵する、極刑に次ぐ重刑な訳だ。だから なっかなか国内犯罪では この日本の場合、それを実行する者が出ないって抑止リョクが働いているといえるのだけどネ」
リク「でもサ・・この《贋札》やけ・・・ど~見ても新品・・・ワシ、とある御仁の《タンス預金》って見たことアルのやけど・・いっくらピン札だっていってもナ、10年以上もタンスに仕舞い込んでると、シワがよってないダケで お札ってのは《かな~り劣化する》モノだお。コレ・・ごく直近に印刷されてるとしか・・・」
八百政「そう・・問題は《そこ》なんだ・・・。コレだけの精巧な贋札じゃんか?コピー技術で済む訳がないからサ・・・これはもう、どこかに・・この贋札の《基盤》が存在して、それなりの機具やインクなんかも調達されている《工場》があって、そこで印刷されていると考えるより他は・・・」
リク「でも・・・ぶっちゃけ・・どないすんのキミ??・・・事によっちゃ・・コレはメチャクチャ!ヤバヤバな案件やデ??」
八百政「わかってる・・・。まさか 徳ベイさんのポケットに入れた100万円分ダケをイタズラとして刷った筈がないからね 偽造犯は。」
リク「それやがナ!ワシかて詳しくはいけど・・大概の偽札事件ってのは、それを《依頼するやつ》《それを印刷するやつ》それぞれが独立して存在するのがセオリーやん?面倒やゾ これは~~・・・」
八百政「うん それなんだけど チョっとばかり作戦が・・・」
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留置所の「面会室」にて・・・
徳ベエ「リクさん ど~も お恥ずかしいってか面倒かけてしましまして。。。」
リク「エエ加減にしなはれヤ・・・とは言いたいが・・・ま エエわ いわんとこ。港のみんなからカンパ預かってきたさかい後で看守さんから受け取りなはりナ。前と違って 差し入れ弁当はアカンねん今、ご自身で売店からなんか買って《自弁》にしなはれヤ」
徳ベイ「なんとも 申し訳ないス・・・」
リク「でナ・・・ワシがココ来たのには もひとつ目的が・・・」
徳ベイ「はぁ・・・」
リク「ではズバリいいまっせ? アンタね・・・ヘタな小細工 考えてへんデ、自分として掴んでいる事実・・・洗いざらい白状してしまいなさいヨ??ぶっちゃけ そうでもせんと、このままズっと留置所暮らしになりまっせ~~それでもエエのんか??」
徳ベイ「げげっっ!! @@;」
キチンと聞けヤ?
リク「ダレが 酔いつぶれて倒れてるアンタを不憫に思ったか?? ポッケに100マンの札束入れてくれるって ンな酔狂な御仁が今時居てるかって!ぶっちゃけ《作り話もイイ加減にしろ!》やデ?わかるよナ ワシのこの物言い・・・」
徳ベイ「へ、へえ。。。」
リク「ズバリ言うが・・・《芝居》やろコレ?? アンタはんなりに知恵使ったツモリやろが、濡れ手に粟で、まんまと100マン手にする作戦・・・なるへそ・・《遺失物》って扱いになった100マンを半年後ならば 大手振って受け取れます♪って それが当初のプランやろ?」
徳ベイ「・・・・・」
リク「だが誤算が生じた・・・受け取ったはずの紙幣はすべて《贋札》・・・ニセの福沢諭吉やったって・・この展開はアンタも 予想だにしなかった そ~やろ??」
徳ベイ「そ~なんス!!あっしはネ、ナニも知らされてませんで 信じてください!!《ある人間を一定期間、監視すると同時にメシとかの世話して保護してくれるならば、報酬支払う》って勧誘受けまして」
リク「ホンマやろな?」
徳ベイ「ホントです!でネ・・《報酬についてだが、今スグ払えってなると、約束どおり50マンだが、ジツは」ココにホレ・・100マンの札束ある》と そいつ・・・」
