ココロは荒くれ！カラダは乙女？？

　『複製はしょせん複製だ。みんなをだます』・・・・・

　　　　
　　　　探偵　八百政　登場♪

ＪＲ横浜駅西口の老舗有名デパート　Ｔ島屋・・・

『特別展示会　坂巻応艶　水墨・日本画　展示』が開催され、歳の　お歳暮商戦の前哨戦時期とも重なり、土日のみならず　平日も多くの観覧者が集まりましたと。

リクめの会社　叔父貴である社長っというのも　日本画と水墨のファンのひとりでおまして、

『はぁ？　水墨？？　《サカマキオウエン》？？　ナンやそれ？　喰うてウマいんかい？？』ってな事しかいわない我等　荒くれを

「どあほっ！！　ぶっちゃけ　人間としての常識やド！オマエら　東京スポーツばっか読んどらんと、少しは自国の美術ってもん　勉強せんでどないすんねんっ！？」っと叱り飛ばし。

ボロカスにケナされて我等・・・『くっそ～～　云われ放題もクヤし～から、いっちょ　この際　観ておくとしねえか？その　展示会とやらをヨ』

ちょうど　午前の仕事が　若干早めに終わった　ある日の昼時、地下鉄で僅か数分の　Ｔ島屋デパートへと、お昼のランチを兼ねて　ボクちんらは出かけました。

　　　　　　　　　　

着いた　Ｔ島屋の、食堂街の階で　いちばん空いている　日本そば屋さんに入って、ザルそばだのをかっこんで・・・楊枝でシーハーさせながら　同じ階の　美術展示場へと向かいます　不真面目な我々。

　　　　　　

すると・・・展示場の　入口付近に　なにやら　ザワザワした動きがありまして・・・

見学に入れない訳ではありませんが、なんか　ヒトの流れがスムーズにいってないというか、ヘンな感じです。


フト・・・観ますに、ありゃりゃ？？　なんでだろか？　「おねだり刑事ＡＢ」のＢさんがいてはりますではないきゃ・・・

Ｂ「おお　リクか・・・見物に来たんか？」

リク「なんぞありましたのん？？Ｂさんがココにいてはるってことは・・・事件でっか？」

Ｂさんは『説明すんのもかったりぃ～ゼ』って感じの口調で・・・

Ｂさん「いや・・・ナニがあった・・って、そんなんじゃないんだワ。これから・・というか、要するに　オレなんぞもよく要領を聞かされないまま　上からの命令で出番（でば）ってるって　それだけでナ」


リク「外部に他言はしません。許される範囲で　ね？？」っとく下がると

Ｂさん「うーん・・・他ならぬ　《檀家》のリクだかんな～～。」

（Ｂさん独白）・・・ジツはナ、ヘンなタレコミの電話が　ココ、Ｔ島屋の事務局と、ウチの署に　同内容の電話があって、もちろん両方とも匿名・・・。

曰く『サカマキノウエンの展示会に出ている作品が、公開中にニセモノとスリ替えられる　不穏な動きが在る』って物騒な内容。」

だいたいがこういうのは、トーシロの　単なるイタズラ　もしくは嫌がらせか・・・仮に絵を狙う　窃盗グループなりがあるとするじゃん？で、その犯行グループの中で、実行以前でビビっちゃって　警察に《阻止してくれ》って　泣き入れるってパターンな。

オレなんぞも　お恥ずかしいが　柄でもナイんで　日本画とか水墨画の価値なんざ　一向にわからんのだがヨ・・・アレだってナ、まあ　名前だけは知ってる程度の　サカマキオウエンか？ココなんぞに展示されてる作品、売買されるとするなら、１枚が　軽く《一億円》・・・それカンタンに超える値段だってえから驚くよナ。

で・・つまらん　タレコミ電話だろ　って、放置したいのはコッチの本音なんだけどヨ・・・リク、オメエなら知ってるべ？《絵画美術品　移動時保険》ってやつ。うん　そうそうアレな。

美術品がアッチコッチへ　地球規模で貸し出されてるからな、移動中に　もしものことがあったらシャレになんないってんで、創設されてる損害保険な。

チト、セコくてカッコわり～話なんだが、そういった保険会社の管理部門とかに居並ぶのは　元・桜吹雪から下ってきた連中・・・といえばわかんだろ？（嗤）

そ～ゆ～事・・・《旧ＯＢ筋からの　たっての依頼》って、いつもの《法則》が発動されてヨ、バカらしいけど、こうして毎日　展示開始時間から終了まで、巡査３名と　刑事２名以上で・・・

警察ＯＢのいる保険会社としては、ナンも起こらないのが当たり前♪で　バカ高い保険料を　アレは掛け捨てだからポッポに入れてヨ、ぶっちゃけ　その保険料が　アイツらの給料と消えてるって訳だ・・・

ナニか勃発して　１円でも損害保険料を払うのはイヤです！ってのがアイツらの本音・・・

カタチだけでも『警戒してま～～す♪』って《絵》作ってる訳♪　ん？Ａの奴か？よくわからん（笑）このデパートの中に居るべ。女子店員のケツでも触ってンじゃねえの？（笑）

しかし・・・今時　《美術窃盗団》なんて、陸続きの欧州ならまだしも、島国の日本で起きる筈は無いゼっての。持ちだせないもの国外に。

・・・ってのは　あくまでジョーク。なんかヨ・・・アイツは、オレさま以上に　事件については《猟犬》じゃんか・・・

長年のコンビだろ俺ら、なんかわかるんだワ。ぶっちゃけ　このデパートじゃねえかな？？　なんかしら　Ａの奴がピンとくる　事件の匂いを嗅ぎつけたかもナ・・・。


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しかし・・・その『ありえない』って事が　実際・・・起きてしまったようなのでして・・・。

この先　日本に大きな災害や事件等が無く、また　文化庁って組織が無くならず稼働していくなら、

およそ２０年先には　おそらく《国宝》に選定されるだろうと噂されてます　ノウエンの代表作の１つ『厳冬朝風景之図』・・・

美術にまったく明るくないリクめらでも　ＴＶ画面や　雑誌の掲載で知ってはいます　それがどうも・・・『スリ替えられている形跡が・・』と。


その日本画の正式所有者は、山梨県の某　私設美術館で。作者でありますノウエンが、一時期　保養の土地として　この地に逗留し、

ノウエン当人の感謝と善意として　無償でこの美術館に寄贈した作品でして。

不特定多数の多くのヒトが出入するデパートですが、　Ｔ島屋ほどのネームバリューとなりますと、たとえ「借り受ける立場」だとしても　ケッコー高飛車でして・・・

山梨の無名な美術館相手ともなると『展示してやる』ってな態度・・・当然　借り賃は払いますが、作品の送り出しの梱包からはじまって、展示期間終了となって、また　梱包して返却となるまでのいっさいの手間を　デパートが　それをするのではなく、すべて美術館を呼びつけて　ソッチまかせの作業としているのが現状だそうです。


