・・・よぉあんちゃん・・・チョっと聞けヤ 人生のムダにはならへんから。
エエか?ワシはナ その…ベガスもマカオも、海外仕事の際にドッチのカジノも経験してる ああ。
ンで、セコなノーミソ フル稼働して考えて…結論に至った。【 カジノってのはシステム的に、親《胴元》が勝ち 儲ける仕組みなんだ 】ってナ。
でもそれはナ、確率計算とか、近未来予測論とか ンなのではナイのだワ ああ。ぶっちゃけ広い世界ドコの賭場であろうと、どんなGAME内容であろうとも、
憶えておけ・・・それは…【 カジノディーラーのスキル&マンパワーで決まる 】それだ ああ。。。
エエか?《PCカメラによる内部監視システム》ンなモンですべてのイカサマ勝負は【 見抜けなどしない 】・・・
教えてやんヨ、ベガスの監視システム アレはナ…ディーラー、カジノ側が必要に応じて行う《イカサマ》…それを利用客から隠蔽するための 壮大な《舞台装置なんだ》ああ。。。
カジノも、最新のテクノロジーの結果、磁力線使用の遠隔操作で、サイコロの目とか、自在に動かせるからヨ。強運の客によって、カジノテーブルが資金ショート起こしそうな際にはコッソリ使ってるくさい。
客側の Cheating(チーティング)、イカサマはあくまで、監督者である 台のディーラーにより見つけられるんだ。それ無くしては無理無理・・・。
ワシやけど、他人の微表情を読み取る訓練してル、けど…それでも・・・腕利きのディーラーの微表情、読み取れずにまんまと敗残しちまった ホンマやデ。
微表情金筋学は鉄壁やけど、唯一・・・それが太刀打ちできない天敵が有って、かなりDEEPレベルでカオの美容整形、M・ジャクソン級ナ、それ施した人間の微表情は読み取れない。
ンだから、韓国人女性は《読み辛い》(笑)(^^;
あと それと・・・日頃の訓練や、あるいは、数々のドぎつい経験によって、【 人間性をカンペキに失っちゃった人間 】…ンな生き物の前では ぶっちゃけ無力だ。。。
天下のベガスで 超一流のディーラーってのは、ある意味で《神》ヤ。とくに…【 ポーカー台を仕切るディーラーはナ 】・・・。
あの連中は、本日の午前に、テメエの母親や女房が死んだってなっても、夕刻からのポーカー台では いつもと変わらん、カオに微笑を含んだ それこそ【 ポーカーフェイス 】それに徹せられる・・・まさしくの《プロ》だ。。。
オメエのその醜態はナンだ??一生、学生気分の抜けない、トーシロ相手の3流ディーラーのままだゾ ああ?
なあ?? ひとつ マジで聞く・・・よぉ考えヤ?オメエっちはホンマに・・・自分の親族、親や恋人が死んでも・・・
《微表情筋》を1ミリも動かさず、冷静・冷徹に、ディーラー業務を完遂できるって・・・【 そんなひとでなしのバケモノと化したいってのか ああっっ!? 】
・・・ぶっちゃけ…ゾっとしねぇよなぁ。。。イッペンしかない若いうちヤ、ワシはヤンチャ走ったって、構わんって思う ああ。ワシ自身、ただラッキーで前科が無いダケ(笑)ヤったゾ いろんなワルい事も。。。
地獄の炎に焼かれて苦しむのだゾ・・・
けどなぁ・・・いかに儲かる側に与してもだ、バクチでもって…【 人間 失ったならお終いだ 】って そぉ思わへん??
ぶっちゃけ、キミには プロ・ディーラーとしての才能が決定的に欠けてます ああ。。。だけど、それ《最後に 救われるための条件》なんだゾ。。。
あまりにも ココロで思ってる感情が 微表情として現れ過ぎてる ああ。。。でもそれはキミにとって幸福なんだ! 引き返す…今が 最期のチャンスそれやデ 判るか??
