ココロは荒くれ！カラダは乙女？？

　
「リュー・ミンシャオ・・・によく似て・・ソックリだな」

　「ふふふ、チェ・ジウ似の方がよろしかったかしら？」


　「違うよ、・・・リュー・ミンシャオよりもキレイだ　アンタ・・・」

　「・・・・・（柄にもなく　赤くなるオンナ）」
　　　　　　　　
　　　　　　　　　　アンチューサ（花言葉：真実の愛）

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　　　《　登場人物　一覧　》

リク・・・観た目　♀としか思えない　野望がハラの中で渦巻く邪悪なオトコ。

　サブ・・・たたき上げの港の荒くれ。直情径行甚だしく　きわめて粗暴。心根はピュアとも？？


　おねだり刑事Ａ・・・出世街道からはずれ　世の中を斜めにみている警部補　しかし単なる《汚れた警官》とは違う。

　おねだり刑事Ｂ・・・同僚の刑事。社交性には欠けるが、猟犬を思わせる、物事を追い詰めていくタイプ。


　レイコ・・・正体不明、ミステリアスな美女。海千山千の女だが、サブの純情に心が揺れ動く。

　ガルシア・・・ハマのゴシップ雑誌『ヤバイよ　ヤバイよ』の編集発行人。
　
　サトウ・モリ・オオツカ・・・暴走族あがりの窃盗の実行犯グループ

　車田・・・その３人組を操っていた（？）企業舎弟の　お飾り社長

　さら・・・未成年の家出娘であることが判明する少女

　緑キイチロー・・・くれない大親分なき後の　ハマの支配を画策する実業系やくざ

　紫カズマ・・・緑キイチローの運転手兼ボディーガード　元・神奈川県警署員

　銀色エイジ・・・横浜港コンテナ地域の　元・警備主任。過去に疑獄事件に連座する

　真白管理官・・・神奈川県警に出向中のエリート警視

　郡青・山吹・・・真白直属の刑事たち

トウヘ・・・北朝鮮国籍　滞在する日本の工作員の役目から逃亡を図る

議長・・・もはや善悪を超越した　自称《ハマの秩序の象徴》

　　　　　


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よお！みんな元気かい？今月もお送りするゼ。

ハマの港の　三面記事ゴシップの宝庫　月刊『ヤバイよヤバイよ』編集長の　ガルシアだ♪

　　　　　　　　　　