リク「ふむふむ」
徳ベイ「そいつが言うには《この札なんだが、チョっとヤバい筋のものでナ、今すぐ使用されるといろいろと問題が生じる《ホット・マネー》・・・で・・どうだ?オレを遺失物として、アンタが警察に届ける・・・そうするならば手元に戻るのは半年先で、その時期になってるならば、この紙幣は完璧な《クール・マネー》にチェンジしている。さあドッチを取るか決めろ》ってんで あっしは後者のほうを・・・」
リク「・・・ま あながちウソっぱちとも言えへんようやナ。ほんで?・・素直に教えてほしい事柄が まだまだアルんやが・・・」
リク「よし これで済んだナ。エエか?徳さんヤ、ワシもモチロンやが、ココの警察かて、根っからの悪人とまでいかんアンタのこと、出来ることなら早よお解放してしてやりたいって そう思ってくださる刑事さんらも居てはるのヤ。だから無駄な作話はヤメて、恭順示せ。エエな?」
徳ベイ「へ、へい。。。ところで、リクさん・・・それ・・なんか変わったノートですね。。チョっと見せてくれません?」
リク「うん ノルウェーの船員ヤってるダチから貰ったんや。アンモニアはじめとした化学物質を一切入れてない、いうなら150年前のノートやネ。エエやろ♪」
徳ベイ「うん イイ紙質ですわナ♪ 今の日本にはもはや廃れましたナ 昔気質のこういう手仕事は・・・」
リク「それより・・ここダケのハナシ・・・この事件の展開については《潮時》が肝心とも言える・・・。どエラい大事件に発展しかねない懸念もアルからヨ。だから《あえて》・・・一見矛盾するけども、明日の取調べでは 徳さんアンタ ナンも言わないでおけ。徳さんアンタ、胆石の持病アルやろ?それが痛むとかサバこいて 取調べキャンセルして貰えばイイと思う。その間にワシと友人らが、たとえこの事件が「おおごと」になっても、徳さん アンタに火の粉がかからんように なんとかお膳立てすっから」
徳ベイ「すいやせん!恩にきます! リク親方」
・・・さてと・・・時間はあまりない ウカウカしてられないナ。。。
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「荒くれノベル 跳べ リュウショウ&サクラ」に登場した ハマの昭和時代の「暴力装置」 通称《 怖わチン 》
実態は 「さみだれチンドン屋社中」って、リッパな「芸能事務所」なんですが(笑)今でも細々ながらも、パチンコ開店や商店街の大売出しで チンドンとヤっておりますが。
あやうく斬りコロさせるハメに・・・
かつては リクめのお気に入りの革ジャンを 手にしたダンビラ(真剣)で真っ二つにしやがった 国定忠治の親方 デン助・・・
革ジャン真っ二つのリベンジを思いとどまってやった お返しに『あ、あなたさまの手足になります!!』って誓った以上 働いて貰う(笑)
デン助さん 産まれてサイショの原風景ってのが、敗戦直後の桜木町駅付近の風景ってぐらいだから、まさに!「ハマの戦後の生き証人」
要は「それだけ アチコチにカオが効く」・・・直筆の書状・・・要するに『この書面を持参する 港のリクたる人物に協力してやって欲しい。警察関係の密偵ではないし、ヤクザ組織の者でもない。このデン助が請け負うものでござる』って1つの信用保証書♪
JR横浜駅西口の川沿いの路上に、昭和時代の風物詩的に ただ一軒残った 屋台のオデン屋、
「ほほお デンさんの紹介かい? じゃあそれなりの答えをしなくてはナ」って、屋台のオヤジさんが、夕方からの商いの支度をしながらそう言いました。
