スポンサーサイト
上記の広告は１ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
レクイエム ｆｏｒ イチハラ・・
リクです なんか一挙に秋めいてますネ～・・
前回の昔話で 大学当時の、「２大 危険人物」のＴｏｐとしてキャンバスに恐怖の大王として君臨した
『 イチハラ 』って、ヤツのことふれましたので 今回はコイツをキャッチＵＰしてみようと思います。
思い出に頼る だらだら話になりますが、ご容赦くださいませ。
結論からいって・・コイツは まごうことなき『本職のヤクザ』でした（笑）
「ヤクザでもジツはイイひとで・・」なんて・・いっさいありません！ヤクザだからヤクザ・・まともな市民感覚なぞいっさいといって良いほど持ち合わせていない悪質にして凶暴人種でした。
ぶっちゃけ、親友とかじゃなかったし、ヤツにとってのリクは複雑な意味で利用価値のある人間だったｋも知れないのですが、
リクにとってのイチハラは、元々が学友が少ないんで、仕方なくではナイですが、距離を置いてつきあっていたに過ぎません。
ただ、入学早々のガイダンスで隣り合わせ、『ナニ？オメエ♂？ ♀？ ドッチ？』ってことから会話が始まり、
コイツはヤクザだってことスグわかりましたから、チョっとフザケて・・
「今まで 何人殺したのヨ？」って尋ねますと・・・
「ん？？それって表に出てる数字？ それとも・・・」って（＾＾； 訊くンじゃなかった。。
リクのことは身体つきではなく、それ以外のなんかがイチハラ的なアンテナにフレたらしくて、
「オメエ、身体もおかしいけど、それ以上にえらいドス黒いもの抱えてそうジャン」っていわれ、
ぶっちゃけ ヤクザにこんなこと云われちゃ立つ瀬がナイでこりゃ・・って悩みました（＾＾；
現役で合格したリクとは イチハラは年が四歳上で、教護院からデヴューして、少年院、少年刑務所と・・
人生の大切な時間を棒にふった分 大学に入るのが遅れたいう お見事な人物で・・・。
コイツは、ヤクザという看板さえなければ いうならば青年実業家もイイところで、
たこ焼きの屋台を２つ、レンタルビデオ屋、私鉄駅前の 立ち食いソバ屋・・兼 パチンコ現金交換所も持っており、さらに表に出せないウラ稼業では・・・
クレジット詐欺商品の卸の仲介、競馬のノミ屋、無届金融業までしており（＾＾；；
親から学費出してもらってるどころか、逆に親を養う器量の持ち主で（笑）
入学から卒業までイッペンたりとて、電車やバスを使い通学したことなどなく・・いつもイチハラの子分が運転するＡＭＧのメルセデスに乗ってのご登校でおました。
コイツが今回の主人公・・見た目ヤクザにゃ見えンっしょ？？
しかし・・コイツのつかみどころのなさの１つなんですが、こういった 肩書き情報を記しますと、
読んでる皆様としては、いかにもゴツイ感じの番長タイプ・・もしくは、逆に チャラい新宿歌舞伎町のホストのよーな感じを想像すると思うのですが・・
しかし実際は、想像に反して このイチハラは、正直・・ヤクザっていうよりも むしろ カフェの店員でもしてるって方が説得力のアル、細面で華奢なイケメンだったンですよコレがまた・・
イチハラ云いますには・・イチハラが所属する「組」ってのが、親分をはじめほぼ全員がそういう感じなんだそーで・・
写真を見せてくれましたが、その一家の服装から、髪型からして、例えるなら・・【タチの悪そーな 嵐 】（笑）って感じで、一見ではコレがホントに繁華街を仕切る若い衆なんかな？と感じました。
「見てくれのゴツさでヤクザでござい、なんてのは、時代に乗り遅れた 負け組みだっての♪」ってことだそーで。
ファッションなんてのも、ダブルのスーツなんて一回も見たことはなく、かといって、Ｔシャツにジーンズとかでもなく・・
上記したカフェの店員さんや、おしゃれな美容師って風な、シンプルにして、けっして着るものは安物ではナイって感じのファッションでしたネ。
ライト級のボクサーみたいな体格で、けっしてゴツくも、華奢でもなく、しかしやっぱり本職だけに 怒らせたらシャレではすまない雰囲気はアリアリなヤツでした。
さすがは本職だナ・・って感じたのは、フトあるとき、「そういうオシャレなカッコだと、同業者とか、トーシロにもナメられたりせんの？？」っと尋ねたらイチハラ、笑いもせず・・
「ベツに・・関係ないネ。引き金ひく体力さえありゃ ナメられもバカにされもしねーヨ」って、スラっと云われたのには正直 ビビりましたで（－－；