で、その　Ｔ島屋の　特別展示会が終了する　前日の夕刻あたりから、山梨の美術館スタッフが　泊まりがけで出番ってきまして、翌日の終了後の　提供している美術品撤収の段取りをしていく訳なんですが。

勿論ですが、昨日や今日　美術スタッフになったって連中ではない、超ベテラン美術員　阿久津って、アラカンにさしかかってる女史が・・・

　　　　　　　　　　　

『おかしい！・・・ココに展示されてる《厳冬朝風景之図》は、ウチの美術館で保有しているモノとは違うとしか思えません！』っと騒ぎまして・・・。


最終日の前日　ウィークデイの月曜午後で　それほどの観覧者もおりませんで　大騒ぎには至らなかったのでありますが、当たり前ですが　関係者にとっては　まさかの大騒動・・・。

ヘンな話です、ナニも起きていないウチは、警察に厳戒態勢を依頼しといて・・・イザ、事が起きるなら　当の　Ｔ島屋は、『ナニも起きてませ～～ん！！』って、態度を装った・・・。

ナンでもその傾向がアリますが、　大手デパートというのは、とにかく・・・マスコミ発表による《スキャンダル発覚》を嫌がり　かつ恐れます。

「この絵はニセモノだ！」って　声が挙がっているのに　必死にそれを封殺する戦略をとり・・・

Ｔ島屋に　実質的に子飼いにされている　美術判定員なる　要は　御用専門家がスグに飛んできて・・・「え～・・・慎重に調査した結果　この絵は間違いなく《本物》です！」って宣言。

公式的には「はあ　そうですか」・・・となりますが、考えればダレでもわかる・・・本来の所有者サイドである　阿久津女史は、貸し出しで外部へ出ている期間を除けば　この問題の絵を　数十年に渡り　毎日観ていた　って事実・・・。


ぶっちゃけ・・・『ナニも起きてはいない　絵も本物』・・・その方が　ナニも面倒はありません　それは事実・・・。

Ｔ島屋のメンツ、それだけではなく、毎日出番って　警護していた　ＡＢさんらの責任も追及されない。

Ｔ島屋サイド　Ｍ課長は云います・・・『はい　警備に落ち度はいっさいありません。展示時間内は毎日　警察官が見張っており、デパート営業そのものが終了し、次の日の朝までは　監視カメラの作動、映像はＵＳＢ保存。要するに《１秒のスキもない》その状態で　ニセモノとスリ替える作業はありえません！』と。

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「なあ　リクさんはどう思う？？」って、ふいに　盟友　八百政よりデンワを貰いまして・・・。

「なんのことヤ？」と　問うと　八百政「・・・ヘンなことから　オイラに　お鉢が回って来ちゃったヨ。観に行ったんだろ？　サカマキノウエンの展示会。それの　ニセモノとスリ替え容疑・・・例の騒ぎ・・・」

　　　　　　　　
　　　　　　　イケメン敏腕探偵の登場♪

わたいは「うん　観たけどナ、正直、ワシなんぞに美術の真贋なんてわかる訳あらへんがナ。アレがホンモノってなら　そうですか・・としか言えないし、ニセモノってなら　あそうですか・・としか云えへんデ」

八百政「うむ　オイラだってそうさ。だけど今・・・Ｔ島屋の態度は相変わらず《ウチに落ち度は無い！》だし、ＡＢさんとこの警察署にも、どうも文化庁筋からの《圧力》がかかっていて、絵の真贋についての捜査に着手出来ないそうなんだ」「そうなんかい・・・」

八百政「山梨の美術館・・・阿久津って女史、云いだしたら聞かないとゆ～か、『ニセモノを持ち帰るなんて出来ない！』ってチョっと意地になっててサ」「ふーん　タイヘンそうやナ」


八百政「今現在だけどサ、世間的には《それどころじゃない》だろ？？あと数日で、日本の政権がまた交代するかって微妙な時期。Ｔ島屋サイドなんだけど、この《騒ぎ》が報道されないように、大手新聞各社に、破格の《広告発注》して　記事化するのを防いでるって状況なんだわ」「日本って　いつもそうやナ・・・」

　　　　　　　　　

八百政「うん。だけど、世の中　めざとい連中はいるもんだ。不自然に量の大きな　Ｔ島屋の広告発注に《おや？》って、疑問を抱く、いわゆる　ダーティー・マスメディアの連中や、表面的には壊滅した筈の《総会屋》・・・その勢力が　Ｔ島屋内部になにか起きてるかも？って、早くも跋扈し始めてるって状況でサ　今」「ふむ　でもそれでなんで？キミのとこへオファーが？」

八百政「うん・・・ジツは、オイラが以前所属してた興信所、ぶっちゃけ　そこの所長がサ、Ｔ島屋横浜店の　副支配人と兄弟で。」

リク「あ　なるほど・・・。正式調査業務での発注は出来ないから、今はもうヤメたったキミに、内密理に調べろと・・・」

八百政「そういうこと。たまらんゼ実際・・・いうなればコレ　隠密調査・・・調査を名乗る事も出来ないし、完全な《ゴースト・プロトコル》（記録されない活動）」

リク「表立っての《調査》はよぉ出来ませんっちゅ～ことか？？勝手なモンやナ・・・アレやろ？もしかしてキミの調査、事情知らない　関係者に不審に思われて通報されても、それは、キミっちゅ～《個人が勝手に行っていた事》にされてまうンやろ？ワリあわんデしかし・・・」

八百政「うん・・・ヒントもないまま、協力も得られず、陰から　あの日本画の《真贋》を確かめよ！ってんだから　泣けてくる・・・」


リク「たまらんナ・・・でも、大丈夫なんかい？キミとこのフルーツ店かて、もうじきに　年末繁忙期で寝る暇もあらへんほど忙しくなるやろが・・・」

八百政「ああ　それがアタマにあるから　早いとこ仕上げないとネ。で、すまんのだけど・・・オイラは、Ｔ島屋に、昼間は清掃員。夜はガードマンとして身を偽って潜入するから・・・リクさんのチームも忙しいのはわかってるんだけど、１名でいい、男子を　オイラの仕事の助手として　借り受けられないだろうか？頼む！遅くとも３日後には解決させるつもりだから」

リク「おおイイで♪　本来ならワシが行ってやりたいとこやけど　そうもいかんでナ・・・ウチとこチームのミツオの奴を派遣させる　まかしとき♪」

　こうして　探偵・八百政の調査ははじまりました　はい。


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ココから　逐一　八百政の行動を書きますと　厖大な量になってしまいますので、あえて　事の「結論」を申しますと・・・