今年度の　人事発表の時期になってきたよナ？　どうだ？読んでるアンタは出世できそうか？ｗｗｗ


しかしナンだよな・・・永い事　このハマの港の界隈を事実上　牛耳っていた「くれない一家」の　総帥　紅　ケンジローが・・・

もう所轄の警察署や　県警本部をはるか通り越して、桜田門の　警視庁本店・・・そこの指揮による一種の「国策捜査」

ぶっちゃけ　ココだけの話だゼ、ある意味で「アルカポネ方式」だｗ　刑事事件で立件むつかしいってんで、

も１つの　からめ手　『税法違反容疑』・・・それで　さすがの紅の親分も　身柄を拘束され、現在　拘置所で裁判を待つ身となった訳だ。


さあお立会い。カリスマのリーダーが一線から消えた組織ってどうなるか想像つく？？

いつの世も同じサ♪　一枚岩に思われた「くれない組」の内部で　ぶっちゃけ、強烈な《跡目争い》がひそかに進行中ってことだ。


ちょっとでもスネにキズ持つアンタ・・・気をつけろヨ、こんなのに巻き込まれたなら　命がいくつあっても足りないってもんだｗ

まあ　おとなしく性関するに限るって。後追いの情報は　このガルシアにまかせとけ♪　ここの読者だけに　オフレコでお知らせしていくからよ。


実業の面をチョイと述べてみようか。　ニューカマーの台頭も目覚ましいナ。

あるだろ？ホレ、規模は中堅クラスだが、手堅い商売で信用もある　■■海運って会社のことよ。

この社でも、１人の古参のチームリーダーの引退ってことで、港の荒くれの若手人から「親方」・・・それの昇格の時期となってるんだわ。


その　候補者は　ぶっちゃけ「２トップ」が揃ったゼ。

ひとりは　ご存じ　ハマの狂犬の異名をとる　あの・・・「不知火のサブ」だ♪

こいつ、昔気質ではあるが、なんせの　腕っ節だ♪　ハマのシンタロの兄貴といっぺんバトルさせてみたいやナ♪　勝敗？？うーんそれはその・・・


まあ　順当なら　このサブが筆頭候補だわな。他の親方衆からの絶大な支持もある。キレ出すと　ちょいとばかり手がつけられないがヨ、
　　　　　　　　　　　　


なーに、意外にノーミソはあるし、他人の意見を聞く耳は持ってる苦労人の叩き上げだしよ。

で、その対抗というか、ダークホースは・・・「港のリク」だ。

おおそうだよ、あの・・・観た目完全にオンナみてえな　オカ・・・って！あなどっちゃヤケドするぜｗｗｗ

細っこい」けど、ありゃぶっちゃけ　全身バネ人形だアイツは。大学出のインテリだし、キレるってさ　いろんな面で。

リクとケンカするなよ・・・武術のエキスパートだぜ。なんでもエゲツない技　使うそうだゼ。

例の・・・『ハマの港に　暗闇はいらない。明るく開かれた　港環境改革推進運動』の旗振りでもある。

・・・しかし　ぶっちゃけどうなんだろな？？

キレイ事だけで　このハマの港が機能するか？　ぶっちゃけノーテンキな「理想」なんじゃないかと　港のスズメはシラケてるって噂も聞くがネ。

正直　このリク、サブのように、古参の衆からの人望はイマイチなんだけどサ、ココだけの話・・・ずいぶんな出世の鬼って噂もあるし　おっと！！オレがいったんじゃないからなｗ

でも　なんたって、リクの叔父貴ってのが強いゼ♪

なんせが　この■■海運の　現社長そのひとだからよ。身内で固める　出来レースじゃねえのかって？？　いや、それは違うと思うゼ。

あの社長、知ってるけど　そんな、身内にだけ甘い顔する人間とは訳が違う。このリクとてよ、１クレーンドライバーからコツコツと、特進なんて関係なく、雑巾がけから上がってきた奴ときてる。

さあ！！ドッチの方にサイコロの目は転がるのか？？

　詳細は　次号以降でナ。　アンタにだけこっそり教えるよ　ココの誌面『ヤバイよヤバイよ』でナっ♪♪


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『サブ！　あんな　コ賢かしい　大卒のオカマなんぞに負けるなヨ！オレらがついてる♪』

『おいリク。これからのハマの港は　あんなチカラ自慢だけが取り柄の　中卒じゃ駄目だ！必ず勝ちとれ　応援すっから』


ぶっちゃけ・・・リクめ、そしてサブ　そのドチラも直接関係ない部分で、この「時期　親方昇格人事」は勝手にヒートアップして・・・

リクですが、ベツに・・・サブの事は嫌ってもいませんし、殊更の対抗意識なんてものも　正直ございませんで　はい。

意識するのは「自分とは違う人種だな」って事のみ。それだけなんです、わたいと仲間らが目指す　港の改革ってのも、ベツに　親方昇格とは核心は異なっていますからネ。


で、サブにしても同じだったと思います　はい。

ほぼ同年代の２人ですが、港の作業場での　現場経験年数は　リクよりもズっと上です　サブは。もう完全にアナログ・・・『ゲンコツと、海に叩きこまれてナンボ』って、今の常識からすれば「ありえない」そんな時代から、

この　ハマの港で仕事を続け　コツコツ這い上がり　人望を獲得した人間。今まででもコレといって、リクめの事を　軽侮するよな眼つきで観ていたなんて事はアリませんで。

それ相当以上の　「腕と度胸」がなければならなかった　港の　荒くれた時代を経験している　それがサブという人間。


ただただ単に・・・リクめとサブは『こういう奴もありだろ』って　隣り合わせていたダケ。特段に仲が良いダチではないけど、かといって《敵》だなんて思ってもいなかったのが事実。

しかし・・・それが今回、ふって湧いたよな「親方昇格レース」・・・

正直いいましょう。そう・・・リクめですが、たしかに　わたいって　野望の塊・・・『出世の鬼』です　はい・・・。


今の会社には　『乗っ取ってやろう』って気持ちで入社しました。テッペンまで駆け上がり　頃合いを見て　会社そのものを大手筋と合弁・・・ツマリは　売っ払って♪　余生は海でも眺めて遊んで暮らそ～♪って目論む　ぶっちゃけ　トンデモない悪魔。