勝ち負けとかでの計算とチャウねん、調子コイて 賭場なんぞ開いて・・・今の様な《ディーラーごっこ》続けるなら・・・サケに強くない人間ほど アル中になりやすいってのと同義、才能に欠けてますキミは、マジでもって、ギャンブルから離れられないジャンキーになってまって、大事な一生が台無しになりまっせ。。。
『 う…うるせぇヨっっ!! 』っと若きディーラー青年。
『どうせ、オヤジかおふくろに頼まれてココ来てるんだろっ!!賭場の場で説教なんざするんじゃねえヨ!ウザいからヨ!!』
「エエおとうさんやって思うがなぁ・・・けっして世間体とかで無い…《なんとか!息子が、非道で冷酷な人間に代わってしまうのを どうにか食い止めたいのです!!》って・・・その真摯な懇願に打たれて、こうしてワシらやって来たンやけどナ・・・」
・・・隣の 八百政が居る ブラックジャックのテーブルを横目で垣間見るなら・・・
ディーラー『お客様・・・っっ!!も…申し訳ありませんが…もはやこの台、更なるベデイング(チップを賭ける事)は不可能です・・・」
やっぱ同じ ボンボンの若いディーラーがマッカなカオで大量の汗かいています。
八百政「なんだ・・・まだ遊ばせてヨ イイでしょ?」
ディーラー『それがっ!!…この台は…お客様のアナタへお支払できる…【 資金が底を尽きましたっ!! お恥ずかしいですが…《ディーラー破産》です ええ・・・』
八百政「《アポスティーユ(後日払うという証書)発行》でも構いませんが」
ディーラー『やっっそれはっ!! カンベンしてくださいヨ(泣)オーナーと…相談して許可が出ない限り、ボクら現場の人間ではそれは決められません 動かせないので どうか!!』
八百政「じゃあ…キャッシャー(交換所)で換金作業を・・」
・・・ふむ…やっぱ…影のオーナーってのが居やがるのか・・・この学生ディーラーら、どうやら奴隷転落1日前ってとこだナ。
ってゆ~か・・・お尻ペンペン!すんのは、その影のオーナーがワシらの本来の狙いなのやけどネ。
よっしゃ‥じゃあそろそろ、コッチも最後の…【 引導渡してやっかい… 】おい…学生のボンボン、ワシら 3匹のオッサンはナ、勧善懲悪の《いいひと》とチャウでぇ・・・
《諦めるしか他無い…》って、絶望感 とくと味合わせてやっからヨ。。。
『よぉにいちゃんヤ、ノッケは10マンで始めた気まぐれバクチ、正直、ンなチップなんぞに惜しげも拘りもナイけんワシはヨ。ラストに・・・この貯まったチップ全部《オールイン》・・・キミとサシでの勝負しよぉやん エエやろ?』
凡人よりは多少 指先が器用に思えるが、でもさして以前とチェンジしたカードで さっきまでのイカサマは不可能だろうって判断しました。
でも・・・忘れたらヤケドすんデ・・・ワシは《微表情筋》が読み取れる訓練した生き物ヤ。オマケに勝って貯めたチップなんぞにナンの未練も無い、
加えて…ぶっちゃけ《精神的余裕》今のテメエっちは 蛇ににらまれたカエルで、圧倒的にワシよりも不利だ。この条件下でワシとサシでポーカー勝負って・・・なぁボクちゃん?出来ますの♪♪
どうした?(嗤)指先が震えてんゼ♪ 命まで取ろうってンじゃない 気楽に行こうゼ♪
ほほぉ…微妙に考え込んでやがんナ コイツ。《どぉしようか?》って悩んでやがるナ。
ディーラー『コール!』
リク「でもそれ・・・《ブラフ(ハッタリ)》やろ??」
ディーラー『くっっ!! 違げぇヨっ!!』
オメエのココロ オラぁ丸判りなんだお…
リク「キミのナ…《微妙な表情筋のひきつりと変化》《目線の配り》そして《呼吸と肌の汗腺の状態》それの全部が・・・キミの持つ手が・・・ブラフだって、そぉ教えてくれてるんだゼ♪」
ディーラー『 っっ!! ・・・』
リク「たぶん・・・今回 キミの手は、強気で勝負するべき手ではナイって思う。でも、勝ちパターンとなったワシをどうにかして 流れを変えるべく、ブラフ張って、ワシをフォールド・・・降りるってのに追い込みたい…せやロ?」
ディーラー『おしゃべりなオッサンだなあ ダマって進めろヨ!』
リク「で、ワシがフォールドってなった後に、これ見よがしに《ブラフだったんだ♪》って ワシに見せつけ 潮目を代えようって魂胆 違わないやロ?」