お百姓さんらが第一次産業、製造業が第二次産業、たとえば商店街のお店が第三次産業とするなら、ヤクザというのは、３以下に取り入って 利益を稼ぐ第四次産業から更に利ざやをカスメ盗る 第五次産業なんだそうで、よりウマ味のあるカモに取り入るために、知識として信用アル学問を学んでリッパなヤクザになろう♪という・・エライんだか？あんまりなんだか？よくわかんない動機でした（－－；
こいつイチハラは、ヤクザなのにナンでまた 今更 大学なんぞに通う必要があるのか？？ってことは長いこと疑問でしたが、
まア これも、イチハラ自身が「オレは本職だゾ」って宣伝して回ったわけではなくて、
体育会で空手系のとある部の上級生が、高校の自分に所属していた暴走族があり・・、
その暴走族のケツ持ちというか、仕切ってる暴力組織ってのがドコでもありまして、その先輩の所属する暴走族に君臨する暴力組織に、すでに使い走りを卒業した立場で このイチハラが居た、という情報が一瞬にして学内中に広まって・・
『本職が入学してきた・・・』って、それまでの 体育会系を中心とした「吾こそは お山の大将」って空気は完全に払拭され、みんなジツにおとなしいヒツジの集団みたいになっちまって（笑）
リクのばやい、関東に比較して関西圏というのは、本職ヤクザのヒトが、ごくごく近隣に住んでいるというのが それほど珍しくもなく、なんらかの利害関係上でヤクザとモメるのは当然にブルっちゃいますが、でなけりゃ、単にヤクザって理由にてひたすら怖がるって感情は乏しいンですワ。
ですんで、イチハラとは積極的に仲良くしようと思ってたわけではナイのですが、
大教室なんかでは、このイチハラが座るテーブルの前後２列は だ～れも座りませんから（笑）こりゃ便利だわい♪って、イチハラを格好の目印にリクめは近場に座りましたので、
なんとはなく、会話が始まり、やがては学食でもダベったりする仲にもなりました。
ヤツとよく通った居酒屋・・
（一回 ヤツが酒乱ばって店をば半壊に・・）
イチハラを利用して いわゆる トラの威をかりるキツネみたいなマネはいっさい考えてもいませんでしたが、
ぶっちゃけ、周囲は勝手に深読みして、こげなる女性化ヤローであろうと、とくに男子学生からのツッコミは最小限で済んだのかもしれませんやネ。
でも、正直 コイツとは心底懇意にはなりたくはなく、就かず離れずのスタンスでいたかったのですが、
イチハラとしては、単なるオカマかと思ったら、ギャップがありありで意外に面白いヤツだナ、って、ヘンに気に入られてしまい（＾＾；
ヤツが学内でタイクツしますと・・リクが講義受けてる教室に・・運転手兼子分が伝令にやってきて・・・
『すませんっ！！・・アニキが・・講義終了したら、第二学食で待ってますから って・・おねがいしやッス！』ってなるのは心底メイワクでした（笑）
ただでさえ 身体が異性化してるヘンな怪人なのに、現役ヤクザさんがマブダチ・・おぼっちゃんお嬢ちゃん揃いの学友はますます引きまくり・・結果として リクめの学内孤立化に拍車を掛けたヤツはこいつ イチハラですワ。
学内でアバレたという話は ただの一度も聞きませんでした、実際本人いわく・・『銭金のからまないムダなケンカなんざしねーヨ』「ナンで？？」『かったるいし、第一 イテエじゃん』って・・ある意味職人気質なポリシーで＠＠；
しかし、反対に・・やっぱりコイツは善良な市民とは決定的に違うわナ・・・っと、しみじみ思わさせる事柄もちょくちょく眼にしました。
基本として、サイフを普段持ち歩きません、お札のみを束にしてポケットに入れています、
硬貨の類は おツリでも受け取らないか、連れの子分にやってしまいます。
歩くときも けっして肩をいからせノッシノッシなんてことないのですが、一瞬のスキもないとゆーか、普段から、不意に襲撃された際に備えて、テンションをけっして下げず、まるでトレーニングをしているように、ネコ科の動物を思わせる、とてもしなやかにしてスムースに、少しも歩くペースを乱さずに歩む姿は、不謹慎な例えかもしれませんが、武道の達人を思わせるものがありました。
でも、やっぱり、社会的なルールとかマナーといった点では、「よくない」というより むしろ「欠落している」といった方が正解かもしれません、ハタから見て『なんてことを・・』って、絶句するよなコトでも・・・
「えっ？？オレ今なんかワルイことしたっ？？」って、本人ほとんど意識すらしてないってのが多々ありました。
学食なんぞでも、大混雑のランチタイム・・・イチハラは食券買わず、長い行列に並ぶことすらせず、つら～～ってカオして列の先頭へ行き・・