だが・・・社長である叔父の目は騙せず・・・入社よりの　マル２年というもの、ぶっちゃけ　マジで刑務所の方がよっぽどラク！ってな、学歴も保有免許も関係あらへん！

最低身分の　丁稚奉公をば経験したのでおます　はい。そういう意味では、このリクめも　鞘のないギラギラした《刃》を隠しもせず構えているそんな人間・・・。


で・・・チョビっとは「真人間」になった（？）とは思う。いろんなヒトに出逢ったし　薫陶もうけた。

港のリクの通り名をくれたゴッドファーザー　「港のジン」よりは、『会社の社員と　その家族を守る　そのために【悪魔】になれ・・・』その　教えも賜った。


ぶっちゃけ　「親方」にはなりたかった・・・。ノドから手が出るほど「出世」もしたかったッス。

しかしだ・・・ナニも　代議士選挙でもあるまいに、

親方の座を　サブと「一騎討ちで争う」・・・なんて気分には　どうにもなれませんで・・・。

おそらくは、サブも　同じ気持ちだったと思います。決めるのは会社の執行部。人気投票じゃるまいに　勝手に周囲が盛り上がってるだけで。


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　よお！ガルシアだ　『ヤバイよヤバイよ』の号外版だ。

例の　紅ケンジローの跡目争い、新展開になって来たようだゼ・・・。

こないだ　あｔｔろ？？　ナニがって？　ホレ、あれだよ『早朝のマクドナルド　レジが機能停止』ってあの事件・・・。
　　　　　　　　　　


なんでか？ハマ地区の８つの店舗が、原因不明の　レジスターの通信機能がダウン！各店舗が　お詫びに　コーヒー無料で配ったってアレさ。

どうやら原因がわかったようだゼ、アンタだけに教えてやるよ♪


・・・なんか　アレ・・・大がかりな【効果測定の実験】だったくさいゼ・・・。

アレってさ・・・要は『ウイルスソフトの感染』なんだってよ。なんでも　それを作ったってされるのが　なんと！《チャイニーズマフィア》ってんだから　おだやかじゃねえって！

あの朝の　マックでの事件は、本当の目標はマックの現場における混乱ではなくて・・・本番に向けての予行演習、効果測定でもあったらしい・・・。

つまりはこうさ・・・おそらくは、中国とかではなくてだ、いっつも火種かかえてる　ヨーロッパはバルト三国・・・

そこで活動する　軍事マフィア・・・そいつらの研究室が開発した　ＰＣ用ウィルスソフトなんだそうな。


朝のマックを大混乱に・・・なんて、本来の目的の訳ないだろ？アレは　お試し版の実効性能を証明したって　それさ♪

　　　

ハンパねえぜ、モノホンのウイルスソフト使うなら、国の基幹銀行のオンラインシステムから、ぶっちゃけ　ミサイル防衛計画のレーダーシステム網まで、ちょいちょいのチョイ♪で、フリーズささえてしまえるって　もっぱらの評判だゼ。

しかも念がいってる、企業や国家のＰＣにコッソリ仕掛けるなんてリスクも手間も関係なしっっ！

ホームページへのアクセスから、正規の許可の内部アクセス者に「背乗り」してだ・・・まんまと内部に侵入したなら、ものの１秒とかからず　そのデータサーバへ　ウイルスがバラまかれるって寸法。

ま～さすがは　テロリストが作ったソフトだｗ　並みのウイルス監視ソフトやファイアーウォールでは太刀打ちできない　超すぐれモノ♪


ハマのマックでの実験成功で、コレは　値がハネ上がること請け合いだよナ。中東なんて　とんでもない高額つけそうだってよ。

で・・・それをだ・・・どーも、くれない組の　跡目争いの当事者候補のひとり　緑キイチロー幹部のグループがかかわっているって噂でナ。

おそらくは・・・そのウイルスソフト、完成品じゃなくて、ネジからって、《部品単位》バラバラで　ハマに・・・当然　海路だよナ？

それで持ち込まれてるんじゃないか？って・・・無理だよナ、ごく小さな部品ひとつひとつを　厖大なハマの貨物から挙げるなんてのはｗ

ま～～ナニがあるかわからないご時世だ♪　この案件これからも、ズっとあとを引くと思うゼ。


　じゃあ！　また『ヤバイよ　ヤバイよ』で♪　ガルシアでした。


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「こいつら・・・この３人か？　冷凍倉庫に忍びこんだ　賊ってのは・・・」