リク「ね?おやっさん? いよいよ・・・ココの屋台も閉めてしまいはるって聞きましたが ホンマなん??」
オヤジ「ああ・・・。無許可営業および道路交通法違反なんだと・・・。一時期はみんなでがんばって抵抗もしたが・・・この通り ウチの屋台ダケになっちまってヨ。オレも歳だし 潮時かな・・って うん」
リク「無許可って・・・だけど《営業許可証》は横浜市が発行してるでショ?それに、道交法たってサ、その《移動が可能である屋台》に その法律条項まんま適用するのは あきらかに法律の拡大解釈に過ぎないって思うけど・・・」
オヤジ「むつかしい法律とかってわからないけどヨ、要するに・・・オレらみたいなショーバイ、もはや《時代のジャマだ》ってんだろ けっ!それならイイよ消えてやからヨ」
リク「でも・・・なんか聞きましたデ・・胡散臭い《噂》・・。《自主的廃業は認めん!退去期日満了となって、行政による【強制撤去処分】それ行うまで商売続けよ》って・・ンなこと言ってきたそ~やねですか?役所が・・・」
オヤジ「ああ・・・お役所の役人が描いたパフォーマンスってやつだワ けっ!《不法屋台が行政により撤去される》って《絵が欲しい》ンだとヨ。それよりアンタ リクさんかい?ぶっちゃけ ナニが聞きたい??」
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デンさんの保証書と、屋台のオヤジさんの名刺があるならば、ぶっちゃけ 大抵の「横浜アンダーグラウンド地帯」は、フリー・パスポートを有してるといえます はい。
横浜公園の いっちゃん北西の隅の 市民らには目に付かない一角、そこには小規模ながら展開される「テント村」があり・・・。
ホームレスらによる「段ボールハウス」とはチョっと違う。登山とかでよく使用される「テント」で暮らす とある集団がありまして。
ココには 調子コイたアホな10代の一団も ホームレス狩りだなんてので近づいたら ぶっちゃけ、「生まれたことを後悔します」
チンピラやくざも よほどの用事でもなければ近づかない ある意味での「聖域」・・・。
人目につかず 通行人にも声などはかけず、ひっそりと。。。 そう・・・文字通り『隠れ暮らす 1つの集団』だともっぱらの《 噂 》
ココに立ち入るのは「けじめ」が必要です。要するに、「リーダーの人物」に、予め 侵入する旨を断り、その許諾を得ませんと、果たして五体無事に帰ることができるか??そんなデンジャラスZONEでもある。
「ほお♪ アンタみてえなボインでスタイル グンバツなネ~チャンが なにが悲しくてこんな所に用事だってのかな?」
リクめから サントリーレッドのジャンボボトルを受け取りながら、「リーダー」は笑った。 ボインだのグンバツだのって「死語」ひさびさに聴いたナ(笑)
「明るいうち、太陽が沈まないうちに行けヨ・・暗くなってからだと、アンタ・・ものの10秒で押し倒されっからヨ そうなったら責任とれんヨ・・」
わたいは「あの・・ご心配には及ばない ってか・・ぶっちゃけ わたいですが《突っ込むアナがおまへん》・・これでも《♂》でしてン」
in パラオにて
リーダーは「へぇ・・・マジかヨ!? でも気をつけるに越したことはない・・・アンタならば ケツの穴でも随喜の涙流すヤツは大勢いるからヨ ココらには」
「ええ・・・。けっして暴れる気はございませんけども。・・・貞操の危機を感じたらば、いちお~最低限の《防御》はさせて貰いますけん、その点はご理解を じゃっ」
・・・おいおい・・・まだ太陽が高いってのに・・さっそく お出迎えかヨ?『おねーちゃんドコ行くの?』だと 放っとけアホ!