ディーラー『 (・・・コイツって・・・《妖怪サトリ》なのか?? っっ!! 』
リク「せやけど、まっさか《役無し》でブラフを張れる程、キミは図太い人間だとも思えない。ンで…それから導き出されるキミの今の手は・・・おそらくは絵札かエースのワンペアもしくは…低い数字のスリーカードそれだナ うん」
ディーラー『だからウルサイって!! っっ!!』
リク「ははは…今のその微表情の変化で更にヒント呉れたネ♪間違いない・・・《ワンペア》だナ 手の内の役は・・・」
ディーラー『か…勝手にホザいてろヨ おっさん!』
リク「じゃっ・・・そろそろ決めてンか?【 降りるのか? それとも勝負するのか?? 】をナ・・・」
逃げようたって そぉはいかんデ小僧・・・
ディーラー『 くっそ!! マジでムカつく!! ・・・《フォールドだ》・・・降りるワ俺・・・ っっ!! 』
リク「え??どぼちてヤ? ココまでせっかく盛り上がったンやから やろぉやん勝負♪ディーラーとしても格別な経験やデ?」
ディーラー『うるせえなあ・・・フォールドって言ってんだろっ!!』
リク「じゃあしゃあない。勝ちはこのワシってことで・・・」ディーラーの札を返す「やっぱ キングのワンペアか・・・」
・・・ま、その必要も無いけどヨ ワシの札見るか?? ホレ、スペードの「10」…で同じくスペードの「ジャック」…同じ柄の「クイーン」そしてスペードの・・・
『 ロ…ロイヤルストレートフラ・・・ っっ!! 』
ところが・・・最後の札・・・【 ハートの7 】あははっ♪ 要するに《ブタ》なんだワ(笑)(笑)やぁ~♪ ぶっちゃけキミが降りてくれて助かったヨ♪
未練はナイったって、せっかく貯め込んだチップが全部吹っ飛ぶとこやったしヨ♪内心で心臓がバクバク!して、今にも飛び出すかって思っちゃったデ いひいひ♪
・・・しかし にいちゃんヨ、コレで立証出来たやロ?? ズバリ云う・・・【 オメエには《プロディーラーの才能》は微塵も無い 】。。。
ワシらのよな 荒くれの【 狼 】には まず永久に勝てない、テメエっちなんざ過保護に育ったチワワ犬でしかあらへん。
コレ以後、ドンドン、ハマの街のウワサになりよるでぇ・・・《あそこのカジノはチョロいゼ♪》ってナ。地獄の住人のよな 博打打ちらがドカン!毎晩押し寄せるだろう ああ。。。
今晩の様な、カジノ側としての負けが繰り返されたら ぶっちゃけ【 何日持つ?? 】3日?せいぜいで5日 オメエらは生涯 返済を強いられる負債を負うだろう ああ。。。
ワルい事云わへん、【 バクチからは身を退け! 】ナンだ?? 泣いてるのか? 場をわきまえナ・・・いくら泣こうと、ココにゃあ 優しいオメエのママは居ねぇンだからヨ。
なあ??だけどどぉだ?? コレで理解できたやロ??【 コレが《ポーカーの怖さと醍醐味》 】ヤ。ほんでもバクチ続けたいってなら もっと経験詰めヤ にいちゃん。
・・・《キャンブルの女神》はナ…気まぐれな上に酷く酷薄だ。傷も負ってないゆとりのボンボンには、けっして振り向かないのサ♪
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「なあマー坊ヨ、全部で幾らになったんヤ?勝った現ナマ」
ヤった!!って・・・よろこびたいが。。。
「まあ フェラーリはムリでも、悠々 レクサスの最高機種が買えるだろうって そんな額でしょうネ」
「ねぇ おふたりさん、あれ・・・早くも、《お約束の展開》ってののご登場と違う??」
「・・・暴力装置が、取り返しに走る…とは思ってましたけど、一切のアイドリングタイム無しの、なんだかジツに判りやすいアクションかけてくる連中ですねぇ・・・」
マルで おバカ劇画の お約束のように、ゾロゾロ ゾロゾロ・・・正反対方向の廊下の向こうから・・・
おそらくは、スーツ姿の先頭のオヤジが首領、《カジノの本当のオーナー》だろう・・・角材やバットを手にした、半グレのバッドBOYS的な若いのらが7名ほど。
いかにもって感じでコッチの方へ近づいてくるのでした はい。生憎・・こんな展開でブルったりする程には、ボクちんらは純情可憐ではない(笑)