・・・んで、わっわっ！！ナンだろ！？ヤクザが至近距離に来た！ってビビりまくってる列の先頭の男子学生に向かって・・・
「なあ・・・そのＡ定食（￥３２０円）・・千円で売ってくんね～？？」って・・・オドシなのか？？交渉ごとなのか？？まことにビミョ～な打診で（＾＾；
リクが「三倍以上のカネ払ってまで喰う価値あるメシかよ？？」ってチョっとからかいますと、イチハラは笑いもせず・・・
「漱石（千円札）よりもヨ、ただボケーっとツっ立って並んでる１０分のほーがオレにゃあ惜しいンだヨ、週末オレが１０分でいくら稼ぐか・・オメエなんぞにゃわかんねーヨ」って、いう姿はまさに本職だナと感心しました（笑）
しかし、このよな アル意味では「カッコイイ」 イチハラですが・・・
『ダメだこりゃ・・』って部分も、人間ですから当然ありありで（笑）
コイツもドタマの構造が、リクと同様 生来の 荒くれ気質のようで・・表面上のＯＮ・ＯＦＦは見事に切り分けているのでありますが・・・
人間としてのヒト付き合いの上で、ダレから教わるでもない いわば「世間智」ってモノがそなわっていなくて・・・コイツ 根は正直ですので・・・
とある 経営学各論だったか？ ３０人ほどの小教室での講義の時間、リクも一緒に履修していたのですが・・・
講師が・・・「え～それでは・・イチハラ君、キミはすでにヒトを使って事業をしてる経営者なそうだけど、今後における事業展開などの構想を現時点ではどのように考えていますか？」っと、講師としてはタイクツな流れの中のバラエティーとして訊いたわけなんですが・・・イチハラは、
「そっすネ～・・自分は、やっぱ、【税金払わないで済む】利益幅の大きな新事業ヤリたいっスよネ～・・裏カジノなんかサイコーなんスけど、ウチのカシラの系列がめぼしいとこ押さえてるンで身内でドンパチになっても笑われますし・・ぶっちゃけ所轄のオマワリ抱きこまなきゃならないんで出費多いし面倒もネ～実際問題 兵隊もそろえとかなきゃ後ろからブスリとされかねませんし・・大体、ノミ屋稼業以外のはみんな表向き正業だから、いくらもゴマかせないんでキツイんスよ実際・・オヤジへの上納金もハネ上がるばかりで、今後のウマい話としてはいっちょ～、コンピューターソフトビジネスで儲けてる連中シメあげて、うまいとこ吸い上げていけたらイイな・・と思ってるンすけど」
・・・イチハラが話し終わった教室は・・・イチハラと、アキレかえってるリクと・・こわばって直立してる講師の たった３人（笑）
あとの学生全員トンズラこいておりまスた（－－；
本音あかすのもイイけど、ホント・・ＴＰＯわきまえろよナって、心底思いました。
また、ヤツはヤクザですんで、当然とゆーか、 酒癖 オンナ癖はイイはずがなく（＾＾；
オンナに関しては・・・ハッキリいってコイツ【ブス専】でおましたわいな（笑）
まことにシツレーだけど、なんかコイツ 美の基準が根底からゆがんでるんじゃないか？？ってツイ思うほど、タマに連れ歩いてる女性ってのが【さんね～～んっ！！】なヒトばっかで・・・
でもヤツは・・「な？な？ あれ、イイ女だべ？？ く～っ！！すべてがタマんねーんだよ いひいひ♪ うらやまし～だろざまーみろ♪」って、いい気なモンでした（笑）
一度ダケ、イチハラ＋ねえちゃん４人とリクで箱根へ・・
（ひとり回してもらったけど、正直・・ざんねん・・；笑）
酒については なんせ、講義の途中でさえ、飲みたくなると、子分にケータイで連絡して、缶ビール買いに走らせますから・・それでいて講義はあくまで、居眠り１つせず、真剣にノートとってるかわ余計コワイです（笑）
で・・酒ですが ひとくちでもグビっと飲むと、日頃のクールさなんて飛んでっちゃって、第二の人格がソッコーで出現・・
子分格が「アニキ お待たせしました」って、大概６本パックを２つ ビール、サッポロの黒ラベルがスキでした を持ってきて グビリとやりますと・・・
いきなり・・それまで見たこともない・・まるで大魔神の変身前・変身後のように（＾＾；一瞬で 普段は ある意味 品があるともいえるイチハラのカオが・・・
目つきダケで はい、アンタは天国いけませんから・・って決定されるよな げに恐ろしい表情へとイッペンし・・
「・・・学校内で・・【アニキ】っていうなア～～っっ！！」って、場所柄も考えずその子分ボコボコに・・
「も～、いくらなんでも、野毛の袋小路じゃないんだからヨここは・・」って、止めに入れるのはリクのみで（－－；