　　　　　　　　　


「ああ　そうでがス。南太田の暴走族なんスけど、こいつら・・・捕まってから　ひとこともクチ割らねぇ　可愛げのなさで・・・」

「でも・・・？？　なんでまた？ハンパな珍走団ふぜいが警備厳重な冷凍倉庫に・・・それにまたナンで？冷凍の小エビのブロックなんぞ　持ちだそうとしやがった？」

「なんともそれが・・・」　冷凍倉庫の関係者と、リクめのおります社の上役が話しあっています。


「なあ　そこの刑事さんの　おふたり・・・さっさとコイツらしょっぴいて、ガラ持ってってくださいヨ！いつまでも　こんな連中に、倉庫の敷地内にいられるのはコッチも大迷惑だ」

そう言われた　ふたりの警察官・・・

「や～～そうしたいのはコッチもヤマヤマなんだけど部長さん。ウチとこの署、今　けっこーデカい　帳場（捜査本部）が立ってましてネ。さっきから連絡とってるんですが、留置も　取り調べもスペース的に余裕がない！加賀町署に交渉してるから、名抱くとれるまで　もうちょっと、そこで待機せよ・・・って　つれない返事でネ」

「くっそっ！　ゲンの悪い　ったくも～～・・・」
　　　　　　　　　　　


「あのーー・・・」　「なんだ？　おおリクか・・・なんだ？」

「こ～やって、ただただボケ～って待ってるのも時間の無駄やから。ねえ刑事さん？手錠もかけてない段階だからイイでしょ？？　出来る取り調べ　コッチでしちまいましょやおまへんか♪　手間はぶけてよろしおまっせ♪」　『え？？　って　おい・・・』


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最初の「そいつ」は　ゴリラみてえな凶暴な筋肉をした　不敵な嗤いを浮かべてる奴・・・

よろしくな　ワシが「港のリク」ってモンや。ん？おっぱいデカいってか？　そうやけど　これでもいちお～オトコやデ。なんや？そないに可笑しいか？　まあ笑っとき　今のうちやから♪

　　　　　　　　　　


おお！御苦労さんスマンな！　このヒト知ってるか？　《ハマのマー坊》って・・・ぶっちゃけ　オメエらなんぞは、街中で出逢ったなら、土下座して　靴先でも舐めなアカン　【本職のヒトやデ】行儀は気ｲつけ～ヤ　な？

ま、そない　急に固まるなって（笑）ん？マー坊　そうか・・・コイツ　名前は　サトウジュンイチローってのかい♪二十歳になったばっかか・・惜しかったな、もう鑑別所じゃ済まへん（笑）重堅労物侵入及び窃盗現行犯　逃亡の際に警備員にケガ・・・合わせ技で【強盗罪】決まりやナ♪あははっ！

・・・なぁ？　しらばっくれてもムダやデ・・・

あの　エビの冷凍貨物・・・車田産業の定期発注品やもんナ。中国は重慶市よりの貨物・・・。

知らんと思うか？？　車田いうたなら、緑キイチローはんとこの　手先のフロント企業そのものやんケ。

で、送り出しが重慶・・・ガッチに凍らせたエビのブロックの中に　なんぞ・・・仕込ませてあるのオメエ　取りに来たのやロ？

なぁ　早いとこ　ゲロした方が利口やデ♪密輸犯罪にチンケな暴走族が絡んでた・・・単なる　指示を受けた実行犯の方がマシやデ・・・ぶっちゃけ　密輸のメインオフェンダー（主犯）は罪重いデ、ワリにあわん・・・。



うん・・・ドアひとつ向こう、そこにおるオメエの仲間・・・

マー坊　名前なんやっけ？　モリハジメか。

もひとつ隣の部屋には　オオツカアキラ　ロクでもないダチやな　しかし。


しかし　オメエ、もう『二十歳』やろが・・・少年法はもはや適用外やゾ、いずれにせよ一般刑務所行きヤ。

あのナ・・・一般刑務所ってヨ、それはワルいワルい　おっさんばかり、その殆どが四十代後半に上のオヤジの集団ヤ。

オメエみてえな　ピッチピチ♪若いのが入ってきたなら　ある意味で『スター』・・・


覚悟しとけヨ・・・『メッチャメチャ　掘られまくるデぇ♪』ナニをって？ケツにきまってるやん　ふふふ。

　　　　　　　　　　　