ケンカしに来たのではない。ココはおだやかに・・・。
なんか「おいた」されたかのようにも感じますナ 気のせいだろけど。
で・・その手を軽くヒネり、そいつの手の薬指を持って 得意の技をかけてような気が これも「気のせい」
すべては気のせい 気にすんなって♪
なんか《ぺきっ》って乾いた音がして そいつがぎゃあ!って叫んで蹲ったような気が。あんだと??《バケモノだ!》しっつれ~やナ・・・ま、コレも 気のせい♪
ったく!無礼な連中だ。。。
平和なうちに 目的のテントに辿り着いて(笑) 『チョっとごめんなさい 開けまっせ。筋は通してあります。わたくし《港の者》ですけん』と 中の人物に声をかける。
テントの中に居たのは、年の頃 前期団塊の世代の人間ってとこか?長く伸びた白髪をポニーテールで縛った どこか仙人じみた男・・・。
見れば、大きな怪我でもしたのか? 左の甲から指にかけて、圧縮事故みたいな ひきつれとダメージがあるみたい。これでは日常の諸動作にもハンデを感じることだろう。
「失礼します。・・・《徳ベイさん》といえば まさか知らんとはおっしゃいません・・・よネ??」
「それじゃあ《これ》・・・たしかに引き取らさせていただきますから。心配ないです、まだ世間的に表沙汰の騒動にはなってない。《平穏》は保証します。それでイイのですよネ?」
『ああ・・それでよろしく頼む・・・徳のヤツには よろしく言っといてくれ。もうココにはけっして来ないようにってのも どうか忘れずに・・・』
もう二度と逢うこともあるまい・・・
「承知いたしました。それでは、どうか お元気で」
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八百政「で・・・ココでボクらの役目は 事実上《おしまい》になっちゃったんだよネ」
リク「うむうむ そ~なんヤね。ぶっちゃけ《この事件》ワシらが想像している以上に 深くて大きいモノだった気が・・・」
白髪の老人 通称「師匠」から受け取ったのは・・・《和・D-53号》事件で使用された ニセ札の【 基盤 】・・・。
見た目としては B-5版ぐらいの 単なる銅版のカマボコ板のようでした はい。
いっとき 世間を騒がせた あの「贋札事件」の一万円札は、すべてがこの「基盤」より刷られて 世を震撼させたって。。。
その 刷った当人こそが 今はテント暮らしをしている その「師匠」であったという顛末。 徳ベイのポッケに差し込まれていた あのニセ札も この「基盤」から産み出されたモノ。
おねだり刑事 ABさんらには、一応の顛末と訳を話しました。モチロン、「師匠」より預かった 贋札の基盤もまんま渡した。
A「八百政からの報告も受けた。ココまで込み入った背景だとは思いもしなかった・・・。こりゃもはやウチも本店がかっ攫っていく案件だわナ。3課どころじゃない・・・2課も、ヘタすりゃ 総務省に 財務省筋・・・ヒョっとすんなら【公安までも・・】クビ突っ込んでくる可能性も・・・」
『なんか・・エラいモノを受け取っちゃったよナ・・・。この先の展開を思うと正直 アタマ痛てぇ~(泣)』ABさんはボヤいた。
『って・・ことで・・ウチとこの 徳ベイについては、コレでも~解放ってことで よろしおますわナ??』
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メシでも食うか? こ~ゆ~トキってなら カツドンしかナイっしょ♪ ってことで、
無事に放免された 徳ベイを連れて 帰ります道すがら そば屋に入りました リクめと徳ベイ。
ふたりがけのテーブルでトイメンでは 圧迫面接になるだろうって考え、わたいは スグ横の テーブル 徳ベイと同じ向きの方向に座りました これで視線を合わせずに済む。
カツドンが運ばれてきて 待ってましたと箸をとる 徳ベイにリクめは 告げました。
・・・徳さんヨ、食べはりながらチト聴いてくれ これからチョイとだけ・・・ このワシの《独り言》をナ。イチイチ答えないでエエよ、ただ 右から左へ聞き流してくれ・・・。
ぶっちゃけ・・・よ~くも 考えたモンよナ・・・【アンタたち】・・。いや、ホンマに感心してるのヤて。うん・・・。
実際 《ジツにウマい手》ヤ・・・。偶然に一見観えて・・・そのジツ すべてが「ソロバンずく」だったとはナ。
あの・・・ハマ公園のテント村の「師匠」って、和・D-53号事件で、贋札、その基盤を彫って、印刷までこなした「作成チームの親方」だよナ??