教室内 全員マッサオ・・気の弱いヤツなんざ ひきつけまで起こしてて（笑）教授はテメエが可愛く 見てみぬフリ・・。
でも 怒りが静まったイチハラはうまそ～にグビグビとビール飲みながら屈託もなく・・
「あ～うめ～♪ おお、リクっちも飲めやい！・・学友のみんな、袖刷りあうもなんとやらってえからヨ、飲んでくんない♪」
リクめはベツとして、イチハラに押し付けられた缶ビール・・おそらく学友にとって 生涯でイチバン 苦々しくて胃にズシンとくるビールだったと思いまス。
こういう マッタクをもってシャレにならないイチハラでしたが・・前述したように、周囲は勝手に イチハラ＆リクのコンビを 学内危険人物２大巨頭としてビビリながら接していますので、
後になりフリ返ってみるなら・・ヤクザであるイチハラの いうなら、「暴力という名の核の傘」に庇護されていた部分は否定できないとも思います、それをイイことに調子コイた気はいっさいナイのですけどネ。
今だからいえる・・手に持つ銃はイチハアラのモノホンで（＾＾；
（ただし 弾はありませんでス はい～）
イチハラをあてにした・・・ということは、ジツをいいますと、一度ダケあって・・・
前回、前々回で取り上げた バイトしていたＢＡＲ・・・客質低下と同時に起きた 不法薬物の店内売買・・、
いったんでも『アソコに行けば買える』ってな噂が立ちますと、しばらくは その噂により、買いたいヤツも売りたい売人もぞくぞくやってきます・・・
とくにやっかいなのは「売る側」の人間で・・・ヤク売ってるヤツってのは、必ずとゆーか、どっかの暴力勢力の団体等とつながり持っているので、
売人そのものは 別段ツヨくもないので、見つけ次第ボコボコにすればイイようにも考えられますが、
ジツはそーなるとその後がもっとタイヘン・・・その売人の後見人でもある「組織」の上の方が「こないだはウチの若いのが世話になったってナ・・」って、乗り込んでくるのはまさに 日常における最大の恐怖で・・・
なんとか防止する算段はないものか？？と悩んでおったわけですが、イチハラに・・「ジツはよ・・」って、相談しますと、しばらくジっと考えてから、「どうにかできるかもしんない」って・・
すると・・信じられないことが起きて・・・ホントにある晩を境にして、クスリ売りに来る輩の姿がプッツリと消えた・・・。
そのときは カラクリはわからなかったのですが、後になってから判明したのは・・・
要は、イチハラは巧みに自分の知り合いルートを利用して、懇意にしている（癒着ともいう；笑）県警のおえらいさんに、近く大々的に街で薬物取締りのガサ入れを実施するという情報を立ててもらい（事実それは実施された）
供給ルート側には、あの街そのものから完全撤退するのは今しかない！どこか離れた地区で新しいルートを開くほうが賢明だゼ って、情報を流したわけです。
結果・・薬物に関しては まったくをもってクリーンな状況になったわけですが・・・
そこは やっぱりイチハラはヤクザもので・・リクのバイトしてる店をはじめ 何軒かの店の店で使用される おしぼりと氷の配達が、イチハラが実質支配する企業へとチェンジしたわけであります・・ある意味 さすがだナ・・。
「♀になるんだったら いつでもタイに売り飛ばしてやんゾ」
あの憎まれグチもなつかしい・・
イチハラ個人はリクに対し、「友情」ってモンを抱いていたのかは 今になっても不明なわけですが、
リクめの想像としては ダチへのどうにかしてやろう という気持ちと、利権のプロとしての嗅覚と、ドッチも両てんびんであったのではないか？と思えますだ。
ちなみに・・・・
このイチハラですが・・・卒業後は一回も会っておらず、逢いに行こうなんて気持ちも 正直ありませんでした、なんせ世界観がちがいすぎます。
卒業したアトのイチハラは、順調に組織内でも出世し、事業もドンドン手広く行なっていたようですが・・・
３年前の ちょうど今頃 秋の気配漂う時期に、ヨコハマの某ホテルの一室で 遺体で発見される ということになりまして・・・
オマエが走り抜けて・・・
オマエが死んだ街・・・・
死因は 公表されているのによれば「事故死」です、それ以上のことはいっさい触れられていませんでした。
可哀想・・哀れな・・という気持ちよりも、なんか・・・むなしいな・・というのがリクとしての実感でした。
イチハラよ、久方ぶりにオメエのこと思い出したゼ・・・
わたいも天国には堂々と行ける人間ではナイけど、オメエほどの地獄まで堕ちるかはわかんないので果たして再会できるかはわかりませんが、