先頭のスーツが云いました。『岩下って云います。組…以前の稼業は3年前に引退して、今は善良な実業家ですワ(←テメエのドコがだヨ?)賭場の持ち主として…ウチとこでイカサマで勝って 勝ち逃げは容認できません。』
「ええ??ボクらは、腕と頭脳、それと運で正当に勝った ナンも不正な仕業なんてしてませんでしょうが?」っと八百政。
岩下『オレの賭場でイカサマは許さねぇ…』
岩下「よく言うゼっ!アンタ…ブラックジャック勝負で、《カードカウンティング》してただろが?あのテクニックは 今現在 ベガスのカジノでは完全にご法度のイカサマだゼ」
八百政「でもココは日本でしょ??」
岩下「…くっっ!!・・・とにかく不正手段に変わりはネエ! バカラとポーカーで勝利した おふたりさんには不憫だが、仲間のようだから連座して貰うゼ。買った抱えてる そのカネ全部置いて立ち去れ・・・ンで【 もう2度と来るな!! 】」
「なんだとこら ああ??」って、マー坊が マジギレしたカオつきになって、
「2度と来るなだと!?カタギもヤクザもネエ、正規・非合法かかわらずヨ、エラそ~にショーバイ開いといて、テメエっちの意図に沿った 都合の良い客のみを受け入れてやるって料簡か ああ!?ンなモンはクソだっっ!!店興す資格がネエ!」
そして マー坊はボクらを振り返り ニヤって笑い・・・
「ココは アタシ独りに任せてください。八百政さんにバトルは似合わないし、リクさんじゃ…ぶっちゃけ 死人が出ます(笑)アタシで十分です、元筋のホントの喧嘩ってのをご覧くださいナ♪」
岩下「ウチの生徒諸君! やっちまえ!!足腰立たないようにな!!」
・・・う~~ん・・・多人数相手のマー坊の喧嘩は観たことが無いンやけど・・・マジ…強えぇなぁ うむうむ・・・。
ムダなアクションも大仰な動き一切なし・・・打撃がヒットして、相手が一瞬でココロ折れる殴り方で、若いのが、まるでコマ落としのように 地面に倒れ ううぅ~って呻いている・・・。
記憶が有るよ この動き・・・さすがは 亡きイチハラの弟分だったマー坊だ、イチハラ得意だった インファイトボクシング…それの見事な再現だ ああ。。。
若い奴 全員が戦闘不能でノビちゃって(笑) 残るは、目ン球が飛び出しそうに硬直してます 岩下のみ。。。
「じゃ…予定通りでイイですよネ?」とマー坊が、八百政から、勝ち金の入ってます紙袋を受け取り、ツカツカ歩いて『ほれっ』っと…岩下へと手渡します・・・。
岩下「 ??? っっ!! 」
マー坊「返してやんヨ プレゼントだ。元はオメエのカジノの金だ 遠慮すんな」
岩下「い…いいのか?・・・イイんですかい兄さん。。。」
マー坊「そのかわり 約束しろ イヤとは言わせん・・・判るべ?オレも昨年 稼業引退したがヨ、オメエなんぞとは、チトばかり格が違う筋者だったって事・・・」
岩下「・・・は…はいっっ!!」
マー坊「もぉ頃合いだべ?オレだって かつてはテメエと変わらないシノギしてたんだ、ご禁制の闇カジノなんて、一か所で踏ん張れる期間は せいぜい半年だ。撤収の潮時だろが?何処か他の場所で、カジノ開設するかはテメエの自由だ 好きにしろ。それの交換条件・・・手駒でコキ使っている、あの大学生の4名、あとくされなく 解放してやれ イイな??」
八百政「岩下さんでしたっけ?調べさせて貰いましたヨ、アナタ…問題の4名に最初は 優しい理解者 資金提供者ってスタンスで近づいて…闇カジノ開設の費用と運転資金で《7千万の借財負わせ》・・・事実上の奴隷と等しく コキ使ってたでしょが?日曜も休暇も一切なく、熱が有っても 這ってでも働け!って。いかんですヨ そういうの・・・」
リク「調子コイて闇カジノなんざやろ~としたのはヤツらが自業自得さね、けどナ…知ってんデ、あの4名のボンボン、警察が…摘発・捜査に踏み込んできた際の《逮捕され要員》それやロ?アンタは影のオーナーとして一切 表にゃ出えへんで逃げ押せる、どない考えても、アンフェアな取引やん、ワシはそれが許せん・・・」