トーシロやけど このワシかてある程度は知ってるデ、贋札の製造は個人では無理ヤ、【協力体制のチーム仕事】でないとナ。うむ。
【刷り師】ってのやろ?贋札仕事での《隠語》で、あの「師匠」の役割は・・・。
ほんで・・・特殊インクとかを調達する係も必要ヤ。磁気やホログラム、透かしまでキチンと処されているって点で、和・D-53号事件で使用された一万円札は一部では《偽札の芸術品》とまで呼ばれたそうやけど。
【燃料屋】って そ~呼ばれるそ~やナ?その分野におけるエキスパーターが 絡んどった筈だわナ・・・おそらくは、贋札製造にいたるまでに、印刷業もしくは、渡金(メッキ)経験技能者やとワシはニラんでる・・・。
青酸カリってな、危険な薬物も必要になるから
ほんで・・・案外 大きな役割・・・【刷るが為の《紙》】が是非とも必要やんか??そこで登場するのが【紙屋】だ うん・・・。
どうした徳さん? ノドつまらせたか?? 落ち着いて食べなさいって。言ったやろ?あくまでコレは ワシの《独り言》やけん・・・
紙幣印刷用の和漉きの紙ってのは、一般にはゼッタイ流通しよらん いわば《官制品》ヤ。ま・・マッタク同じモノを それも大量に調達するのは事実上不可能・・・
「ミツマタ和紙」といって唯一「便箋」で流通
・・・そやけどナ・・どうやろか??ぶっちゃけ・・【その分野のプロならば・・・】
100%同等とまではいかなくともだ・・素人の目をクグり抜ける程度のモノで良いとするならば・・それと近しい《紙》ドコで手に入るか?? 知っていても不思議はないよナ??
徳さんヨ・・アンタ、その【 紙屋 】ヤったンとチャウんかい? エエって!答えなくてよいから。
ワルいが、アンタの《前歴》ワシのダチに調べさせて貰ったから。他言はしない コレからもズっと。だから安心しぃ。
アンタ、昔・・・愛知県で紙問屋経営してはりましたわナ?? なるほど それでか・・ワシの持ってたナンてことないノートに興味持ったのも・・・。うむ。
たしか、名古屋あたりに《工場》が在ったそうだってナ。でも、警察が突き止めてそこ、踏み込んだときには モヌケの空で・・・。
まんまと逃げよったってより、警察がそこキャッチするってよりも かなり以前にその工場で仕事してたらしい人間は『なんらかの理由で逃亡したのではないか?』ってのが当時の警察の見解。
密かに喧伝されている噂では・・・どうも この《和・D-53号 事件》ってのは、贋札製造のテッペンっていうのは、個人とか超越した たとえば《北の共和国》・・・それによる企みであったという根強い噂も・・・。
思う ってか、想像の範囲でしかナイのやけどネ・・・集められ 請け負ったはイイが、事のあまりのヤバさにビビった《製造チーム》は揃って隙を見て逃亡した・・・のとチャウのかなあ?って コレも《想像》
イザって際の《保険》のツモリだったのかな?