もしも また逢えたなら、あの世とやらで またクダラナイ話でもしよーヤ。
イチハラよ・・あの世でイイ金儲け思いついたンかいナ？
前回の昔話で 大学当時の、「２大 危険人物」のＴｏｐとしてキャンバスに恐怖の大王として君臨した
『 イチハラ 』って、ヤツのことふれましたので 今回はコイツをキャッチＵＰしてみようと思います。
思い出に頼る だらだら話になりますが、ご容赦くださいませ。
結論からいって・・コイツは まごうことなき『本職のヤクザ』でした（笑）
「ヤクザでもジツはイイひとで・・」なんて・・いっさいありません！ヤクザだからヤクザ・・まともな市民感覚なぞいっさいといって良いほど持ち合わせていない悪質にして凶暴人種でした。
ぶっちゃけ、親友とかじゃなかったし、ヤツにとってのリクは複雑な意味で利用価値のある人間だったｋも知れないのですが、
リクにとってのイチハラは、元々が学友が少ないんで、仕方なくではナイですが、距離を置いてつきあっていたに過ぎません。
ただ、入学早々のガイダンスで隣り合わせ、『ナニ？オメエ♂？ ♀？ ドッチ？』ってことから会話が始まり、
コイツはヤクザだってことスグわかりましたから、チョっとフザケて・・
「今まで 何人殺したのヨ？」って尋ねますと・・・
「ん？？それって表に出てる数字？ それとも・・・」って（＾＾； 訊くンじゃなかった。。
リクのことは身体つきではなく、それ以外のなんかがイチハラ的なアンテナにフレたらしくて、
「オメエ、身体もおかしいけど、それ以上にえらいドス黒いもの抱えてそうジャン」っていわれ、
ぶっちゃけ ヤクザにこんなこと云われちゃ立つ瀬がナイでこりゃ・・って悩みました（＾＾；
現役で合格したリクとは イチハラは年が四歳上で、教護院からデヴューして、少年院、少年刑務所と・・
人生の大切な時間を棒にふった分 大学に入るのが遅れたいう お見事な人物で・・・。
コイツは、ヤクザという看板さえなければ いうならば青年実業家もイイところで、
たこ焼きの屋台を２つ、レンタルビデオ屋、私鉄駅前の 立ち食いソバ屋・・兼 パチンコ現金交換所も持っており、さらに表に出せないウラ稼業では・・・
クレジット詐欺商品の卸の仲介、競馬のノミ屋、無届金融業までしており（＾＾；；
親から学費出してもらってるどころか、逆に親を養う器量の持ち主で（笑）
入学から卒業までイッペンたりとて、電車やバスを使い通学したことなどなく・・いつもイチハラの子分が運転するＡＭＧのメルセデスに乗ってのご登校でおました。
コイツが今回の主人公・・見た目ヤクザにゃ見えンっしょ？？
しかし・・コイツのつかみどころのなさの１つなんですが、こういった 肩書き情報を記しますと、
読んでる皆様としては、いかにもゴツイ感じの番長タイプ・・もしくは、逆に チャラい新宿歌舞伎町のホストのよーな感じを想像すると思うのですが・・
しかし実際は、想像に反して このイチハラは、正直・・ヤクザっていうよりも むしろ カフェの店員でもしてるって方が説得力のアル、細面で華奢なイケメンだったンですよコレがまた・・
イチハラ云いますには・・イチハラが所属する「組」ってのが、親分をはじめほぼ全員がそういう感じなんだそーで・・
写真を見せてくれましたが、その一家の服装から、髪型からして、例えるなら・・【タチの悪そーな 嵐 】（笑）って感じで、一見ではコレがホントに繁華街を仕切る若い衆なんかな？と感じました。
「見てくれのゴツさでヤクザでござい、なんてのは、時代に乗り遅れた 負け組みだっての♪」ってことだそーで。
ファッションなんてのも、ダブルのスーツなんて一回も見たことはなく、かといって、Ｔシャツにジーンズとかでもなく・・
上記したカフェの店員さんや、おしゃれな美容師って風な、シンプルにして、けっして着るものは安物ではナイって感じのファッションでしたネ。
ライト級のボクサーみたいな体格で、けっしてゴツくも、華奢でもなく、しかしやっぱり本職だけに 怒らせたらシャレではすまない雰囲気はアリアリなヤツでした。
さすがは本職だナ・・って感じたのは、フトあるとき、「そういうオシャレなカッコだと、同業者とか、トーシロにもナメられたりせんの？？」っと尋ねたらイチハラ、笑いもせず・・
「ベツに・・関係ないネ。引き金ひく体力さえありゃ ナメられもバカにされもしねーヨ」って、スラっと云われたのには正直 ビビりましたで（－－；