やはり展示されていた「厳冬朝風景之図」は巧妙な《贋作》でした。しかし・・・無事に（？）山梨の美術館には　まごうことない《本物》が返還されました　それをお伝えします。

　


　　いろんな意味で『物事にはウラがある』・・・それでした　はい。


ココで　いちいち読むのもご面倒とは思いますが、チョっとだけ《絵画の贋作》について　ご説明します・・・

究極の《ぶっちゃけ》・・・ですが、パリのルーヴル美術館にある　おなじみ『モナリザ』・・・

それが・・・『本当にホンモノ』と云いきれるのか？？というなら　それは「永遠の謎」なのです　はい。

　　　　


贋作(がんさく)とは、誰かが制作した絵画・彫刻・書物などの芸術品や工芸品を真似て制作された模倣品のことです。

贋作に対して、本物の作品は「真作(しんさく)」と言います。贋作は、偶然できることは極めて少なく、ほとんどは意図的に作られたモノです。

ただ、制作者の力量によって、その精度は大きく違います。モナリザ・・・ほどの世界的有名絵画であるなら、当然というか、それが仮に『贋作』だとしても相当のレヴェルであろうことは明白で、ある意味こういうのは　ニセモノというよりも、動物で例えるなら　もはやそれは『クローン』ではなかろうか？？という意見も有ります　はい。



その贋作ですが、絵画の贋作事件として最大と言われているのは、ハン・ファン・メーヘレンの贋作事件です。

ハン・ファン・メーヘレンは、敵国であるドイツに母国の芸術遺産である【フェルメール】の作品を売り渡した容疑で、

　　　　　　

1945年7月7日にオランダ軍当局によってアムステルダムで逮捕されました。

そして、取り調べを受ける中で、ハン・ファン・メーヘレンは、売り渡した作品は真作ではなく、自分が描いた贋作であると自白しました。

リクめにはですネ、昔からの腐れ縁のダチで、『怪しい絵描き』ってのがおりまして（笑）（＾＾；

そいつはあくまで『趣味の一環として　ニセ絵を描いてる』と云い張りますが　ぶっちゃけ　ど～なんでショ？？（－－；

で、そいつが云いますには、ニセ絵を描くばやい　いっちゃん難しい作業は　デッサンや色塗りとかでなくて・・・

　いわく『なんたって　《いかにして絵が描かれたキャンバスや紙を　旧く見せるか》それに尽きる』とのことで・・・。

とくに　ＰＣや超音波を利用した「断層調査」が可能になっている現在では、たいてい贋作というバケの皮がはげるのは　きまって　「紙の質」なんだそうで。


戻りますが　しかし、誰一人としてハン・ファン・メーヘレンの自白を信じる者はいませんでしたそうで・・・

それは、カンバスや絵の具などは全て17世紀のモノであったことと、構図や筆の運び方などはフェルメールの作品そのものだったからです。

『コレのドコが贋作だってん　おおっ！？』っと責められたンですナ　うむうむ。

仕方なく、ハン・ファン・メーヘレンは、贋作の制作方法を詳しく説明しました


その贋作作成方法ですが、・・・当時として　皆、息を呑む驚愕するべき手法で・・・

その絵の具をフェルメールと同じアルコールで溶かし、アナグマの毛の筆を使って絵を描いたようです。

そして、カンバスを何度も丸めて絵の表面にヒビを入れ、そのヒビに墨汁を擦り込み、あとは絵の角を破るなどして古びた感じを醸し出したということです。


その説明だけでは贋作と信じることが出来なかったため、裁判所は獄中でハン・ファン・メーヘレンに贋作を描かせることにしました。

　　

ハン・ファン・メーヘレンは「寺院で教えを授ける幼いキリスト」という主題を選んで、約2ヶ月あまりで完成したのですが、専門家たちはその完成度の高さに声も出なかったようです。

その結果、ハン・ファン・メーヘレンが売り渡した絵は贋作と決定されました。


ハン・ファン・メーヘレンは、マスコミになどに売国奴という汚名を着せられ、袋叩き状態でした。

しかし、一方では、ハン・ファン・メーヘレンがナチスのゲーリング元帥に165万ギルダー(現在価値で約2475万ドル)で「姦通の女」を売ったとされており、

ゲーリング元帥はその支払いのため、強奪した200点あまりのオランダの油彩画と引き換えるという取引をしたので、レジスタンス的行為であるとみられて、担当士官に好意を持たれてもいたようです。

要は　云いたい事はですネ・・・１９４５年とはいえ、欧州の美術鑑定の最高峰を　個人の無名に近い絵描きがダマシてしまったという・・・

ある角度でいうならば　美術ってのは『ホンモノにちがいない』ってゆ～　一種の「信仰」・・・それと、「この絵を愛する者はきっと皆そうに違いない」という願望と「性善説」で成立しているといえます　はい。


Ｔ島屋デパートに潜入した　八百政が直面したのは　まさに上記のような実態・・・

監視する警察官に加え　監視カメラ・・・それが徹底されているとはいえ・・・１点が　ジツに一億円を優に超える額なのにかかわらず、

管理体制というか　Ｔ島屋サイドの警備の概念は、正直『ナニも起きる筈がないじゃん♪』って　お気楽主義・・・小学生の絵画展示なんかと　殆どナニも変らないていたらくだって事がスグにわかり　八百政は逆に驚いた　と・・・。

ぶっちゃけ・・・『タイム的ラグ』・・・それが　ボコボコあるのです　はい。

警察官による厳重な警備・・・とはいっても・・・サカマキノウエンの展示会ですが、それへの《入場可能時間》それは　Ｔ島屋が閉店するよりも、３０分前です。

入場ゲートを閉めても、展示会場には　まだまだ閲覧者はおりますし、その他にもいろんな人物が出入りしていて　いちいちチェックもしてません。

ＡＢさんたち　所轄の署員らは　ぶっちゃけイヤイヤ来ていますから、入場終了と共に　待ってました！ってラナウェイ。

デパートがジャストで閉店と成っても、終了を知らせる店内放送と共に、完全に最後のお客が出て行くまで　およそ１５～２０分ぐらいの幅は当たり前にある・・・

ましてや　繁華街　駅前デパートですから、最上階の　食堂街ってのは、　さらに遅い　夜の１０時閉店ですから。

ぶっちゃけ　同じフロアにあります　美術展示会場付近に　誰ひとりいなくなるってのは　Ｔ島屋の説明よりも　ズっと精度が落ちるとゆ～か、信頼に値しない。

　　