《刷り師》は贋札の基盤・・・で、《燃料屋》は、印刷工程で使用する シアン化ナトリウム・・要は《青酸カリ》・・それ携えて逃げた・・・。
《紙屋》がナニ持ってったか?は ぶっちゃけ興味あらへん。
命からがらヤったンと想像する うむ。で、無事に逃げられて それぞれにチームは解散した。・・・筈ヤった・・・。
それが ど~いう偶然の巡り会わせか??《刷り師》《燃料屋》そして《紙屋》が このハマの街で【 再開して・・・ 】
偶然にも「チーム」が流れ着いた先が・・・
それって けっして 嬉しき同窓会ではない・・・むしろ 【かつてのチームが再結集した】ってウラの情報がヤバい筋にも伝わるリスクが当然に・・・。
ほんで、ぶっちゃけ・・【 またもや《その指令》が発動した 】のやと思うナ うむ。
いっとくが【想像】やデあくまで・・・絡んでいる骨子って 今度の・・【 衆議院選挙 】だって思う・・・。
TV、マスコミで鳴り物入りの「例のミニ政党」・・・かなりの候補者立てルよ~やけど、ぶっちゃけ 一人の候補について その【供託金 300万円】どないすんねん?って疑問が。
選挙の供託金は ぶっちゃけ「見せ金」ヤ、今の上げ潮ならば 一定得票数以上はゼッタイ集められるだろうからヨ、あまりにも得票が少なすぎるが故の《選挙管理委員会による供託金没収》は まずありえないだろう。
突出した日本の「供託金の高額さ」も問題・・・
文字通りの【見せ金】・・納めた供託金ってのは、調べたら判った・・・選挙管理委員会の金庫に封をされて厳重に《保管》されてヨ、驚いたのだけど、【金融機関は通過したりしない】ンだワ うむうむ・・・
・・・ってことは どうだろか?? それこそ その【見せ金】・・・まさかニセモノやないか?ってチェックするなんてありえない訳、《性善説》ヤからナ本来・・・
ある程度以上 精巧に刷られている贋札ならば、ぶっちゃけ 充分!! 用は成すってモノやんか??
例のミニ政党、当確ギリギリ含めて 全国で 約40名ほどの新規立候補者を擁立するらしいけど、ワシが勝手に推察するところ、【20名】・・・コレは なんかハプニング起きない限り当選するだろうって・・・
ぶっちゃけ 【 それの供託金用の《贋札》 】請け負わされたのではないか?? って そ~見立ててるんだワ うむ。
だから 当初の約束では キッチリ 6千万円分の福沢諭吉さえ刷って仕上げるなら 事は【終わりの・・・約束だった】のが・・・
ぶっちゃけ「選挙にワイロ」は枕詞のよ~なもの
ナンのことない、こんなワルい企みを強要してくるよな連中ヤ・・早いハナシ《もっと多く刷れ!》って迫ってきた そない思うのだ。
なあ 徳さんヤ、あの「師匠」やけど、ぶっちゃけ 末期の《肺気腫》なんやてナ?本人から聞いた。
『もはや 昔のように逃げるだけの気力が もはや無い・・。出来るならばこのまま静かに 死にたい・・・』ってサ 師匠・・・。
ホント・・・マジで【この作戦】思いついた人間は ぶっちゃけアタマいいデ♪
この事件を・・・【 警察に掘り起こさせる細工を仕掛けたのだよナ?? 】違うやろか? ふふふ♪ 独り言やからあくまで そない固まるナ 徳さん。
あくまでも 1つの「仮定」としてのハナシやて・・
ま・・・安心して構わん・・・思いますデ。モノの判る刑事さんらに、例の《基盤》のおみやげと引き換えに、
心配あらへん♪『師匠って人間が大岡川付近で偶然拾った拾得物』って扱いヤ。あくまでも善意の提出。ぶっちゃけ・・エエやん?その程度の協力体制で な?
「師匠」がいよいよカラダがヤバくなった際には、って・・それモロ今なんやけどナ・・・。しかるべき収容施設、それが《警察病院》ってなら、《例のヤバい筋》の懸念もナイやろ♪そこに収容して貰う確約はもらった。ベッドの上で死ねたらエエですやんか?
で・・・懸念するのは【燃料屋の行方】だわナ? 今でも青酸カリ持ってるのやから サイアク・・自殺でもしたならシャレにならへん・・・。
なあ徳さん・・ヒョっとして【紙屋】は、それ心配して、ワザとに・・・【テメエのポケットに、100万円分の贋札仕込んだ】のとチャウやろか??