お百姓さんらが第一次産業、製造業が第二次産業、たとえば商店街のお店が第三次産業とするなら、ヤクザというのは、３以下に取り入って 利益を稼ぐ第四次産業から更に利ざやをカスメ盗る 第五次産業なんだそうで、よりウマ味のあるカモに取り入るために、知識として信用アル学問を学んでリッパなヤクザになろう♪という・・エライんだか？あんまりなんだか？よくわかんない動機でした（－－；
こいつイチハラは、ヤクザなのにナンでまた 今更 大学なんぞに通う必要があるのか？？ってことは長いこと疑問でしたが、
まア これも、イチハラ自身が「オレは本職だゾ」って宣伝して回ったわけではなくて、
体育会で空手系のとある部の上級生が、高校の自分に所属していた暴走族があり・・、
その暴走族のケツ持ちというか、仕切ってる暴力組織ってのがドコでもありまして、その先輩の所属する暴走族に君臨する暴力組織に、すでに使い走りを卒業した立場で このイチハラが居た、という情報が一瞬にして学内中に広まって・・
『本職が入学してきた・・・』って、それまでの 体育会系を中心とした「吾こそは お山の大将」って空気は完全に払拭され、みんなジツにおとなしいヒツジの集団みたいになっちまって（笑）
リクのばやい、関東に比較して関西圏というのは、本職ヤクザのヒトが、ごくごく近隣に住んでいるというのが それほど珍しくもなく、なんらかの利害関係上でヤクザとモメるのは当然にブルっちゃいますが、でなけりゃ、単にヤクザって理由にてひたすら怖がるって感情は乏しいンですワ。
ですんで、イチハラとは積極的に仲良くしようと思ってたわけではナイのですが、
大教室なんかでは、このイチハラが座るテーブルの前後２列は だ～れも座りませんから（笑）こりゃ便利だわい♪って、イチハラを格好の目印にリクめは近場に座りましたので、
なんとはなく、会話が始まり、やがては学食でもダベったりする仲にもなりました。
ヤツとよく通った居酒屋・・
（一回 ヤツが酒乱ばって店をば半壊に・・）
イチハラを利用して いわゆる トラの威をかりるキツネみたいなマネはいっさい考えてもいませんでしたが、
ぶっちゃけ、周囲は勝手に深読みして、こげなる女性化ヤローであろうと、とくに男子学生からのツッコミは最小限で済んだのかもしれませんやネ。
でも、正直 コイツとは心底懇意にはなりたくはなく、就かず離れずのスタンスでいたかったのですが、
イチハラとしては、単なるオカマかと思ったら、ギャップがありありで意外に面白いヤツだナ、って、ヘンに気に入られてしまい（＾＾；
ヤツが学内でタイクツしますと・・リクが講義受けてる教室に・・運転手兼子分が伝令にやってきて・・・
『すませんっ！！・・アニキが・・講義終了したら、第二学食で待ってますから って・・おねがいしやッス！』ってなるのは心底メイワクでした（笑）
ただでさえ 身体が異性化してるヘンな怪人なのに、現役ヤクザさんがマブダチ・・おぼっちゃんお嬢ちゃん揃いの学友はますます引きまくり・・結果として リクめの学内孤立化に拍車を掛けたヤツはこいつ イチハラですワ。
学内でアバレたという話は ただの一度も聞きませんでした、実際本人いわく・・『銭金のからまないムダなケンカなんざしねーヨ』「ナンで？？」『かったるいし、第一 イテエじゃん』って・・ある意味職人気質なポリシーで＠＠；
しかし、反対に・・やっぱりコイツは善良な市民とは決定的に違うわナ・・・っと、しみじみ思わさせる事柄もちょくちょく眼にしました。
基本として、サイフを普段持ち歩きません、お札のみを束にしてポケットに入れています、
硬貨の類は おツリでも受け取らないか、連れの子分にやってしまいます。
歩くときも けっして肩をいからせノッシノッシなんてことないのですが、一瞬のスキもないとゆーか、普段から、不意に襲撃された際に備えて、テンションをけっして下げず、まるでトレーニングをしているように、ネコ科の動物を思わせる、とてもしなやかにしてスムースに、少しも歩くペースを乱さずに歩む姿は、不謹慎な例えかもしれませんが、武道の達人を思わせるものがありました。
でも、やっぱり、社会的なルールとかマナーといった点では、「よくない」というより むしろ「欠落している」といった方が正解かもしれません、ハタから見て『なんてことを・・』って、絶句するよなコトでも・・・
「えっ？？オレ今なんかワルイことしたっ？？」って、本人ほとんど意識すらしてないってのが多々ありました。
学食なんぞでも、大混雑のランチタイム・・・イチハラは食券買わず、長い行列に並ぶことすらせず、つら～～ってカオして列の先頭へ行き・・
・・・んで、わっわっ！！ナンだろ！？ヤクザが至近距離に来た！ってビビりまくってる列の先頭の男子学生に向かって・・・