モリハジメとは　鑑別所で知り合ったんやろ？ハジメが云うとったデ♪　ジュンイチロウ、オメエそんな強面に観えてクイーン・・・『オンナ役』やてナ。（無論　ウソっぱちでス：笑）

強盗罪ともなると、ヘタすりゃ　懲役７年は堅いデ・・・なあ　ワリあわん思わへん？？

オメエら３人　実行犯は間違いないが、なあ・・・・・企画段階から犯罪練るほどのドタマなんざ　ありゃせんやろが？

単なる実行犯を請け負ったダケなんやろ？　云うなら今しかないで・・・

ワシャ親切で云うとル、サツのダンナよか、ドッチかいうなら　オメエら方　寄りなんやから　同じワルのセンパイの云う事は素直に聞いておけヤ？



　　隣りのドアを開ける。　涙目でうずくまるモリハジメがそこに。


おい　ハジメ。隣の部屋のサトウが吐いたデ、この凶行の主犯役はモリハジメ　オメエやてナ。

こら　そんなに泣き叫ぶなって。わかっとる　オメエはワルでも、そんな主犯するよな『わるいやつ』とはチャウよナ♪ワシにはわかる　うんうん。


だから素直に吐け。冷凍倉庫の　あんな　小エビの冷凍ブロックなんぞ狙って。あの中に・・・『ナニが仕込まれてたのか？』サツのダンナに素直に申し述べろ。

知らされてなかったってか・・・まあ　ホンマやろナ。だが『目印』あったやろが？ふむ・・・赤いボールペンで、アルファベット記号か。


　　また隣りのオオツカアキラがいる部屋に。


ワルいやっちゃナ　オオツカの。

ふたりとも云うとったデ　『ボクらはオオツカに脅されてイヤイヤ従いました』ってヨ。

ありゃりゃ・・・エラい怒りよんナ。　なに？オレは単なるドライバーで誘われたダケだ！！ってか。

ふむ・・・で、現場の冷凍倉庫に着いたら、荷物盗むのに　手元でライト照らしてくれって云われて　仕方なく中に入ったってか。


しかし、罪状はリッパな強盗やデ・・・あ～～あ、人生でいっちゃん輝くだろう１０年を　哀れにも塀の中かヨ・・・親も泣くデ。

しかし思わへんか？オメエら３人みたいな　若い者に犯罪の実行させてヨ・・・本当のワルは涼しいカオして　これからも大手ふって自由の身。

ワシなら納得いかんわナ、キレて全てカムアウトするだろ　ってか・・・それが自分の為でもあるやんか？

実行犯役よりも、それを教唆した犯人の方が　より罪が重いンやデ？　かまわんから云うたれヤ♪

　　　　　　　　　　　　

ワシもサツのダンナに申し上げてやる！少なくともオオツカってのは、巻き込まれたダケの人間なんだかって。　な、どや？


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平沼署の　ふたりの刑事　皮肉な　せせら嗤いを浮かべながら　リクに・・・。

『や～～♪　たいしたモンだワ♪　・・・アタマの弱そな若いのを、上げては落とし　上げては落とし・・お互いを疑心暗鬼に追い込み、自分ダケは助かりたいって気持ちにされる・・・。港の荒くれ風情にしてはアタマいいゼ　オメエ・・・ってより・・・【　相当の《ワル》だナ　アンタ・・・　】

　　　　　　　　　　　

そして　改めたように立ちあがり・・・

「平沼署　刑事課の　Ａです。こちらはＢ。窓際の警部補ですわ（嗤）県警本部との広域捜査体制にも属しますので、ある程度以上の自主的動きも目こぼしされてる　ま・・絵に描いた《はみだし刑事》イイ歳コイて未だにドブ攫い　そんな存在だ♪」

「Ｂです。ご協力を感謝します。ずいぶんと手間が省けました。アイツら　もう謳ったも同然、車田産業の方は　さっそくコッチでおさえますので。」

　　　　　　　

Ａがつぶやきます「・・・もう　仲間内の信頼感はスッカリ失せて、疑心暗鬼オンリーになってるゼ　アイツら３人・・・ま　時間の問題だナ♪すべて　オチるのはヨ」


・・・そう　この時までは、「それダケの事件」でしかなかった筈・・・だったのでありますが・・・。