おそらくは・・・刷りの具合がワルい そんなシロモノをワザとに選んで、警察でスグ 足がつくように・・・ってナ。
紙屋も当初はどっかへ逃げるツモリやったけども、かつての仲間【刷り師】が心配で よぉテメエ独り逃げられへん・・・
ドコに逃亡したのか判然としない かつての仲間《燃料屋》を・・・ぶっちゃけ これだけのデカい騒動にもなりかねない背景を有している事件やからナ、個人ではわからんでも、コレも心配ない・・・おそらくは あの【公安】が、リキ入れて、逃げた燃料屋の居場所を突き止め保護してくれるだろヨ うん。
で・・・さてと、そうしたなら・・【紙屋の処遇はどうなるのか??】・・・だわナ。
仮にだヨ?? 徳さんアンタが その【紙屋】だとして・・・指定された《紙》を 今回 調達したとしましょう。
だけど・・・ココ聞き逃すなヨ? 紙屋としては、【それが何のための用途かは一切知らなかった】
盗んだわけでも 騙し盗ったでもない、単に《紙を》仕入れて渡したダケの人間、どないしても検挙して裁かねばならん理由はアリますかいナ?? ってこと。
なあ徳さんヨ、今頃な、警察組織の内部は ぶっちゃけ《祭り》やデ(笑)ドコの部署が どの部分を担当するか?内部で強烈な 綱引きが展開してる雰囲気やデ。
こういうの・・・【スキにさせとかない??】もはやこの案件、ワシらみたいな者らのレベル遥かに飛び越え《大成長》してまったンやワ。
かつての 贋札製造チームもだ・・センチな感傷はヌキにして、『もはや歳とった老人でしかない』それを追いかけたのが 日曜探偵とその変人の助手 それだけヤ♪
ワシらなんか 単なる部品・・・コンテンツのごく一部に過ぎない、桜田門もワシらには興味などないサ。
わかったナ?? 独り言は 以上ヤ。クチを閉ざして息ダケしとることヤ しばらくはナ。それが 長生きの秘訣(笑)
なんや まだカツドン残っとるやんケ ワシ先に帰るから、ユックリ食べなはれヤ♪ じゃネっ♪♪
《 和・D-53号事件の その後の顛末 一部 》
捜査本部は、KやMらの取り調べを本格的に開始したところ、Mは「童話作家の武井遵(当時49歳)から、
知人の選挙応援するのに見せ金が必要だ」と言われ1000万円の報酬で3億6000万円の偽札作りを依頼されたことが判明した。
そこで、捜査本部は武井の行方を追い、同月13日ホテルに潜伏していた武井を通貨偽造の容疑で逮捕した。
武井は、北原綴のペンネームを持つ童話作家で、その著書は全国学校図書館協議会推薦図書になっていた。彼の両親は父親が韓国人で母親が日本人。
父親は親日派の詩人・金素雲で北原白秋の門下生であった。だが、武井が2歳の時に両親が離婚し、以降は母親に育てられた。
武井は成長過程で差別を受けたことや父親に対する憎しみから非行にはしり、高校時代に傷害事件を起こして退学。
その後、暴力団員、バンドマン、宝石ブローカーなど職を転々とした。その間、わいせつ罪、銃刀法違反、重過失傷害、恐喝、詐欺など8回の逮捕歴があった。
昭和51年2月にはベルギー人の宝石商から宝石を奪うため水中銃で撃ち、殺人未遂で懲役8年の刑に服していた。この時も、宝石を持参させるための見せ金として偽札を使っていた。
ぶっちゃけ・・・教科書に載る《正義》ばかりじゃ 荒くれ稼業は出来ないッス ははは♪
(だけど 真似すんなヨ:笑)
どもども♪ 肩凝らはれましたやろ?(^^;