少なくとも　監視カメラが作動するまでの、　ＰＭ６：４５分あたりから　ＰＭ７：４０分あたりまで、ジツに　１時間近くも・・・

『その気になれば　ダレでも簡単に入り込める・・・』そんな　空白のスポットが堂々とあったのでした　はい。

　　　　　　　　　　　　

ぶっちゃけ・・・基本的に『日本人は誠実で、盗みの行為なんか　まず行わない』って事で　成り立っているのが、日本における全般的な『セキュリティーのレベル』なのでした　はい。


八百政の潜入の合間に、ボクちんらは協議しまして、「この騒ぎ」　問題のネックとなるのは・・・


　仮に絵が　ニセモノとスリ替えられたと仮定するなら　『いつ　スリ替えられたか？』ではなくて・・・

　『スリ替えを実行した《犯人》に　どのような目的とメリットがあるのか？？』それだと考えました。

で・・・考えましたが、第三者による物盗りだとも思えない・・・抜け穴だらけとはいえ、警察＆監視カメラをかいくぐった犯行とは思えない。

とすると・・・可能性の範囲として　浮かぶというより　残るのは『関係者による犯行』

●　まず、Ｔ島屋の関係者・・・可能性は高いとは云えませんが、なんせ員数として多いから、行きずりの犯行を含めて浮上

●　次に　警察関係者　ＡＢさんらがそんな真似はする筈は無いと思いますが、現場である展示会場で、イチバン他人へ指示を出せる立場ですから。

●　次に　ホンモノの絵画が《人質》になっている可能性が在ります。専門鑑定員（信用出来ないにせよ）判断でも『問題なし』とされるほど　贋作だとしても　かなり精巧なモノとスリ替えている・・・ヒョっとして、犯人は　Ｔ島屋サイドに、ホンモノの絵画を《誘拐》して、ひそかに　身代金を要求しているのではないか？？

　そして最後に・・・　●　絵画の所有法人　山梨の美術館職員　阿久津女史による《狂言の可能性》・・・目的はわかりません・・・しかし、ホンモノを貸し出したのに、返ってくる際にはニセモノへと変化している・・・当然　激昂する所有者・・・謝罪し　金銭的賠償をする　Ｔ島屋サイド・・・って、この流れが、《意図的に演出》されている可能性だって否定できません。


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　で・・・ですネ・・・前にも述べましたが、《謎》が解ける所まで辿りつく・・・それ以前の　探偵の仕事なんてのはジミもいいとこ・・・微塵もおもしろみはございませんゆえ　割愛します（いかにもランボー：笑）

で・・・『　よおしっっ！！　謎が解けたゾ！！　』って結論に達したトキは、ぶっちゃけ　ボクちんらは　喜ぶってより・・・

『・・・なんだこれ？？』って、さらにクビをヒネらざるを得ない・・・ってのが正直なところでおました　はい。

　　　　　　　


　　　　　　　　　　【　謎解き　披露会　】

・・・ぶっちゃけ　実際は　こんな「いかにも探偵小説風な展開」なんつーモンは　いっさいなかったンでおますが（笑）

ま～～ノベルですので　チョイとリクちゃま的に「演出」させていただきまス　はい。

集まったのは、警察から　おねだりのＡＢさん両名。Ｔ島屋副支配人及び　警備管理担当者のフクイなる人物。絵画の所有者である　山梨の美術館代表　阿久津女史。　そして　ついでにリクめがおりました　はい。



　　八百政がいいます・・・

みなさん　どうもお集まりいただきまして・・・。グチる訳ではありませんが、作業そのものが完全にアウェイっていうか、秘密裏に行わなくてはならなかったので、思いのほか　苦慮しました。

この・・・《事件》・・・って、そう呼んでますが・・・ぶっちゃけたところ・・・【今回のコレは・・・《事件》ですらなかった】ということで。

そうです　《始まりもしなかった》し、《騒ぎが起きたと、思ったトキには　もうすべて終わっていた》ってことです。

正確に云いますとネ・・・事件とも呼べない　この「トピック」がですネ、最後のランディング・・・着地点のタイミングが狂ったが為に、思わぬギザギザな現象を巻き起こしてしまったって事です。




なんというかなぁ・・・今回のトピック　さしたる《大悪人》はいない。ただ・・・ごくごく僅かな・・・歪みが出たゆえの、全体の《均衡》が乱れ　激震が起きたっていう、この騒ぎを地震だとするなら・・・揺れたと思ったのは錯覚【震度　ゼロ】なんです　はい・・・。

　《メンツ》《見栄》《隠れた野望》《将来の布石》それらが・・・１つ１つは　ごく微量ながら、コンテンツ同士が　自分の事しか観えてない・・・他のコンテンツが　今、どう動いているかわからいもんだから、物事が結果として　毛糸ダマのようにこんがらがってしまった・・・ってのが《解答》なんですよ。


まず・・・Ｔ島屋さんサイドから申しましょう。　Ｔ島屋さん・・・おたく、あの絵を外部に『一時的　又貸し』しましたよネ？？　いや、隠してもムダ、証拠はおさえてますから　はい。

おや？あくまで　シラきりますか？？　じゃあ　コレならどうです？　《ハマの御前会議の　あの方》・・・が教えてくれたっていうなら？？

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Ｔ島屋サイドの２人が　マッサオになって。・・・

この部分の担当者は　リクめですんで、かいつまんで　ご説明いたします　はい。

わたいはですネ～～、今回の絵画の真贋、ガッコの教科書の副読本にも載ってるよなメジャー過ぎるシロモノ、それ盗んだところで、『あまりに有名過ぎて　捌けないだんべ』って　そう考えたンです　はい。

売り捌いてカネに替えるってラインがナイとするなら？？こういった　超有名絵画を欲しがる動機って・・・

カネとかではなくて、要は『テメエの部屋に飾って悦に入りたい』って、ココロのマスターベーションではなかろうか？？って考えました。

そんだもんで・・・ヨコのつながり、ダチですとか、半グレ連中、マー坊なんかの《全部グレ連中》（笑）さまざまな範囲に　コレについてリンクする情報を求めた結果・・・

　　　　　　　　

思わぬヒットをしたのが・・・例の　『あの方』・・・。名前と存在バラシますと、ぶっちゃけ　命がアブナいので（＾＾；

ハリーポッターになぞらえ　「名前を言ってはならない　あの人」・・ヴォルデモートって呼びましょう♪　いひいひ♪

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　ヤバいヒトに間違いござらん・・・

で、ヴォルデのおっさん（い、いきなりオッサンかや？？）本音を言えば　交わりたくない　おヒトでおますが、なんでか？？わたい　不思議に気に居られるってより、面白がられてますよ～で・・・