「なあ・・・そのＡ定食（￥３２０円）・・千円で売ってくんね～？？」って・・・オドシなのか？？交渉ごとなのか？？まことにビミョ～な打診で（＾＾；
リクが「三倍以上のカネ払ってまで喰う価値あるメシかよ？？」ってチョっとからかいますと、イチハラは笑いもせず・・・
「漱石（千円札）よりもヨ、ただボケーっとツっ立って並んでる１０分のほーがオレにゃあ惜しいンだヨ、週末オレが１０分でいくら稼ぐか・・オメエなんぞにゃわかんねーヨ」って、いう姿はまさに本職だナと感心しました（笑）
しかし、このよな アル意味では「カッコイイ」 イチハラですが・・・
『ダメだこりゃ・・』って部分も、人間ですから当然ありありで（笑）
コイツもドタマの構造が、リクと同様 生来の 荒くれ気質のようで・・表面上のＯＮ・ＯＦＦは見事に切り分けているのでありますが・・・
人間としてのヒト付き合いの上で、ダレから教わるでもない いわば「世間智」ってモノがそなわっていなくて・・・コイツ 根は正直ですので・・・
とある 経営学各論だったか？ ３０人ほどの小教室での講義の時間、リクも一緒に履修していたのですが・・・
講師が・・・「え～それでは・・イチハラ君、キミはすでにヒトを使って事業をしてる経営者なそうだけど、今後における事業展開などの構想を現時点ではどのように考えていますか？」っと、講師としてはタイクツな流れの中のバラエティーとして訊いたわけなんですが・・・イチハラは、
「そっすネ～・・自分は、やっぱ、【税金払わないで済む】利益幅の大きな新事業ヤリたいっスよネ～・・裏カジノなんかサイコーなんスけど、ウチのカシラの系列がめぼしいとこ押さえてるンで身内でドンパチになっても笑われますし・・ぶっちゃけ所轄のオマワリ抱きこまなきゃならないんで出費多いし面倒もネ～実際問題 兵隊もそろえとかなきゃ後ろからブスリとされかねませんし・・大体、ノミ屋稼業以外のはみんな表向き正業だから、いくらもゴマかせないんでキツイんスよ実際・・オヤジへの上納金もハネ上がるばかりで、今後のウマい話としてはいっちょ～、コンピューターソフトビジネスで儲けてる連中シメあげて、うまいとこ吸い上げていけたらイイな・・と思ってるンすけど」
・・・イチハラが話し終わった教室は・・・イチハラと、アキレかえってるリクと・・こわばって直立してる講師の たった３人（笑）
あとの学生全員トンズラこいておりまスた（－－；
本音あかすのもイイけど、ホント・・ＴＰＯわきまえろよナって、心底思いました。
また、ヤツはヤクザですんで、当然とゆーか、 酒癖 オンナ癖はイイはずがなく（＾＾；
オンナに関しては・・・ハッキリいってコイツ【ブス専】でおましたわいな（笑）
まことにシツレーだけど、なんかコイツ 美の基準が根底からゆがんでるんじゃないか？？ってツイ思うほど、タマに連れ歩いてる女性ってのが【さんね～～んっ！！】なヒトばっかで・・・
でもヤツは・・「な？な？ あれ、イイ女だべ？？ く～っ！！すべてがタマんねーんだよ いひいひ♪ うらやまし～だろざまーみろ♪」って、いい気なモンでした（笑）
一度ダケ、イチハラ＋ねえちゃん４人とリクで箱根へ・・
（ひとり回してもらったけど、正直・・ざんねん・・；笑）
酒については なんせ、講義の途中でさえ、飲みたくなると、子分にケータイで連絡して、缶ビール買いに走らせますから・・それでいて講義はあくまで、居眠り１つせず、真剣にノートとってるかわ余計コワイです（笑）
で・・酒ですが ひとくちでもグビっと飲むと、日頃のクールさなんて飛んでっちゃって、第二の人格がソッコーで出現・・
子分格が「アニキ お待たせしました」って、大概６本パックを２つ ビール、サッポロの黒ラベルがスキでした を持ってきて グビリとやりますと・・・
いきなり・・それまで見たこともない・・まるで大魔神の変身前・変身後のように（＾＾；一瞬で 普段は ある意味 品があるともいえるイチハラのカオが・・・
目つきダケで はい、アンタは天国いけませんから・・って決定されるよな げに恐ろしい表情へとイッペンし・・
「・・・学校内で・・【アニキ】っていうなア～～っっ！！」って、場所柄も考えずその子分ボコボコに・・
「も～、いくらなんでも、野毛の袋小路じゃないんだからヨここは・・」って、止めに入れるのはリクのみで（－－；
教室内 全員マッサオ・・気の弱いヤツなんざ ひきつけまで起こしてて（笑）教授はテメエが可愛く 見てみぬフリ・・。