マー坊「テメエっちのような 2流の元渡世人を闇雲に怖がってるぐらい、あの4人のボンボンは世間知らずだったって事さね。な??オメエもヨ、あんまし欲ばかりかいて、外道な真似するんじゃねえって。約束だゾ、オレの目がクロいうちは、ズっとテメエ監視してっからナ。。。約束違え 4人に付きまとってるの発覚したなら…、マジでラチって山に埋めるゾ。それに・・・テメエっちは今から娑婆からチトばかり遠ざかるンだからヨ♪」
岩下「へ?? ナンの事で ??」
『 はいぃぃ~ 開店ガラガラぁ~ 全員動くナ! 』って・・・ビルの入り口 別方向のステンレスシャッターが開いて・・・入ってきたのは、お馴染み おねだり刑事のAさん アンド、十数名の警察官で(笑)
Aさん「おお!久しぶりだナ♪ 元▲▲会 銀バッジの 岩下く~ん♪その手にしているカネは証拠品だナ? 年貢の納め時だ 神妙にお縄につけヤ 《賭博法違反》緊急 23時48分…《現逮(現場逮捕)》だ」
岩下「くっそ!!ハメやがったな 卑怯だゾ!!」
Aさん「(ケータイを取り出し)あぁもしもし 署長ですか? いえネ、港のリクに ホルモン焼きで一杯やろうって誘われて、店向かって歩いましたら…【 タマタマ偶然、違法な闇カジノ見つけちゃいまして 】(笑)ウチの署の管轄越えた地域で、わたしら暴対4課でもナイですが、まぁ特例の緊急逮捕事案ってことで、署長なんとか県警本店に方には突っ張ってくれませんか?お願いします。イイじゃないスか、ウチの署で《逮捕点数》それダケ稼いで、後はドコにでも卸してやれば♪」
岩下「ちきしょう!!オレらヤクザ者よか 汚ねぇ真似しやがって悪徳マッポが!!」
3人『 じゃあねぇぇ~♪ 岩下クン お元気でぇ♪ イッペンは面会・差し入れに行ってやっから♪ 』
『 ナンだヨっっ!! 結果パクられて終いかよ!!こんな幕引きワリに合わねぇじゃん!! 』
うるせぇ このガキ!牢屋で反省してきやがれ!!
施錠され、両脇を警官にしょっ引かれていきます、先ほどリクにコテンパンに負けた 若いディーラー・・・八百政が依頼を受けた、地元名士の息子《靖彦》・・・
靖彦「ちっきしょう!…オヤジに頼まれたならば、もっとチャンとオレ救えよなオッサン! 仕事が雑じゃんか! ああっっ!!…オレの人生お終いだぁ っっ!!」
マー坊「バカいってんじゃネエよ若僧・・・ワッパ喰らったぐれえで、世の中ナンも変わりはしねえんだ。むしろ…10日間ぐらいブタ箱で拘留されてこいって。この世の中で・・・ブタ箱の中こそが《イチバン安全な 逃げ場所》なんだからヨ。」
八百政「本当だヨ靖彦くん。1度でも、逮捕拘留されるのがキミにとっての最高の安全策なんだ。ワルい連中のリベンジや来襲も防止できる。拘留の間に、パパが腕の良い弁護士も見つけてくれるだろう、キミ初犯だし、罰金か書類送検で済むと思うヨ、VIP家庭に生まれたことを感謝しなさい いいね?」
リク「さいぜん云った筈ヤ・・・ワシは勧善懲悪の《いいひと》ではナイってナ。ナンであれオメエっちは、運の悪いヤツなら懲役受けて当然な事したのヤ・・・。更生は十分可能、檻の中でジックリ反省しな。せやけど、真に反省し更生を試みるってなら…まずは 正当な【 罰もあまんじて受けてからだ 】オメエかて成人式終わったリッパなオトナだべが?いつまでも甘えた世迷言イってんじゃネエよアホンダラ!」
靖彦「・・・っっ!!こ…こんなっ 怖いおじさん って、初めてだヨ・・・」
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「久々に暴れられて 気分が良かったですが♪ 果たして・・・アレで良かったのですかねぇ??」って マー坊が。
いつもの お疲れ様の反省会 ワインBARで。
しかし・・・いやはや…『救助隊』とは 名ばかりの・・・ロクデナシとは、大学生の彼らを指すのでは無く、
ボクちんらこそが それに相応しいって、そんな今回のJOBでした はい。。。
でも、所詮は民間人のパワーしかない、ボクらが出来得る 全てのスキルを発揮した、それも事実で。
作業にとりかかり、準備を進め 情報を集めるうちに、事は思う以上に 深刻だってのが判って来ました ええ。。。
「たかが賭博の罪」って、あなどれないぐらい 意外に重罪です…
刑法185条【単純賭博罪】
賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処するただし、一時の娯楽に供するものを賭けたにとどまるときは、この限りでない・・・
世の素人衆が、個人的に行う、賭博に対する穂的罰則は、下されても 上記の通り 『微罪』です。
が・・・刑法186条1項【常習賭博罪】の場合は 三年以下の懲役…
違法のカジノ場を開き営業する行為ともなると、刑法186条2項【賭博場開帳等図利罪】・・・
《 賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、三月以上五年以下の懲役に処する 》って・・・
思った…『人生滅茶苦茶・・・お終いじゃん!!』彼らの親がいくら社会的地位にあろうとも、
裁判を経て、懲役刑3年…それ喰らった人間を 正規社員として雇ってくれるなんて会社がこの世に在るか?? 一生日陰者の人生 決定でス。。。
昨今のネット上は『匿名のリンチ刑場』と化しています…
ってか、逮捕受けた段階でも、サイショに新聞実名報道、次にネット上でボロカスに叩かれます・・・。そしてトドメとばかり、TVのワイドショーで サンザン晒される・・・
TV視聴者らの 潜在的ウップンを晴らす《恰好のエサ》です。一流大学の裕福家庭子女らの犯行発覚って、サングラスとマスク無しでは近所のコンビにすら行けないでしょうネ。。。
そして、この手の賭博犯罪は、裁判となり 有罪となる確率は、ジツに【 99・5% 】… (--;
おねだり刑事のAさんから仕入れた情報でも、着々と 大学生らの闇カジノの摘発・逮捕計画が 警察内部で進んでいた・・・
影のオーナー 岩下が、唯一・・・頭脳明晰で巧妙だったと評価出来るのは、闇カジノをば 【 開いた地点 】・・・
東京都に隣接した神奈川県の、ヨコハマの繁華街は 言うまでも無く、そこへと落ちる 利権を争って、いくつものヤクザ者 非合法組織が跋扈していますが。
でもネ、その傾向は 不法組織ダケでは無い・・・それを取り締まる側の…【 各所の所轄警察署の間にも 熾烈な縄張り争いが存在していて 】
殊に あの闇カジノが入っていた地点は、本来の 加賀町警察署を筆頭に、複数の他の署が、《いや!ココはオレんとこの署の縄張りだっ!!》って主張して聞かない、
ある意味で『中東のガザ地区』とも呼んでおかしく無い、ドコだかの署が《抜け駆け》に走らないか?と、互いを見張り合う警察署間の紛争地域で。そゆえに・・・各署は、闇カジノへ踏み込む作業、互いの動向をにらみ合い躊躇する『動きの取れない 千日手』になってた。。。
まさしくの『笑う 小悪党』の岩下。。。
ハマの街以外の地域だったなら、とっくに、かれらの闇カジノは摘発を受け 逮捕されていた筈で。警察内のにらみ合いにより摘発の時期が先送りになっていたダケで。。。
八百政「ボクら、《それぞれの道の専門家》それが検討し尽くした結果、それなのだから仕方ない…あの手段でしか 靖彦をサルベージする手段は無かったのだからマーちゃんも気にする必要はないよ うん」
リク「ま…将来有望なK大生が、ワッパかけられ逮捕って、絵柄としてはいかにものショッキングやけどナ、ワシらが最大に知恵絞った《ダメージコントロール》それだわサ。八百政、靖彦やけど、大学も 退学は免れたのやロ??」
八百政「ああ。ボクやリクさんみたいに国公立の大学で無くて幸いだったよね。優秀とイっても 要は私学経営の大学だからネ、親が積んでた少なくない寄付金がモノを言った」
マー坊「けっしてジェラシーではありませんが、つくづく…VIP子弟は 銀の匙咥えて生まれてやがるのですネ・・・アタシにすれば 別世界だ・・・」
・・・まぁ今回のネックは・・・学生ベンチャーでチャチなサクセスしやがったアホなボンボンらが、
トチクルって、闇カジノなんぞを目論んだ それが ヤクザは引退したからって…《けっして真っ当な人間になった訳では無い》岩下みてぇな、外道にとっ捕まってヨ、岩下の事実上の《使い魔》として、広告塔としてコキ遣われる。おそらくは…大学も卒業したからって それで縁が切れるなんて在り得へんやロ?