お尋ねの為　あの豪邸にお邪魔したところ　スラスラと教えてくれまして。


ヴォルデのおっさん「ああ　あの有名な日本画ナ？　観たゼ　先日。とあるところで《本物》だって触れこみのヤツをナ」

リク「ほ、ホンマでっかっ！？　＠＠；　ど、どこでっ！？」

おっさん「ワシン坂降りたあたりに　あんだろ？ホレ、《オレは　キム・ジョンイルと義兄弟だから　ハマにはミサイル飛んで来ない♪》って大ボラ吹いてるバカ（笑）パチンコチェーンの・・・名前が【　金　要求　】って朝●人♪」

リク「・・・《要求》って・・・そのものズバリな名前でおますな・・・（－－；」

おっさん「その　要求のバカ息子が　【　キム・ドキュン　】って名前で」

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　（－－；

リク「　ド、ＤＱＮ　ですかいナ・・・（－－；」　・・・って　段々　お笑いになってますからヤメましょ～～（＾＾；


おっさん「で、その　キム家とだ・・・山手在住の　サル名家・・・サルったって、ウッキ～～！！ぢゃねえゾ」

リク「あの・・も～～それはイイですから　続けて続けて　（－－；」


おっさん「ま～～このご時世だ・・・山手地区のテッペンに豪邸持ってたっても、懐具合・・・内実はシビアだったりするじゃん？」

リク「さよ～でおますナ」

おっさん「で・・・名家は、テメエが名家であり続ける為にカネが欲しい。ほんで　成り上がりのパチ屋の大将ン家は　名誉が欲しいときたもんだ・・・」

リク「ツマリ、　両家の利害が一致ってことで？」

　　　　　　　


おっさん「そうそう♪　でナ・・・おあえつらいむきに、名家の方には、バカ息子と　お似合いの、ま～～ぶっさいくな娘がいてヨ♪オレ　至近距離で観て　気絶するとこだったゼ　おい！」

リク「はあ・・・（ぶっちゃけ　精神構造　夜逃げのキンさんとセイムとチャウか？？このおっさん・・・）」


おっさん「そんでナ、オレさまの登場となった訳ヨ♪・・・ま～～キミら【貧乏人の純粋な恋愛事情とは違って】オレら　金持ちの結婚話なんてのは、大概が　家柄か？もしくは　財産の量か？　それらの条件が見合って　はじめて成就するんだワ♪」


・・・ふっふっふ・・・遠慮も無くモロに云いやがるナ。でも・・・この【ぶっちゃけたところ】が、このヒトの魅力の１つやナ♪

おっさん「オイラの役割は《仲人》よ。完全な　頼まれ仲人だけどナ。コレもまあ《議長》の仕事の一環でナ。で、先日　ヤラセの見合い　そのものなんだが、パチ屋の大将の屋敷・・・ぶっちゃけ　日本の《わびさび》の概念を完全に間違って捉えてる、なんか・・・Ｃ級ハリウッド映画に出てくる　忍者屋敷みてえな（笑）深夜のドンキホーテかココは！？　って　あの家に呼ばれてヨ・・・おいリク、この表現　外で言いふらすなヨ！コロしちゃいますヨ～～ボク（笑）」

・・・云わね～ヨ　ココの場でバラすダケでおます　いひいひ♪


おっさん「で・・・チョイとマジメに物云うが・・・その　見合いの席、和風座敷の床の間に・・・その《日本画》が、・・・鎮座していた訳だ　うん。教養や礼儀作法と縁がない　パチ屋の大将だっていっても、最低限の礼節は持ってるわナ。誰でも知ってる大メジャーな絵画の　複写やコピーなんぞを飾るほどアホじゃねえから　あの社長も」

リク「その《厳冬朝風景之図》は本物・・・であったと？・・・」


おっさん「ああ　そうヨ・・・まごうことなく《本物》だった。パチ屋の大将が自慢げなツラしやがって、特殊なルート使って、この　晴れの日の為に　特別に、本物の　この絵を借りてきました！って　鼻高げにな・・・」

　　　　　

　と・・・いう事なんでありまして・・・　問題の日本画の真贋論争が勃発した背景とは、窃盗ではなく《又貸しとして　外部に一時期　持ちだされる》それだったのであります　はい。

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というように、リクさんから説明していただいた様に、【厳冬朝風景之図】それの真贋騒ぎは、展示してある「ホンモノの絵画」を・・・

金満家と　名家との見合いの席の【小道具】として活用するべく、一時期　持ち出すが為に　用意された　仮に・・・《精巧きわまる贋作》とスリ替えられた・・・

すべては問題なくウマいこと運ぶ筈だった・・・。そう・・・『阿久津女史が　あと１時間　遅く到着していれば・・・』


いいですか？　罪が重いっていうなら・・・イチバン　それを感じるべきは・・・　Ｔ島屋さん　おたくらですヨ　ええ・・・。

だってそうでショ？？　絵画を正規の手続きで　借り受けた　おたくらの、外部へと貸し出すって事について【了承】、それがなければあり得ないじゃないですか？


云っちゃいますよ？恨みっこはナシですからネ。

副支配人さん・・・アナタ、ぶっちゃけ・・・【今回が　初めてじゃないでショ？？】・・・調査で浮んだダケでも　十数回・・・あの『厳冬朝風景之図』それを使って、秘密裏に　又貸しビジネスに手を染めていましたよネ？？

　　　　　　　　　

ある意味・・・サカマキオウエンの特別展示会・・・Ｔ島屋のおなじみ美術イベントですが・・・それって、内密の非合法　又貸しビジネスの【原資】・・・それを得るが為のイベントだったんじゃあありませんか？？　ま　コレは想像の範囲とだけにしておきますがネ。

阿久津さんには　大変失礼な話になりますが、正直な話・・・サカマキオウエンって・・・【名前は有名でも、《集客力》はありますか？？】ってことで。

管理のフクイさん・・・どうですか？？最低でも年に１度。多い年は　３回も。オウエンの特別展示、デパート展示としては　Ｔ島屋さんの独占ですからネ、それなりに人気があるように観えますが・・・

ぶっちゃけ・・・【デパートの収支として、それで　お客は呼べてないでしょう？？】ってこと。

ここ１０年間の　展示会入場者人数の資料がありますが・・・ワルいですが　コレは信用できない・・・。

なんせが　入場無料ですしネ、同じ階のフロアのは食堂街、その利用者の数字もドレくらいインクルードされてるか？要は【体面を保つが為の数字】それでしかない。

正式保有者である　山梨の美術館へ支払う　貸出料は　●●万円、それは勿論　Ｔ島屋横浜店が支払います。

あの絵なんですが・・・ぶっちゃけ　ケッコーな料金で　外に貸し出していたでしょ？？　もはや知らないは通りませんヨ。

で・・・フクイ管理主任さん、アナタ・・・ヘタな小細工して　結果　墓穴掘ったってこと気付いてます？？

あのネ・・・恥ずかしながら　このボクも、ＰＣ関係はチョイとばかり詳しくてネ。

　　　　　　　　　　