でも 怒りが静まったイチハラはうまそ～にグビグビとビール飲みながら屈託もなく・・
「あ～うめ～♪ おお、リクっちも飲めやい！・・学友のみんな、袖刷りあうもなんとやらってえからヨ、飲んでくんない♪」
リクめはベツとして、イチハラに押し付けられた缶ビール・・おそらく学友にとって 生涯でイチバン 苦々しくて胃にズシンとくるビールだったと思いまス。
こういう マッタクをもってシャレにならないイチハラでしたが・・前述したように、周囲は勝手に イチハラ＆リクのコンビを 学内危険人物２大巨頭としてビビリながら接していますので、
後になりフリ返ってみるなら・・ヤクザであるイチハラの いうなら、「暴力という名の核の傘」に庇護されていた部分は否定できないとも思います、それをイイことに調子コイた気はいっさいナイのですけどネ。
今だからいえる・・手に持つ銃はイチハアラのモノホンで（＾＾；
（ただし 弾はありませんでス はい～）
イチハラをあてにした・・・ということは、ジツをいいますと、一度ダケあって・・・
前回、前々回で取り上げた バイトしていたＢＡＲ・・・客質低下と同時に起きた 不法薬物の店内売買・・、
いったんでも『アソコに行けば買える』ってな噂が立ちますと、しばらくは その噂により、買いたいヤツも売りたい売人もぞくぞくやってきます・・・
とくにやっかいなのは「売る側」の人間で・・・ヤク売ってるヤツってのは、必ずとゆーか、どっかの暴力勢力の団体等とつながり持っているので、
売人そのものは 別段ツヨくもないので、見つけ次第ボコボコにすればイイようにも考えられますが、
ジツはそーなるとその後がもっとタイヘン・・・その売人の後見人でもある「組織」の上の方が「こないだはウチの若いのが世話になったってナ・・」って、乗り込んでくるのはまさに 日常における最大の恐怖で・・・
なんとか防止する算段はないものか？？と悩んでおったわけですが、イチハラに・・「ジツはよ・・」って、相談しますと、しばらくジっと考えてから、「どうにかできるかもしんない」って・・
すると・・信じられないことが起きて・・・ホントにある晩を境にして、クスリ売りに来る輩の姿がプッツリと消えた・・・。
そのときは カラクリはわからなかったのですが、後になってから判明したのは・・・
要は、イチハラは巧みに自分の知り合いルートを利用して、懇意にしている（癒着ともいう；笑）県警のおえらいさんに、近く大々的に街で薬物取締りのガサ入れを実施するという情報を立ててもらい（事実それは実施された）
供給ルート側には、あの街そのものから完全撤退するのは今しかない！どこか離れた地区で新しいルートを開くほうが賢明だゼ って、情報を流したわけです。
結果・・薬物に関しては まったくをもってクリーンな状況になったわけですが・・・
そこは やっぱりイチハラはヤクザもので・・リクのバイトしてる店をはじめ 何軒かの店の店で使用される おしぼりと氷の配達が、イチハラが実質支配する企業へとチェンジしたわけであります・・ある意味 さすがだナ・・。
「♀になるんだったら いつでもタイに売り飛ばしてやんゾ」
あの憎まれグチもなつかしい・・
イチハラ個人はリクに対し、「友情」ってモンを抱いていたのかは 今になっても不明なわけですが、
リクめの想像としては ダチへのどうにかしてやろう という気持ちと、利権のプロとしての嗅覚と、ドッチも両てんびんであったのではないか？と思えますだ。
ちなみに・・・・
このイチハラですが・・・卒業後は一回も会っておらず、逢いに行こうなんて気持ちも 正直ありませんでした、なんせ世界観がちがいすぎます。
卒業したアトのイチハラは、順調に組織内でも出世し、事業もドンドン手広く行なっていたようですが・・・
３年前の ちょうど今頃 秋の気配漂う時期に、ヨコハマの某ホテルの一室で 遺体で発見される ということになりまして・・・
オマエが走り抜けて・・・
オマエが死んだ街・・・・
死因は 公表されているのによれば「事故死」です、それ以上のことはいっさい触れられていませんでした。
可哀想・・哀れな・・という気持ちよりも、なんか・・・むなしいな・・というのがリクとしての実感でした。
イチハラよ、久方ぶりにオメエのこと思い出したゼ・・・
わたいも天国には堂々と行ける人間ではナイけど、オメエほどの地獄まで堕ちるかはわかんないので果たして再会できるかはわかりませんが、
もしも また逢えたなら、あの世とやらで またクダラナイ話でもしよーヤ。
イチハラよ・・あの世でイイ金儲け思いついたンかいナ？