甘美な幻影に魂を売り渡す寸前だった靖彦ら
そう・・・大事な一生を…岩下のような経済舎弟に、ギュ~ギュ~にシメられ 脅されて送るなんて 悪夢じゃん!
・・・それを どうにか食い止めるには・・・今回の闇カジノでの、法的な責任を負うってのとベツに・・・。
《賭場開こうだなんて、ナンとトンデモない事をオレらは考えてたんだ!!》って、心底でビビらせて、もぉ再び 同じ轍を踏まないようにさせる、それこそが今回のJOBの真骨頂よナ。。。
まぁボンボンらにしたなら、助けに来たのが 救いの天使なんかでは無く、ワシら《怖い怖いオニだった》(笑)それが現実だ 我儘は通らんガマンさせよぉヤ♪
アイツらかてヨ、VIPである親のコネのみでイイ大学入れた訳でもなかろぉて。それなりに物事を理解するノーミソは持ってる筈やんか?甘いかも知れへんけど、ワシとしては、…コレも1つの 大きな《賭け》…彼らの更生を期待するねん ああ。
マー坊「しかし・・・よくもまぁ…あの Aさんが、あたしらの計画に沿って、靖彦をはじめとした大学生らを、【 逮捕という名の実質《保護》 】それに協力してくださいました。。。」
八百政「リクさんが、下した…最大の《賭け》だったよね。ボクらがあの晩、闇カジノでバカ勝ちでゲットした金を 奪い返しに、岩下…陰のオーナーってのが必ず現れる…《それがヤー公の脊髄反射 来ないなら沽券にかかわるのヤ!》10手も20手も先詠んだ リクさん独自の《勘》」」
リク「そだったけか??サッパリ 忘れた ・・・。」
マー坊「アイツらを・・・賭博場開帳等図利罪での《主犯》では無く…岩下に脅されコキ使われていた《従犯》に留めるには、証拠品の札束を抱いた 岩下を問答無用に現行犯緊急逮捕って、《それしか無い》ってのは 確かで。ったく!ヒヤヒヤしましたゼ もしも岩下が現れなかったらどうしよう…ってネ♪」
八百政「実際…勝ち目の薄い まさに賭けだった。。。そのリスク承知で、あえてそれに乗ってくれた Aさんの《侠気》だよな。」
マー坊「本当…他の署から 猛烈な反感喰らうだろうっての承知での現場逮捕。頭下がります。。。リクさんが今まで《檀家(民間捜査協力者)》で 恩を売っていた甲斐がありましたね」
リク「どうやろ? それも 忘れた。。。ワシなんぞより、キミらはじめとした、いろんなヒトからの協力作業・・・それ在ってこその今回、スロットでいうならスリーセブンが実現したのサ うん・・・」
ホント・・・余裕のよっちゃんで、キメたよにも観えるボクちんらの行動・・・でも、いっちゃん脇で冷や汗かいてたのは 他ならぬ ワシらだった。。。
靖彦クン、他の3人も、真相知らされても、ワシらに謝意は述べる必要はナイよ ああ。今…誇らしい気持ちは 1ミリも無い。。。
むしろ忘れてくれヤ ンな『ヘンな奴』は♪
ある意味《ワルモノよりあくどい》ヘンなオッサンらがアバレまくった それダケだ♪
聖人とは程遠いワシらだからハッキリ云える・・・【 ギャンブルってのは 面白い! 】だけど…利用する側ならまだしも、間違っても《主催する側に回ってはいけないのだ》それはヒトとしての破滅を意味する うん。。。
『 それでは 彼らの輝ける未来に期待を込め 乾杯 』
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