店舗が閉店時間となって、その翌朝までの間、監視カメラが設置され、その《映像》がＵＳＢにストックされている訳ですが・・・

ぶっちゃけ・・・それが、《アナログのビデオ収録方式ならボロは出なかった》・・・

ＵＳＢに保存されている画像っていうのはですネ、ＶＨＳとかの　テープ保存と最大に違うのは・・・

要は【画像は風景として保存ではなくて、すべて　《デジタル信号データ》としての保存だってことです　おわかりかな？？

固定された　監視カメラ映像の違いなんか　誰ひとり指摘できるものではありません。しかし・・・映像のコンテンツを照会するならば・・・

保存されている　監視カメラの映像の　多くが【コピーし　裏書きの内容に　タイム表示のみを更新したモノ】だってこと・・・

　　　　　　　　　　　　

フクイさん　皮肉にも、あなたがした事は【デジタルな証拠物件】となってしまった　そういうことです　はい。


で・・・警察。・・・大変云いにくいのですが・・・Ａさん・・・あなた・・・

上からの指示で　嫌々　展示会の警護をしているうちに、まるで猟犬のようにハナの利くアナタのことだ、問題の絵が《入れ替わっていることに気付いた》そうですよネ？

しかし・・数日が経過すると、また本物が飾られている・・・これってどういうことだ？？


それでアナタは　警備をヤル気ないんでサボってるふりをして・・・絵が、どういったカタチで外へと貸し出され、具体的に　ドコへと不正貸し出し料金が溜めこまれているかを密かに調べていた・・・。

その目的は？？・・・アナタのことだ、【メシはタカっても、カネは受け取らない　おねだり刑事ＡＢ】で有名なアナタだ。

ご自分のメリットのためではないでしょう？？　大事な仲間・・・署内で、じき退職する予定の後輩の警察官・・・その彼の、再就職を　観て見ぬフリとの引き換えに　Ｔ島屋サイドに持ちかけようとしてましたよネ？　ま　これも推測の範囲　証拠は曖昧です。

そんなＡさんの行動に　ピン！とこないほど鈍感なＢさんでもないでしょう？？・・・

　　　

ＡさんＢさん、アナタ方は、今回の騒動で　イノセントな立場とも呼べます。だけど・・・チョっとばかり《お行儀がよくない》ホメられない行動だったのは、残念ですが否めません・・・。



Ｔ島屋さん、【カスミ草の会】でしたっけ？？　・・・はい、そこまでも　わかってますから全部・・・。


バラの包みの　Ｔ島屋・・・美しく華麗なバラの花に、引き立てるダケの役割、けっして　メインには輝けない　それが《カスミ草》・・・

　　　　　　　　　　

Ｔ島屋　生え抜きの社員で、幹部や執行部に成れなかった現場サイドの社員。労働組合とはチョっと異なる　云うなら　ヒラ社員の親睦団体、それが【カスミ草の会】

そこには・・・ドコからか？拠出されている　原資があって・・・それを　退職し困窮している者、不本意な人員整理で失職した者、あるいは病気で入院した者の家族へのさまざまなケア・・・

それらの互助活動に　使われていたってこと。いわば　これって【美談】ですよね？でも・・・コレは　あくまでも　ウラ金・・・税務署を通してない【違法な財源】です。

　　　　　　　　

だけど・・・ボクは、このハナシ・・・外に持ち出す気はいっさいありませんから♪　これから先どうしていくか？それは　ご自分たちでじっくりと考えて決めてくださればそれでイイ。

なあ？　港のリクさんも　それでイイよね？？

　
　　ん？？ナンのことかナ？？　わたいは《な～～ンもっ》知りませんから　いひいひ♪♪


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だけども皆さん・・・この　八百政が『こんがらがった・・・』って嘆くには訳が在りまして・・・

今回の《騒ぎ》の発端・・・なんと表現してよいのか？？未だにそれはわからずにおるのですけど。


本当に云いにくいですが・・・今回の《騒ぎ》を　トランプのカードで表現するなら・・・

真の【　ジョーカー　】・・・　それは・・・　《　阿久津さん　》アナタです。

　　　　　　　　　　

もはや　この段になって否定しませんよネ？？

ぶっちゃけ　すべて、アナタ個人の目論みと作業なんですよネ？　そう・・・

【　あの《厳冬朝風景之図》・・・Ｔ島屋に貸し出す、その最初の段階から　『贋作』・・・それを貸し出していたって事実　】


で・・・それを・・・贋作を巧妙に描いた絵師・・・それって阿久津さん　【アナタの娘さんですよネ？？】

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すいません　またもやリクのパートでおます（＾＾；

例の　怪しい絵描きのダチをグデングデンに飲ませて　白状（笑）させました事実・・・。

絵描き「うい～～っ♪　ヒック！　なんだぁ？サカマキノウエンだと？？　けっ！！あんなヤツはナ！フェイクだよ　【フェイク】！！もはやテメエで描いちゃあいねえんだ　クソ！」

リク「そら　どういう意味やねんナ？？」

　　　　　　　

絵描き「教えてやんヨ！ノウエンはナ、もう１０年ぐらい前から　脳梗塞で倒れて、自宅でチューブだらけの植物人間なんだヨ！」

リク「そりゃホンマけ？？」

絵描き「ホンマですよ～～♪画商の世界じゃ有名なハナシだっての！」

リク「だけど・・・往年のペースじゃなくとも、ノウエンって、今も　２年に１回ぐらい新作発表してるやん？なんで？？」


絵描き「ふん！　代筆ってゆ～か・・・もはやプロジェクトだよ　ノウエンのナ。あのヨ～　リク、ぶっちゃけ《絵画》なんてのはナ～～、実際にダレが描いたなんてのは　二の次なんだヨ！ヒック！たとえ世間では無名の絵描きが描こうが、それに《ノウエン》って看板がついてて、業界がそれを本物と認めれば・・・たちまちそれは、《ノウエン大先生の作》としての資産価値が確立して　四方万々歳♪　それなんだヨ　けっ！！」

リク「で？具体的に　ノウエンの絵・・・それを今　担当してル　その人間に心当たりあらへんか？？」

絵描き「え～っと・・・たしかあれは・・・」


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ゲットした情報を頼りに、八百政と共に、その《画家》のアトリエを訪ねてみました　はい。

ＪＲ甲府駅より　クルマで４０分ほどの、周囲を自然に囲まれた　ログハウスのようなアトリエでした。

八百政は　美術雑誌のライターを偽り、リクめはその助手って触れこみで　女装して（＾＾；

　　　


怪しい絵描きのダチから仕入れた　とある情報・・・『チョっと・・・変人、まあ絵描きの世界だ　変人はゴマンといるがヨ・・・でもそいつってオンナなんだけど・・・』

それってのが・・・『たいへんに　屈折した《色キチ●イ』ってことで　＠＠；

なんでも・・・オンナ相手には　いっさい！！クチもきかない　って徹底ぶり。

だけども、♂のイケメンが来ますと・・・その方　お股開くっていうより・・・ぶっちゃけ　♂にむしゃぶりついて《犯す》って・・・。

で、事が済んでからはじめて・・・まともな会話になるって　そういう「奇人変人」。

お～♪だったら　オダギリ・ジョー似の八百政やったら　楽勝やんケ♪


・・・ったら・・・ヘタレな八百政、泣きが入りまして・・・（＾＾；「ヤだよ～～そんな犯されるなんて　病気の心配が・・・」この小心者！

じゃあヤバくなったらワシが助けてやる！ってことで・・・

ワザとに　リクめ女装しまして。　案の定、その問題の女性画家さん、二十代後半っぽくて　イイ女でもあるのですが、

　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　♀画家　予想通りにわたいに過剰反応

わたいを♀と思い　超ブスっとして　返事もしない・・・。利いた通りの反応だな・・っと思ったので、

「あ、あの・・・チョっとワタシ、この山のふもとのコンビニまで　飲みもの買ってまいりますワ」って　外出するフリ・・・

いったん戸外へ出て・・・応接間の反対側へと回り、状況がどうなるかを観ておりました　はい。


わたいがいなくなった・・と思ったなら　いきなり始まりやがりましてそれは　たははっ！（＾＾；

お～～！！　迫られてる迫られてる八百政。ズボン脱がされてるやん　しっかりせなあかんド♪

　　　　　　　　

ありゃりゃ・・・しかし積極的やナ～～・・・　あっ握った　シゴイた！　しゃぶられてまんがナ！　＠＠；


　　　　　　　　　

こら！涙目でコッチにヘルプ求めるナ　八百政　オトコやろっ！？（笑）（＾＾；


　しゃ～～ない、そろそろ　助けてやっか・・・。

どっか～～ん！！　足でドアを蹴りあげながらリクめ『うら～～！！　帰ったデ～～！！』

女絵描きさん『なっ、ナニよ　アンタっ！！入って来るンじゃないわよ！！出て行け！！』って大激怒。

「まあまあ♪エエやんか♪仲良ぉヤろ～やんケ　ワシも混ぜて～ナ♪」　『な、なんですってぇ～っっ！？』

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　ぶっちゃけ　おっさんぶり全開

「ねえちゃん♪　わたいエエ仕事しまっせ～～♪いひいひ♪　ホレ、も～ビンビンや♪　させたれヤ　うらあっ！！」っと・・・

スカート前をまくりあげ、パンストもズラし　愚息をば　文字通り《開チン》（笑）


ったら・・・『きゃ～～～っっ！！たすけてえ～～！！だれかあ！！　オバケ～～っっ！！』って　大パニックに陥る画家さん。

くっそ～オバケとは　ごあいさつやけんど、まあイイか・・・　態度と口調を大幅に替えまして・・・

「よし・・・本日はこのへんにしといたらぁ・・・そのかわり・・チト訊きたい事がアルんやけど　答えてくれはるやろ　な？？」


　　　　　　　　
　　　　　　　オバケといわれ　凹んでますリクちゃま（＾＾；

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八百政トーキング

リクさんの熱演で（笑）阿久津さん、アナタの娘さん　イクミさんから・・・《業界ヒミツのカラクリ》を教えて貰いましたヨ。

・・・無礼を承知で申し上げます・・・阿久津さん　アナタ個人と、サカマキオウエンには　なんら血縁関係はありません。が・・・

甲府市内の一部では　けっこー有名なんですよネ？阿久津さんの・・・【おかあさまが、一時期　ノウエンの愛人であった】という地元では有名なハナシ。

８０年代の初めごろ、さる大物代議士の　脱税＆マネーロンダリングのスキャンダルで、ノウエン先生の絵画がやり取りされた　その騒ぎの最中のドサクサで関係はフェイドアウトで消滅し、さしたる《手切れ金》も貰えなかったおかあさん。

だけど　阿久津さん、アナタはしたたかだった・・・。責めているのではありません。むしろ称賛しています　はい。

愛人だった　母の娘であるということで　ノウエンに迫ったアナタは・・・母への賠償として・・・

あの有名な　次期　国宝候補と名も高い　『厳冬朝風景之図』を描かせて、一見・・・公共美術館の建前に観えますが・・・

　　　　　　　　
　　　　　　　リク母の　上村松園の模写でス

アナタが属している　あの美術館・・・法人登記は、《民間人による財団法人》ですよネ？アナタの家系が　その持ち主だ・・・。

ということは、あの絵は・・・実質として　阿久津さん、アナタが所有する《相続財産》この解釈に異論はよもやありませんよね？

だけど、そんなことは《どうでもいいんだ》・・・。


ぶっちゃけ　阿久津さん　アナタだって、Ｔ島屋サイドの裏のバイトに１ﾐﾘも気付いていない・・・そんな筈は無い・・・。

今現在の　ノウエン人気の多くは、Ｔ島屋の定例の展示会開催で築いてもらったってことは充分　承知なさっている筈・・・。

　　　　　　　　　　　　　

いうならばこれは・・・【全体が　持ちつ持たれつ　の関係】それだったんだ。


阿久津さん・・・アナタが、展示会の最終日に・・・あんなにも感情的に『これはニセモノだ！』って憤って騒いだ、その原因って・・・云いますよ　よいですね？

たぶん・・・『絵がニセモノとスリ替わるらしい・・・』ってタレコミの電話も　阿久津さん　アナタの仕業ですよネ？？

・・・その、「元々が贋作」だった訳ですが・・・娘さんではなく　他の人間によって描かれた　その《ニセモノ》が・・・

阿久津さん　アナタの美術鑑定員としてのキャリアだからこそわかったのでしょ？？

【スリ替えられている《ニセモノ》の方が、娘さん描く【贋作】よりも、ズっと《本物のノウエンの絵》に近い　精巧な絵であったことに衝撃を受けた】・・・だからですよネ？


サカマキノウエンは　もう１０年も前から、植物人間状態、絵なんかとても描けません・・・。

ノウエンの家も、その事実を世間に公表できないでいる。ぶっちゃけ　それに目をつけたアナタは・・・

言葉巧みに　ノウエンの家に接触し、ノウエンが未だ現役で　新作を発表していると云う『構図』をつくった。

もちろん　代役の絵描きは　娘さんであるイクミさんです　はい。

それで　アナタは　手始めにイクミさんに、ノウエンの代表作『厳冬朝風景之図』を徹底的に模写させ、

外に貸し出す際の「ダミー」を作り上げた・・・。お世辞にもホメられません・・・ですが、「それでチャンと通ってしまう　世間ってのもいったいなんなんでしょうね？？」・・・。

確証はありませんが、あの「モナリザ」がそうだって噂もあります・・・。ルーヴルが本物を貸し出す訳が無いって。疑い出したらキリがありません　それが『芸術の正体』なのかも・・・。

長い説明になって申し訳ありません　コレが今回の　事件・・・ではなく『騒ぎ』の実体です。


・・・でもですネ、阿久津さん？アナタのおかあさまと　ノウエン先生が愛人関係にあったとしてもだ・・・

正直いって《才能の遺伝》はないのですよ・・・残念ながらノウエン先生と　アナタの娘イクミさんには。

それに、芸術分野での才能の遺伝そのものが、最新の学説では否定されています。秀でた『才能』とは、遺伝されたものではなく、当人の『努力』と『学習』それの結果だと・・・

おそらくは　Ｔ島屋さんサイドが用意しただろう『第３の《厳冬朝風景之図》』・・・それを描いた人間はダレかは知りません　興味もないです。

アナタには残酷な宣告ですが・・・殊、《模写》ってことについては、残念ながらアナタの娘さんよりも、第３の贋作製作者の方が　より上手だった・・・そういうことです。

それに激昂されたアナタの気持ちと困惑　焦りは理解・・・やっぱりそれはできません・・・

　　　　　　　　　　　　　　


・・・いいですか？　【そんなものが　母親の愛ではないっっ！！】アナタ自身の　歪んだ野望に　我が子をつきあわせた　その罪深さを時間をかけて考えて欲しい、それだけです。


みなさんご心配なく。表沙汰にする気はありません。ボクに　どうしようって目論見も野心もありません。コレからどうしていくか？？　それは　みなさんそれぞれで考えるべき事です。

　以上です　時間がまいりました。　それでは　さようなら。


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ビルの屋上で　フェンスにもたれ　遠くを観ている八百政。

　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　落ち込むな　そんなキミが　ワシャ好きなんやからヨ


リク「・・・さすが、八百政やナ。鉄壁の推理やったやないか。さすがだ・・・」

すると八百政は、

「なんかさ～、今回ほど虚しい調査はなかったような気がする・・・」と。


「だってそう思わないかリクさん？　なあなあでズブズブの《やらせの構図》を無残に暴いたダケじゃんオレらは。」「まあ・・・そうともいえるわナ」

「おそらく・・ナンも変らないヨ。アイツら全員、互いにオナラして　恥を共有したって　それダケだ・・・。今まで知らない《フリ》していた　その事実をさらされたって　それダケ。あ～あ、なんか　美術の世界、その全体がくだらんモノに思えてしょうがないわ・・・」

そうかも知れない・・・リクめなんぞより　ズっと、清廉潔白でピュアなハ百政だけに　うなずける言葉だ。

　　　　　　　　
　　　　　　わかる・・わたいも無性にフロ入りたかったヨ　洗い落としたかった

わたいは「その気持ちはわかる。だけど・・・思うんだけど聞いてくれるか？八百政よ」　「ん？なあにリクさん？」


・・・汚いのは絵ではなくて人間なんだと思う・・・。だけど　その《汚さ》ってのも、けっして、悪意によって汚いのではなくてサ・・・

要するに《弱さ》から　その《汚らしさ》を生み出すしか道はナイんだと思う。悲しい《性（さが）》やワ。

冷静に立ち還って　考えてみようよ八百政・・・あの絵・・・《厳冬朝風景野図》・・・アレは　美しい・・・。

この世間を渡るうちに　気がつかずに穢れてしまっている自分のココロを　洗い流してくれるような気分になる。


・・・そう　あの「美しさ」には邪念はない。それってきっと・・・

美しいものには・・・人間の汚さ　下品さをやわらげてくれる・・・そんなチカラがあるんだと思う。だからこそヒトは「美しいもの」に惹かれるんだ。

おそらくなんだけどサ・・・その作品そのものが、本物か　贋作かなんて・・・どうでもイイことなんだと思わないか？？

仮にニセモノだってイイ　上等だ。大事なのは・・・それを観たことで、テメエのココロに　どのような感動やエモーションが起こりうるか？？

だからさ・・・この絵は誰の作で、値段はいくらだ？　なんてゲスな事を考えるんではなく、自分の目の前にある　その《藝術》で　いかに感動する自分を確立するか？それこそがヒトにとって大切な事なんじゃないか？って　わたいは思うんだ。どうかな？キミはどない思う？？


八百政はうつむいて　しばらく考えた後・・・

「う～～ん・・・わかんないやっ！ムリにわかったフリがいちばんよくない！わかんないまま　とりあえず置いておいて・・・さあ、飲みに行きますかリクさんっ♪」

　　　　　　　　　


わたいも「そやナ♪その判断に賛成の反対（笑）世俗にまみれに参りますかいって♪」


　　まだまだボクらは世の中に疎い　甘ちゃん、だけどそれでいようと思います　はい♪



　（使用絵画　　東山　魁夷　作・山霧幽玄）

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　　【　BIRTHDAY CAKE　】　作詞：土岐麻子


　聴こえる?　脈打つ地下鉄のなかで　みるみる　ふくれる強暴なラブソング

　見上げる　のぼりのエスカレーターから　そろそろ自由が　ほら　射し込んでくる

　過去も未来も　もう　かなわない　大声で叫びたいくらい愛しい　瞬間

　Singin'out,baby Swingin'out,baby欲望のまますすめ

、きみと生きる　この街は　今日もまるで　BIRTHDAY CAKE

　よからぬ思いも　頭に溢れて　見慣れた通りを　たちまち塗り替える

　孤独な夜でも通気孔口から　一気に自由が　ほら　押し寄せてくる

　過去も未来も　関係しない　今は　大声で笑いたいくらい貫く　光る

　Singin'out baby Swingin'out baby　欲望のまますすめ、

　きみと生きるこの街は真新しい　BIRTHDAY CAKE

　　　　

　Singin'out baby Swingin'out baby　欲望のまますすめ、

　きみと生きるこの街は吹き消した　BIRTHDAY CAKE

　Singin'out baby Swingin'out baby　何が起きてもすすめ、

　きみと生きるこの街に　感傷はいらない


　　http://www.youtube.com/watch?v=jcgQko7Gs6Y